港町油津から、内陸部へ8キロも入ると、そこは城下町、飫肥(おび)。天正15年(1587年)に、秀吉からこの地を封ぜられた伊東祐兵が城下の整備をし、それ以降、明治の廃藩置県まで、十四代にわたり伊東氏が藩主を務める。5万7千石の城下町で、武家屋敷、町人町、寺町などの街並みが残され、昭和52年(1977)に九州・沖縄地方では初めての「重要伝統的建造物群保存地区」に指定された。
この旅行では、城跡、武家屋敷、飫肥城歴史資料館などを見学した。
大手門
お城の石垣は飫肥石(凝灰岩)でつくられ、細工しやすく、ブロックのように切り出すことができたそうだ。
石垣のひとつ
飫肥藩主伊東家の屋敷、豫章館(よしょうかん)。上級武家屋敷の典型。
室内
庭園
武家屋敷通り
小村寿太郎生家。小村は下級武士階級だったが、この武家屋敷通りに移築され保存されている。
資料館
ここに小村寿太郎関連の資料が多く、展示されている。奥の絵はポーツマス条約の締結を描いたもの。
小村寿太郎。小村は晩年を葉山で過ごし、そこで亡くなる。
小村寿太郎が尊敬した小倉処平。藩校の師。小倉は西郷隆盛を師と仰ぎ、西南戦争に参加、31歳の若さで戦死した。
飫肥、油津は寅さんのロケ地であったが、朝ドラの”わかば”の舞台でもあった。
”わかば”は、2004年9月~2005年3月まで放送された。朝ドラ第71作目。阪神・淡路大震災で建築家の父親を亡くした震災遺児若葉(原田夏希)は、宮崎で焼酎製造業を営む母の実家に身を寄せて育つ。大学ではガーデニングの勉強をして、造園家となる。お母さん役は田中裕子。
この飫肥杉も、きっと出てきたことでしょう。
いよいよ、次回は薩摩に入るでごわす。