「いなば内科」で「タケプロンDO15」という薬を処方され、飲み始めて3日目。
症状は夜間に強いので、基本的に夕食後に飲むのですが、翌朝起きてびっくり。
飲んで一日目から、長年続いていた、不快な症状が劇的になくなりました。
タケプロンDO15(プロトンポンプ阻害剤)
ピンクの溶けやすい錠剤を、舌の上に乗せて唾液で自然に溶かすだけ。
感じも味も子どものころ食べた「ラムネ菓子」みたいです。
まずは、睡眠時の胸痛。
ときどき胸の真ん中の奥が締め付けられるように痛むので、
狭心症かもしれないと思っていたのですが(心臓検査は異常なし)、胸焼けだったとは・・・。
寝てられないので、起きて水をゆっくり飲むとしばらくして治まるのです。
胃酸が逆流して起きる「胸焼け」なのですね。
睡眠時のセキも出なくなりました。
食道は気管支と隣接しているので、食道の刺激で咳が出るのだそうです。
最近では、喘息とも密接な関係があるといわれています。
一番うれしいのは、
朝起きたときの身体中の痛みがなくなったことです。
背中から腰にかけて、だけじゃなくて、
いろんなとこが痛くて、顔を洗うためにかがむことができないほどでした。
わたしは、てっきり「寝すぎ」だと思っていました(笑)。
ものを食べたときにつかえる感じや、のどの違和感や痛み(赤み)や声枯れ、
とつぜん窒息しそうになる気管支の閉塞感もなくなりました。
これらは、「食道外症状」とよばれるもので、
わたしはこの症状が強かったようです。
とりあえず、いろいろ調べて悪化させることは避けようと、
食事から2時間は体を起こしている(おきている)こと、
枕を高くして寝ること(いつもは低いのが好き)、などをしています。
食べものでは、もともと脂っこいものは好きじゃないのですが、
なんと、大好きなチョコとコーヒー(ブラック)が禁忌だったのです!
その上、アルコールも香辛料もよくないらしいのです。
もちろん、とりあえず、我慢してますよ(笑)。
プロトンポンプ阻害剤(タケプロンDO15など)は逆流性食道炎の特効薬で、
飲み始めて数日で効果が現れるらしいのですが、
生活習慣を変えないと再発もしやすいとか。
いつまで続くか分からないのですが、
「のど元過ぎれば熱さ忘れる」にならないように努力しますね。
猫舌ですから大丈夫だと思いますけど・・・(笑)。
ほかに飲んでいるお薬は、
今年1月から、発作性の高血圧を筆頭にいろんな症状がつよく出始め、
寝つきが悪いのと、眠りが浅いので、「リーゼ」を頓服としてもらっています。
今は、降圧剤のニューロタンは、12,5mgと当初の1/4量。
これでも、100↓とかなり低血圧になってしまうので、
様子を見ながら、ときどき飲むのをやめて見ることにしました。
原因不明の多彩な症状のほとんどは、逆流性食道炎からきていたのかもしれません。
同じような症状でお悩みの方、以下の症状が当てはまる方は、
ぜひこの病気を疑ってみてください。
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食道炎ってどんな病気? 三輪洋人(兵庫医科大学 内科(上部消化管科)) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・逆流性食道炎の主な症状は胸やけや胃内容の逆流感で,この二つは逆流性食道炎の定型症状といわれています.胸やけとは前胸部を中心として起こり喉へと放散する焼けるような感覚(灼熱感)と定義されます.これらの症状は比較的よくあるものですが,日常生活に与える影響は大きく,好きなものが食べられずつい食事を制限してしまう,仕事や勉強に集中できない,運転や前屈みの仕事ができないなど,生活の質(Quality of Life; QOL)に大きく影響することが知られています.しかし,胸やけなどの定型症状を呈さない場合も多くあります.食道外症状といわれるものです.のどのイガイガ感や咳,のどの嗄れた感じは比較的よくある症状です.喘息などもこの逆流症が原因のことが多くあります.胸の痛みも胃酸の逆流で誘発されることもあり,これは非心臓性胸痛と呼ばれています.また,中耳炎や歯ぎしり,睡眠時無呼吸症候群までもが胃酸の逆流と関連することが知られています.これらの症状は食道への胃酸の逆流が原因となることに気づけば,逆流の治療で嘘のようによくなるのですが,これに気づかないと対症療法のみでは症状がよくならないことも多いため,ずっと悩んでいる患者さんも多くいると想像されます.このように呼吸器系や耳鼻咽喉科系と思われる疾患でも逆流性食道炎の症状の一つであることもありますので,なかなか病状が改善しない場合には消化器の専門医に相談してみるのもいいかもしれません.(図2) 先ほど書きましたが,逆流性食道炎は食道へ胃酸が逆流するために食道の粘膜が傷ついてしまう疾患で,食道への胃酸の逆流が強ければ強いほどその粘膜障害が進行することが知られています.この図は食道内24時間pH測定の結果です.この図からは健常人でも少しは酸の逆流があり(1日のうち2~3%),われわれが感じていないだけだと言うことがわかります.また,逆流性食道炎の患者さんの逆流時間を見てみると,食道内での酸の逆流時間が増えれば増えるほど食道炎の程度がひどくなることがわかります.(図3) ところが食道の粘膜障害がみられないのに逆流性食道炎の症状をきたす人がいます.これらの患者さんは非びらん性食道胃逆流症と呼ばれ,最近注目されています.決してめずらしい疾患ではなく,胸やけや逆流感を訴える患者の6から7割の人はこの非びらん性食道胃逆流症ではないかと考えられています.食道の粘膜に異常が見られないことは食道への胃酸の逆流はそれほど多くはないことを意味していますが,これら非びらん性逆流症の患者さんの症状は酸逆流の多い逆流性食道炎と同様に強いことが判明しています.少ない逆流時間にかかわらず症状が強いのは非びらん性逆流症の人が酸を特に感じやすいからと考えられています.いわゆる食道知覚過敏です.これまで,内視鏡検査で異常が見られないこの非びらん性胃食道逆流症の人は明らかな病気と認識されなかった傾向がありましたが,最近はこの疾患に対する認識が進み,非びらん性胃食道逆流症の患者さんも積極的に治療しようとの機運が高まっています. いったん逆流性食道炎の診断がつけば,逆流性食道炎の治療は困難ではありません.生活指導と内科的な薬剤の投与ですっかりよくなることがほとんどです.その治療にはプロトンポンプ阻害剤という薬剤を用います.強力に酸分泌を抑制する薬剤で,逆流性食道炎の特効薬です.数週間,薬物治療を行えば食道の粘膜障害は治癒します.また症状は治療開始から数日でほぼ消失します.もちろん,非びらん性胃食道逆流症の患者さんにもとても有効な薬剤です.このように通常は治療で症状が劇的に改善することが多いのですが,実際には胸やけを自分自身で我慢して医療機関を訪れない人が多いことも現実です.少しぐらい胃の調子が悪くても当たり前だ,日本人はあまり胃が強くないのだ,などと自分自身にいいきかせて,市販薬を飲んで一時的に症状をごまかしている人が極めて多いのではないかと心配になります.先程来述べているようにこの疾患は命にかかわるものではありませんが,その症状は日常生活の快適さを著しく損なうものです.医療機関を受診し,ちゃんと診断をしてもらってから投薬を受ければ,ご自身も安心ですしまた症状も劇的に改善するのですから,胸やけなどでお困りの方は自分で勝手に納得したり我慢したりせず,是非とも医療機関を受診して頂きたいものです.(図4,図5) |
(図4)
(図5)
東北大学病院総合診療科教授 本郷道夫
逆流性食道炎とは?
胃食道逆流症(逆流性食道炎)ってなに? 胸やけで悩んでいませんか? ・・・・・・・(略)・・・・・・・・・・・・・・・・・ 最近、これら胸やけなどの症状がみられる病気が注目されています。以前はバリウムなどを使った消化管造影検査などでみられる胃食道逆流現象という病態や、内視鏡検査でみられる逆流性食道炎という病名が用いられていましたが、現在ではこれらを含めて包括的な疾患概念として胃食道逆流症(Gastroesophageal Reflux Disease:GERD)と呼ばれています。胃食道逆流症は欧米に患者数が非常に多く、日本では比較的少ないと考えられていました。しかし高齢化・食事の欧米化・診断の進歩などにより、日本でも近年この病気に悩まされる人がふえてきています。今回はこの胃食道逆流症について、その症状、診断、治療方法などを紹介したいと思います。 Q.診断するにはどのような検査をするのでしょうか? A 一般的には内視鏡検査を行います。これにより逆流に伴う食道の発赤やびらん(ただれ)が認められれば診断できます。ただし症状はまさしく合致するものの、この食道の変化がごくわずかであったり、認められない場合にはあとで記明します内服治療を行って症状が改善するかどうかで判断します。そのほかの方法としては、バリウムなどの造影剤を飲んでいただき体位変換などで胃の中の造影剤が食道に逆流するかをみる検査やペーハーモニターといわれる器械を使って食道への胃液の逆流を調べる検査などがあります。 Q 治療方法を教えてください。 A 逆流性食道炎の薬物治療は、症状を和らげる対症療法が主体です。くすりで症状を改善させるとともに、あとでお話する生活の注意点を守っていくことが大切です。 治療薬としては、「胃酸分泌抑制剤」、「消化管運動機能改善剤」、「制酸剤」、「粘膜保護剤」などが使われます。以下にそれぞれの薬の説明をします。 ---------------------------------------------------------------------- 胃酸分泌抑制剤:胃酸の分泌を抑える薬で、フロトンポンプ阻害剤(PPI)、H2ブロッカーなどがあります。フロトンポンプ阻害剤(PPI)は、現在最も強力な胃酸分泌抑制剤です。なかにはこのフロトンポンプ阻害剤(PPI)でしか症状が抑えられない方がいらっしゃいます。以前この薬は投与期間が決められていたため、いったん症状が軽快したひとが、中止することによって悪化したりしたこともありました。しかし今ではこれらの患者さんに限って長期に内服することができるようになり、良好な症状コントロールができるようになってきています。 制酸剤:胃酸を中和する薬で、胃酸分泌抑制剤と併用して使われることが多いです。 消化管運動機能改善剤:食道の運動をよくして逆流してきた胃酸を押し戻したり、胃の運動をよくして胃からの排出を促す働きを高めます。これらの薬を組み合わせて使用して いくことになります。薬物療法では効果がない場合や、ヘルニアがひどい場合などには手術を行うこともあります。 Q 日常生活のなかで気を付けることはありますか? A 逆流性食道炎の症状は、日常生活の改善だけでも緩和されることがあります。次のことに注意して下さい。前屈みの姿勢、排便時の力み、ベルトや帯びでお腹を締め付ける、重い物を持つなどの腹圧を上げることを避けて下さい。腹圧が上がることによって逆流しやすい状態を作ってしまいます。食事では脂肪の多い食物、チョコレートなどの甘いもの、柑橘類、コーヒー・紅茶、香辛料、アルコール類、タバコなどは胃酸の分泌を高めたり、胃内での食物の停滞時間が長くなることなどで逆流を起こしやすくします。そしてなによりは食べ過ぎない、食後すぐ横にならないことが大切です。過食は、胃酸の分泌や胃内の圧を上げますので、特に夕食は“あっさりとしたものをほどほどに”していただき、食後すぐ横になると胃酸が逆流しやすいので、食後1~2時間は横にならないように心がけて下さい。最後に、寝るときに胸やけが強い場合は寝る前の食事は避け、夕食の量はは少な目にして、上体を少し高くして寝ると効果的です。横向きに寝る場合は、右を下にして寝るとよいですが、うつぶせ寝はおすすめできません。 ----------------------------------------------------------- |
カテゴリーをノンジャンルに近い「エッセイ」にかえました。
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