そういえば、あの台風15号が襲来した日以来、フラワーセンターに行っていなかったっけ、と出掛けた。ぼくは、あの日の午前中、入園し、入場者一人という、フラワーセンター史上はじめての(たぶん)めったにない記録を打ち立てた。まだ風もなく雨もなく、嵐の前の静けさの中を歩いたのだが、花はむくげとか芙蓉とかが目立つ程度で、寂しい園内だったように記憶している。
だから、今回は、あの嵐の被害はどうだったかの偵察が主たる目的となった。”天国と地獄”というタイトルにしたけれど、お葬式と結婚式が重なったときには、前者を優先するように、ぼくも”地獄”の方から書くことにする。
地獄編。
メタセコイアの倒木。芍薬園の近くの古くからの木。化石植物がとうとう化石への道を歩むことになってしまった。根こそぎだから、復活は八幡さまの大銀杏(今年は新芽がほとんどなし)と同様、無理だろう。八幡さまの大銀杏はどの木にも迷惑をかけずに倒れたが、メタセコイアは二本の桜(寒緋桜だったと思う)の枝を折って倒れたようだ。桜は枝が剪定されていて、来年の春は咲かないだろう。そして、倒れてはいないが、塩害と思われる葉枯れが進んでいるけやきや銀杏など。これは今年の黄葉がみられないだけで済むから、”地獄”とはいえない。”半地獄”くらいだろう。
天国編 きばなこすもす畑は蝶やあぶや蜂の天国だった。
子供たちにとっても天国だった。
シモバシラは霜柱のような”冬の華”でぼくらを楽しませてくれるけど、秋にもこんなにも可愛い白い、雪のような花で楽しませてくれた。ぼくも天国に行ったような気持ちになった。二か所シモバシラ集落がありますが、もみじ山の方が見頃です。