気ままに

大船での気ままな生活日誌

北杜夫さん さようなら 

2011-10-27 07:20:46 | Weblog

今日はなかなかいい日だったと、夕方、家に帰ったら、北杜夫さん死去の報に接し、さびしい思いをした。早速、本箱から”まんぼう遺言状”を取り出して、読み始めたら、もっと寂しくなってしまった。通夜やお葬式はやらないと言ったら、娘(斎藤由香さんだろうか)が通夜くらいすると言いだした。ところが、この前またやってきて”もうパパを偲ぶ人なんて誰もいないから、通夜も偲ぶ会もやめたわ”と言ってくれたので、本当にホッとした。と、思ったら、しばらくして偲ぶ会はやらないが香典だけは頂くわ、故人を偲びたい人は何かをあげると心がさっぱりするのよ、というから、ぼくは香典返しが大変だよ、と答えた。そしたら、香典返しなしの香典か貢物を受け取ることに落ち着いた、なんて、面白いことが書いてある。

ぼくは、北杜夫さんの名作の誉れの高い、まじめな本はひとつも読まないで、ふさけたような、ユーモアいっぱいの、どくとるマンボー航海記などドクトルシリーズや、さびしい王様、姫君、乞食などのさびしい・・シリーズとか狐狸庵さんとの対談集ばかり読んできた。まじめな本を読まなくても、ところどころに真実が書いてあるので、北杜夫さんのいいたいことが分かるのだ。

続・まんぼう遺言状、続々・まんぼう遺言状、なかなか死なないまんぼう遺言状、とかまだまだまんぼう遺言状シリーズが続くと思っていたのに、本当にさみしい。ご冥福をお祈りします。最後に、”まんぼう遺言状”の末尾の文章をのせます。

あの頃(遠藤さんや阿川さんとつきあっている頃)は本当に楽しかったから、それを思い出すと、かえって悲しい思いをします。もうこれくらいでいいでしょう。では、みなさん、さようなら。ごきげんよう。みなさんはどうぞお元気で。
。。。。。

この夏訪ねた、北杜夫さんが学んだ旧制松本高校

コメント
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