「自分かっこいい」日本は最少13％

　４月９日の朝日新聞の朝刊に面白いアンケート記事が載っていました。
　日本青少年研究所が日米中韓の４ヶ国の高校生に消費活動について聞いた意識調査の結果の内容についての記事なのですが、興味深い結果が出ていました。
　調査は'07年10～11月に各国１千～1500人を対象に行われました。
　流行について「広告に影響される方だ」という答えは、韓国46％、米中30％台に対し、日本は57％。「最新流行のファッションを一度はしてみたい」も日本が59％で最多でしたが、「自分はかっこいい方だと思う」は、米国68％、中国・韓国が30％台に対して、日本はたった13％。
　食品の安全性をめぐる質問では、中国が「買う時に心配したことがある」が74％、「食品を買う時に安全性をチェックする」も、日米が40％台、韓国が61％に対し、中国は78％と一番高い結果が出ていました。
「海賊版の本を買ったことがある」は中国37％で、日米韓は１ケタでした。
　金銭への意識では、「お金で権力が買える」と答えたのは日米中が約30％に対し、韓国は54％。「成功の人生は大金持ちになることだ」などの質問でも肯定的な答えは韓国が最多でした。

　まず流行に関してですが、これをどう解釈すればいいのでしょうか？　日本は自分に自信がなく、その結果流行を追い求め、最新流行のファッションに興味を持つ、という風にも解釈できます。では、なぜ日本の高校生は自分に自信を持てないのか？　なぜ自分をかっこいいと思えないのか？　これはいろいろ考えられますが、今の自分がかっこいいと思える瞬間が普段の生活の中にないのでしょう。それだけ打ち込めるものを探しあぐねている、またそうした打ち込めるもので出会う機会が少ない、自分が「あの人みたいにカッコよくなりたい」という人が身近にいない、などなど考えてみましたが、これぐらいしか思いつきませんでした。私の家の近くには共学の普通高校と商業高校がありますが、彼らの姿を思い出しても、楽しそうに毎日を過ごしている学生はたくさんいる一方で、部活に燃えている学生もたくさんいますし、自分に誇りを持って毎日を過ごしているだろうなあと思える高校生もたくさん見かけます。ここは日本の謙譲の精神の現れととってもいいのかもしれません。
　あとは、中国の人たちが食品の安全性に疑問を持っていることを知り、やはりネットのおかげで食品の汚染の問題についてちゃんと知っているんだなあ、と思い、韓国の拝金主義にはちょっと驚きました。
　いずれにしろ、これからの世界を背負って立つ学生達の意識調査は面白いと思いました。今後も定期的に行ってほしいと思いましたが、皆さんはどう思いますか？