曇、9度、85%
中国が豊かな国になって海外で物をたくさん買うようになって来た過程を香港時代つぶさに見て来ました。富裕層がブランド物のバックや靴を大量に買い始めたのを機に、深圳と香港の行き来が緩和されると日常品、例えばお醤油などを大量に販売目的で買う人まで現れました。もちろんその波は日本にも押し寄せて来て、中国人の爆買い風景を目の当たりにしました。個人使用が目的のブランドものの買い物ですら、日本がバブルに沸いていた時の買い物の様子とは趣を異にしています。買う量、買う数が半端ありません。化粧品だって棚ひとつ買う勢いでした。
武漢でコロナウィルスが発症して日本のニュースでは中国本土のフェイスマスクが不足し始めていると報道されていました。ちょうど中国のお正月休み、春節の時期に当たります。人の往来が一番激しくなる時期です。休みで帰国して来た主人にも帰りにはフェイスマスクを持たせようと思っていました。2003年のサーズを経験しています。フェイスマスクや消毒液がどこを探してもないというのをよく知っています。
帰国した主人に「フェイスマスクは、まだ売ってる?」と聞くとキョトンとしています。香港にはまだ影響が出ていなかったのでしょう。ところがこの数日でコロナウィルスが考えられているより強い菌だとわかり死者や感染者が増え続けています。
二日前、福岡の繁華街で見た光景です。大量のフェイスマスクを道に積み上げてその傍らには見張っている中国人女性が立っていました。当然、道行く人は驚きで見ています。別の女性がカートを押して来て隣接するビルに運び込んでいます。明らかに販売目的で中国に持ち帰るフェイスマスクです。
その日、帰宅すると主人の会社の香港人スタッフからフェイスマスクを買って来て欲しいと連絡が入りました。香港でも影響がで始めたのだと思います。しかも普通のフェイスマスクではなく防菌度が高いものが欲しいそうです。早速昨日近くのドラッグストアーへ行きました。滅多にフェイスマスクなど買ったことがない私です。棚を見てびっくり、売り切れのものが多く残っているのは普通のものだけです。お店の人に聞くと入荷しても開店同時に売れてしまうのだそうです。買うのは中国人ではなく日本人、近所の方です。福岡も観光船、飛行機と中国からの観光客を迎え入れる町です。フェイスマスク不足が始まっています。
中国は大きな国です。一旦、事が起こるとその影響は近隣各国にまで及びます。それにしても中国人のこうした商売根性にいつもながら驚かされ、また偉いなと感心すらします。今日も香港のスタッフのためにフェイスマスクを探します。
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