みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

録音テープ「不存在」への「異議申し立て」、福井県公文書公開審査会に諮問される

2007-01-29 07:40:26 | 「ジェンダー図書排除」事件
『む・しの音通信』59号の編集・校正をおわって、
きょうは朝から印刷・発行の予定・・・と思って、
昨夜までに調整済みのゲラをプリントアウトしよう思ったら、
プリンタートラブルで
データが送れなくて「エラー」ばかり。

PC関連のメカには弱いのでお手上げ状態・・・
見かねたともちゃんが「見てあげるから、先にブログでもやってたら」
と言ってくれた(うわっ感謝!感激!)。

腕を酷使しているので、左肩と上腕の痛みはピークで、
ここ数日、痛み止めを飲まないと眠れない。
バッファリンでは効かないので、ボルタレンを使うっきゃないか。
朝から使えば、もっと楽に仕事ができるかもしれない。

待っているうちに、
福井「焚書坑儒」事件関連で、数日前に
「福井県公文書公開審査会」から届いた
「『意見書』の提出について」かんたんに状況説明。

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11月20日付けで福井県知事に「異議申し立て」した
「審議会記録のテープの不存在処分」について
福井県知事は処分変更(公開)せず、
「福井県公文書公開審査会」に諮問しました。
数日前、「福井県公文書公開審査会」から「『意見書』の提出について」
という文書が届きました。
内容は、実施機関の「理由説明書」に対する意見があれば、
2月23日までに審査会に提出、意見陳述もできる、という趣旨。
福井県は「不存在処分」について、公開審査会に「理由説明書」
を提出し全面的に争う姿勢です。

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一期一会のクリックを



以下は、「福井県公文書公開審査会』から届いた全文です。

  

  

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                             福公審第 4 号
                            平成19年1月23日
 異議申立人 寺町知正他12名
  総 代  寺 町 知 正  様
                         福井県公文書公開審査会
                             会長 円居 愛一郎
          「意見書」の提出について
 2006年11月21日付けで提起されました下記の異議申立てについて、平成19年1月18日付けで福井県知事(以下「実施機関」という。)から別紙の「理由説明書」を添えて諮問を受けました。 
 つきましては、実施機関の「理由説明書」に対する意見があれば、平成19年2月23日(金)までに「意見書」を当審査会あて提出してください。
 「意見書」を提出する場合は、「理由説明書」に対する反論にとどまらず、必要があれば、異議申立ての理由の内容を補充してさらに明確にしてください。
 なお、提出された「意見書」は、当審査会での審議の資料とするとともに、実施機関へ写しを送付することとしていますが、実施機関へ送付することが不都合な場合には、その旨を付記してください。
 また、当審査会に対して口頭で意見を述べることができますので(意見陳述の必要がないと当審査会が認めるときを除きます。)希望される場合はその旨を付記してください。

                     記
   公文書非公開決定(平成18年11月20日付け男女県第313号)に対する異議申立て
                 送付先(審査会事務局)
                   〒910-8580 福井市大手3丁目17-1
                 福井県総務部情報公開・法制課
                    情報公開グループTEL O776-20-0249

理 由 説 明 書
1 異議申立人が公開を請求した文書について
異議申立人(以下「申立人」という。)が公開を請求した文書は、「2006年11月2日開催の福井県男女共同参画審議会の会議の記録(電磁的データ・テープなど)」である。

2 本件・公文書に係る県の処分について
 実施機関は、平成18年11月20日付け男女県第313号で、公文書不存在を理由として非公開決定を行った。

3異議申立ての内容
  申立人は、平成18年11月20日付け男女県第313号による非公開決定に不服があり、以下のとおり主張し、非公開決定処分の取り消しを求めている。

(異議申立人の主張)
 申立人は、「福井県情報公開条例(以下、「条例」という)に基づく公文書非公開(不存在)決定は、公開請求のあった対象公文書(録音テープ及び電磁的データ)が存在しないのでなく、条例の対象の文書ではないとの判断でなされたものである。しかし、本件情報公開請求にかかる録音テープ及び電磁的データは、条例上の意味において、「作成、取得」し「管理」に該当するものであり、実施機関は条例第2条第2項の解釈を誤ったものである。」と主張し、以下のとおり理由を述べている。

(1)「公文書」について、「実施機関の職員が職務上作成し、または取得した文書、図画および電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)であって、当該実施機関が管理しているもの(条例第2条)」である。
 また、本件で問題とするのは、「職務上作成し、または取得した」と、「実施機関が管理しているもの」の意味である。
 「職務上作成し、または取得した」とは、実施機関の職員が自己の職務の範囲内において事実上作成し、又は取得した場合をいい、文書等に関して法律上の作成権限又は取得権限を有するか否かを問わない。つまり、当該文書の作成名義人が誰かは問題でなく、例えば、私人が作成した文書でも前記要件を満たす限り情報公開請求の対象である「公文書」に該当する。
「職務」には、国等が法律又はこれに基づく政令による知事その他の実施機関に委任した事務(機関委任事務)及び地方自治法第180条の2又は第180条の7の規定により他の実施機関から委任を受け、又は他の実施機関の補助執行として処理している事務等を含む、と理解されている。
「実施機関が管理しているもの」とは、各実施機関において定めている公文書管理規定等の定めるところにより保管し、又は保存することにより、公的に支配している公文書をいう、と理解されている。
これを本件に当てはめると、テープの録音者がだれであろうと、テープ及びテープ起こしの内容を記録した電磁的データについて、県(の職員)が管理していれば、本件条例の対象となる公文書にあたる。

(2)会議録が作成された場合に、福井県がその正当性を立証し、住民が真偽あるいは間違いの有無を確認するためにも、録音の記録はきわめて重要である。本件において、テープが公開される意義はきわめて高い。福井県行政が公正、公平に事務事業を執行していることが公知されるためには、これら公文書が公開されることが必要で、県政への理解と信頼が高まることは明らかである。本件情報が公開されることは、本件条例の解釈、運用として正当なものである。

4 異議申立人の主張に対する反論
上記申立人の主張に対し、以下のとおり反論する。
(1)申立人が主張する「電磁的データ」については、平成18年11月2日開催の福井県男女共同参画審議会の議事録を作成するために、会義の内容を担当職員が録音した「録音データ」を示すものと考えられる。
 福井県男女共同参画審議会の議事録については、通例として、平成15年3月に初めて同審議会が開催されて以来、審議内容の記録と県民への周知を目的に作成し、県のホームページで公表してきている。
 本件録音データは、担当職員が審議会議事録の作成を行うに当たり、議事録の補充、補完をするために録音したものに過ぎない。これまでに開催された同審議会においても、同様に会議内容を録音し、補助的に利用しながら態事録を作成してきたが、作成後には録音データを消去し、書面、および、県ホームページ上での文書ファイル(電磁的データ)を、議事録として保存している。
 条例第2条第2項後段に明記されている「実施機関が管理しているもの」とは、作成または取得に関与した職員個人が保有している段階のものでなく、実施機関が業務上の必要から組織として管理している状態にあるものをいうのであって、当該審議会の録音テープは、職員が備忘的に録音したものであって、福井県文書規程に基づく管理や保存もしておらず、県が組織として管理しているものではない。
 また、平成14年(行ウ)第17号「議事録テープ非公開決定処分取消請求事件」(平成15年9月16日 岡山地裁判決)において、「会議録が、議会会議規則等による記載要件を備えていなかったり、記載内容の判読のために、補充的機能を果たすものあるいは説明資料として、議事経過を録音したテープを利用するしかないような場合には、会議録と一体化すべき行政文書として、当該録音テープを位置づける余地があるが、上記のような特段の事情のない限り、議事経過を録音したテープ等は、会議録作成に向けて、その、正確性等を担保するための補助的手段に過ぎないものというほかなく、それ自体では、「実施機関の職員が組織的に用いるものとして、実施機関が保有する行政文書」とはいえない。」と判示している。
  本件にかかる議事録については、審議のやりとりなど会議内容を詳細に、記載したものを作成しており、また、当該審議会の説明資料については、報道関係者や一般の傍聴人に提供するとともに公文書としても管理され、これらを合わせることによって、本件録音データを利用しなくても、会議内容を十分に把握できる。ゆえに、本件録音データは、作成した議事録と一体化すべき行政文書として位置づけるものではないと判断している。
 よって、本件録音データは、条例第2条第2項後段に規定する「実施機関が管理しているもの」に該当しないと考える。

(2)本件にかかる審議会については、公開とし、報道機関および一般の傍聴を認め、全員に審議会資料を配布している。また、審議会会長の許可を得ることで、会議場内における写真撮影、録音等を認めていた。実際に、本件申立人の一部は、当該審議会を傍聴しており、議事録を見ることで真偽等を十分確認できるものと理解している。なお、当該審議会の議事録は、既に、県ホームページにおいて公表している。
  よって、条例前文に明記する県民に対する説明責任を全うし、県民の「知る権利」の実現の寄与に努めているものであり、条例の趣旨に従った対応を行っていると考えている。

(3)なお、公文書として保管しているところの審議会議事録の書面および文書ファイル(電磁的データ)は、請求後に作成したものである。

 以上のことから、該当する公文書は不存在であるので非公開が相当であり、申立てを棄却することが相当である。
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同じ条文でテープがすんなり公開されている自治体は多いというのに、
どこまでも、福井県の体質は、変わってないなとあきれた。

「福井県公文書公開審査会」の審議は迅速ではなく
結論を出すのに数年かかると聞いている。
1月31日は「公開質問状」の期日だし、
県の回答を待って、今後の対応を考えたい。


おまけは、
昨日の『市民派議員になるための本』のつづき。
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『市民派議員になるための本』(寺町みどり著/上野千鶴子プロデュース/学陽書房)
 第5章 立候補をどう決めるか?
5‐1 出したい人より出たい人を
 

 「出たい人より出したい人を」というコトバを聞いたことがある人からは、エッ逆じゃないのと言われます。そのとおり。まったく逆の発想です。このコトバには、当選したら議会で、だれがどのように議員としてはたらくか、の決定的なちがいがあらわれています。わたしの意見を持ち、わたしの意思と判断で議員としてはたらくには、まず出たい思いの強い人であることが不可欠です。 
 往々にして「だれかを出したい」「まちを変えたい」と走りまわる人が、もっとも思いが強い人です。だったらだれかを探すより自分で出たほうが話がはやい。やっと見つけた「出したい人」が当選したら体制に取りこまれていくケースは、残念ながら多いようです。ヒトからたのまれて出た候補者は、自己決定の連続の議会で、なかなか、よい無党派・市民派議員にはなれません。
 「市民型選挙はお祭りだ」と書きましたが、無党派・市民派候補者はミコシの上には乗りません。候補者は、先頭でミコシをかつぐ人。候補者が、ミコシの上であぐらをかいている選挙は、市民型選挙ではありません。みずから情報を収集し、考え判断し、行動するのが市民型選挙の候補者です。選挙で当選し、翌日から議員としてはたらくのは、候補者自身です。だから候補者は、仲間や市民とおなじ平場で、候補者自身がカナメとなり、いちばんさきを歩き、状況をよく知ることが大切です。
 仲間のなかから候補者を選ぶとき、もっとも信頼され、リーダーシップのある人が、候補者になるのがいちばんです。でも、もしその人がまったく政治に興味がないなら、説得するのは「時間のムダ」。内心、立候補してもよいと思っているのに「だれかに推されて出たいわ」と、自己決定もせず、ヒトに責任を転嫁する人はロンガイ。
 多くの選挙を見てきた経験から言うと、政治を変えたいという思いの強い人が候補者になるのがベストです。
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