北尾トロ『銀座八丁目探偵社～本好きにささげるこだわり調査録』

　さて、先日、WOWOWでの放送のために作られた、天童荒太さんの「孤独な歌声」の映画版を見ました。監督は花堂純次という聞いたことのない名前の方です。主人公の女刑事・朝山を内山理名、彼女に協力するコンビニ店員の潤平を福士誠治、異常な家族のもとで育てられ連続監禁殺人事件の犯人・松田を山本太郎が演じ、その他、傍役で根岸季衣、田中健、でんでんらが出演していました。原作に極めて忠実に作ってあったので、原作をもう一回読んだような感じで楽しめました。再放送があれば、オススメです。

　さて、北尾トロさんの'99年作品「銀座八丁目探偵社～本好きにささげるこだわり調査録」を読みました。本についてのいろんなことについて調査した「出版業界裏口入学」の続編です。
　今回調べていることは、「捨てられた本の行方」「極小出版社の実態」「図書館使いこなし術」「網棚に置かれた雑誌の行方」「コミケの実態」「究極の収容量を持つ本棚を作るには？」「チリ紙交換がいなくなった訳」「ニューヨークの読書事情」「翻訳について」「オンラインで古本屋を立ち上げるには」「本の衝動買いの実態」「センター試験の現代国語の問題」「絵本作家になるには」、以上です。
　突出して面白い章はなかったのですが、図書館についての章で、図書館のある村は13.0％しかなく、自分たちで図書館を作ろうとしている人がいるなど、地方は図書館に恵まれていないことを初めて知りました。
　本が好きで、暇な方にはオススメです。なお、詳しい内容に関しては、「Favorite Books」の「北尾トロ『キミは他人に鼻毛が出てますよと言えるか』」の項にアップしておきましたので、興味のある方はぜひご覧ください。