もう、終わろうとしている、東京都美術館の”大英博物館展”。もうひと月も前に行っている。何とか記録だけでも残しておかねば(汗)。ロンドンにも何度か行っているが、直近では、2011年11月。そのときは、ブログ記事にもしていて、今回、来日した作品の中では、以下の2点を取り上げている。
一つは、大英博物館の至宝、ロゼッタストーン。大英でも本物のほかに、自由におさわりの出来るレプリカがある。都美にレプリカが来ているというので、そのレプリカかと思ったが、日本で作成したものらしい。レプリカでも、ぼくは、やっぱり、これが一番のお気に入り。1779年、エジプトに遠征していたナポレオン軍の将校がナイル川河口付近のロゼッタ村で偶然発見、フランスに持ち帰る。その後、英国に渡り、フランス人のシャンポリオンにより解読に成功、一躍、有名な石碑となる。BC196年作。写真は大英博物館で撮ったもの。
そして、ウルのスタンダード。メソポタミア南部に発生したシュメール文明のウルの王墓で発見されたモザイク。戦争と平和の場面が裏表に描かれている。このモザイクから、紀元前二千年紀にすでに戦車が使われていたことなどが分かる。
以上の二点が、今回もお気に入り。
6月5日の朝日新聞に、アンケートによる、この展覧会の”わたしのお気に入りベスト10”の記事がある。面白いので紹介しておこう。これで堂々、1位となったのが、このウルのスタンダード(205票)で2位のミトラス神像(79票)に大差をつけている。参考までに、3位・柿右衛門の象、4位・ルイス島のチェス駒、5位・ガンダーラの仏像、6位・インカ文明の黄金のリャマ小像&ヘブライ語で書かれたアストラーベ(2点同票)、8位・両面式のカメオ、9位・古代エジプトの棺&ロゼッタ・ストーンとなっている。票数からみると、5位以下は僅差で同列とみていい。
ミトラス神像
柿右衛門の象
これは圏外だったけれど、マイベストテン入り(笑)
デューラー作”犀”
以下は同展の案内です。
「大英博物館展/100のモノが語る世界の歴史」は、約700万点の収蔵品から選び出した100の作品を通じて、200万年前から現代に至る人類の歴史を読み解こうという試みです。選ばれた品々は、一見して何げない日用品から教科書にも登場する芸術的な名品まで多岐にわたります。100の「モノ」たちは、それらを手にした人々の日々の営み、信仰の対象、激動する社会背景など、様々な「歴史の断片」を私たちに語りかけます。中には初めて目にする地域や文化からもたらされた物もあることでしょう。一方、私たちになじみ深い文化が残した物にも、思いがけない発見があることに驚くはずです。本展を通じて、地球をめぐる時空を超えた世界旅行をどうぞお楽しみください。
たしかに、このように、タイムスリップの世界旅行ができるのは楽しい。子供用の図録から(汗)、おさらいマップを。
思い出の大英博物館