みどりの一期一会

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問われる県の自浄能力/目が覚めるような「岐阜新聞社説」/裏金問題

2006-07-11 09:45:27 | 岐阜県裏金問題
昨夜ははやく寝てしまったので、早朝におきて、
寝ぼけまなこで朝刊各紙を読んだ。
わが家は、5紙の朝夕刊をとっているので、
新聞をよむだけでも、こ一時間かかる。

「県の裏金問題」を論じた岐阜新聞社説で、完全に目が覚めた。

とってもいい社説なので、全文を紹介したい。

【岐阜新聞社説】 県の裏金問題
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問われる県の自浄能力

 県の裏金問題は、県政に体する県民の信頼を裏切る行為である。現地機関などで食糧費や旅費などわもとに不正な会計処理で捻出(ねんしゅつ)した金を、県の監査の対象とならない県職員組合が管理する口座へ1998年から移し替えていたという。
 県の調べに夜と、現在も1億円を超す金が残っている。裏金作りは慣習として行われ、職員組合の口座を隠れみのにしたことなど組織ぐるみの批判は免れない。原政之副知事をトップとする調査チームは、1カ月以内に調査結果を発表する。
 県職員組合が裏金の預け先になったことに耳を疑った。職場の環境や組合員の地位などを守る本来の役割からほど遠い。県幹部から裏金を集中管理するため移し替えの指示があってから、組合関係者は裏金作りにかかわった職員からプール金を現金などで受け取り、組合管理の口座へ振り込んだ。 
 県職員組合の口座を緊急避難先にしたのは、当時の「官官摂待」「カラ出張」批判が背景にあったとされる。
 95、96年、全国市民オンブズマン連絡会議が各自治体に情報公開を求め、98年には自治体の「不正支出自主調査」をとりまとめた。 宮城県など28都道府県で不正支出が見つかり、出直しを図ったが、岐阜県は自主調査しなかった。
 不正支出批判が収まった後も、裏金の存在を知る関係者は口を閉ざし、8年間も封印してきた。異を唱えにくい環境にあったことは想像に難くない。「何のために」という問いに、ある県幹部は「県庁組織を守るためだった」と答えている。
 役所を問わず企業でも組織の反社会的行為が明るみに出ると、よく聞かれる「身内擁護」の言い逃れである。県の裏金問題は公務員としての視線が県民に向いていなかったことを露呈したといえる。「私」が優先し、「公」の意識が著しく低下した現代の風潮と重なる。
 裏金はいったいいくらあったのか。関係者によると、当初は約2億円 とされるが、現段階では詳細は分かっていない。ただ、県職員組合は預かった裏金のうち、約1千万円を新設した同組合の特別会計の原資にしていたという。
 一部は県職員を対象とした訴訟費用という証言もあるが、明らかに不正流用である。目的はなにであれ、手を付けてはいれない金なのだ。組合自ら経緯や詳細を明らかにすべきだ。
 古田肇知事は2005年度、「政策総点検」を実施し、県政全般を見直し、さらに改革の姿勢として先の県議会で「都合の悪い情報ほど勇気を持って早く上げろと言い続けてきた」と答弁、今回の浦裏金問題で県庁の古い体質に失望感と悔しさをにじませた。
 調査チームは▽職員組合に集められた資金の内容▽各セクションの実態などを、梶原拓前知事をはじめ元県幹部、関係した職員から事情を聴きながら解明する。第三者の委員会による検証も考え、調査結果をもとに関係者の処分も辞さない構えだ。
 県は今回の裏金問題を厳しく受け止め、古田知事は「鼎 (かなえ)の軽重や、県の自浄能力が問われている」と断言する。徹底した事実解明と、県民に結果を包み隠さず報告してもらいたい。県民の信頼を回復するために。
(2006.7.11岐阜新聞)
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岐阜県の裏金問題について、新聞各社の報道合戦が加熱している中、
明解な社説だ。
岐阜新聞がこの問題に本気で取り組もうという気概が感じられて、
長年の読者として、とてもうれしい。

裏金問題では梶原前知事にも話を聴いたらしく、
こんなTVニュースも。

  
「在任中は裏金つくりや官官接待をやめようと率先してやってきた。
裏金がなくなったと思って安心していたので、
今回の問題が発覚して驚いている」

こんな話、だれが聴いても「ウソだ」と思うでしょう。
知事が知らなくてこんな話しが通用する訳はないですし、
いずれにしても、当時の「行政の長」として知らなかった、で済む話ではありません。
かかわった職員は知事がかわって裏金体質がばれるのを恐れて、
梶原県政を維持しようとしたのではないでしょうか。

在任中の語録を調べても、
建設省出身の「官僚知事」が突然「市民の政治」とか言い出したりして、
コロコロ代わる政策だけ見ても、
2枚舌、3枚舌であることがもうハッキリしています。

そういえば、2001年の知事選のときに、
梶原知事の公約を検証しようとした○○新聞社に乗り込んで、
圧力をかけて記者を配転させたり、
御嵩の産廃問題では、□□新聞を県として購読差し止めにしたり、
自分に都合の悪い記事を書く社を出入り禁止にしたり・・・・・
梶原さんの武勇伝はコトかかない。

選挙といえば、県庁内で一室を借りてコピーや印刷をして、
側近に裏選対を作らせていたという情報もあった。
まさか、この金が選挙資金や職員の裏手当てに使われていた、
とは思いたくないけど、そんな話もちらほら出ていたっけ。

岐阜新聞社説によると、
「一部は県職員を対象とした訴訟費用という証言もある」
そうだけど、この訴訟って、県民ネットの住民訴訟のことらしい。
「住民訴訟」は「公金の違法支出」について争うことだから、
裁判で負けるってことは、「違法支出をした職員が返還する」ってこと。
違法金を違法な裏金(どちらも税金!)でまかなう、という発想が
「違法で襟を正さない岐阜県らしさ」が出ている(笑えない)。

先日のシンポで基調講演をされた前宮城県知事の浅野史郎さんは、
10年前、県庁組織の裏金の洗い出しに取り組んで、
約6億円?の裏金を解明・返還し、かかわった職員1000人を処分されたとか。
岐阜県は、10年遅れたことになる。

講演で「知事の権力で一番大きいものは人事権」と言い切った浅野さん。
梶原前知事は、課長以上の人事権をひとりで握って人事で職員をしばり、
ものいわぬ職員を増やし恐怖政治で組織を硬直化させた、と
当時、県職員OBから聞いた。

梶原さんは先日、『日本市民会議』なるものを立ち上げて、
知事を辞めたあとも市民を統治したいみたいだけど、
この発足集会はひどいものだったと参加した人から聞いた。

「ゴルフ場開発の推進」「御嵩の廃棄物問題」
「高レベル放射性廃棄物の地層処分実験の強行調印」などなど、
この人が知事でなかったら、と何度思ったことだろう。

きづくに遅すぎるということはない。
梶原県政の16年を、いまこそ検証してもらいたい。

と、苦い話はここまで。

ここからは、おいしいお話です。
今年初物のコウセキウリがとれました。
今朝、ともちゃんが畑でとって来てくれたウリ。
撮ろうと思ったら、すでに剥き身になっていました(笑)。



甘い、おいし~い

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