雨、16度、80%
お魚屋さんのお兄さんと話していると、「広島の生しらすが入ったばかりだから、持って行かない?」と言われました。「生しらす」を食べたのは過去一回きり、その時のおいしさが蘇ってきます。店頭にまだ並んでいない「生しらす」を包んでもらいました。「生で食べるなら今日中にね。」と念を押され大事に持ち帰りました。もちろんすぐにご飯を炊きました。
帰国して翌年だったと思います。春の鎌倉に出かけました。行く前から駿河湾の「生しらす」を食べるつもりでした。「生しらす丼」「しらすまん」と短い時間でよく食べたものです。初めての「生しらす」は想像していたよりもすんなんりお腹に収まりました。福岡には「白魚」の踊り食いというのがあります。「白魚」と書いて「しろうお」と読みます。踊り食いですから生きたまま、すぐ近くの「室見川」でちょうどこの時期獲られます。小さい頃から生きたままの「白魚」は美味しいと思ったことがありませんでした。そのイメージがあるのですが、何故か鎌倉の「生しらす」は食べてみたいと思ったのです。
鎌倉の観光地の普通の食堂で食べた「生しらす丼」を思い出し、ご飯の上に揉み海苔、生しらす、卵の黄身を乗せてお醤油とわさびを添えました。 まず一口、「生しらす」を食べると鎌倉のものより塩気を感じます。定かではないけど鎌倉の「生しらす」より小ぶりです。お醤油の必要がないほど美味しい。そこで、お醤油の代わりにごくわずか「ごま油」を落としました。「ごま油」の香りにも負けずに「生しらす」は口の中で磯の香りいっぱいです。恥ずかしい話ですが、この丼一杯、あっという間にお腹に収まりました。
確か「生しらす漁」は解禁日が決まっていると聞いたことがあります。小ぶりな「生しらす」は解禁間もないからかもしれません。美味しい「生しらす」でした。今度あのお魚屋さんに行ったら、今一度尋ねてみようと思うほどです。春のお魚を楽しむ、私の日本生活も少し余裕が出てきました。
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