ぼくが鎌倉へ越してきてから、ちょうど5年になるが、何が一番良かったかと問われれば、今頃の鎌倉の山々のうつくしい山桜を眺められることかな、と答えるだろう。横須賀線の車窓からみえる山々、浄妙寺の高台からみえる向かいの山々、どこの山々にも、山桜がパッチワークのように散りばめられている。ぼくが今まで住んできた、三鷹や川崎やつくば等ではみられない光景だ。
一昨年、地元の人の案内で、北鎌倉の台峯を散策して、おろちの桜を観る会に参加した。そのとき、鎌倉一の山桜のビューポイントを教えていただいた。すばらしい光景だった。それ以来、去年はワイフと一緒に、そして、今年も、ワイフが是非、行きたいというので出掛けてきた。足が丈夫な間は、毎年来ようと、話している。
北鎌倉駅を降りて、鎌倉街道を右に折れ、材木屋さんのところから左折し坂道を上ってゆく。途中に鎌倉市でただひとつになってしまったという、田んぼがある。まだ、残っていた、がんばってほしい。

そこを通りすぎ、しばらくすると、山に登る道が現れてくる。そこを登っていけばいいのだ。そのビューポイントまでの間にも、ときどき、木々の間や、住居の間から、山桜に彩られる山々の一部をみることができる。こうゆう所に住んでいる人がうらやましく思う。

山路では、足元に、なにやらゆかしの菫草だし、鶯や小鳥のさえずりも絶え間なくきこえてくる。そして、あの、”おろちの桜”に負けないくらい、大きな山桜が、次々と現れてくる。


途中で台峯緑地(ここがまた、すばらしい元・里山で野村不動産から鎌倉市が買い取った自然林なのだ)に向かう別れ道があるが、そこを通りすぎると、お目当てのビューポイントに着く。いつも、何人かの人がいるのだが、今日は一人だけだった。こんな景色が目の前に開けている。

途中で、わんこを連れた奥さんも入り、前に来ていた人と話し始めた。その方は1日中、ここにいるのだという。山桜の咲くころに、サシバという種類の鷹が東南アジアから渡ってくるので、その観察をしているのだそうだ。今日は二羽みたよと言っていた。秋になると群れをつくって、東南アジアに帰るのだという、去年の10月4日に、268羽飛んでゆくのを観察したそうだ。鎌倉市により台峯という緑地が残されているから、毎年、飛んできてくれるのだ。ぼくらは、もうこれ以上、かれらの住みかをこわしてはならない。アホ・サピエンスはこの1世紀ずいぶんと、ばかなことをしてきたし、いまだに全世界でつづいている。

円覚寺もみえる。裏山は六国見山である。山の向こう側は大船で、同じ鎌倉市なのに風致保存法からはずされているので、山は削られ、住宅地になっている。本当なら、同じ景色がぼくのマンションからみえるはずなのに、と思うとさみしい。

十分、山桜の景色を堪能して、山をおりてゆく途中、西洋タンポポではなく日本タンポポをみつけた。

また、来春も来ようと思う。
一昨年、地元の人の案内で、北鎌倉の台峯を散策して、おろちの桜を観る会に参加した。そのとき、鎌倉一の山桜のビューポイントを教えていただいた。すばらしい光景だった。それ以来、去年はワイフと一緒に、そして、今年も、ワイフが是非、行きたいというので出掛けてきた。足が丈夫な間は、毎年来ようと、話している。
北鎌倉駅を降りて、鎌倉街道を右に折れ、材木屋さんのところから左折し坂道を上ってゆく。途中に鎌倉市でただひとつになってしまったという、田んぼがある。まだ、残っていた、がんばってほしい。

そこを通りすぎ、しばらくすると、山に登る道が現れてくる。そこを登っていけばいいのだ。そのビューポイントまでの間にも、ときどき、木々の間や、住居の間から、山桜に彩られる山々の一部をみることができる。こうゆう所に住んでいる人がうらやましく思う。

山路では、足元に、なにやらゆかしの菫草だし、鶯や小鳥のさえずりも絶え間なくきこえてくる。そして、あの、”おろちの桜”に負けないくらい、大きな山桜が、次々と現れてくる。


途中で台峯緑地(ここがまた、すばらしい元・里山で野村不動産から鎌倉市が買い取った自然林なのだ)に向かう別れ道があるが、そこを通りすぎると、お目当てのビューポイントに着く。いつも、何人かの人がいるのだが、今日は一人だけだった。こんな景色が目の前に開けている。

途中で、わんこを連れた奥さんも入り、前に来ていた人と話し始めた。その方は1日中、ここにいるのだという。山桜の咲くころに、サシバという種類の鷹が東南アジアから渡ってくるので、その観察をしているのだそうだ。今日は二羽みたよと言っていた。秋になると群れをつくって、東南アジアに帰るのだという、去年の10月4日に、268羽飛んでゆくのを観察したそうだ。鎌倉市により台峯という緑地が残されているから、毎年、飛んできてくれるのだ。ぼくらは、もうこれ以上、かれらの住みかをこわしてはならない。アホ・サピエンスはこの1世紀ずいぶんと、ばかなことをしてきたし、いまだに全世界でつづいている。

円覚寺もみえる。裏山は六国見山である。山の向こう側は大船で、同じ鎌倉市なのに風致保存法からはずされているので、山は削られ、住宅地になっている。本当なら、同じ景色がぼくのマンションからみえるはずなのに、と思うとさみしい。

十分、山桜の景色を堪能して、山をおりてゆく途中、西洋タンポポではなく日本タンポポをみつけた。

また、来春も来ようと思う。