昨晩から、夜の虫の音が聞こえるようになりました。庭のすずらんも満開間近です。季節はどんどん進んできているようです。
さて、上橋菜穂子さんのデビュー作、'89年作品の「精霊の木」を読みました。
地球が自然破壊によって死の星となり、他の惑星に移住して生きている人類。移民局改め環境調整局は、人類が住む星、資源のある星を我が者にするため、秘密裏に先住民のいる星で先住民たちを皆殺しにしたり、あるいは生かせておいて心理的に追い詰めて行き、絶滅するように導くという方法で星を手に入れていきます。ナイラ星の先住民ロシュナールは精霊の木から精霊をもらい生きていた民族でしたが、環境調整局により精霊の木をすべて切られてしまい、新しい世代は精霊をもらえず、滅んでいった民族でしたが、人類と混血できる遺伝子を持っていたことから科学者たちが研究のため、何人かのロシュナールを人間の孤児として人間社会の中で成長させ、常に彼らを監視することにします。そうした混血児の1人リシアがロシュナールが持っていた超能力を発現させ、夢の中で過去を見ることができるようになり、ロシュナールが滅ぼされた本当の理由を知り、また今年、精霊の力によって200年前のロシュナールの人々が時代を越えて現れることを知ります。環境調整局は、リシアに異変が起こったことを知り、自分たちの行なってきた汚い過去を隠し通すため、リシアを捕え、家族や友人を人質にとって、自分たちのシナリオ通りに動かそうとしますが‥‥。
先にも書いたように上橋菜穂子さんのデビュー作ですが、完成度の高さに驚きます。上橋さんは文化人類学者だけあって、征服した側から見た歴史は多くの書籍の中に残されていますが、征服された側から見た歴史はほとんど残されてないことから、この物語を書こうと決心されたそうです。実際、今の地球は自然破壊によって地球温暖化を招き、このまま手をこまねいていれば、この小説と同じように人類は絶滅するでしょう。そうさせないためには、自然と共生してきた、あるいは現に共生している先住民族の人たちの生活から学ぶことは多くあると思います。スリルあふれるストーリーだけでなく、多くのことを示唆している小説であると思います。私も自分が精霊に守られていると考えることができたら、どんなに安心できるだろうと思いました。皆さんはどう感じられたでしょう?
さて、上橋菜穂子さんのデビュー作、'89年作品の「精霊の木」を読みました。
地球が自然破壊によって死の星となり、他の惑星に移住して生きている人類。移民局改め環境調整局は、人類が住む星、資源のある星を我が者にするため、秘密裏に先住民のいる星で先住民たちを皆殺しにしたり、あるいは生かせておいて心理的に追い詰めて行き、絶滅するように導くという方法で星を手に入れていきます。ナイラ星の先住民ロシュナールは精霊の木から精霊をもらい生きていた民族でしたが、環境調整局により精霊の木をすべて切られてしまい、新しい世代は精霊をもらえず、滅んでいった民族でしたが、人類と混血できる遺伝子を持っていたことから科学者たちが研究のため、何人かのロシュナールを人間の孤児として人間社会の中で成長させ、常に彼らを監視することにします。そうした混血児の1人リシアがロシュナールが持っていた超能力を発現させ、夢の中で過去を見ることができるようになり、ロシュナールが滅ぼされた本当の理由を知り、また今年、精霊の力によって200年前のロシュナールの人々が時代を越えて現れることを知ります。環境調整局は、リシアに異変が起こったことを知り、自分たちの行なってきた汚い過去を隠し通すため、リシアを捕え、家族や友人を人質にとって、自分たちのシナリオ通りに動かそうとしますが‥‥。
先にも書いたように上橋菜穂子さんのデビュー作ですが、完成度の高さに驚きます。上橋さんは文化人類学者だけあって、征服した側から見た歴史は多くの書籍の中に残されていますが、征服された側から見た歴史はほとんど残されてないことから、この物語を書こうと決心されたそうです。実際、今の地球は自然破壊によって地球温暖化を招き、このまま手をこまねいていれば、この小説と同じように人類は絶滅するでしょう。そうさせないためには、自然と共生してきた、あるいは現に共生している先住民族の人たちの生活から学ぶことは多くあると思います。スリルあふれるストーリーだけでなく、多くのことを示唆している小説であると思います。私も自分が精霊に守られていると考えることができたら、どんなに安心できるだろうと思いました。皆さんはどう感じられたでしょう?