みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

地方議会VSブログ/居眠り・論評、書かれた議会は逆切れ&抵抗?!

2008-10-22 12:59:53 | 市民運動/市民自治/政治
昨日は、関西の某ホテルで目覚めました。
禁煙フロアーのちょっと広めのオーシャンビューの部屋だったのですが、
何がいちばん気に入ったかっていえば、この↓バブルバス(笑)。
  
シャワーブースもついていて、鼻歌まじりの朝風呂で贅沢な気分。

風呂上りにルームサービスの朝日新聞を読んでたら、
とっても興味深い記事を見つけました。

実はこの記事、「議員居眠り写真で傍聴規制 身分証提示も」と
という地方発の記事を読んだことがあり、
「ブログ居眠り記事で議会逆切れ」と2ちゃんねるなどでも話題沸騰、
広く社会的論議を呼んで、議会が迷走していたものです。

一日遅れで、名古屋本社版にも載りました。
微妙にタイトルなどもちがい、それもおもしろいですね。

 
    大阪本社版(10/21)   名古屋本社版(10/22)
朝日新聞【メディアタイムス】


 【メディアタイムス】地方議会VSブログ
居眠り写真・論評・・・市民発信に拒否感
 
朝日新聞(名古屋本社版)2008.10.22

 だれでも簡単に意見を述べ、情報発信できるインターネットのブログ(日記風サイト)。地方議会がその内容に反応して混乱したり、書き手とトラブルになったりする例が相次いでいる。プログは市民発信型のメディアとも言えるが、議会側には根強い拒否感が漂う。(川上裕央、山本健一)

傍聴や規制の動き 
 茨城県議会では、東京都在住の自営業の男性(27)が運営し、2010年3月開港予定の茨城空港をテーマにしたブログが問題視された。男性が6月定例議会を傍聴して県議や県幹部の言動を論評。本会議で居眠りする自民党県議の写真を掲載し、「無責任ジジイ」などと批判すると、一部県議の間で議会の傍聴を規制する動きが起こった。
 男性が本会議の撮影許可を得ていたものの、委員会の許可申請はしていなかったことが特にやり玉に挙げられ、桜井富夫議長(自民)が9月議会で傍聴規則の改正を決めた。全国の都道府県議会で初めて傍聴希望者に身分証提示を求められるようになったほか、写真撮影や録音は、県政記者クラブ所属の報道関係者と「公益的見地から必要と認められる者」に限定した。
 経緯が報道されると、県議会には数十件の批判メールが殺到。複数の在京テレビ局も取材に駆けつけた。結果的に、桜井議長は身分証提示について「未来永劫に適用されることはないだろう」と明言。きっかけとなったブログの男性も傍聴を許可された。
 男性は茨城空港が格安航空会社対応型空港を目指すことを知って期待を寄せ、4月にブログを始めた。何度も茨城を訪ねて担当者にインタビューし、その内容も掲載してきた。空港に関心をもつ県民や航空業界関係者を中心にアクセスも多く、県庁の担当者も無視できない存在だ。写真掲載について男性は「まじめに議会をやってほしいと思った」と言うが、今回の騒動は「本意でないところに焦点があたってしまった」と語る。
 議会側は規則改正について「無断撮影が問題で、居眠り写真は関係ない」(桜井議長)との立場だ。県議会のホームページも「セキュリティー確保のためで、傍聴制限ではない」と説明する。
 それでも、「議会に不都合な記事や傍聴人を排除するためではないか」との見方は、若手を中心に自民県議の間でさえ根強い。自らもブログをもつ井手義弘県議(公明)も「世界に向けて主張するブロガーもおり、時代は変わってきた」と規制を批判する。

議員ブログで問責 
 地方議員が自らブログを書き、問題にされる例もある。
 青森県の弘前市議会。少数会派に所属する斉藤爾(ちかし)議員(38)はほかの無所属議員の発言を問題にした委員会の審議を「不毛な懲罰」などとプログで指摘したところ、今年の6月議会で与党会派に「市議会への侮辱だ」と批判され、問責を受けた。
 9月議会では、少数会派の三上直樹議員(43)が議会の様子をブログに報告したことがきっかけで、三上議員と斉藤議員のブログに「年寄り議員のためのなれ合い」「市民の言論を封じ込める」といったコメントが、プログを見た人から寄せられた。これらのコメントに「議員を侮辱する表現を掲載し続けた」と声があがり、議会は2議員への問責決議案を賛成多数で可決した。
 決議案を提案した一人、最大会派の工藤栄弥議員(73)は「ブログを拒むわけではないが、2議員のものは表現がひどい」という。「議会には会派代表者会議で話し合うなどのルールがある。そうした手続きを踏まずにブログに書くのは、特定の市民に向けたパフォーマンスではないか」
 一方、2議員は「自由な意見表明で議会への中傷ではない」などと削除に応じていない。「議会には市民に情報発信することへの拒否感がある」と三上議員は話す。

「議会を可視化」「書く側も責任」 
 なぜ混乱が相次ぐのか。プログによる自由な情報発信が広がっているのに、地方議会が市民の日にさらされることに慣れていない点が背景の一つとみられる。
 全国市民オンブズマン連絡会議は、「議案に対する会派や議員の賛否を公表しているか」「全員協議会の傍聴を認めているか」などについて全国の議会を調べて点数化し、今年8月に公表した。都道府県議会ではトップの長野県でも満点の約半分の15点しかとれなかった。同会議事務局長の新海聡弁護士は「どの議会も大差はない」と指摘する。
 ライブドア元副社長でウェブコンサルタントの伊地知晋一さんは、市民が発信できるメディアが発達し、注目を集めにくかった地方議会にも目を光らせるようになった現状を指摘。「なのに、地方議員は国会議員と比べて公人としての認識が薄いのでは」とみる。一方、新海弁護士はプログの将来の可能性に注目している。「これからはプログでの情報発信が当然という時代になる。ブログが議会を『可視化』するかもしれない」
 伊地知さんは、ブログ側にも注意を呼びかける。「プログでは批判と誹諺中傷の区別が難しく、トラブルになりがち。事実と自分の主張をごちゃまぜにしないなどの書く側の責任もある。相手の発言の引用や表現に気をつけるのもマナー」とアドバイスする。
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地方議会でブログが問題とされた最近の事例 
2月 静岡県沼津市議会で議員が議会の経緯をブログに書いたところ「事実に反する」などと問題に。3月に議長が注意を促す
9月 ブログの書き込みで別の議員の名誉を傷つけたとして、東京地裁が東京都東久留米市議会の議員に記述の削除などを命じる 
9月 議員が工事の契約に影響力を行使しないことなどを盛った水戸市の政治倫理条例案をめぐり、「こんな議案を出すならけが人を出す」などと別の議員から言われた議員がそのやりとりをブログに掲載し、議会がくうてんし。関係部分の削除とおわび文掲載などで決着。
(朝日新聞2008.10.22) 


朝日新聞に紹介されている「茨城空港」ブログの居眠り議員の写真入の
元記事を保存してあったので、リンクしようとしたら、
なんと、自動的に記事がPC上で無限に増殖し始め、
削除しても7,8,9・・・15,16と無限に増えていくのでびっくり。

急いで、PCをシャットダウンしたのですが、朝日新聞に載ったので、
だれかが見られないようにしたのかもしれません。
(調べる方は要注意です)。

PS:立ち上げ直したら大丈夫でした。
「茨城空港」ブログ


残念ながら、朝日新聞の地方版のリンクも切れていました。

記事中の、弘前市議会議員斉藤ちかしさんの、
 意志ある所に道あり
弘前市議会議員 斉藤爾 のブログ

に本文が転載されていました。

茨城(2008.9.5)
茨城県議会での議員の言動がブログ(インターネット上の日記)で批判されたことが契機になり、議会の傍聴規則が3日改正され、規制が強化された。必要と認められると傍聴希望者は身分証の提示を求められ、写真撮影や録音の許可が下りにくくなった。全国の都道府県議会で身分証明書の提示を求める傍聴規則は初めて。ブログは情報の発信手段として近年重要視されていることから、一部県議からは撤廃を求める声も上がっている。
 都内在住の男性が作成するブログが問題視された。男性は茨城空港をテーマに多数の記事を掲載、傍聴した6月定例県議会も取り上げた。常任委員会などでの県議や県幹部の言動について論評し、居眠りする県議の写真を載せた。
 ブログを見た一部の県議が「傍聴目的として適切なのか」と声を上げ、傍聴規則改正の動きが出始めた。議会事務局によると、男性は「資料のため」という目的で本会議の撮影許可は得たが、常任委員会については許可申請していなかったという。
 改正規則では、傍聴者による写真撮影や録音は、県政記者クラブ所属の報道関係者と「公益的見地から必要と認められる者」に限定。後者は市町村の広報担当者や会派関係者を念頭に置いている。
 新規則に従うと、「資料のため」という目的で男性がカメラの持ち込みや撮影を希望しても、「今後は『許可できない』として処理する」(議会事務局)という。
 「公益的」の定義については、規則改正について議長報告があった議会運営委員会内でも異論が出た。自身もブログを積極的に活用している公明党の井手義弘県議は「世界に向けて主張するブロガーもおり、時代は変わってきた。特定の議員を非難することが公益的な議論に反しているかどうかはわからない」と語り、議長が「公益」を判断することに疑念を呈した。
 改正規則には「議場の安全確保」を目的に、必要があれば傍聴希望者に免許証などの身分証明書の提示を求めることも盛り込んだ。事務局は「身分証明書を確認することはめったにないと言っていい。傍聴を制限するものでは一切なく、極めて限定的に運用する」と説明する。
 地方自治法は「会議公開の原則」を定めており、本会議の傍聴や報道の自由が認められている。大内久美子県議ら共産党は、規則の改正について「情報公開の流れに逆行する」と主張し、自由を最大限保障することや、住所・氏名の記入や物品の携帯などの規制撤廃など規則の抜本的な規制緩和を求めている。
 傍聴規則の改正は議長提案で報告され、出席議員の採決なく改正が決まった。8日から施行される。
 男性は傍聴規則改正について、「インターネットに違和感を持つ世代の人もいると思うが、今回の県議会の対応は旧態依然としたものだと思う」と語り、今後も議会の傍聴とブログでの紹介を続ける考えを示した。 (転載)
(「意志ある所に道あり 弘前市議会議員 斉藤爾 のブログ」より)


わたしも、山県市議会の請願問題で、議会の様子を議長の許可を得て撮影し、
辛口批評したので、今度から、「撮影拒否」の憂き目にあうかもしれません。

会議規則の改正を求める請願の審議を傍聴
/山県市議会のトンデル一日Part1(2008-09-1)


それはそれで話題が増えておもしろいのですが、
議会の皆さんは、議会は議員のものだ、と勘違いしているようです。

市民が議会を傍聴・監視して、開かれた議会に変えていくのも、
遅れている「議会への市民参加」のひとつだと思います。

見たこときいたことを、市民の視点で情報発信すれば、
議会も「居眠り」してるわけにはいかなくなりますよ。


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