気ままに

大船での気ままな生活日誌

The 有頂天国技館 その二

2008-05-24 10:44:09 | Weblog
前回のつづきです。ボクを有頂天にさせたのは、これです。むしろ”その一”よりこちらの方がボクを興奮させました。

その二 ボクの応援する三羽ガラスが、揃って勝ち星をあげ、揃って勝ち越しを決めた。

三羽ガラスとは、稀勢の里、豪栄道豪太郎、豊真将の3力士のことです。とくには稀勢の里です(笑)。

2時過ぎから幕内力士の入場が始まります。肝心の稀勢の里は、その前にふたりのばかおやじが歩いていて、正面の写真がとれませんでした。ばかおやじひっこめとボクは心の中でさけんでいたのですが・・とほほ、後ろ姿だけ。いい着流しですね。そのすぐ後に、どこかでみた方が。あ、北の湖理事長です。現役時代は強かったですね。ボクは稀勢の里にこうゆう力士になって欲しいと思っています。四つ相撲が強かったです。強すぎて憎まれ役でしたね。



豪栄道豪太郎も。


豊真将はみつかりませんでしたので、代わりにワイフの好きな、同郷の普天王。普天王は今場所好調。この日も勝ちました。ブログをやっているそうですが、ブログの会社の懸賞がついていました(笑)。




さあ、取り組みが始まりました。豪栄道も勝って、豊真将も強敵豊ノ島に辛勝して、そろって勝ち越しを決めました。なんだか、稀勢も勝ってくれそう、・・実はボクが本場所に足を運ぶ日は、稀勢は全敗なのです(涙)。だからこの日も不安がいっぱいだったわけです。今日負ければ、念願の三役二桁勝利も夢と消えてしまうのだ。なんとか勝ってほしい。

相手は鶴竜、相撲巧者で、有望力士です。油断はなりません。立った、でも終始優勢、危なげなく寄り切りました。わーと大歓声。やっぱり、稀勢に頑張ってもらわなくては、とゆう相撲フアンの気持ちが表れている大歓声でした。ボクも、ごくりと冷酒大関を呑み込みました。これで、三羽ガラスの勝ち越し決定そろい踏みが完成しました。

土俵に上がる前の稀勢。でもだいぶ貫禄がついてきました。北の湖理事長にまけませんね(笑)。



そして勝ち名乗り。


ボクの”The 有頂天国技館”でした。(完) カンビールも美味しかったです。

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The 有頂天国技館 その一

2008-05-24 09:11:16 | Weblog
ボクは、三谷幸喜さんが監督した映画”The 有頂天ホテル”の題名がとても気に入っていて(もちろん、内容もですが;笑)、大興奮があったときの記事のタイトルに、この”The 有頂天・・”を借用しています。昨日、大相撲夏場所13日目は、まさにそれでした。ボクは気まま生活に入って以来、年3回の両国国技館での本場所には必ず(1日だけですが)行っていますが、こんなに大興奮したのは初めてでした。

その一、優勝がからむ3力士がそろって破れる。

珍しく琴欧州が12連勝無敗、優勝争いのトップにたちました、それも2位の白鵬には二つ星の差をつけていました。ですから、今日、欧州が勝って、白鵬が負ければ、今日にも優勝が決ります。ボクは優勝決定した日に国技館で相撲観戦をしたことがありませんでしたから、それも少しは期待していました。

ところが、大声援の中、対安美錦、こちこちになっているのが、みていてよく分りました。立ち会いもなかなか合わず、ようやく立って、あっという間に押し出されてしまいました。ため息とも歓声ともとれる大観衆(今日も満員御礼)の大きな叫び声。(ぼくはどちらかというと、歓声。千秋楽まで楽しみを残したかったから)

緊張感ありあり。それにしてもイケメンですね。


帰り際に国技館内で出会った安美錦関。みんなにおめでとうございますと、声をかけられていました。気軽にサインにも応じていました。でも、今日(14日目)の稀勢の里戦は手加減してくださいね。


さあ、これで白鵬が勝てば、面白くなる、いいぞ、と思った対琴光喜戦。痛めた足の影響か、いつもの元気がありません。琴光喜に寄り倒しで、あっけなく負けてしまいました。こちらの方はワーという大嘆声が。座布団も飛びましたが、それほど多くない、観客の気持ちの表れかなと思いました。ボクも、ななななんたることやねん、つまらんどす(関西人ではありませんが、つい)

そして、朝青龍。横綱連敗はないでしょう、優勝戦線にもからくも残っているし、朝青龍が豪快に魁皇を投げ飛ばすでしょう、そう思っていました。とととところが、です。終始、魁皇が優勢、魁皇が攻める、大歓声、そして上手出し投げを魁皇がうつ。わーわーわーの大歓声。”座布団は投げないでください”のアナウンスが”投げてください”と聞こえてかのように、座布団の嵐。ボクも投げたかったけど、椅子席なのでない、しかたなくハンカチを投げて、またそっと拾った。朝青龍はやっぱりヒール役ですね、座布団の数でわかります(笑)。

朝青龍が破れた瞬間。座布団が舞い散る、万歳する人も。


その2時間前は、晴れやかな土俵入り。天国と地獄。


その二は次回に (つづく)




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松坂、琴欧州とかけて、卯の花ととく

2008-05-23 08:51:05 | Weblog
♪卯(う)の花の匂う垣根に 時鳥(ほととぎす)早も来鳴きて 忍音(しのびね)もらす夏は来ぬ♪

ぼくらの世代では、この季節になると思い出す唱歌のひとつです。でも、最近は卯の花をとんとみないし、まして生け垣の卯の花なんかも記憶にありません。ところが、朝の散歩道で数日前に初めてみつけて以来、つぎつぎとみつかってきました。でもそれは、一軒家の生け垣で大事に育てられたというのではなく、山の崖ぶっちやら、荒れ地などで、なんとか、しぶとく生き残ったという風情でした。こんな、”ど根性卯の花”もみつけました。



たくさんの白い花をつけています。雪見草とゆう別名もあるそうです。


卯の花の正式名はうつぎ(空木)といいます。”うつけ”じゃないですよ(笑)。枝を折ってみたら、ほんとうに空洞になっていました。旧暦の卯月の頃(今頃)に咲くので、卯の花と呼ばれます。

注意してみると、うつぎによく似た花があちこちで咲いていました。名前が分らないですが、今の時期に咲くのはみな、”卯の花”にしておけば間違いないでしょう。いつか、観光バスのガイドさんが、よくこの花の名前は何ですかと質問されますが、分らないときは”花の一種”ですと答えるんですと笑わしていました。それに比べれば”卯の花”はいい方ですね。

このこは囚われの身でかわいそうな”卯の花”でした。身体検査をしましたら、葉っぱは、うつぎよりちょっと丸っぽく、でも枝は同じように空洞になっていました。やっぱり、うつぎの仲間なんでしょうか。



このこはうつぎより美人でした。鼻が高くて、ちょっと欧米人っぽい顔をしていました。そしてやっぱり枝は空洞でした。それに、とても甘い香りを放っていました。花の芯をなめてみましたらとても甘かったです。そうそう、上のふたつはゼンゼン匂いがないんですよ。♪卯の花の匂う垣根に♪はうそなんでしょうか、でも”匂うが如し”で、きれいに咲いている様を表わしているのでしょう。いや、もしかしたら、本当はこのこのことかもしれませんね。



”卯の花”をたくさんみつけた、ボクの朝の散歩道は小鳥の声もいっぱいです。とくにウグイスの声が目立ちます。ほととぎすは、自分の卵をうぐいすの巣に預け、遊び回っているんだそうですね。きっとここにもいるのではと、耳をすましましたが、”てっぺんかけたか””特許許可局”のほととぎすの忍び音はきこえてきませんでした。

・・・

今朝も早起きでした。深夜2時半から松坂8連勝の試合をみていたのです。松坂の調子は悪かったですが、2本の満塁ホームランに助けられました。開幕以来、負け無しで白星を八つ並べました。リーグ最多勝争いのトップにたちました。

琴欧州も昨日、白鵬を破り、12連勝、今日にでも優勝を決める勢いです。ぼくはこれから両国国技館です。優勝決定の瞬間をみたいです。優勝力士が稀勢の里であれば、最高だったんですが・・昨日も負けて、とほほのほ。せめて勝ち越しを決め手くださいよ、今日は。

・・・
松坂、琴欧州とかけて、卯の花ととく

その心は
白を並べて、この季節を謳歌してます、うしっしっしっ。(座布団1枚)

”うしっしっしっ”にも意味があるんですよ。卯四四四です。8連勝、12連勝が含まれています。(座布団とれ!)





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夜明けのスキャット

2008-05-22 10:42:24 | Weblog
昨日、晩酌をちょっと多めにしたせいか、座椅子に寄りかかり女子バレーを観ているうちにこっくりし始め、そして、そのまま寝床に移り寝てしまいました。爆睡し、目が覚めると、夜中の2時半頃でした。トイレに寄って、寝床には戻らず、その座椅子に座りました。そして、ふとベランダの方に寝ぼけまなこを向けますと、な、な、なんと、南の空に、こうこうと輝く満月のお月様がいらっしゃるではありませんか。ボクはすぐベランダに出て、目をこすって空を見上げました。でも、満月なのか、少し欠けているのか分りませんでした。そうだ、眼鏡をかけていなかったっけ、とテーブルの上の眼鏡と、ついでに近くにあったデジカメを持ち、再びベランダに出て、眼鏡つきの、しっかりおめめでお月さまを見上げました。満月でした!。最近、天気が悪く、しばらくお目にかからないうちにすっかり、ふっくらとおなりになりました。

お月さまの後を追うように、その右側(東側)には木星ちゃんが輝いていました。ほかの星くずちゃんたちは月光に霞んで、あまり見えませんでした。ボクはしばらく(結局は夜明けまで、ときどき居眠りしたけど)、ベランダで、そしてリビングの座椅子で、この天体ショーを観ていました。意外と早い速度で、お月さまと木星ちゃんは東の空に向かって進んでいきました。

ああ、ぼくらの地球号はこんなに早く駒のように回っているんだと、久し振りに実感しました。そして、ぼくらの兄弟分の木星ちゃんのことや、もうすぐ登ってくるお日様や、もう少し大きいぼくらの銀河系宇宙のことや、そして、その外に拡がる無数の星雲のことなどを、本当に久し振りに思い起こしてしまいました。

そんな気が遠くなるようなスケールの中で生きてるぼくらなんですね。空間だけではなく、時間だってそうですね。宇宙の時間に比べればぼくらの一生なんか瞬きの時間にもなりません。

いろんなことを考えたり、ときどき居眠りしたりして、ふと気づくと、お月さまがベランダのガラス窓から消えていました。それに空が少し明るくなってきました。いそいでベランダに出ると、お月さまは西の空に沈もうとしていました。木星ちゃんも相変わらず、ストーカーをしていましたが、輝きはだいぶ、うすれてきていました。



そして、空がもっと明るくなってきて、小鳥のさえずりがきこえるようになり、そして、東の山の端に、真っ赤なお日さまが、まるで満月のお月さまのようにぬっと上がってきました。



ルルルルル・・ラララララ・・パパパパパパパ・・アアアアア・・ルルルルル・・由紀さおりさんの”夜明けのスキャット”をおもわず、口ずさんでしまいました。




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琴欧州、朝青龍破る 稀勢は7勝目

2008-05-21 20:05:17 | Weblog
ボクはいつも、稀勢の里のライバル、琴欧州をけちょんけちょんにけなしていますが、たまには誉めてやろうと思います。今日11日目、堂々と、朝青龍を寄り切り、見事な勝利を納めました。今場所カド番で、ボクの予想でも、おそらく負け越して、大関陥落だろうと思っていました。それが、今日まで全勝、単独トップで、優勝をうかがう勢いです。たいしたもんです。

ボクは稀勢の里の、十両萩原の四股名時代からの大フアンですが、同期の琴欧州と豊ノ島の”三羽がらす”のフアンでもありました。しかし、琴欧州が大関昇進した頃から、それも琴欧州の、対稀勢の里戦での立ち会いの変化が目立つようになってきた頃から、次第に稀勢の里一辺倒になってきました。

今場所の稀勢の里の対決でも、全勝の琴欧州が立ち会いで逃げ、折角の好取組をだいなしにしてしまいました。ボクもその日のブログでくそみそに琴欧州を批判しました。それは、なにも、ただ単に、稀勢の里の1勝をふいにした悔しさとゆうことではなく、少しおおげさにいえば、それが折角これほど盛り上がってきた大相撲人気に水を差す行為だったからです。大事な一番は正々堂々とやってもらいたいのです。

ただ、今日は琴欧州が正々堂々と朝青龍を破ったことは評価したいと思います。久し振りに、モンゴル勢以外から優勝力士が出る可能性がでてきたのです。そして、もうこうなったら、ぜひ優勝してもらいたいと思います。そして、来場所からは、自分の勝敗だけを念頭においた、利己主義勝負に走らず、全体の、大相撲の繁栄を基礎においた、言い換えればフアンの視点にたった姿勢に心がけて欲しいと思います。それで、もし稀勢の里が負けたなら、ボクはなにも文句は言いません。

今日、稀勢の里は大関争いのライバル琴将菊と対決し、なんとか逆転勝利し、7勝目をあげました。二桁勝ち星に望みをつなぎました。明日、勝ち越しを決め、ボクが国技館に応援にゆく13日目には、是非9勝目をあげて欲しいと思います。

・・・

琴欧州と朝青龍の対決


しまった、朝青龍の舌


稀勢の里 突き落とし 琴将菊


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大巧寺 初夏

2008-05-21 09:35:03 | Weblog
昨日(19日)の午前中は、春の嵐でした。午後から雨も止み、風も収まってきましたので、鎌倉駅前の大巧寺(だいぎょうじ)に向いました。道ばたのドクダミの花が咲き始めていましたので、大巧寺の八重ドクダミも、そろそろではないかと思ったのです。

思った通りでした、咲いていました。でも、まだ群落のほとんどのが蕾で、咲いているのはほんのわずかでした。でもこの日を開花宣言の日とします(笑)。ちなみに去年は5月22日ですから幾分早いでしょうか。花びら(本当は総包片だそうですが)が白の十二単のようどす。八重ドクダミちゃんにあだなをつけました。”おくのほそ道”にも出てくる”かさね”ちゃんです。そしてリメイ句。

かさねとは 八重どくだみの 名成るべし (汗) 



かさねちゃん以外にも初夏のいろどりがかさねがさね。ご紹介します。

姫きんかんどす。


岩ふじ。匂いばんまつり。今年も祇園まつり行きますどす。待ってておくれやす。


コバノズイナどす。蕾が膨らんでいました。


山あじさいが色ずき始めました。色っぽいどす。祇園の舞妓はんみたいどす。


苔ちゃんのツートンカラーも素敵どす。

。。。。。

帰り道、家の近くで出会った、ひとえのドクダミちゃん。どっかでみたような花だなと、ふと見上げた空に、ヤマボウシ(山帽子)の花がいっぱいでした。よく似てますね。親子みたいです。で、別名を”草帽子”に、あだなを”草ぼう坊”(誰かさんちの庭)にしましたどす。





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最終日の東山魁夷展

2008-05-20 09:12:48 | Weblog
東山魁夷展がいよいよ最終日(18日)になってしまい、中途半端な時間帯に行ったら、入れないだろうなと思い、会場時間(10時)の1時間ほど前に東京国立近代美術館に着きました。それでも、すでに、もう5,60人の列です。しばらく暇なので、うしろの年配のご夫婦の話しを聞かないふりして聞いていました。”美術館では別々に観ようね”と奥さんの声(うちでもいつもそうですよ)。”あんたと一緒にいると、うっとうしいのよ”(ドキン、たぶんどこの夫婦でもそうだと思うけど、大勢の人の前で大きな声で言うのはどんなもんか)。ご主人オロオロしてました(笑)。そのうち長蛇の列に。美術館側も配慮して20分も前に開けてくれました。



音声ガイドを借りると、そこからは聞き慣れた、生前の東山画伯の声が流れてきました。作家自身による絵の解説なんてめったに聞けるものではありません。これも楽しめましたよ。それぞれの絵がどうゆう動機で、どのような過程で描かれたのか、そして何を表現したかったのか、がよく分かりました。

ボクは重たいものをもつのが嫌いで(笑)、いつもは美術展の分厚いカタログは買いませんが、今回だけは買ってしまいました。展覧会で満足したのですが、家に帰ってからも、もう一度、ながめてみたいと思ったからです。そのカタログからいくつかの絵を写真に撮りましたので、紹介したいと思います。

ボクはこの”道”を観てから東山魁夷フアンになったように思います。奥に向かって先が右方向に消えてゆく一本の道、ただそれだけのシンプルな絵ですが、観る人に自身の来し方行く末をしみじみ考えさせてくれます。そして右側は、”たにま”。これも雪の谷間を流れるひとすじの川、シンプルな構図です。雪の白さに深みが、そして雪のやわらかさがよく表現されていて、とてもすばらしい絵だと思いました。去年、モネ回顧展でみた雪の光と陰も良かったですが、それとは趣の違う、和美の(笑)雪でした。こうして並べてみると、直線美(?)と曲線美、色の配置など、対照的ですね。


名作2点。”花明かり”と”緑響く”。桜は京都丸山公園の枝垂れ桜だそうです。満月の日を調べ、その日に京都へ出掛けました、紫がかった宵の空に満月が昇ってくる、それを満開の花が迎える、回りの景色が一切消え去り、月と花だけの清麗な天地になったように感じたそうです。たしかにそんな雰囲気が表現されています。
絵によっては実際の景色とは異なるものを組み入れることがあるそうです。たとえば、森林の中に、実際にはない滝を入れてアクセントをつけるとか、この”緑響く”には、白馬がちょこんと入っています。ある日、緑の景色の中に白馬が歩いていく幻影が浮かんだそうです。その後、白馬のいる風景の絵がしばらく続きました。鑑賞者が、白馬を通し、さまざまなことに思いはせてもらえばいいとのこと。ボクは”白馬のルンナ”を思い出しました(笑)


こんな冬の樹や紅葉の樹の絵もよかったです。



そして、圧巻は唐招提寺の障壁画です。63才から始め11年かけた大作です。普通なら定年退職して、のんきに遊び回ってるころです(汗)。東山芸術の集大成といったところでしょうか。画伯はお坊さんのような風貌ですし(笑)、考え方も仏教的ですから、ぴったりのお仕事ではなかったでしょうか。鑑真和上の御影堂ですので和上に因んだ風景が描かれています。故郷の中国揚州の風景、そして何度も試み、やっと渡航に成功した東シナ海をほうふつとさせる荒波、等です。水墨画がすばらしかったです。岩絵具ではなく本格的な墨を使っての制作です。この墨はもともと山口蓬春画伯(葉山の旧住居に美術館があり、ボクもときどき訪れる)のものだったそうです。水墨画も面白そう(何でも興味をもつ人;汗)。




そして絶筆となった”夕星”。画面の上半分は墓所からの景色に似ているそうです。夕星は宵の明星でしょうか。湖に映っていません。画伯からのさようならのサインだったのでしょうか。


・・・・・
その日の午後は、相撲見物の予定でした。稀勢の里対白鵬戦が組まれていたので、国技館で応援するつもりでしたが、当日券が売り切れていて、仕方なく帰りました。代わりに浅草の三社祭もと思ったのですが、肝心の三つの大神輿が出ないそうで、行く意味がないので止めました。それにしても、そんな程度の騒ぎのことで何故、止めるんでしょうか。
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稀勢の里 後半戦白星スタート

2008-05-19 20:27:32 | Weblog
今日9日目、稀勢の里が、(ちょっと危なかったですが)、黒海を上手投げで破り、後半戦を白星でスタートしました。ここ連日、琴欧州、白鵬に負けてていたので、万が一、今日も負けると3連敗、いつもの”勝ち越しぎりぎり”パターンかと心配していました。なんとかそれは切り抜け、6勝3敗。いよいよ稀勢の里、未知の領域である、”三役で二桁勝ち星”の達成に望みが出てきました。

本当は一昨日に、ライバル琴欧州を破って欲しかったですが、また立ち会い変化にやられてしまいました。欧州は絶好調のはずなのに、稀勢の里の顔をみると条件反射的にからだが動いてしまうのでしょう(笑)。力は稀勢の里の方が上です(きっぱり)。あと気を付けるのは琴将菊です。千代大海戦でも注文相撲、今日も変化で勝っています。稀勢の里戦では間違いなく立ち会いに変わるでしょう。で、傾向と対策。まず一呼吸おいてから左を差し、相手のお株を奪い(笑)、一気にがぶり寄りでいけば、勝てるでしょう。さすれば、ボクが初日に予想した通り、二桁勝ち星を獲得、殊勲、技能両賞獲得、新関脇昇進は転がりこんでくるでしょう。

昨日の白鵬戦は是非、国技館で応援しようと、8時半に、両国の窓口で当日券を買いに行ったのですが、もう、どの席も、sold out、すごすご帰ってきました。その代わり、13日目の前売り券を買ってきました。その頃までには、もちろん勝ち越しを決めておいて欲しいと思います。そしていくつ勝ち星を上積みするか、わくわく気分でみてみたいです。

ボクが稀勢の里の次ぎに応援している、豪栄道豪太郎、豊真将も今日勝ち、そろって6勝3敗と、まずまずの成績で後半戦のスタートを切りました。3力士そろって二桁勝ち星になりますように神さまおねがい。

・・・・・

稀勢、上手投げで黒海を破る



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雨上がりの東慶寺&明月院

2008-05-19 16:37:30 | Weblog
シャワーのような雨が上がり、空も明るくなってきましたので、北鎌倉散歩に出掛けました。東慶寺の山門前のカルミヤの花はもう満開だろうか、1週間ほど前に訪れたとき、大きな蕾をつけていた明月院のナツローバイ(夏鑞梅)はもう咲き始めただろうか、そんなことが気になっていたのです。

東慶寺の山門をくぐると、満開のカルミヤが、すぐ目に飛び込んできました。見事なものです。近づいてみると、この前はひとつ、ふたつしか咲いていなかったのに、もうどの枝もたわわに花房をつけていました。もう散っているのもありましたが、これからという、ピンクの金平糖のような蕾の房も結構ありました。雨のシャワーを浴びたあとで、とても気持ち良さそうでした。




鐘楼の横のヤマボウシ(山帽子)も白い花をたくさんつけていました。小径を奥に進むと、ボクが乳岩(”ちちいわ”と読む、”にゅうがん”ではない;笑)と名付けた岩にはたくさんのイワタバコ(岩煙草)が花芽をつけていて、次ぎの主役の準備をしていました。花芽の写真も撮ったのですが、ボケていたのでおもてに出せません(涙)。



乳岩の向こうの石段を登ったところに、このお寺を開いた覚山尼のお墓がありますが、その周囲の岩にもたくさんの岩煙草が自生しています。花芽をたくさんつけていましたよ。ここでも外人さんをみかけました。最近、外人観光客が目につきます。きっと、東慶寺がミシュランがみた日本、お寺の部で三つ星にランクされたことも大きいと思います。



そして、ボクは紫陽花寺として有名な明月院に向います。紫陽花はまだまだでしたが、準備万端という状態でした。あれ、花かと思ったら、上の大手鞠の花が紫陽花の蕾の上に落ちていたのです(ヤラセではありませんよ)。



そして、お目当てのナツローバイ(夏鑞梅)は。咲いてました!咲いてました!満開です。こんなに可愛い花でした。早春の鑞梅とはだいぶイメージが違いますね。そして、ボクが驚いたのが、花のないときには気づかなかったのですが、ここの、ほうの木近くの木だけではなく、あちこちに、合計6本もあるのです。すごいです。おそらく、鎌倉一の(たぶん湘南一の、いや県下一、きっと関東一の・・)夏鑞梅のお寺です。自慢したいです。明月院だってミシュラン二つ星なんだから、えらいんであるぞよ。



東慶寺のとき、また降りだした小雨もすっかり上がり、空を見上げると、雨上がりの、うつくしい青空が顔を出していました。



・・・・・

ついでながら、ミシュランの三つ星、二つ星の鎌倉のお寺の名前を教えてあげますね。

三つ星:東慶寺、報国寺
二つ星:長谷寺、円覚寺、建長寺、明月院です。

北鎌倉のお寺が多いですね。エヘン(おいらがいばることはないけど)。ボクがレフリーなら、さらに海蔵寺、瑞泉寺、光則寺も入れたいですね。


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一家に遊女もねたり萩と月

2008-05-18 05:54:36 | Weblog
”一家(ひとつや)に 遊女もねたり 萩と月”(芭蕉)
ボクの好きな芭蕉の句のひとつですが、ボクは今まで、本当に芭蕉が小さな家に遊女と一緒に雑魚寝をしたのだとばかり思っていました。もちろん色っぽいことはなかったとは思ってはしましたが(笑)。ところが、これはどうもつくり話らしいのです。

この句は”おくのほそ道”の越後路を下り、おやしらず近くの”一振(いちふり;地名)”あたりで出てきます。宿の一間へだてた部屋から女の話し声が聞こえる、話の内容から越後の国、新潟の遊女がお伊勢参りに旅立つらしい、翌朝、その遊女から涙ながらこう懇願される、連れの人が帰り、これからのひとりの旅路、心細いので道連れしてくれませんかと、しかしわれわれはところどころ泊まりゆく旅なのでと、そうはできないと遊女を見送る、”哀れさしばらくやまざりけらし”そのあとにこの句が出てくるのです。

”一家(ひとつや)に 遊女もねたり 萩と月” そして”曽良にかたれば、書きとどめ侍る。”と追記が。

”おくのほそ道”の旅には曽良が同行し、芭蕉の生活上のめんどうをみています。そして、曽良は”曽良旅日記”として克明に毎日の行動を記しています。ところが、この日記には、その日の出来事が何ひとつ、遊女の姿のかけらも出てこないのです。”曽良にかたれば、書きとどめ侍る”までうそだったのです。

”おくのほそ道”は純粋な旅日記ではありません、一部創作が入っています、これも、明らかなつくり話です、と先生が説明してくれました。紹介が遅れましたが、先生とは、近くの女子大の市民講座の講師をされている、大輪先生のことです。先日、”おくのほそ道”の新学期が始まったのです。とても面白くて、去年から3期つづけて聴講しています。

芭蕉はもともと俳諧(連句)が得意で、”おくのほそ道”も、そのスタイルをまねている、のだそうです。連句には、いろどりを添えるため必ず、中程の句に女の姿を入れるのが常識だそうです。それで、ここらあたりでと、色っぽい遊女の姿をみせたのでした。前半でも、”かさね”とゆう少女の姿が現われます。”おくのほそ道”を巻物にして、ふたつ折りにすると、かさねと遊女が重なる位置にあるそうです。計算づくだったのですね。ついでながら、かさねの句も印象に残りました。那須で馬を借りたときについてきた少女の名前をきくとかさねだという・・聞き慣れぬ名のやさしければ、”かさねとは 八重撫子の 名成るべし (曽良)”。(かさねという可愛い名前なのだから、花なら八重撫子の名であろう、曽良とあるが、実際は芭蕉である場合が多いとのこと)

一振の前の”越後路”の日記が極めて簡略なのが(ほとんど何も書いていない)、おくのほそ道、最大の謎だそうです。越後での滞在がたいそう不快だったという説もあります。前述の曽良旅日記によれば、紹介状をもっていったのに宿泊を断られたり、いやな顔をされたりしたことが、越後で何度か、あったようです。越後の人は不親切なのでしょうか(笑)。でも、ここで芭蕉の代表句ともいえる句を載せています。

荒海や 佐渡に よこたふ天河(あまのがわ)

・・・・・
2時間の講義(ワイド版文庫本1~2ページ分)だけでも、こんなに面白いことがいくつも出てきます。今後も講義のたんびに、紹介していきたいと思いますので楽しみにしてください。

トップ写真は、”一家に 遊女もねたり 萩と月” に因んで、数日前にもう咲いていた、円覚寺松嶺院の雲南萩にしました。

。。。。。

昨晩の稀勢の里、痛恨の黒星。それにしても琴欧州、どういうつもりでしょう、また、立ち会いの変化です。 今場所はからだがよくうごくって?・・・

今日は白鵬戦。白鵬はまともに当ってくれると思います。熱戦楽しみです。











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