宮崎県知事になって6日、東国原英夫知事(そのまんま東さん)が、
10時からのサンデープロジェクト(メーテレ)に登場。
県庁近くの床屋に行ってきたばかりとかで
さっぱりとフレッシュで、好印象の新知事です。
演説もうまかったのですが、さすがテレビ慣れしてます。
知事になったばかりで飛び込んできた初仕事は、
宮崎県の養鶏場で発生した鳥インフルエンザ。
東国原知事は、現場にかけつけて高い評価を得たのですが・・・・
なんと、あのとき県職員は難色をしめして抵抗、
「前例がない」「手続きが必要」「公用車はだせない」
といわれて、結局、翌日に車で往復5時間かけて行ったそうです。
帰ってきたら、とある人から「防災ヘリがある」と言われたそうで、、
「ヘリがあるなら、どうして教えてくれなかったのですか」という
知事発言のニュースが流れました。
この話、「ヘリは故障していた」「整備に出していた」という返事で、
「いざなにか起きたらどうするのか?」と聞いたら、
「隣県から借りてくる」と職員から言われたとか(絶句)。
危機管理にこんな鈍感な県職員のなかに飛び込んで、
「前例にない、慣例がないという前例主義とのたたかいになる」
と東さんも言ってましたが、前途多難の知事です。
こういう率直な発言自体がTVで流れると問題になり、
あとで非難ごうごうかも知れませんが、どん底を経験した東さんのこと、
がんばって欲しいですね。
ところで、東さんは早稲田の学生だったとき、
「大隈塾」の2期生だったとか。
講座にも欠かさず参加し、後ろで熱心に聞いていて、
レポートも出色のものだったそうです。
「地方自治」関連の言葉に、いまに至る想いがつつられています。
私が選挙に勝ったワケ
官僚出身者がふたりも相手の激戦の宮崎県で、
マニフェストを作ったのは、東さんだけ。
官僚が政策を持っていると思うのは大きな間違いで、
彼らはそんな面倒なことをしないで、
政党や組織のミコシに乗っかって当選したいと思っているのでしょう。
つまり、有権者のほうに顔が向いていなくて、もともと目線が高いうえに、
政策やスタンスも明らかにしない選挙をたたかえば、
当選後は、応援してくれた人に利益誘導するのは当然の帰結です。
「マサカの落選」と思っているとしたら、有権者をなめています。
対する東さんの、26万票もの信任を受けた選挙。
「ローカルマニフェスト選挙のイメージが最初からあった」。
「宮崎県はマニフェスト後進県。選挙公約=契約から変えないと思った。
保守系の組織が強く、○○さんをお願いします、という
組織選挙の政治風土で、10年も20年も遅れた」。
県議会との関係についても、
「根回し、調整はしない。軸がぶれなければ、紛糾しない。
議員は県民から選ばれた代表。議会は議論しなければならない場。
議員の皆さんと真剣に議論していきたい」。
最後に、
「県民のみなさんのために、がんばります」と結んだ。
印象だけでなく、発言もぶれなくて、ほんと堂々としていた。
まっすぐに見つめる目の光が、印象的だった。
知事に当選しても「そのまんま日記」をご自身で書いてます。
「過去ログ」(5.7)にはわたしもチラ登場(笑)
同じ過去ログには、こんな記事もアップ(2003.4.27)。
「権力というのは必ず腐敗する」それを、絶対的に防止するのは、権力の体質と構造を硬直化させないこと。つまり、権力者は、任期を長く続けないということに尽きる。僕個人としては、まぁ、10年~15年くらいが限界かな?と思う。某武蔵野市の市長は、「長ければ長いほどいいんだ!」と、信じられないことを言ってたけど・・・・・・・もし、例えば、あくまで仮定の話だけど、僕が出るとしたら、それ(短期任期)も公約に入れるけどね。そんな事は、権力についた人間が最も自覚しなければならないことなのに、どうやら、権力を持った人間が、最も、見えなくなることらしい。」
「そのまんま東オフィシャルサイト」はこちら
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こんな、東さんを支えて、マニフェストを作ったのは
「チームそのまんま」の15人、と、今朝の朝日新聞に載っていた。
「チームそのまんま」原動力 マニフェスト作り支える
知事への志 支えた団塊Jr.
「チームそのまんま」15人 マニフェスト共同制作
21日の宮崎県知事選で初当選した東国原英夫(ひがしこくばる・ひでお)(そのまんま東)氏は、公約80項目を盛り込んだ「そのまんまマニフェスト」を掲げ、「元お笑い芸人」というイメージからの脱却に成功した。マニフェストづくりを支えたのは知事自身が「チームそのまんま」と呼ぶ団塊ジュニア15人だった。
「知事選出馬を考えている。宮崎の現状を掘り下げたいから一緒に勉強してみませんか」。早稲田大学大学院で公共経営を学ぶ渡瀬裕哉さん(25)は昨年11月中旬、大学院の先輩の紹介で、東京・渋谷の喫茶店で本人と初めて会った。
宮崎県発注の公共事業を巡る談合事件で、安藤忠恕知事(当時)の進退が取りざたされていたころ。その年の3月に東国原氏は早大政経学部を中退していた。「そのまんま東」が政治に興味があるとは正直、意外だったが「有名人とやりとりできるなんて楽しそうだ」。すぐ引き受けた。
渡瀬さんは、企業や政治家のインターンを通じて知り合った大学生による政策研究・提言のNPO法人「政策過程研究機構」の設立(01年)に参加。20代ながら自治体運営への提言や論文を発表するなど、その世界では知る人ぞ知る存在だ。先輩が渡瀬さんを紹介したのも、そんな実績を見込んでのことだった。
とはいえ、マニフェスト作りは初めて。「そのまんま東さんに会わない?」。友人のケータイを鳴らしては誘った。「へえ。いいよ」。大学時代に防災を専攻した会社員、シンクタンク職員、経営コンサルタント、旅行会社員。全員が20~30代前半の団塊ジュニアだった。
1回目の会議は11月25日夜。渋谷区のビルの一室に十数人が集まった。ジャージーにめがね姿で現れた東国原氏は小さなノートを取りだした。「政策」を書き込んだ、そのノートに目をやりながら自分の思いをとつとつと語った。談合事件や交通網の整備の遅れなどを挙げて「このままでは宮崎は陸の孤島になってしまう。自分がセールスマンになって、外とのネットワークをつくりたい」。
話から「教育」や「観光」「行革」など重点的に訴えたいテーマが見えてきた。「幹の部分は、彼がすでに描いていた。僕たちはその思いにデータを補強したり、具体策を提案したりした」
マニフェストの土台となる宮崎の現状や課題をつかむため、県がインターネットで公表している報告書や統計を分析した。総合計画や雇用・産業再生指針、国が作成した県経済の現況報告……。「農業県のイメージが強いが、実はサービス業や製造業が成長を支えていた。観光業に力を入れ、かつ競争力のある企業を誘致するために何をすべきかを皆で考えた」と渡瀬さん。
マニフェストには「サービス業進出への支援」「半導体産業、自動車産業を中心に誘致活動を強化」などが入った。ほかにも、被災時の生活費を支援する「災害時安心基金」(3億円)や中山間地の医師巡回制度「宮崎型ホームドクター制度」などは、本人が実現を強く希望したという。
会議は平日夜を中心に開かれ、東国原氏も必ず出席した。毎回5~6時間はざらで、議論した結果は電子メールで共有。それをたたき台に次回に臨んだ。一字一句、食い入るように資料を読んで議論し、質問も細部に及ぶ姿に「彼は本気だ」と思った。
立候補表明直前の12月初め、マニフェストが完成した。報酬代わりに色紙20枚にサインしてもらい、握手して別れた。
当選は、友人から携帯メールが続々入って知った。ああ、本当に知事になるのか。感慨深かった。「マニフェストは今や、宮崎全体のものになった。実現に向けて頑張って欲しい」
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「政治を変えたい」市民が、全国から、あなたを応援しています。
東国原宮崎県知事、がんばれ~
おまけは、
東さんのHPにもある『市民派議員になるための本』の
「市民型選挙は、人を変えまちを変える」。
通しで読みたい方はこちらから
『市民派議員になるための本』
(寺町みどり著/上野千鶴子プロデュース/学陽書房)
4‐3 市民型選挙は、人を変えまちを変える
市民型選挙の原則は「他の候補者とちがうことをする」「ヒトのしないことをする」ということです。キーワードは「変える」です。なにもないのを強みにして、選挙を、政治を、まちを、現状を「変えたい」という思いを、市民に印象づけましょう。
投票は、候補者への先行投資。市民は「わたしが動けばまちが変わる」という政治に対する期待感を一票に託します。
多くの人が市民派候補の名前を書いて投票箱に入れたとき、まちは確実に変わります。当選しても、しなくても、です。結果はあとからついてきます。
有権者は、ナマエもカオも知らない人の名前はなかなか書いてくれません。前回まで「○山〇男」と書いていた白紙の投票用紙に、はじめての「○田〇子」と書くというのは抵抗があるものです。きのう会ったからといって、きょう投票してもらえるものでもありません。
市民派候補の名前を書いてもらうためには、ネットワークをつくって、あらゆる表現で、有権者に政策やメッセージを届けることが大切です。メッセージが届いてはじめて、市民は「なにがいちばん大切か」を考えはじめます。目には見えないけれど、市民がだれかに頼まれたわけでなく、みずからの意思で「この人に入れる」と決めるとき、人は変わります。
市民型選挙で「当選する」「結果を出す」というのは当面の着地点です。そこに行きつくまでに、たくさんの出会いがあり、感動があり、ドラマがあります。感動は人のこころを動かします。市民型選挙をすすめていくなかで、候補者も仲間もきたえあい共に育ちます。メッセージを受けとった市民も変わっていきます。
選挙はけっして一方通行ではありません。
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