おはようございます。
ぼくは、若冲展には開幕早々行っている。そのときは70分待ちで、実際は50分で入場できた。ところが会期がすすむにつれて、3,4時間待ちは当たり前、5時間待ちなんていうことまであった。家内は二度、出掛けて、大行列におそれをなして東博の常設見学でお茶をにごして帰ってきている。ぼくも二度目を狙っていて、三社祭のあった16日に挑戦したが、そのときは160分待ちで、結局チケットだけを買って帰ってきた。
そして、昨日、ふたりで並べばこわくないと、午後3時半に行列の最後尾に着いた。210分待ちである。もう覚悟は決めているから、家内も、3時間半ね、まあ少ない方じゃない、と驚かない(笑)。列はくねくねと廻って、はじめ、東博がみえる広場に並んでいたのが、左の林の中に入り、そのあと、すぐ、都美の横の通りに折れのかと思ったら、そうでなく、修理中の奏楽堂の方まで行き、そこを廻って、さらに左奥まで進み、ようやくUターン。また引き返すようにして、奏楽堂から都美の塀をぐるり廻って、ようやく構内に入る。そこがまた、くねくねした列となっている。
どうして、こんなことを詳しく書くかというと、こんな長時間の大行列は初体験で、もの珍しいことだからです。あのとき二人は若かった、3時間半の行列を並んで若冲展をみたね、なんて、10年もたってから、ふたりでお茶飲み話をするかもね、あははは、なんて笑ったり、そういえば若い人が多いね、年寄りはあまり見当たらない、えへんえへんなんていばったり、図書館で借りている本を読んだりしながら、ゆっくりゆっくりと進んでいった。途中で、美術館が用意した給水やおしぼりコーナーまであり、これは常設だが、トイレも二か所ある。できれば、屋台の一つふたつあれば申し分ないけどね。そこで、若冲展に因んで、鶏の唐揚げをつまみながら生ビールを飲んだりできるし。それに、行列は木陰の中ばかりだし、五月の薫風に吹かれて、まるで、ハイキングをしているようだった(笑)。
ようやく、本館に入った、さあ、入場かと思いきや、館内にまた行列がつづいていて、ここで、20分くらいは待つ。むしむしして、むしろ外の方が快適だった。そういえば、館内に入ってから倒れる人もいると係の人が言っていた。そして、ようやく会場へ。時計をみたら6時半。結局、3時間の行列だったことになる。30分も得したと、みなニコニコ。いよいよ若冲がみられるという喜びも込み上げてくるのだろう。目が輝いている。登山でいえば登頂したような気持ちというか、あとは、眼下に拡がる素晴らしい風景が待っている。
奏楽堂方面に向かう列(後ろ向きの人たち)とUターンして帰ってきている列。

そして、若冲展。自然と頬がゆるむ。二度目だから、説明文などは読まない。素晴らしい風景を眺めながら歩く。LBFでは、旭日鳳凰図、達磨図などに再会し、襖絵をいっぱいみて、1Fの釈迦三尊像と30幅の動植綵絵が豪華に並ぶメイン会場へ。家内は先回りして、この大部屋の中央の椅子で休んでいた。さすがに疲れたらしい(笑)。これを見ればいいからと、言っていた。ぼくも、これをもう一度、みたくて来た。ほんとに素晴らしい。30幅を二周し、満腹になった(笑)。
2Fに上ると、前回、出ていなかった作品もいくつかあった。大根がお釈迦さまになっている”果蔬涅槃図”と、五百羅漢を配した”石峰寺図”。どちらもみたかったのでよかった。仙人掌群鶏図襖絵もすばらしいし、象と鯨図屏風も楽しい。
そして、ラストコーナーがプライスコレクション。相変わらず大人気の鳥獣花木図屏風。8万6千個ものマス目に色を埋めて描いている。大勢の人がいつまでも離れない。
こうして、行列時間を含めて5時間弱のぼくの二度目の若冲展はおわった。”ぼくの2016年美術展ベスト10”の1位はこれで決まり!
若冲展の第1回目の感想文はこちら。そのときの写真も一部、以下に再掲しています。
釈迦三尊像と30幅の動植綵絵 (テレビ画像から)



仙人掌群鶏図襖絵

果蔬涅槃図

鳥獣花木図屏風


また、行きたい。最終日に、三度目狙いというのはどうだろうか。

では、みなさん、今日も一日、若冲のように、お元気で!稀勢の応援もお願いします!初優勝、横綱昇進決定!と行きたい!