みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

オバマとクリントンを語った贅沢なコンビ~上野千鶴子×姜尚中『婦人公論』/クリントン氏の敗因は?

2008-06-18 18:41:25 | ジェンダー/上野千鶴子
「む・しネット」スタッフ会から帰ってきて、
午前中の記事の続きです。

上野千鶴子さんの名古屋での講演会の予定/
7月27日「向老学学会」と8月1日「性教協」全国夏期セミナー
 

『婦人公論』6月22日号  には、
「オバマとクリントン、なんて贅沢な彼の国のトップ選び」
上野千鶴子×姜尚中の緊急対談が載っています。

この本が出たころには、もう「オバマ勝利」の結果が出ていたのですが、
政治学者の姜さんに、上野さんがするどく切り込んで、
とってもおもしろい対談です。



『婦人公論』ブログ  
 オバマとクリントンを語った贅沢なコンビ(6/11)
6月7日に発売した『婦人公論』6月22日号で、ヒラリー・クリントンVSバラック・オバマ=アメリカ民主党の大統領候補指名争いをテーマに対談にご登場くださったのは『おひとりさまの老後』がベストセラーとなっている東京大学教授の上野千鶴子さん。同じく東京大学教授であり、女性に絶大な人気を誇る政治学者、姜尚中さんです。ともに「マイノリティ」を自認しつつ第一線で活躍されるお二人が、「アメリカ史上初のマイノリティ同士の選挙」を実況分析してくださいました ヒラリー支持の上野さんと、“ややオバマ寄り”の姜さんの知的でウイットに富んだ攻防戦は、日本の政治にさえ疎い私にもわかりやすくて面白く、選挙戦のニュースが昨日までと違って見えてくるほど。発売日(日本時間では8日)にはヒラリーの撤退宣言が出されたものの、お二人が予測された、アメリカの未来を握る最強のマイノリティ・タッグの実現可能性もあり、必読です。誌上での「第二回戦」をぜひとも実現したいものです。
・・・・・・・・・・・・・・・(略)・・・・・・・・・・・・・・・・



人気ブログランキング(エッセイ)に参加中 
応援クリックしてね
 



わたしも、アメリカの大統領選には関心があって記事などを集めているのですが、
決まったときに面白かったのは岐阜新聞(6/5共同発)のこの連載。

オバマの軌跡~挑戦、黒人大統領①
「オバマ氏、多様性象徴 父母のDNAが武器に
クリントン氏「女性」生かせず 「強さ」前面、裏目に」




オバマ氏とクリントン氏の勝因・敗因を探る、
以下のふたつのインタビューも興味深いですね。

 【国際】クリントン氏の元選対幹部 ジェラルディン・フェラーロ氏 
米民主党予備選とメディア
 
東京新聞 2008年6月18日 朝刊

 米国初の女性大統領を目指した民主党のヒラリー・クリントン氏(60)が、激戦の末、黒人のオバマ氏(46)に敗北した。かつて女性初の副大統領候補となり、三月までクリントン選対の幹部を務めたジェラルディン・フェラーロ氏(72)は、今回の選挙戦に「女性差別が影響した」と主張している。(ニューヨーク・加藤美喜)

   ◇  ◇
 -民主党予備選は史上まれな接戦だった。

 「彼女の敗因のすべてが女性差別だとは言わない。でもヒラリー氏は女性であるがゆえに、不公平な扱いを受けたのは確かだ。特にメディアの女性差別は大きく影響した」

 -具体的には。

 「ジャーナリストや学者たちが参加する『ウィメンズ・メディア・センター』が動画サイトのユーチューブで多くの事例を紹介している。『彼女が何か言うと、男たちは、ごみを出すよう指図された気分になる』『彼女が上院議員になれたのは、夫の不倫で同情されたからだ』といった発言が著名な番組や新聞で横行した。私とヒラリー氏を『売春婦』と呼んだラジオの司会者もいる」
 「メディアは、ヒラリー氏の集会で『おれのシャツにアイロンをかけろ』と叫んだ男たちのことは、あまり批判しなかった。もしオバマ氏の集会で『おれの靴を磨け』と叫んだ人々がいたら、もっと大騒ぎになっているはずだ」

 -人々が女性差別に無関心だと思うか。

 「無関心な人ばかりだとは思わない。でも指摘しないと、それが差別だと気付かない人たちがいる。人種差別も、指摘するから認識される。でも『女性差別だ』と言うと『また文句か』『負け犬が』とうんざりしたような反応をする人たちがいる。いかに啓発をしていくかが大切だ。メディアがいかに女性差別的か示すため、研究機関に今回の選挙報道の検証を依頼した」

 -あなたもオバマ氏への「人種差別」発言で批判されたが。

 「文脈がきちんと報道されなかった。私が副大統領候補だった時、『自分の名前がジェラルド(男性名)だったら候補になれなかっただろう』と発言した。当時はもっと社会の男女差は大きかった。女性に新たな門戸を開いた選挙戦だった。今回のスーパーチューズデーで、オバマ氏はかつてなかった数の黒人票を獲得した。黒人コミュニティーが達成したことの意義を言おうとした」

 -この国が女性大統領を受け入れるのはまだ先か。

 「ヒラリー氏に投票した千八百万人はそうは思っていない。実現は遠くないと思っている。でも、大統領候補に名が挙がるのは上院議員ばかりだ。もっといろいろなグループから候補が出てきてほしいが、メディアによるひどい扱いが続けば、次に続く人たちが萎縮(いしゅく)してしまう。前に出る人を支援するためにも、この問題を指摘し続ける必要がある」

 <フェラーロ発言> 同氏がヒラリー・クリントン陣営の財政担当を務めていた3月、米紙とのインタビューで「オバマ氏が白人男性だったら、また(肌の色は何であれ)女性だったら、今の地位にはいなかっただろう。彼は(黒人で)非常にラッキーだ。そして今は国中が(黒人を大統領にするという)このコンセプトに夢中になっている」と発言。オバマ陣営は「人種差別的」だと反発。フェラーロ氏は発言を撤回せず、数日後にクリントン選対を辞任した。
 ジェラルディン・フェラーロ氏 1935年、米ニューヨーク州生まれ。米下院議員を経て、84年の大統領選で民主党のモンデール候補と組み女性初の副大統領候補に。血液がんとの闘病を続けるかたわら政治家、弁護士として活動。現在はニューヨーク市内の法律事務所勤務。


週刊ダイヤモンド編集部 特集レポート【第23回】
「米国統合の象徴 オバマ大統領誕生へ」 国際政治学者・藤原帰一に聞く

2008年05月26日

バラク・オバマ大統領は誕生するのか。ヒラリー・クリントン上院議員の副大統領候補指名の可能性は? 国際政治学の第一人者に、米大統領選の行方とオバマ優勢の背景を聞いた。(「週刊ダイヤモンド」副編集長 遠藤典子)

藤原帰一(ふじわら きいち)
東京大学法学部法学政治学研究科教授。1956年生まれ。専門は国際政治、東南アジア政治。東京大学法学部卒業後、同大学院単位取得中退。その間に、フルブライト奨学生として、米国イェール大学大学院に留学。東京大学社会科学研究所助教授などを経て、99年より現職。著書に『平和のリアリズム』(岩波書店、2005年石橋湛山賞受賞)など。

――オバマ氏の勝利は確定したか。

 オバマ氏が獲得した代議員数は、特別代議員と一般代議員を合わせて、2025の過半数に届かなかった。しかも、有効得票数では、予備選の前倒し実施で代議員ゼロの制裁を受けたフロリダ、ミシガン両州までを含めれば、クリントン氏のほうがわずかに上回っている。まさに薄氷の差ではあるが、それでもオバマ氏勝利は確定したと考えていいだろう。この1週間で30人以上の特別代議員がオバマ氏支持に回った。この流れはもはや変えようがない。すでにオバマ氏は、共和党候補のマケイン氏を意識した発言に終始している。
 クリントン氏はまだ負けは決まっていないと言い続けることはできる。6月3日にサウスダコタなど3州で予定されている予備選まで戦うことになるかもしれない。しかし、大勢に影響はない。

――クリントン氏は副大統領を狙うのか。

 オバマ氏が進んで指名するとは考えにくいが、クリントン副大統領が生まれる可能性は2つある。1つは民主党幹部、古株の政治家が、党の統一のためにオバマ氏に要求する場合だ。オバマ氏ならば投票しないというクリントン氏支援者、クリントン氏ならば投票しないというオバマ氏支援者の2つに党が分断されているからだ。
 もう1つは党大会の泥仕合にもつれ込んだ場合だ。代議員は大統領と副大統領の両方に投票できる。クリントン氏陣営が、せめて副大統領はわれわれに投票するよう働きかける可能性がある。そうなれば、オバマ氏にはその意思がないのに、クリントン氏を副大統領候補として、押し付けられるというシナリオが残っている。
 民主党としてみれば、これまでにない2人の有力候補を持つ、有利な選挙戦となるはずだ。だが、カーター氏とエドワード・ケネディ氏が争ったすえに、レーガン共和党政権が誕生したように、仲間割れで自滅する歴史を重ねている。クリントン氏を下ろせないという状況で、内紛が拡大することへの懸念が広がっている。

――オバマ氏の勝因は。

 まずは資金の優位だ。オバマ氏は圧倒的な小口献金を集めている。クリントン氏と比べて200ドル以下、特に25ドルといった少額の献金が多い。インターネットを通じて呼びかけるオバマ氏の戦術が奏功したかたちだ。対するクリントン氏へは高額献金が中心だ。それが敗因の一つである。高額献金には1人当たり2300ドルという上限が設けられている。上限いっぱいの献金を早くから集め、それをアイオワ州の予備選挙につぎ込んでしまった。2月の中旬以降はオバマ氏の戦術を模倣するが、追いつかなかった。

――両氏のあいだに、政策に違いはほとんど見られない。

 そのとおりだ。クリントン氏との違いは、オバマ氏が米国統合のシンボルであるということだ。米国大統領は行政府の長であることに加えて、時に国王が担うような役割を担うことがある。古くはフランクリン・ルーズベルト、そしてケネディ、レーガンの3大統領がそうであり、彼らは民主党、共和党を問わず幅広い支持を集めた。
 オバマ氏は共和党や無党派から票を集めることができる。これまで民主党がなかなか手にすることができなかった候補者であり、オバマ氏の最大の強みだろう。
 現在、米国は民主党を支持する青い州と、共和党を支持する赤い州に二分された状況にある。クリントン氏は、青い州による赤い州への復讐の象徴だった。
 しかし、若い有権者はそうした棲み分けにうんざりしている。なにしろ物心ついたときから、大統領はブッシュ氏かクリントン氏かのどちらかしかいなかった。青でも赤でもない、1つの米国のシンボルとして、オバマ氏に賛同したのだ。
 オバマ氏が繰り返した「チェンジ」という言葉は、米国人を熱狂させた。民族、階級、文化において多様性を抱える米国社会は、いつもバラバラになる恐怖を抱えている。外国人の理解を超えるが、それが1つに取り戻される魅力は米国国民にはこのうえなく、何回も聞きたくなる言葉なのだ。
 クリントン氏にも別のかたちで草の根選挙はできたはずだ。しかし、労働組合を基盤とする伝統的な組織選挙に走った。白人、貧困層、衰退産業を多く抱えるインディアナ、オハイオなどの州でクリントン氏の優勢が極まった。一方のオバマ氏は共和党支持州で強い。

――オバマ氏は共和党のマケイン氏にも勝利できるか。

 勝てるだろう。マケイン氏が有利に立ったという声が米国や諸外国にある。確かに、現在はそのとおりだ。しかし、9月上旬の共和党大会で少し勢いを上げるが、その後は下がるだろう。
 問題は、まずは71歳という高齢、そして支持率が30%を割り込んだ現政権との距離をどう取るか、ということだ。選挙で勝つためには現政権を否定したほうがよいが、現政権を否定する与党側の選挙はありえない。それがマケイン氏のジレンマだ。ブッシュ政権の初期にイラク戦争について批判したがさすがに今それはできない。
 もっとも、選挙の帰趨を決めるのはイラクではない。経済が好調だからといって、与党に支持が集まるとは限らないが、悪化したときは与党支持が減退する。これは裏切られたことのない鉄則である。
 付け加えれば、大統領選と同時に行なわれる議会選挙では、民主党の圧勝が今から確実だ。すでに下院の特別選挙では、共和党が持っていた3議席を連続して民主党が押さえた。議会選挙と大統領選の結果がいつも重なるわけではないが、議会選挙で有利に立った政党は、大統領選での票の積み増しを期待できる。
 この状況下で負けるようなことがあれば、民主党は壊滅的な打撃を受けるだろう。

――オバマ大統領誕生で、外交政策に変化はあるか。

 外交政策の転換は、すでにブッシュ政権で行なわれている。イラク戦争の影響が大きい。イラクに兵士を常駐させている状態にあり、今年いっぱいは14万人以下に削ることは難しい状況にある。イラクに縛られているために、次の戦争を戦えない。したがって、英、仏、独など他国の意向をのみながら、外交重視を訴えざるを得ない。それはイラン政策に端的に表れている。これは兵力の配置に依拠する問題であって、民主党政権になっても変わらない。
 アジア政策については、オバマ氏の陣営ではブルッキングス研究所の人脈が戦略立案に関わっている。その流れでいえば、アジア政策の重点は、よく指摘されるように中国に重点が置かれるだろう。
 もっとも、ブッシュ政権でも中国との関係には大きな関心が払われてきた。日本、中国を中心とした東アジア政策は安定していて、そのために日本と中国は、共和党政権の継続を望む世界でも数少ない国となっている。
 経済成長の著しい中国、そして潜在的脅威としての中国への関心が高まるのも、民主党、共和党の違いを問わず、必然だろう。
 対日政策はまだ空白だ。外交政策の立案が着手されるのは、大統領選挙の直前、秋口となる。現時点では即断できない。

――内政は。オバマ氏もクリントン氏同様、手厚い社会保障政策を約束している。

 クリントン氏が大統領になれば、国民皆保険制度は実施されただろう。クリントン氏の政策優先順位のなかでそれはナンバーワンなのだ。一方のオバマ氏は、政策優先順位をほとんど示さず、あいまいにしてきた。その意味で自由だ。選挙戦の過程では、オハイオ州でNAFTA(北米自由貿易協定)反対を打ち出したように、昔ながらの内向きの政策を打ち出す場面もあったが、これは短期間に払拭されるだろう。

――クリントン氏のほうが、積極財政、つまり保護主義か。

 大きな流れを見れば、ビル・クリントン氏的な新自由主義か、ゲッパート氏的な保護主義かというかつての対立軸は、現在薄まっている。積極財政ならば、逆に言えば失業対策や最低賃金のかさ上げに割く財源はなくなってしまうが、そんな政策の実効性はすでに失われている。西欧も米国も、社民なのか保守なのか政権の違いを問わず、政府の財政は教育と医療に向けられる方向に、向かっている。ブッシュ政権ですら、教育は軽視できなかった。

――新しい対立軸は生れたか。

 経済保守と保護貿易という対抗ではなく、宗教保守とリベラルという政治信条の対立というかたちで対立が生まれた。
 だが、今回の大統領選では両方がスピンアウトしている。宗教保守はハッカビー候補を失った今、共和党支持者は大統領候補を決められない状況にある。宗教保守ではないマケイン氏を見限るか、投票するか。おそらく後者だろう。
 クリントン氏とオバマ氏は、双方ともリベラルという言葉を封印している。置き去りにされているからだ。クリントン氏は民主党のなかではどちらかと言えば保守中道に近い。オバマ氏は過去の投票行為をみれば、むしろリベラルに属する。しかしオバマ氏はそういう時代ではないと標榜して戦ってきた。
 宗教保守とリベラルという米国政治を支配したイデオロギー対立が緩むなかで、今回の大統領選は行なわれているといえるだろう。



人気ブログランキング(エッセイ)に参加中 
応援クリックしてね
 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

上野千鶴子さんの名古屋での講演会の予定/7月27日「向老学学会」と8月1日「性教協」全国夏期セミナー

2008-06-18 11:16:21 | ジェンダー/上野千鶴子
16日の中日新聞主催(共催・法研)の上野千鶴子さんの講演会は、
申込み殺到で、聴けなかった人が多かったようです。

直前の中日新聞には『おひとりさまの老後』のこんな大きな広告も。
上野さんの講演を聴けたのは、ラッキーでした。



ということで、上野さんの講演を聴きそびれた人に、
7月から8月にかけて、名古屋での上野さんの講演会をお知らせします。

まずは、7月27日(日)の向老学学会第9回学術総会の基調講演。
会場は、名城大学天白キャンパス。
今年のテーマは、ずばり「おひとりさまの老後」で、
上野さんの基調講演は「おひとりさまで生きる」
(7月27日(日)10:30~12:00)。

後半13:30~15:30は、コメンテーター上野さんでシンポジウム、
テーマは「おひとりさまの老後を支えるしくみ」。

お問い合わせは、向老学学会事務局052-876-6962へ。

申し込み方法など、詳しくは、↓チラシを拡大してお読みください。
 


8月1日からは、「“人間と性”教育研究協議会」主催で、
第27回 全国夏期セミナー「あいち・ぎふセミナー」が開催されます。
8月1日(金)13:15~14:45は、上野さんの記念講演
『(女の)性はなぜ叩かれるのか-家父長制と性の自律-』


詳しくは、 “人間と性”教育研究協議会HPご覧ください。
---------------------------------------------------------
第27回 全国夏期セミナー 
あいち・ぎふセミナー/主催:“人間と性”教育研究協議会
■大会テーマ
「子どもの現実を見つめ、いま性教育にできること
――希望をひらくつながりを――」

開催日 2008年8月1日(金)~8月3日(日)
会場 名古屋市公会堂(8月1日・3日)
   愛知淑徳中学・高等学校(8月2日)
第1日目 8月1日(金) 記念講演(13:15~14:45)
テーマ 『(女の)性はなぜ叩かれるのか-家父長制と性の自律-』
 上野千鶴子(東京大学大学院人文社会系研究科教授)
---------------------------------------------


上野さんといえば、最新号の『週刊文春』(6/19号)に、
「新・家の履歴書」というインタビュー記事が載っています。

保守派の「文春」がどんな風に仕上げているのだろう、
と興味深々で読み始めたのですが、これがけっこうおもしろい。

オフのときの上野さんを人よりは知ってるので、
ここまで話していいのかなぁ、と思うところもあるのですが、
素のままの上野さんの魅力がいっぱいで、とてもよい、のです。

連れ合いは「上野さんあけすけにしゃべってるね(笑)」。

 

買った日が母の病院の日で、一緒にいた姉たちは読んで大笑い。
小心で厳格な父と、同居の祖母と母との嫁姑の確執、
母は「お父さんより一日でも長く生きるのがわたしの夢」
「あんたたちがいるから離婚できない」が口癖で、
夫婦関係のグチを子どもにこぼすのに、娘たちは員数外。
やさしい姉たちは身をすくめ、家族のなかで異端児の
わたしだけが、公然と父に反抗していた。

「うちは医者じゃないし社宅だったけど、家庭環境そっくりだね。
みいちゃんがなんで上野さんが好きなのかわかった!」。
この本を読んで、姉たちは、なぜわたしがこうなったのか、
すこし理解してくれたようです(笑)。

さいしょに、「三世代同居の富山の開業医の家は、
フェミニストが育つにはもってこいでした」とあるように、
「家の履歴」を語っている、というより、そこにすむ上野さん自身と、
その中で繰り広げられる人との関係を語っている・・・、
「フェミニスト・上野千鶴子」がどのように誕生したのか、
関心のある方はお読みください。

ちょっと前に出たのですが、
『婦人公論』6月22日号には、


「オバマとクリントンを語った贅沢なコンビ」、
上野千鶴子さん×姜尚中さんの対談が載っています。

こちらは、「オバマ勝利」で結論が出たので、
書きはじめると長くなりたぶん字数オーバーになるので、
帰ってきてから書きます(書きました↓)。

オバマとクリントンを語った贅沢なコンビ~上野千鶴子×姜尚中
『婦人公論』/米大統領選のゆくえは?


今日は午後から、半年振りの「む・しネット」のスタッフ会。
今年度はじめての会議で、スタート大幅に遅れていますね。


人気ブログランキング(エッセイ)に参加中 
応援クリックしてね
 


コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする