仰ぎ見るほどのたかさで、花は一重でコスモスに似ていますが、
手を広げたくらいの大きさで、青空に映えてさわやか、壮観です。
この花の苗を毎年、ともちゃんが植えるのですが、なぜかうまく育ちません。
多年草なので、根付けば毎年花を咲かせるはずです。
来年こそは「皇帝ダリア」、咲かせたい。
『む・しの音通信』の編集中に、思いがけず上野さんから
最近執筆されたエッセイがのってる雑誌が届きました。
編集の手を止めて、さっそく読み始めました。
一冊目は、『看護教育』2008年11月号 ( Vol.49 No.11)(医学書院)。
裏表紙は、≪シリーズケアをひらく≫ニーズ中心の福祉社会へ
当事者主権の次世代福祉戦略 (編:上野 千鶴子/中西 正司)
特集は、「“いのちの授業”を学生に贈る」で、
ページを開けると、先日亡くなった山田泉さんの大きな写真。
■“いのちの授業”へのメッセージ
「生きるのに,遠慮は要らない」――わたしが学生に伝えたかったこと
読みながら、胸がいっぱいになり、涙で文字がかすんできました。
次に開いたのが、『あんじゃり』第16号(親鸞仏教センター)。
上野さんの「最後はひとり」を読みはじめて、
涙ボロボロ、鼻水グシャグシャ。
今度の16日の「『おひとりさまの老後』を読む会」に、
コピーをもって行くことにしましょう。
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明日は、堺市に提出した監査請求の陳述の日。
朝が早いので、上野さんから届いた本の記事を先に作ろうと、
届いた毎日新聞の夕刊を開いたらびっくり。
テレビ欄の下の、「特集ワイド」に、
上野さんがやさしく微笑んでいるありませんか。
毎日新聞の夕刊を読んでる人は少ないと思うので、
ちょっと長いけど、紹介しますね。
毎日新聞夕刊 2008年12月8日 特集ワイド:言いたい! 「おひとりさま」か「婚活」か 当たり前のように所得が増え、周囲が結婚をおぜん立てしてくれる時代が終わったら、結婚に踏み切れない大勢の未婚者が残った。最後まで一人で生きようと腹をくくるべきか、それとも結婚に向けて努力すべきか……。「おひとりさま」「婚活」という新語で時代を読み解く2人が、迷う男女に人生指南する。【國枝すみれ、中川紗矢子】 ◇男も女も「ずるずる」が問題--白河桃子さん(ジャーナリスト) 未曽有の結婚難時代なんです。若者の4人に1人は一生結婚しないと予想されています。事実、日本の未婚率(05年統計)は30代前半で男性の47%、女性の32%。30代後半を見ても男性の30%、女性の18%が結婚していない。結婚したいのに、結婚できない男女が多いことが問題です。 婚活とは男女が結婚を目的とした出会いを探して積極的に活動すること。合コンに参加するとか、結婚情報サービス会社に登録することです。就職には就活が必要なように、結婚には婚活(結婚活動)が必要な時代です。なのに多くの日本人は「結婚は自然にできる」と思いこんでいる。実際は昔も自然な結婚は少なかった。昔は見合い結婚。60年代半ばを境に恋愛結婚のほうが多くなるが、それでも職縁結婚が多かった。会社にお嫁さん候補の若い女性が事務職としていたため、会社と家を往復していても結婚できたわけです。つまり社内集団見合い結婚。ところが80年代以降に恋愛市場が自由化され、誰かが世話をしてくれるというシステムが崩壊した。さらに就職氷河期で花嫁候補の採用もなくなりました。 団塊ジュニアは不況に直撃され、30歳までに何度も転職するなど自分の面倒をみるだけで精いっぱい。「男性に養ってもらいたい」と考える女性の結婚は難しくなる一方です。 婚活の利点の一つは子どもが持てること。日本では結婚しないと出産しにくいので、少子化が進む。婚外子が半数以上のフランスとは事情が違います。少子化の原因の一つは未婚化なので、児童手当などの子育て支援だけでは子どもの数はなかなか増えないでしょう。 また、結婚して共働きの場合は両輪経済なので、失業や病気のときに経済不安に陥るリスクを回避しやすい。 早くに「おひとりさま」を決意して経済基盤や人間関係のネットワークを整えた人は問題ない。問題なのは「いずれは結婚するだろう」と思っている男女なんです。ずるずると「結婚待ち」をしている間に資産の形成が遅れる。特に男性は結婚しないとなかなか貯金ができない。 日本人は元来、恋愛能力が高くない。20代では「恋愛はめんどくさい」という恋愛低体温症が増えている。人間関係のストレスに弱く、結婚して親族関係のストレスが増えることを嫌がる。男性はコミュニケーション能力が低く、うたれ弱い。女性は傷つきやすい男性の面倒をみるのがめんどくさい。 こうした男女は自分の希望や欲望を相手に伝えてすり合わせる作業ができません。「結婚したいの? 遊びなの?」と聞くこともせず、お互い見合っているうちになんとなく別れるケースが多い。 日本の男性は、自己主張して「すり合わせ」を要求する西欧女性と交際すると、鍛えられるかもしれません。女性には「王子様は待っていても永遠にこない。結婚したい人は受け身で待っていてもだめ。狩りに出よ」と言いたい。 =================================================================== ◇「一人」もライフスタイル--上野千鶴子さん(東京大学大学院教授) 結婚が永久就職である時代も、経済的依存を可能にする時代もとっくに終わっているのに、なんで今時、「婚活」なんていう古い話が出てくるんでしょうね。結婚というものにインセンティブ(意欲を引き出す刺激)がそれだけなくなったということですから、無理にすることはないんですよ。 結婚は生活していくための「生活保障財」から「ぜいたく品」に変わりました。だから求める条件が上がったのです。そうなれば、当然マーケットは縮小し、マッチメーキングが難しくなる。それで8割以上が結婚願望を持つにもかかわらず、結婚に踏み切らない人が増えたというわけです。 でも、どうってことはない。すべての男女が父や母になる人口爆発時代が終わったと思えばいいのです。明治時代を迎える前は、人口の2割程度が生涯非婚者でした。 シングルライフの「おひとりさま」に、不利益はありません。かつては公団住宅に入居できないとか融資を受けられないなどの社会的差別がありましたが、それもなくなってきています。これまでは常時セックスできるパートナーがいないということが不利益と見られていましたが、近年はセックスと結婚が分離しましたから、何の問題もなくなりました。男性シングルも、コンビニのお陰で、家事能力が低くてもシングルライフは可能で、生きやすくなりました。 誰が、何のために、婚活を促進したいと思っているんでしょう? 国が少子化を防ぐためなら、シングルでも安心して産み、子育てができる環境を整備してほしいものです。 女性の晩婚、非婚が進んだのは、経済力があるか、さもなければ親にパラサイトできるからです。将来、親の資産が転がり込むと期待しているから、資産を形成する動機もない。親も「自立せよ」とは言わない。 かつてのように結婚が生活保障財になると、家庭は逃げられない強制収容所になります。DV(家庭内暴力)と依存が待っているだけ。実際DVは若年層でも少しも減っていません。それならば、介護を引き受けて親にパラサイトしている方がマシでしょう。結婚離婚の自由がある社会は、そうでない社会よりもはるかによい社会です。結婚の安定性がものすごく低下しているのに、婚活を唱えるのは、時代錯誤ですね。 婚姻率は日本の工業化と同時に上昇しました。40歳になる前に一度でも結婚したことがある累積婚姻率は60年代にピークを迎え、男性97%、女性98%でした。「国民皆婚社会」で、男性はコミュニケーション能力がなくても結婚してセックスする相手を確保できた。でもコミュニケーションがないセックスは買春や強姦(ごうかん)と変わりません。 人はどっちみちおひとりさまになります。遅いか早いかの違いだけ。一人でいることを基本にすればいいのです。おひとりさまはライフスタイルの一つ。家族として過ごす時間は人生のある一時期にすぎません。 ====================== ◇「特集ワイド」へご意見、ご感想を t.yukan@mbx.mainichi.co.jp ファクス03・3212・0279 ====================== ■人物略歴 ◇しらかわ・とうこ 1961年東京都生まれ。女性問題に詳しく、社会学者の山田昌弘氏と共著で「『婚活』時代」を執筆、婚活という言葉を広く認知させた。著書に「『キャリモテ』の時代」など。 ============== ■人物略歴 ◇うえの・ちづこ 1948年富山県生まれ。女性学、ジェンダー研究のパイオニア。「おひとりさまの老後」はベストセラーに。11月発売の「おひとりさまマガジン」を責任編集した。 毎日新聞夕刊 2008年12月8日 |
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