曇り、12度、76%
プルマンローフ、何のことないプルマン型に入れて焼く、食パンのこと。珍しく、家人からサンドイッチが食べたいとの要望。早速、ご要望にお応えするべくパンを焼く。
このありふれたパン、これがきちんと焼けるようになるまでどれ位かかったことか!パンを焼き始めたのが27年ほど前。今のようにパンを焼く器械なんてなかった。捏ねるのに機械を使うとすれば、餅つき機を使うようにと、その当時読んだ覚えがある。だから、手ごね。足を前後に開いて、体重をかける様にと、本に書いてあるように捏ねてみる。バターロールや、菓子パンの類はどうにかそれなりに焼けるものの、この、食パンとフランスパンだけはうまくいかない。
発酵させるのも、冬はコタツで、などかいてあったけど我が家にコタツはなし、ただ、あの頃にしては珍しく、発酵装置つきのオーブンだった。
失敗した食パンを、当時飼っていた犬のテツと私で食べる毎日。一年ぐらいしてやっと、きちんと角の入った食パンが焼ける。次の難関がスライス。2斤の型をずっと使っているが、今はちょうど20枚にスライスできるようになった。もちろん、波波の付いた包丁で。
よく諦めなかったなと思う。パンの味は、粉によって変わることも、加減することも出来るようなった。日本にいると、いろいろなメーカーの粉が使える。東京製粉の粉が私の口には合っていた。香港では、日本の粉では日清製粉のカメリアしか手に入らない。でも、アメリカの、イギリスの、カナダの、フランスの、台湾の、タイの粉が香港では入手可能。
香りも、味もそれぞれの国の粉で違う。このところの私の定番、カメリアをベースにカナダの粉を混ぜて使う。
今はスタンド型のミキサーで捏ねている。香港に来て最初に買った電化製品がこのスタンド型のミキサー、メランジュール。それも今のは2代目。20数年前手こねで始めたパンつくり。手で捏ねたことがあるから、ドフの状態が分るのかもしれない、と思う。
さて、明日からの旧正の休み、会社の方も見えるし、カナッペでも作りましょうか。