午前中、医者と岐阜地裁に行って、帰りにキマタ種苗店に立ち寄ったら、
探していた「栴檀(せんだん)」の苗があったので、買いました。
背丈ほどの大きな木が一鉢2800円。
葉が明るい黄緑色の「ライム」という品種もあったので二つとも買い、
ほかにも、お値打ち価格の紫陽花や鹿児島紅(梅)、宿根草。
そうそうボケの鉢が半額だったのでこれもGet。
帰ってから、暗くなるまで汗だくになって苗を植え、
シャワーを浴びて、新聞を見たら、今夜9日は上野千鶴子さんが
NHKの「爆笑問題のニッポンの教養」に登場される日でした。
あぶない、あぶない、見逃すところだった。
わすれないように「見るだけ予約」をしておきました。
7月9日には、東大最終講義が震災で中止になったかわりの、
「生き延びるための思想」が東大であります。
もちろん申し込みました。
応援クリック してね
本文中の写真をクリックすると拡大します。
福島原発事故の放射能汚染は、食品にじわじわ広がっています。
もはや「風評被害」なんで言ってる段階じゃないと思うのですが、
「(食べても)ただちに影響はない」そうですから、
将来の影響も考えて、自衛するしかなさそうです。
チェルノブイリ事故のときに、8000キロ離れた原発から飛んできた
「微量」のセシウムに日本中が騒然となったのですが、
今回は待ったなしの「いま・ここ」で起きている放射能汚染なのです。
最後まで読んでくださってありがとう
クリックを
記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
探していた「栴檀(せんだん)」の苗があったので、買いました。
背丈ほどの大きな木が一鉢2800円。
葉が明るい黄緑色の「ライム」という品種もあったので二つとも買い、
ほかにも、お値打ち価格の紫陽花や鹿児島紅(梅)、宿根草。
そうそうボケの鉢が半額だったのでこれもGet。
帰ってから、暗くなるまで汗だくになって苗を植え、
シャワーを浴びて、新聞を見たら、今夜9日は上野千鶴子さんが
NHKの「爆笑問題のニッポンの教養」に登場される日でした。
あぶない、あぶない、見逃すところだった。
わすれないように「見るだけ予約」をしておきました。
「爆笑問題のニッポンの教養」 次回、6月9日の放送は FILE147:「女と男“仁義なき戦い”」 6月9日(木)夜10:55~放送予定! 6月16日(火)午前1:30~<総合>(月曜深夜)再放送予定です。 75万部超えの「おひとりさまの老後」をはじめ、「スカートの下の劇場」「セクシィ・ギャルの大研究」など挑発的なベストセラーを連発する上野千鶴子元東大教授。人呼んで“日本一ケンカが強い学者”と、番組久々の一大トークバトルが勃発する。 舞台は秋葉原のメイド喫茶。「女性学」のパイオニアとして、40年にわたり男性中心社会に疑問を投げかけてきた上野は、いきなりコスプレで登場、爆笑問題の度肝を抜く。 男らしさ、女らしさとは何か。男はメイド喫茶に何を求めているのか。 上野の先制パンチに対し、“もてない男”を自認する太田と田中の、実体験に基づくホンネが炸裂する。女性の社会進出が進んできた今でも、人々の何気ない言動の裏にまだまだ「男は/女はこうあるべき」という見えない「ルール」が潜んでいる、という上野。 ジャニーズにネカマ(ネットオカマ)、セクハラに逆ナン(逆ナンパ)にホリエモンまで、あらゆる社会現象を一刀両断! すべての男女必見、仁義なき戦いの結末は・・・。果たして男と女が分かり合える日はやって来るのか? |
7月9日には、東大最終講義が震災で中止になったかわりの、
「生き延びるための思想」が東大であります。
もちろん申し込みました。
上野千鶴子さん7/9特別講演@東大 事前申し込み受付開始! Women's Action Network(WAN) 震災で中止となった東大最終講義に代わる、上野千鶴子さん震災復興支援特別講演(7/9 於 東京大学)の一般事前申し込みの受付が始まりました! 下記の必要事項を記入のうえ、メールでお申し込みください。メール件名には必ず「7月9日上野講演 一般公募」と書いてください。お席を確保できた場合には、後日、受講券をメール添付でお届けします。当日、プリントアウトして、会費とともにご持参ください。 申し込み先: ueno_lecture_wan@yahoo.co.jp 必要事項:お名前、ご所属、連絡先メールアドレス 講演詳細は次のとおりです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 演題:「生き延びるための思想」 時:2011年7月9日(土)14:00〜16:00 所:東京大学弥生講堂・一条ホール http://www.a.u-tokyo.ac.jp/yayoi/index.html 参加費として1000円を頂戴し、会場費・機器使用料などの実費を除く残金を、震災復興のための支援金とさせていただきます。ご寄付・カンパもよろしくお願いいたします。 2011年06月02日 カテゴリ: WANの活動. |
応援クリック してね
本文中の写真をクリックすると拡大します。
福島原発事故の放射能汚染は、食品にじわじわ広がっています。
もはや「風評被害」なんで言ってる段階じゃないと思うのですが、
「(食べても)ただちに影響はない」そうですから、
将来の影響も考えて、自衛するしかなさそうです。
チェルノブイリ事故のときに、8000キロ離れた原発から飛んできた
「微量」のセシウムに日本中が騒然となったのですが、
今回は待ったなしの「いま・ここ」で起きている放射能汚染なのです。
クローズアップ2011:原発事故の放射性物質 食品への影響、止まらず ◇7都県41品目で規制値超 「付着」から「吸収」へ 東京電力福島第1原発事故で、大気中などに放出された放射性物質の食品への影響が止まらない。食品衛生法の暫定規制値を超えた食品は8日現在、7都県の41品目337件に上り、今月も茨城など4県で茶葉が出荷停止になった。時間の経過とともに、規制値を超える食品の品目などにも変化がみられ、政府は暫定規制値の見直しなど新たな対策も進めている。【佐々木洋】 「発生から3カ月もたつのに事故が収拾せず、放射性物質の飛散が続いている。先が見えず、息の長い闘いを覚悟している」。出荷停止や解除を巡り、連日のように政府の原子力災害対策本部や各県などとの調整にあたる厚生労働省の幹部は疲れ切った様子で話す。 暫定規制値が設定された3月17日から6月8日までに、食品中の放射性物質の検査は22都道府県で4720件行われた。当初は、放射性物質が付着しやすいホウレンソウなどの葉物野菜を中心に放射性ヨウ素の検出が相次ぎ、政府が出荷停止を指示した地域は一時、福島、茨城、栃木、群馬の全域と千葉の一部地域に広がった。 半減期が8日と短いヨウ素の検出値は徐々に低下し、規制値の超過件数は減る傾向にある。3月から出荷停止が続いているのは、福島県の一部地域の葉物野菜やブロッコリーなどの花蕾(からい)類、カブ、原乳に限られる。 一方で、4月中旬以降は福島県のタケノコやヤマメといった山菜や淡水魚などから、半減期が30年と長い放射性セシウムの検出が目立つようになった。5月11日には、原発から約300キロも離れた神奈川県南足柄市の茶葉から、規制値を超えるセシウムの検出が発表された。その後も、各地の茶葉で規制値超えが相次いでいる。 厚労省は「当初は放射性物質が野菜などの表面に付着したケースが多かったが、時間の経過とともに土壌などから吸収した放射性物質が検出されるケースが増えたとみられる」と指摘する。農林水産省によると、茶葉の場合は同省の調査で茶畑の土壌の汚染濃度が低かったことから、「大気中の濃度が高かった3月に汚染された古い葉から新芽にセシウムが移転したと推定される」という。 規制値を超えるセシウムが検出されたヤマメやワカサギは、原発から約90キロも離れた福島県の檜原湖(北塩原村)などから見つかった。水産庁は「湖や川に堆積(たいせき)したり、周囲の土壌に積もったセシウムが雨で流れ込み、魚の体内に取り込まれた可能性が高い。淡水魚は海水魚に比べてあまり水を飲まないために代謝が遅く、セシウムが尿で排出されにくいことも濃度が高くなる原因」と話している。 ◇暫定規制値、見直し進む 作付けデータ収集へ 放射性物質の影響の広がりを踏まえ、国は対策を強化している。農水省は5月27日、野菜などが土壌からセシウムをどの程度吸い上げるかを示す比率(移行係数)を公表。夏野菜の作付け本格化を前に、出荷時の検査の必要性などを判断する際の参考にしてもらうのが目的だ。国内外の文献を基に、野菜と果実計21品目の移行係数を算出し、サツマイモなどのイモ類は比較的高く、葉物野菜は低い傾向がみられた。 農水省は「粘土質だとセシウムが植物に移行しにくく、砂質では移行しやすいなど、土壌によって異なることも海外のデータから分かった。農家が作付け品目を検討する参考にしてもらうなど、放射性物質の影響を減らす方策を考えたい」と話す。 国内では、土壌からのセシウムの吸収に関し、イネ以外の研究データはほとんどない。このため同省は今夏、福島県と協力して野菜の移行係数の調査を始める。県農業総合センター(郡山市)など同県内の複数地点でホウレンソウやトマトなど十数種類を作付けし、放射性物質の検査を行う。調査結果は来年の作付けの参考にできるという。 政府は暫定規制値の見直しも進めている。暫定規制値は、原子力安全委員会が国際放射線防護委員会の勧告などを参考に定めていた指標を、震災発生6日後に緊急的に援用したもので、発がん性の詳細な検討はしていないためだ。厚労省は食品安全委員会に、食品中の放射性物質が健康に与える影響の評価を依頼している。同委員会は暫定規制値のないウランやプルトニウムの影響についても検討しており、7月をめどに取りまとめを行う。この結果を受け、厚労省の審議会で暫定規制値を見直す方針だ。 食品安全委員会の専門委員で、国立がん研究センターがん予防・検診研究センターの津金昌一郎予防研究部長は「暫定規制値は十分すぎるほど安全を考慮して設定されている。規制値を超えた食品は流通しないが、一時的に摂取しても健康への影響を心配する必要はない。過度に恐れて野菜などを食べないことの方が健康へのリスクは高まる」と話す。 毎日新聞 2011年6月9日 東京朝刊 |
社説:放射線量の不安 もっとモニタリングを 首都圏の住民の間でも居住地域の放射線量への不安が広がってきた。 原発事故の際、離れた場所でも局地的に汚染度が高い「ホットスポット」と呼ばれる地域があることが知られる。事故によって放射性物質が漏れて上空を流れる時、地形や風向き、降雨などの影響で特定の場所に降下して高い線量になる。 福島第1原発事故と並び史上最悪の「レベル7」だったチェルノブイリ原発事故では、原発から300キロ近く離れた場所が高濃度に汚染され、強制移住の対象になった。 ホウレンソウや生茶葉などから国の基準を超える放射性物質の検出が相次いだ千葉県では、県北西部の松戸市など6市が「一部の計測データで相対的に高い数値が出ている」などとして、放射線量の測定と結果の公表を求め県に要望書を出した。それを受け、県は測定を実施した。 6市は、今後も継続的な測定を県に求め、専門家もまじえたワーキンググループでデータを検討する。 また、東京都内で独自に放射線量を計測した団体の調査結果の中には、都の公式測定値よりも高いデータが出ている。23区や武蔵野地区の市などの多くが、住民の不安の声を受けて独自の測定を始めたり、今後測定を計画している。神奈川や埼玉でも同様の動きは広まっている。 文部科学省は全都道府県に委託して放射線量のモニタリングを実施・公表しているが各1カ所だ。それ以外は、大学や原発周辺のデータがあるに過ぎない。 一方で、政府が運用する緊急時迅速放射能影響予測システム「SPEEDI」の計算結果によると、福島の事故後、放射性物質の放出が最大だったとみられる3月15日午前、放射性物質は関東に向かった可能性があるとされる。 放射性物質がどんな値ならば健康に影響があるのか専門家でも見解が分かれる。何を信じればいいか住民が不安に思うのはもっともだ。水のシーズンを前にプールなど子供への影響を不安視する声もある。 住民に一番近い、市や町が住民の安心・安全に敏感に反応し、積極的にモニタリングするのは当然だろう。きめ細かいデータが示されれば、住民個々人が被ばく量を減らすための行動をとる目安になるからだ。 ただし、市などには通常、放射線の専門家はおらず、測定のノウハウもない。文科省は、ホットスポット対策について「要望が大きくなれば検討したい」との姿勢だが、原発事故対応は一義的に国の責任だ。モニタリングを強化し、バラつきが指摘される測定方法についても明確な基準を示すべきだ。都道府県の積極的な対応も求めたい。 毎日新聞 2011年6月9日 |
最後まで読んでくださってありがとう
クリックを
記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
昨夜、P-WANニュースをセレクトしているときに、
福島原発事故で、はやい時期に「メルトダウン(炉心溶融)」を越える、
「メルトスルー(溶融貫通)」の状態になっていた、という事実がwebに出てきた。
メルトスルーは、国際原子力機関(IAEA)への報告書に書かれていた。
福島原発事故のあと、水素爆発したときには、しんそこ震え上がった。
わたしは反原発運動をしていたので、他の人より少しは原発のことに詳しく、
水素が出ているというのは、核燃料が溶けていることの証拠だから、
その時点で、メルトダウンを確信した。
すぐに小さい子を持つ人たちに、「政府は情報を隠すと思うから、
できるだけ外に出さないようにして放射能汚染を自衛して」と電話しつづけていた。
上野さんのお引越しを手伝いに行ったのは、事故から一週間後の18日。
二重マスクとゴーグルに帽子をかぶっての完全防護姿で、東京の人たちに笑われたんだけど、
その時点での、東京の放射線の数値は岐阜よりも高く、
事故以来、はじめて雨が降った日には、数値はさらに上がった。
広い範囲に降り注いだ放射能が、雨で集まって河川に流れ込み、水道水を汚染したのだと思う。
「水道水から放射能検出」のニュースを見て、
自衛のために、ペットボトルの水やお茶を飲むようにしていたのだけど、
なぜか一日中、舌や口の中がヒリヒリと痛かったのを覚えている。
その日は、台所用品の整理のために水仕事をしていて、水道水に触れる時間が長かったので、
手が荒れて真っ赤になり、あかぎれのようになってしまった。
わたしは皮膚が弱いので洗剤などにふれただけで手あれするのだけど、ちょうどそんな感じ。
放射線との関係は不明だけど、東京に5泊して岐阜に帰っても、
右手のひらの皮がやけどのあとにように赤くなって、手あれはなかなか治らなかった。
京大の小出さんは、格納容器も抜けていると指摘。
【福島原発】6/7/火★メルトスルー(原子炉貫通) 政府が公式に認める
核燃料が溶けて、原子炉を貫通して外部に漏れ出し、
それが水素爆発で環境中に大量に撒き散らされていたのなら、
政府や東電や、専門家が言っていた話しとぜんぜん違うじゃないか。
広い範囲の子どもたちにヨウ素剤を飲ませないといけなかったのに・・・!
今になってそんなことが分かっても、あとの祭り。
パニックで大騒ぎになることを心配して情報を隠すことより、
子どもたちの健康といのちを最優先で心配しないといけなかったのに・・・。
原発事故の情報隠しは、もはや犯罪的行為と言わざるを得ない。
「チェルノブイリ・ハート」を観た人のブログ記事から引用
・・・・・これは、題のとおり、1986年のチェルノブイリ原発の爆発事故がもたらした(今は世界の大半の人が忘れてるだろうけど)環境や人間にもたらしたすさまじい現実のドキュメンタリーです。HBOがスポンサーで、女性監督Maryann De Leoが16年後にベラルーシを訪問。99%が被爆し、今もホット・ゾーンと呼ばれる村を決して離れようとしない村民たち。病院、孤児施設、学校を訪れ、被爆の次世代にもたらす被害を、カメラは追う。
今でも、ベラルーシで生まれる子供たちの、たったの15〜20%だけが、『健康』な赤ちゃんである。聞き間違って異常なのが15〜20%かと思ってそれでもすごい数字なのに、事実は、『正常が15〜20%』なのである。。映像で出てくる、親にも育てられなくて捨てられた様々な奇形や障害をもつ赤ちゃんや子供たち。。ベラルーシの孤児院は、原発事故以後たくさん出来た。そして、まだまだこういう子供たちは増えつづけるのである。チェルノブイリ・ハートというのは、生まれながらに心臓に重度の奇形がある子供で、穴が一個ではないので(奇形が一個ではないので、シャントが起こって死産にはならない、つまり重度の奇形でほおっておけば確実にじきに肺高血圧で死ぬのだけど)生きて生まれる子供たちの事をさしていうらしい。心臓の奇形だけであれば手術で治る場合もあるので、世界各国からボランティアの医師が来て手術をしている。 他の国ではル−チンの手術でなおるはずなのに、心臓外科医の絶対数のたりないロシアでは、手術不可能とされてる子供たちがたくさんいるらしい。アメリカからのボランティアの心臓外科医に娘を治療してもらって、親に奇跡だと泣いて喜ばれるその医師がカメラに向かって、「感謝する気持ちはわかるけど、感謝されてうれしいけど、自分は医師として、あの子供達に責任があるんだ」(なおるものをなおしてあげないといけないと思う)と、目を赤くしていたのが印象的だった。・・・・・
応援クリック してね
本文中の写真をクリックすると拡大します。
最後まで読んでくださってありがとう
クリックを
記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
福島原発事故で、はやい時期に「メルトダウン(炉心溶融)」を越える、
「メルトスルー(溶融貫通)」の状態になっていた、という事実がwebに出てきた。
メルトスルーは、国際原子力機関(IAEA)への報告書に書かれていた。
福島原発事故のあと、水素爆発したときには、しんそこ震え上がった。
わたしは反原発運動をしていたので、他の人より少しは原発のことに詳しく、
水素が出ているというのは、核燃料が溶けていることの証拠だから、
その時点で、メルトダウンを確信した。
すぐに小さい子を持つ人たちに、「政府は情報を隠すと思うから、
できるだけ外に出さないようにして放射能汚染を自衛して」と電話しつづけていた。
上野さんのお引越しを手伝いに行ったのは、事故から一週間後の18日。
二重マスクとゴーグルに帽子をかぶっての完全防護姿で、東京の人たちに笑われたんだけど、
その時点での、東京の放射線の数値は岐阜よりも高く、
事故以来、はじめて雨が降った日には、数値はさらに上がった。
広い範囲に降り注いだ放射能が、雨で集まって河川に流れ込み、水道水を汚染したのだと思う。
「水道水から放射能検出」のニュースを見て、
自衛のために、ペットボトルの水やお茶を飲むようにしていたのだけど、
なぜか一日中、舌や口の中がヒリヒリと痛かったのを覚えている。
その日は、台所用品の整理のために水仕事をしていて、水道水に触れる時間が長かったので、
手が荒れて真っ赤になり、あかぎれのようになってしまった。
わたしは皮膚が弱いので洗剤などにふれただけで手あれするのだけど、ちょうどそんな感じ。
放射線との関係は不明だけど、東京に5泊して岐阜に帰っても、
右手のひらの皮がやけどのあとにように赤くなって、手あれはなかなか治らなかった。
京大の小出さんは、格納容器も抜けていると指摘。
【福島原発】6/7/火★メルトスルー(原子炉貫通) 政府が公式に認める
核燃料が溶けて、原子炉を貫通して外部に漏れ出し、
それが水素爆発で環境中に大量に撒き散らされていたのなら、
政府や東電や、専門家が言っていた話しとぜんぜん違うじゃないか。
広い範囲の子どもたちにヨウ素剤を飲ませないといけなかったのに・・・!
今になってそんなことが分かっても、あとの祭り。
パニックで大騒ぎになることを心配して情報を隠すことより、
子どもたちの健康といのちを最優先で心配しないといけなかったのに・・・。
原発事故の情報隠しは、もはや犯罪的行為と言わざるを得ない。
「チェルノブイリ・ハート」8月日本公開 日刊スポーツ チェルノブイリ原発事故のその後を追い、03年に米アカデミー賞短編ドキュメンタリー賞を受賞した映画「チェルノブイリ・ハート」(マリアン・デレオ監督、ウクライナ、米国合作)が8月から日本で上映されることが27日、分かった。 配給権を取ったドキュメンタリー作家の稲塚秀孝監督は、福島第1原発事故の収束が見えない状況を踏まえ「今こそ、多くの人に見てほしい。全都道府県で公開したい」と話した。 同作は、86年に起こったチェルノブイリ原発事故から16年後に、周辺地域や病院を訪れた記録。事故後、変形した心臓を持つ子供が目立って生まれ、放射線による影響とみられた。変形した心臓が「チェルノブイリ・ハート」と呼ばれたことから、タイトルが付けられた。 既に、上映を希望する映画館からオファーもきている。稲塚監督は「取材した事実のみを伝え、予見的なことは言っていない作品。現実を見てほしいというメッセージがオスカーにふさわしいと認められた」とした。オスカーを受賞したバージョンに、5年後に再び原発周辺を訪れた記録を加え、デレオ監督が日本に向けて発信した最新のメッセージを挿入する。通常の大人料金は1800円だが1300円程度になる。 [2011年5月28日8時30分 紙面から] |
「チェルノブイリ・ハート」を観た人のブログ記事から引用
・・・・・これは、題のとおり、1986年のチェルノブイリ原発の爆発事故がもたらした(今は世界の大半の人が忘れてるだろうけど)環境や人間にもたらしたすさまじい現実のドキュメンタリーです。HBOがスポンサーで、女性監督Maryann De Leoが16年後にベラルーシを訪問。99%が被爆し、今もホット・ゾーンと呼ばれる村を決して離れようとしない村民たち。病院、孤児施設、学校を訪れ、被爆の次世代にもたらす被害を、カメラは追う。
今でも、ベラルーシで生まれる子供たちの、たったの15〜20%だけが、『健康』な赤ちゃんである。聞き間違って異常なのが15〜20%かと思ってそれでもすごい数字なのに、事実は、『正常が15〜20%』なのである。。映像で出てくる、親にも育てられなくて捨てられた様々な奇形や障害をもつ赤ちゃんや子供たち。。ベラルーシの孤児院は、原発事故以後たくさん出来た。そして、まだまだこういう子供たちは増えつづけるのである。チェルノブイリ・ハートというのは、生まれながらに心臓に重度の奇形がある子供で、穴が一個ではないので(奇形が一個ではないので、シャントが起こって死産にはならない、つまり重度の奇形でほおっておけば確実にじきに肺高血圧で死ぬのだけど)生きて生まれる子供たちの事をさしていうらしい。心臓の奇形だけであれば手術で治る場合もあるので、世界各国からボランティアの医師が来て手術をしている。 他の国ではル−チンの手術でなおるはずなのに、心臓外科医の絶対数のたりないロシアでは、手術不可能とされてる子供たちがたくさんいるらしい。アメリカからのボランティアの心臓外科医に娘を治療してもらって、親に奇跡だと泣いて喜ばれるその医師がカメラに向かって、「感謝する気持ちはわかるけど、感謝されてうれしいけど、自分は医師として、あの子供達に責任があるんだ」(なおるものをなおしてあげないといけないと思う)と、目を赤くしていたのが印象的だった。・・・・・
応援クリック してね
本文中の写真をクリックすると拡大します。
福島1~3号機「溶融貫通」 IAEAに政府報告書 2011年6月7日 東京新聞 福島第1原発事故で政府の原子力災害対策本部は7日、1~3号機で燃料が原子炉圧力容器の底に溶け落ち、一部は容器に開いた穴から外側の格納容器に落下して堆積する「メルトスルー(溶融貫通)」が起きた可能性も考えられるとした国際原子力機関(IAEA)への報告書をまとめた。 原発の安全規制を担う原子力安全・保安院を経済産業省から独立させ、安全対策などの費用を明示した上で原発の在り方を国民的に議論する必要性も指摘。IAEAに送付し、今月下旬にウィーンで開かれる閣僚級会合で説明する。 菅直人首相は対策本部会議で「国際社会に徹底した透明性を持って伝えることが、信頼を取り戻す上で重要だ」とした。 報告書は、3月11日の東日本大震災で地震による設備の大きな損傷は確認されていないが、津波への備えが不十分だった問題点を指摘。外部電源が失われ、津波の影響も重なり冷却機能が失われたことが事態の深刻化につながったとした上で、各号機でのメルトスルーの可能性にも言及した。 事故対応については、当初は政府と東京電力の責任や権限が不明確で、特に初期は意思疎通が不十分だったとした。保安院を含め関係する組織が複数存在する現状も指摘し「大規模な原子力事故で、力を結集して俊敏に対応する上で問題があった」と総括した。 (共同) |
原発事故報告書要旨 2011年6月7日 東京新聞 政府の原発事故報告書の要旨は次の通り。 【はじめに】 福島の原子力事故は、日本にとって大きな試練。世界の原発の安全性に懸念をもたらしたことを重く受け止め、反省している。世界の人々に放射性物質放出について不安を与えたことを心からおわびする。事故の教訓を世界に伝えることも日本の責任である。 【地震と津波の被害】 3月11日の地震は観測史上最大のマグニチュード(M)9。福島第1原発で外部電源がすべて停止、津波は14~15メートル。 【事故の発生と進展】 運転中の同原発1~3号機は地震で自動停止。津波で冷却系が機能を失った。1~3号機で原子炉圧力容器への注水ができない事態が続き、核燃料は水面から露出。炉心溶融に至り、一部は圧力容器下部にたまり、一部は圧力容器に開いた穴から外側の格納容器に落下して堆積する「メルトスルー(溶融貫通)」が起きている可能性も。燃料被覆管が過熱し大量の水素が発生。燃料から圧力容器、原子炉格納容器へ放射性物質を放出。 格納容器圧力が上昇して破損するのを防ぐため蒸気を大気中に逃がすベントを実施。1、3号機で水素爆発が発生して原子炉建屋を破壊。大量の放射性物質を放出した。4号機でも水素が原因とみられる爆発。2号機圧力抑制プール付近でも爆発音。水素爆発の可能性。 【災害への対応】 放射性物質の放出に備え原子力災害対策本部長の首相が避難と屋内退避を指示。緊急時対策支援システムと緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)は機能せず。放射線監視装置はほとんど使用不能。 汚染水の海洋放出について近隣諸国を含め通報が十分でなかったことを反省。国際評価尺度(INES)暫定評価レベル5から7への引き上げに1カ月が経過。迅速、的確な対応が必要だった。 【事故の教訓】 自然災害を契機にしていること、複数の原子炉の事故が同時に起きたことなどスリーマイルアイランド原発事故、チェルノブイリ原発事故と異なる点が多い。電気、通信、交通が壊滅した状況で原発作業や防災活動を行わざるを得なかった。 ▽過酷事故防止策 地震で外部電源に被害。現在まで、安全上重要な設備や機器に地震による大きな損壊は確認されていないが、さらに調査が必要。津波に対し、発生頻度や高さの想定が不十分だった。 地震や津波に備えた電源の多様性がなく、配電盤などが冠水に耐えられず、電池の寿命も短かった。使用済み燃料プールのリスクは炉心に比べて小さいとして、代替注水などを考慮しなかった。 複数炉で同時に事故が発生し、設備を共用したり距離が近かったりしたため、事故が隣の原子炉に影響を及ぼした。燃料プールが高い位置にあり対応が困難だった。原子炉建屋の汚染水がタービン建屋に及んだ。 ▽過酷事故対応策 連続した水素爆発が事故をより重大にした。水素が漏れて爆発する事態を想定していなかった。 格納容器のベントシステムの操作性に問題があった。放射性物質の除去機能が不十分。中央制御室や緊急事態対策所の放射線遮蔽、空調や通信、照明の強化などが必要。 個人線量計が津波で水没し、適切な放射線管理が困難になった。空気中の放射性物質の濃度測定も遅れ、内部被ばくのリスクが増大した。 実効的な訓練が不十分。自衛隊、警察、消防との連携に時間を要したが、的確な訓練によって防止できた可能性がある。 周辺でも地震、津波の被害が発生し、機材やレスキュー部隊の動員を迅速かつ十分に行えなかった。機材の集中管理や同部隊の整備を進める。 ▽原子力災害対応 大規模な自然災害と原子力事故が同時に発生した場合に備え、通信連絡や物資調達の体制・環境を整備する。 現在、緊急時の環境モニタリングは自治体の役割だが、国が責任を持つ体制を構築する。 事故当初、政府と東電の意思疎通が不十分。原子力災害対策本部などの責任や、役割分担の見直しと明確化を進める。 住民や自治体に適切なタイミングで情報提供できないことがあった。放射線や放射性物質の分かりやすい説明も不十分。 ▽安全確保の基盤強化 安全規制行政は、事故に俊敏に対応する上で問題があった。原子力安全・保安院を経済産業省から独立させ、原子力安全委員会や各省も含めて体制の見直しを検討する。 原子力安全や防災にかかる法体系や指針を見直す。高経年化対策の在り方を再評価。既存施設に対する新法令や新知見の位置付けを明確にする。 【むすび】 原子力安全対策の根本的な見直しが不可避。原子力発電の安全確保を含めた現実のコストを明らかにし、原子力発電の在り方について国民的な議論が必要。事故収束に向け多大な困難を覚悟しているが、世界の英知と努力を結集して、必ずこの事故を乗り越えることができると確信している。 (共同) |
YouTube:核燃料、圧力容器貫通の可能性…政府が報告へ 東京電力福島第一原子力発電所の事故について、政府が国際原子力機関(IAEA)に提出する報告書の全容が7日明らかになった。 報告書は、破損した1~3号機の原子炉圧力容器の底部から溶融した核燃料が漏れ出し、格納容器内に堆積している可能性を指摘した。 格納容器まで溶けた核燃料が落下する現象は「メルトスルー」(原子炉貫通)と呼ばれ、「メルトダウン」(炉心溶融)を上回る最悪の事象。これまで圧力容器底部で、制御棒の貫通部などが破損し、高濃度の放射性物質を含む汚染水が漏出したことは明らかになっていたが、政府が公式にメルトスルーの可能性を認めたのは初めて。 また報告書は、原子力安全規制の行政組織が縦割りで、国民の安全を確保する責任が不明確だったと認め、原子力安全・保安院を経済産業省から独立させ、原子力安全委員会なども含めて、体制を抜本的に見直す方針なども打ち出した。 (2011年6月7日14時30分 読売新聞) |
最後まで読んでくださってありがとう
クリックを
記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
大量にとれたエンドウの筋をともちゃんとふたりで取って、
今夜はエンドウ尽くしの夕ご飯です。
スナップエンドウはシンプルにゆでて、
赤花砂糖エンドウは卵とじ。
お腹もふくれたし、ブログをしようとパソコンを開いたら、
通信速度がいつもの10倍ものろのろでちっとも画面が開かない。
あげくに、フリーズ。
何度か立ち上げたけれど速度は遅いままなので、
予定していたお花の画像のアップはあきらめました。
だからもっと早くアップしといたらいいのに、という声が聞こえてきそう・・・(笑)。
とりあえず、いま満開のサラサウツギです。
NHKの「クローズアップ現代」は浜岡原発停止の番組。
ちょうどきょうの毎日新聞の一面から二面に続く特集も、
「記者の目」も、浜岡原発関連の記事です。
おりしも、静岡の弁護士と原告20人が、
浜岡原発の永久停止(廃炉)を求めて、提訴するとのニュースも流れてきました。
わたしは浜岡の停止は大歓迎、このまま廃炉にして欲しいと思っていますが、
電力会社はもちろん、原発推進派とか政治家とか、あちこちに波紋を広げているようです。
応援クリック してね
本文中の写真をクリックすると拡大します。
最後まで読んでくださってありがとう
クリックを
記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
今夜はエンドウ尽くしの夕ご飯です。
スナップエンドウはシンプルにゆでて、
赤花砂糖エンドウは卵とじ。
お腹もふくれたし、ブログをしようとパソコンを開いたら、
通信速度がいつもの10倍ものろのろでちっとも画面が開かない。
あげくに、フリーズ。
何度か立ち上げたけれど速度は遅いままなので、
予定していたお花の画像のアップはあきらめました。
だからもっと早くアップしといたらいいのに、という声が聞こえてきそう・・・(笑)。
とりあえず、いま満開のサラサウツギです。
NHKの「クローズアップ現代」は浜岡原発停止の番組。
ちょうどきょうの毎日新聞の一面から二面に続く特集も、
「記者の目」も、浜岡原発関連の記事です。
おりしも、静岡の弁護士と原告20人が、
浜岡原発の永久停止(廃炉)を求めて、提訴するとのニュースも流れてきました。
わたしは浜岡の停止は大歓迎、このまま廃炉にして欲しいと思っていますが、
電力会社はもちろん、原発推進派とか政治家とか、あちこちに波紋を広げているようです。
記者の目:地震懸念で運転停止の浜岡原発=舟津進(掛川通信部) ◇この際、地下構造の徹底調査を 「原子炉が止まっても原発は安全ではない」 中部電力浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)で、すべての原子炉が停止した5月14日。原発敷地内にある参観者用の展望台(地上37メートル)から、東海地震の想定震源域の真上にある5基の原発を眺めながら、私はこう考えていた。 今回の「運転停止」は「冷温停止」のことだ。3~5号機の原子炉内の水温は100度未満に保たれているが、計2400体の燃料集合体がいまも装着されたままで、中部電は「当分の間その状態を維持する」と説明している。冷やし続けなければ再び発熱して破損し、水素爆発などの原因となることは東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発事故が教えている。 さらに使用済み燃料プールには5基で計6625体もの燃料集合体が水中保管されている。うち、廃炉の1、2号機にもまだ計1165体残っている。さまざまな作業で生じた低レベルの放射性廃棄物を詰めたドラム缶3万4810本も固体廃棄物貯蔵庫に保管してある。 原発にはこうした放射性物質を外部に漏らさないための施設や冷却用のポンプなどがあり、運転停止中も機能維持が必要だ。1、2号機は09年1月に運転を終了したが、今も中央制御室が従来通り働き続け、運転員が廃炉前と同じ態勢で24時間勤務している。 ◇冷温停止でも安全ではない 私は「運転停止中も原発は生きている」と考えている。「停止」となったものの、今、大きな揺れや津波が来たらと思うとゾッとする。 私と同じ思いの人と出会った。福島県浪江町の農業、山田義行さん(72)だ。 自宅は福島第1原発から約10キロ。3月12日、避難指示で自宅を離れ、福島県内の避難所3カ所を転々とし、知人のつてを頼り4カ所目で御前崎市の公営住宅に入居した。夫婦2人、「やっと落ち着ける」と思いきや、原発の排気筒が見えるのに気づいた。約3キロ先の浜岡原発だった。 浜岡原発の運転停止作業が始まった5月13日、山田さんを訪ねた。浪江町で地区の役員をしていた山田さんはもともと原発推進派だった。福島第1原発の交付金で潤う近隣自治体を見て、「わが町にも原発を」と電力会社に働きかけてきた。しかし、大震災で原発への認識は一変した。御前崎市に原発があるとは聞いていたが、こんなに近くとは思わなかったという。山田さんの「停止しても安心できない」という言葉は重い。 私が浜岡原発から約20キロの掛川通信部に赴任したのは04年10月。5号機の運転開始(05年1月)から今回の全面停止まで、17冊のスクラップ帳の約4分の1は原発関連の記事で埋まっている。▽東海地震に備えた耐震工事開始(05年5月)▽プルサーマル計画公表(同9月)▽5号機タービン羽根脱落事故(06年6月)▽1、2号機廃炉と6号機新設計画の決定(08年12月)など節目を見続け、自治体や住民らの動きを追ってきた。 事故が起きると浜岡原発に駆けつけ、防護服を着て原子炉建屋に入ったことは10回近い。定期検査の際に見た、燃料プールで光る青白い核物質の輝きを今も覚えている。原子炉格納容器下に潜り込み、配管にも触れた。放射性廃棄物処理工程で運搬容器が転倒した事故では、作業員の懸命な復旧作業を見守った。 中部電がプルサーマル計画などの説明会を開くたび、危険性を訴える市民と主催者とのかみ合わない議論に耳を傾けた。一方、入社17年目で5号機の運転員になった30代職員の喜びと誇りを、炉心に近い中央制御室で聞いたこともある。 ◇建設時見逃した特殊地層を発見 地域にさまざまな影響を与えてきた浜岡原発だが、09年8月の駿河湾を震源とする地震(マグニチュード6・5)では、同じ敷地にある3、4号機に比べ5号機の揺れが大きかった。中部電は約7カ月後の昨年3月、付近の地下岩盤に地震波を増幅する特殊地層があることを公表した。建設時には見逃したが、最新のボーリング調査で明らかになったのだ。 この際、中部電が運転停止の機会を利用して約1・6平方キロの原発敷地と周辺で地下構造を徹底して調査することを求めたい。津波も怖いがその前に、直下で起きる地震動の直撃で原発機器が破壊されて起こる重大事故を恐れるからだ。高さ約15メートルの防波壁建設は調査後でも遅くない。 菅直人首相が中部電に運転停止を要請した直後、御前崎市役所には1日100件を超す意見が電話などで寄せられた。「要請を受け入れるべきだ」との内容が多かったが、中部電の停止決定後はぴたりとやんだ。しかし、停止で一件落着ではない。私は監視を続けていく。 ============== ご意見をお寄せください。〒100-8051毎日新聞「記者の目」係/kishanome@mainichi.co.jp 毎日新聞 2011年6月7日 東京朝刊 |
応援クリック してね
本文中の写真をクリックすると拡大します。
揺らぐ指針:中電浜岡ショック/1 「原発」寄付講座に逆風 /静岡 ◇福島事故後、衝撃の教授会否決 三重大教育学部(津市)が先月11日に開いた教授会。担当教授が「賛成38、反対40、白票9」と投票結果を読み上げると、八木規夫学部長(57)ら一部教授からため息が漏れた。 議案は、新講座「エネルギーと環境学」創設について。国の学習指導要領に今年度から原子力発電の知識習得が盛り込まれたのを機に、中部電力が来年4月から年3000万円を拠出して講師を派遣する「寄付講座」で、同学部初の本格的な産学連携の試みだった。 講座開設を主導してきた内田淳正学長(64)=医学部出身=は「エネルギー問題の正確な知識を身につけることは10年、20年後の日本に極めて重要」と教授会の決定を残念がり、「将来、小中学校の教壇に立つ学生に最初から原子力アレルギーがあるのはよくない」と重ねて強調した。 寄付講座の開設は当初3年間の計画。一部の教授によると、中電との間では10年継続の了解があったという。独立法人移行後、国からの予算削減に苦しむ大学にとって、計3億円の運営費が転がり込む提案は「干天の慈雨」と言えた。 だが、東京電力福島第1原発事故で風向きは一変。複数の教授から「『原発宣伝講座』と受け取られかねない」「大学自体が原発を推進していると誤解を招く」と慎重論が噴出した。 大きな伏線は2月末に発表した「経営ビジョン」にあった。この中で同社は、総発電量に占める原子力の比率を50%超に引き上げ、30年までに原発を2~3基新設する方針を示した。唯一の原発である浜岡原発(静岡県御前崎市)に、計画中の6号機以降の増設余地がないのは周知の事実だ。 毎日新聞は、同社が三重県南部沿岸部を最有力候補地と位置づけ、松阪市に「環境・立地本部」の拠点を置いたことを報道。講座開設で窓口だった中電幹部が同本部所属だったこともあり、地元の不信は晴れなかった。 議案の採決があったのは、同社が政府の要請を受け入れ浜岡の全号機停止を表明した2日後。内田学長の指示で講座開設の準備に当たった教授の一人は「(採決がこの時期になったのは)6月末の株主総会に決定を間に合わせたい中電の意向だった」と明かす。 中電側の責任者だった宮池克人副社長(環境・立地本部、三重県担当)は教授会の決定について「学校の先生にもエネルギーのことを理解してほしいという以外の目的はないのだが」と冷静に語る。だが、原発への「理解活動の一環」(幹部)まで門前払いを受けた衝撃は極めて大きかった。 ◇ ◇ ◇ 中電の全電源に占める原子力比率は10年末時点で約15%。原発を持たない沖縄を除き、全国の電力会社で最低水準だ。同社は1960年代、三重県南部沿岸部に「芦浜原発」建設を計画したが、漁業者らの激しい反対で00年、断念に追い込まれた。原発の新規建設は同社の悲願。しかし、唯一の原発である浜岡も政府の異例の要請を受けて全号機停止に追い込まれた。「原発がない電力会社」となった中電の苦悩と今後を検証する。=つづく ============== ■中部電力の原発事業の歩み■ 1964年 7月 三重県南部の芦浜地区を原発建設候補地に決定 71年 3月 浜岡原発1号機の建設着工 75年10月 石川県珠洲市議会が原発誘致を決定。中電も検討開始 76年 3月 浜岡1号機運転開始 2000年 2月 北川正恭三重県知事(当時)が芦浜原発計画の白紙撤回表明。中電が計画断念 01年11月 浜岡1号機で緊急炉心冷却装置系配管で国内初の破断事故 11月 三重県海山町(現紀北町)で原発誘致の是非を問う住民投票。反対多数で誘致を断念 03年12月 中部、関西、北陸の電力3社が珠洲市での原発計画を断念 05年 1月 浜岡5号機運転開始 08年12月 浜岡1、2号機の廃炉と6号機新設計画を発表 09年 1月 浜岡1、2号機が運転終了 11年 2月 原発の新規立地を目指す長期経営ビジョン発表 5月 菅直人首相の要請を受け、浜岡原発の運転を停止 毎日新聞 2011年6月7日 地方版 |
【浜岡原発停止】静岡の弁護士ら、廃炉求め提訴へ 原告20人を公募 2011年6月7日 中日新聞 中部電力が運転を全面停止した浜岡原発(静岡県御前崎市)をめぐり、同県弁護士会の弁護士有志は6日、中電に運転終了と安全な廃炉処理を求める訴えを7月1日に静岡地裁に起こすと発表した。 廃炉手続き中の1、2号機を除く3~5号機の運転終了▽1~5号機の核燃料を最大限の安全を確保して保管、冷却▽1~5号機の解体撤去しない方法による廃止措置-などを求める。 弁護団には弁護士102人が参加し、うち7人は原告にも加わる。静岡市内で会見した鈴木敏弘弁護団長は「政治には期待できず、司法に訴えていきたい」と話した。 安全確保までの再開中止を求める訴訟を予定していたが、再開反対を明確にするとともに、原発訴訟で初めて廃止後の安全対策まで請求に盛り込むよう切り替えた。原告20人程度を公募する。 浜岡原発をめぐっては、地元住民らが中電に1~4号機の運転差し止めを求めた訴訟の控訴審が東京高裁で争われている。全面停止後の5月下旬には、地元住民35人が中電に廃炉を求める訴えを同地裁浜松支部に起こした。 |
最後まで読んでくださってありがとう
クリックを
記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
今年も丁字草が咲きました。
チョウジソウ(丁字草)は花を、横から見ると「丁」字形に見えるから丁字草。
珍しい山野草なのですが、枝垂れ紅葉の下の半日陰の環境が気に入ったのか
ほぼ放任で、毎年増えていきます。
チョウジソウ(丁字草)の栽培
ユキノシタの花も咲いています。
こちらも放任でよく増えます。
応援クリック してね
本文中の写真をクリックすると拡大します。
昨日のNHKスペシャル以後、NHKが、福島原発事故の直後に、
現場で起きていたことを、内部文書により、次々に明らかにしています。
要するに、東電は原発事故にはまったく対応不能だったということ。
何が起きているのか事実が分からないのに、「安心、安全、大丈夫」と繰り返し、
た人たちは、どう責任を取るつもりでしょうね。
オフサイトセンター 機能せず 6月6日 20時11分 NHK 東京電力福島第一原子力発電所の事故で、現地で関係機関が一堂に会し、事故の対応や住民の避難などの対策に当たるはずだった「オフサイトセンター」と呼ばれる施設が、地震による停電や事故後の放射線量の上昇などで機能しなくなっていく様子が、当時の状況を記録した経済産業省の原子力安全・保安院の内部文書から分かりました。政府は「現地が機能しない場合、柔軟な対応が必要だ」として、オフサイトセンターの仕組みを見直す方針です。 オフサイトセンターは、平成11年に茨城県東海村で起きた臨界事故をきっかけに、全国の原発などの周辺22か所に設けられ、政府や自治体、それに警察や自衛隊などが一堂に会し、原子力事故の対応や住民の避難方法を決めるなど具体的な対策に当たることになっていました。NHKが入手した、原子力安全・保安院が福島第一原発事故での対応を時系列で記録した内部文書によりますと、福島第一原発から5キロ離れたオフサイトセンターでは、3月11日の地震発生直後に停電したうえ、非常用のディーゼル発電機も故障して動かず、通信手段や重要な設備の多くが使えなくなっていました。また、事故当日の午後10時すぎにオフサイトセンターに集まったのは、3機関の15人だけだと内部文書には記されていて、本来集まるとされていた20余りの機関に比べると、ごく一部にとどまっていたことが分かります。さらに、1号機が爆発した3月12日には、建物内部でも放射線量が上昇し始めていて、福島のオフサイトセンターには、放射性物質が内部に入るのを防ぐ設備が十分でないことが影響しているとみられています。その後も放射線量は上昇し、事故から5日目には現地対策の拠点がおよそ60キロ離れた福島県庁に移されることになり、オフサイトセンターは今回の事故ではほとんど機能しませんでした。政府は「現地が機能しない場合、柔軟な対応が必要だ」として、オフサイトセンターの仕組みを見直す方針です。 |
1号機原子炉損傷は5時間後 6月6日 19時35分 NHK 東京電力福島第一原子力発電所の事故で、核燃料が溶け落ちる「メルトダウン」が起きて原子炉が損傷した時期について、経済産業省の原子力安全・保安院が解析した結果、1号機では地震発生からおよそ5時間後で、東京電力の解析よりも10時間早いとする見解を公表しました。 原子力安全・保安院は、先月、東京電力から提出された福島第一原発の事故に関する記録などを基に、事故の経緯について独自に解析しました。それによりますと、1号機では、津波によって原子炉の冷却機能が失われ、地震発生の2時間後には核燃料が水面から現れ始め、地震発生から5時間後の3月11日午後8時ごろには、メルトダウンが起きて原子炉が損傷した可能性があるとしています。これは、東京電力の解析よりもおよそ10時間早くなっています。また、2号機では、地震発生からおよそ80時間後の3月14日の午後10時50分ごろ、3号機では、およそ79時間後の3月14日の午後10時10分ごろにメルトダウンが起きて原子炉が損傷したとしています。東京電力の解析と比べると、2号機ではおよそ29時間早い一方で、3号機はおよそ13時間遅くなっています。東京電力の解析と異なる結果になったことについて原子力安全・保安院は「原子炉に水を注入した量や解析の計算方法が違うためだが、メルトダウンに至る経緯はおおむね一致する」としています。また今回の事故で、3月11日から16日までに大気中に放出されたヨウ素131とセシウム137を合わせた放射能の量は、1号機から3号機まで合わせると、およそ77京ベクレルに上ると推定しています。この値は、ことし4月に国際的な基準に基づく事故の評価を「レベル7」に引き上げた際に試算した値のおよそ2倍になります。これについて原子力安全・保安院は「2号機からの放出量をこれまでの圧力抑制室だけでなく、格納容器からも漏れ出たと仮定した結果、量が倍になった」としています。今回の解析結果は、20日にウィーンで開かれるIAEA=国際原子力機関の閣僚級会合で、日本政府が提出する報告書に反映される予定です。 |
福島第一1号機、地震当日に圧力容器も破損か 経済産業省原子力安全・保安院は6日、東京電力福島第一原子力発電所1~3号機の炉心溶融について、解析結果を公表した。 東電が先月発表した解析結果と比べると、1号機の炉心損傷時間は1時間早い「3月11日午後4時40分ごろ」で、これに続く圧力容器の破損も、同じく10時間早い「11日午後8時ごろ」だった。 また2号機は、圧力容器の破損は東電の解析より29時間も早い「14日午後10時50分ごろ」と推定された。逆に3号機の圧力容器の破損は、東電の解析より13時間遅く、「14日午後10時10分ごろ」となった。 東電の解析と差が生じたことについて、保安院は「東電と異なる計算手法を取ったため」としている。炉心溶融に至る傾向そのものは一致したという。 (2011年6月6日15時42分 読売新聞) |
放出77万テラベクレルと修正 第1原発、推計の2倍強 経済産業省原子力安全・保安院は6日、福島第1原発100+ 件事故の発生直後に大気中に放出された放射性物質の量について、77万テラベクレル(テラは1兆)と従来の推計を2倍強に上方修正する解析結果を発表した。地震から約5時間後の震災当日に1号機で原子炉圧力容器が破損するなど、東京電力の解析より事態が急速に進行していたことも判明。汚染規模の大きさと事故の深刻さを裏付ける結果となった。 政府は7日に原子力災害対策本部を開催。今回の解析結果を反映させた報告書をまとめ、今月下旬にウィーンで開かれる国際原子力機関(IAEA)閣僚級会合に提出する。 2011/06/06 19:49 【共同通信】 |
最後まで読んでくださってありがとう
クリックを
記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
9時から「NHKスペシャル シリーズ原発危機 第1回:
事故はなぜ深刻化したのか」で原発事故の検証番組を見ました。
NHKスペシャル、で原子力安全委員会の斑目委員長のことばに唖然。
「建物が、水素爆発することは、はっきり言って想像できなかった。
あの時点で、水素爆発を想像できた人は、そう多くはないと思う」。
「3月11日より後のことを無しにしてもらいたい」。
こういう人が、原子力の最高責任者だったとは!
怒るのを通り越して、あきれかえったのはわたしだけではないはずです。
つづいて10時からは、5月15日のETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図~
福島原発事故から2か月~」の続編、「続報 放射能汚染地図」。
その前段階として、7時のNHKニュースでは、
福島第一原発から1.7キロの土からプルトニウムが検出されたことを報じていました。
この詳細は「続報 放射能汚染地図」で放映されました。
最後のほうに出ていた京大の今中哲二さんのインタビューが載っていた
5月31日の中日新聞も紹介します。
「反原発」貫く 今中・京大助教に聞く
"情報隠し"で避難遅れ
「チェルノブイリ級」の統制
2011.5.31 中日新聞
もう終わってしまいましたが、番組のことが詳しく載っている
シネマトゥデイ映画ニュースを見つけました。
「続報 放射能汚染地図」は、きっとまた再放送されると思います。
「NHKスペシャル シリーズ原発危機 第1回:事故はなぜ深刻化したのか」の
再放送は6月13日(月)午前1時半からの予定です。
応援クリック してね
本文中の写真をクリックすると拡大します。
きょうのブログに記事にするつもりだった中日新聞生活欄の
「子宮頸がん」を考える(上)(下)。
わたしも子宮がんは経過観察で、定期的に体がんと頸がんの細胞診をしているのですが、
この記事を見て、ずるずる延ばしてしまった検査を予約しました。
最後まで読んでくださってありがとう
クリックを
記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
事故はなぜ深刻化したのか」で原発事故の検証番組を見ました。
NHKスペシャル、で原子力安全委員会の斑目委員長のことばに唖然。
「建物が、水素爆発することは、はっきり言って想像できなかった。
あの時点で、水素爆発を想像できた人は、そう多くはないと思う」。
「3月11日より後のことを無しにしてもらいたい」。
こういう人が、原子力の最高責任者だったとは!
怒るのを通り越して、あきれかえったのはわたしだけではないはずです。
つづいて10時からは、5月15日のETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図~
福島原発事故から2か月~」の続編、「続報 放射能汚染地図」。
その前段階として、7時のNHKニュースでは、
福島第一原発から1.7キロの土からプルトニウムが検出されたことを報じていました。
この詳細は「続報 放射能汚染地図」で放映されました。
原発敷地外からプルトニウム検出 6月5日 19時33分 NHK 東京電力福島第一原子力発電所からおよそ1.7キロの道路脇の土から、原発から放出されたと見られるプルトニウムがごく微量検出されました。今回の事故でプルトニウムが原発の敷地の外で見つかったのは初めてで、専門家は「人体への影響はないが、汚染の実態をより詳しく調査すべきだ」と話しています。 ごく微量のプルトニウムが検出されたのは、福島第一原発の正門から西におよそ1.7キロの大熊町の道路脇で採取した土です。NHKの番組取材で、北海道大学の木村真三非常勤講師らが警戒区域に設定される前の日の4月21日に採取し、金沢大学低レベル放射能実験施設に分析を依頼していました。その結果、3種類のプルトニウムがごく微量検出され、このうち多かったプルトニウム239と240は、1キログラム当たり、合わせて0.078ベクレルの濃度だったということです。これは過去の核実験で国内に降ったプルトニウムと同じレベルですが、3種類のプルトニウムの割合が異なることから、原発から放出された可能性が高いとしています。今回の事故で、プルトニウムが原発の敷地の外で見つかったのは初めてです。分析にあたった金沢大学低レベル放射能実験施設の山本政儀教授は「ごく微量なので人体への影響はないが、放射性物質が飛び散るメカニズムを考えるうえで貴重なデータになる。原発に近い場所では、汚染の実態をより詳しく調査すべきだ」と話しています。 |
最後のほうに出ていた京大の今中哲二さんのインタビューが載っていた
5月31日の中日新聞も紹介します。
「反原発」貫く 今中・京大助教に聞く
"情報隠し"で避難遅れ
「チェルノブイリ級」の統制
2011.5.31 中日新聞
もう終わってしまいましたが、番組のことが詳しく載っている
シネマトゥデイ映画ニュースを見つけました。
「続報 放射能汚染地図」は、きっとまた再放送されると思います。
「NHKスペシャル シリーズ原発危機 第1回:事故はなぜ深刻化したのか」の
再放送は6月13日(月)午前1時半からの予定です。
大反響!放射能汚染を独自で調査し地図に「ネットワークでつくる放射能汚染地図~福島原発事故から2か月~」続編が6月5日に放送! 2011年6月4日 [シネマトゥデイ映画ニュース] 5月15日に放映され、大きな反響を呼んだETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図~福島原発事故から2か月~」の続編となる「続報 放射能汚染地図」が6月5日夜10時より教育テレビで放送される。 放射能問題に深く切り込んだ「ネットワークでつくる放射能汚染地図~福島原発事故から2か月~」は、5月15日に放映された後、視聴者から大きな反響を呼び、5月中に2回にわたって再放送されたドキュメンタリー番組だ。番組には、放射線衛生学の研究者である木村真三氏が中心人物として登場する。かつて放射線医学総合研究所に務め、東海村臨界事故の調査にもたずさわった木村氏は、厚生労働省の研究所に移り、自主的にチェルノブイリの調査にも出かけていた。だが、福島第一原発での事故が発生した後、職場の幹部から自発的な調査をしないよう指示が出たことで、辞表を提出してまで独自の調査を始めた勇気ある研究者のひとり。番組スタッフは、震災の3日後から放射能の測定を始めた木村氏が、1954年のビキニ事件以来、放射線観測の第一人者として研究を続けてきた岡野眞治博士をはじめ、京都大学、広島大学、長崎大学の放射線観測、放射線医学を専門とする科学者たちの強力なバックアップを受け、真の汚染地図を作り上げていく姿を2か月に渡って追い続けた。 西から東、北から南、と危険を顧みずに3,000キロの距離を走り続けた木村氏の調査からは、わたしたちがかつて目にしたことも、耳にしたこともなかった驚愕の事実が示された。原発から30キロ離れた浪江町赤宇木の集会所の外側では、毎時80マイクロシーベルト、室内でも毎時20マイクロシーベルトという、高度な汚染状態が判明。この高い数値を、3月15日の時点から計測していたにもかかわらず、文科省は地区名を伏せてネットで公表していた。ネット環境などなく、テレビから伝わる情報だけで暮らしていた住民たちは当然その事実を知らず、木村氏に「危険な数値」ということを告げられた3月30日に集会所から避難。政府が、赤宇木を計画的避難地域に指定したのは、彼らが自主避難してから12日後のことだった。地名を伏せて発表した理由を文科省に確認した結果、取材班に返ってきた答えは「風評が広がることを恐れたから」。 3月15日に計測された、日本の平常値の5,500倍となる毎時330マイクロシーベルトという浪江町付近の高い放射線数値データが、文科省より官邸にあげられていた16日、枝野官房長官が「ただちに人体に影響を与える数値ではない」と言い放つシーンが登場する。番組終了後、真実に触れた多くの視聴者が、政府の対応に怒りを爆発させた。「絶対に観るべき番組!」というツイッターや、番組を観た人のブログが、ネット上で一気に日本全国に広まると、再放送を求める声がNHKに殺到し、同番組は5月中に2回にわたり再放送された。自らが測定した“データ”を出し、その数値がいかに危険か、淡々と事実を伝えていく木村氏の姿には、今もなお「立派だ!」「こんな立派な学者に辞表を出させるなんて!」とたくさんの声が寄せられている。 6月5日に放映される「続報 放射能汚染地図」では、計画的避難区域や緊急時避難準備区域から外れた福島県南部のいわき市で新たに発見されたホットスポットの実態に肉薄していく。また前回の放送では、プルトニウムの有無を調べるために、木村氏が採取したサンプルを、放射線解析の第一人者である金沢大学の山本政儀教授のもとに送ったところで番組が終了したことで、番組放送後、調査結果を知りたいという問い合わせが殺到。明日の放送では、いよいよその解析結果が明らかになる。(編集部・森田真帆) 「続報 放射能汚染地図」は、6月5日夜10時より教育テレビで放送 |
応援クリック してね
本文中の写真をクリックすると拡大します。
きょうのブログに記事にするつもりだった中日新聞生活欄の
「子宮頸がん」を考える(上)(下)。
わたしも子宮がんは経過観察で、定期的に体がんと頸がんの細胞診をしているのですが、
この記事を見て、ずるずる延ばしてしまった検査を予約しました。
「子宮頸がん」を考える(上) 細胞・ウイルス「併用検診」が有効 「予防できるがん」として、日本でもワクチン接種の公費助成が始まった子宮頸(けい)がん。一方で検診の受診率は20数%と低い状態が続く。今月8~11日、ポルトガル・リスボンであった世界最大の子宮頸がん学会EUROGIN(ユーロジン)に参加した「子宮頸がん征圧をめざす専門家会議」(事務局東京)に同行。最新の研究や発表から、日本の現状と課題を考えた。 (境田未緒) 「精度が高い検診で陰性なら、検診間隔を延ばしてコストを減らせる」「男性へのワクチン接種も有効」 各国から約2000人の医師、研究者らが参加した学会では、効果的な検診法や現在、推奨されている10代女性以外へのワクチン接種など、さまざまな角度から発表があった。 注目された議論の1つは、子宮入り口の細胞に異常があるか調べる「細胞診」と、がんを引き起こすヒトパピローマウイルス(HPV)への感染の有無を調べる「HPV検査」の併用による検診間隔の延長。 日本を含め世界で長く行われている細胞診は、採取した細胞を専門家が顕微鏡で見て、がん細胞や異形成と呼ばれる前がん病変の有無を調べる。異形成の段階で分かれば、子宮摘出せず簡単な手術で治り、妊娠や出産も可能。ただ細胞診では異形成を見逃すことがある。 そこで高リスク型HPVを調べる検査を併用すると、ほぼ見逃しがなく、両検査で陰性なら3年以上、間隔を空けられることが分かってきた。 ユーロジンでは、オランダのクリス・メイヤー博士が「併用検診で陰性なら、30歳からは5年ごと、40歳以降は10年間隔でいい」と発言。「20代はHPV感染率が高いが、自然消滅するので細胞診中心に」「検診年齢は、陰性が続けば65歳まで」など、安全性と経済性を両立させる検診の提案が相次いだ。 併用検診を効果的に進めるには、ワクチン接種や検診記録の把握が鍵。米国では併用検診が普及するが、国の検診プログラムがなく、同国のショブハ・クリシュナン医師はメイヤー博士の発表に「国の登録制度があるオランダは素晴らしい。がんをゼロに近づけるには登録が重要」と話した。 日本では原則、20歳以上の女性を対象に2年に1度、実施される子宮頸がんの住民検診で、併用検診を取り入れる自治体はまだ少ない。 その中で、島根県は全21市町村が併用検診に取り組む。2007~08年、2市町で行った併用検診のモデル事業で、検診の必要性が高い20~30代の受診が1.5倍増え、中等度異形成以上の発見は2.2倍に。県健康推進課は「両方とも陰性だった9割の人には、3年後の受診を勧める。受診者の負担が減り、試算では検診費用も3割減る」と話す。 一方で、厚生労働省研究班が「死亡率減少効果の有無を判断する証拠が不十分」と、HPV検査を「勧められない」とする指針を公表。ユーロジンで研究発表もした自治医科大付属さいたま医療センターの今野良教授は「死亡率で考えるのが間違い。妊娠可能性のある女性が子宮を失うなど生活の質への影響を考えるべきだ」と指摘する。 現在、ワクチン接種や検診、知識普及などを定めた子宮頸がん予防法案が参議院で継続審議中。今野教授は「ワクチンの公費助成で、日本も先進国にやっと追いついた。検診の質を高め、受診率と接種率を高める方策を加速させる必要がある」と話している。 子宮頸がん HPVが原因で、日本では年間約1万5000人が発症、約3500人が死亡すると推計され、20~30代の増加が問題となっている。性交渉の経験があれば誰でも発症の可能性があり、8割の女性が生涯に1度はHPVに感染するといわれるが、持続感染に至る人は約1割。異形成やがんになる人はさらに少ない。ワクチンは、高リスク型HPVへの感染を防ぎ、予防できる子宮頸がんは7割ほど。検診も欠かせない。 (2011年5月24日) |
「子宮頸がん」を考える(下) 予防の大切さ 教育、啓発を 名古屋市中川区の松林あゆ美さん(31)は3年前、不正出血で産婦人科を受診。子宮頸がんの一歩手前の異形成細胞があると指摘された。1カ月後に結婚式を控えていた。 結婚後も3カ月に一度、検診を受け続け翌年、ごく初期のがん「上皮内がん」に進んでいることが分かった。子宮頸部の一部だけを切り取り、子宮は温存する「円すい切除術」を受けた。 その間、病気への知識は乏しく、相談できる相手もおらず「赤ちゃんは産めるの?」「生きられるのか」-と次々に不安が押し寄せた。「子どもがいらないなら、全部取っちゃってもいいんだけどね」という医師の言葉にも傷ついた。 手術後、NPO法人「子宮頸(けい)がん啓発協会」(シンクパール、事務局東京)理事長の難波ミチヲさんの講演を聴く機会があった。子宮頸がんで子宮を全摘出する手術を受けた難波さんが体験をオープンに話し、予防を呼び掛ける姿に共感、協会の活動に参加するようになった。 手術して1年3カ月後、妊娠が分かった。子宮の入り口を切除しているため、早産のリスクは高い。ちょっとした不正出血や微妙な体調変化で不安になる。活動を通してできた同じ体験を持つ仲間が気持ちを理解してくれ、励まされた。 8カ月で破水し、今年1月に帝王切開で長女、幸芽(こうめ)ちゃんを産んだ。出産後、自身の体験を少しずつ勉強会などで語っている。 松林さんはたまたま不正出血があり、受診で異状が分かった。だが初期の子宮頸がんのほとんどは自覚症状がなく、変調に気付いたときにはがんが進行して子宮摘出になる場合が多い。健康だと思っていても検診が必要だ。 「私は検診を続けていたから初期に発見でき、子宮を残せた」と松林さん。「積極的に予防できる唯一のがん。自分の体験が予防や早期発見の啓発に役立つなら、いくらでも伝えていきたい」 活動に参加して正しい知識を持つことで、自身も前向きになれる。「娘が10代になったとき、ワクチン接種や検診などの予防環境がもっと進んでほしい。できることは何でもしたい」。幸芽ちゃんに、ほほ笑みかけた。 世界各国でも、シンクパールのような啓発団体が活動に取り組む。今月8~11日、ポルトガル・リスボンであった子宮頸がん学会EUROGIN(ユーロジン)では、子宮頸がんなどの予防啓発に取り組む国際団体WACCのフォーラムが併催され、36カ国から40以上の患者団体や啓発団体が集まった。 検診受診率が7割を超える英国やカナダでも、2割強にすぎない日本でも、若者の関心が低い悩みは同じ。フォーラムでは、若者をターゲットにした啓発や教育活動の報告があり、松林さんのような体験者らの声が説得力を持つこと、男性への教育の必要性などが指摘された。 NPO法人「子宮頸がんを考える市民の会」(東京)の副理事長で、細胞検査士でもある高山須実子さんは、フォーラムを聴講して「必要なのは、やはり教育。政府がプログラムを整え、NPOなどが補う形で取り組んでいる国は成功している。今の日本は民間に任せっ放し」と語った。 教育には、教える人の養成も必要。日本の現状は、NPOや医療機関、学校などがそれぞれの自助努力で啓発に取り組んでいる。高山さんは「人にもお金をかけないと、検診やワクチン接種の底上げにつながらない」と指摘する。 フォーラムでは、検診が受けやすい環境整備も話題に。アイルランドでは女性からの声で、病変の有無を調べるため、子宮頸部の細胞を採取する人(スメアテーカー)は、女性の看護師か医師が大半になったという。 フォーラムで研究発表もした英国出身のシャロン・ハンリー日本赤十字北海道看護大准教授は「英国では以前から、スメアテーカーの資格を持つ上級看護師らが担い、技術だけでなく女性をリラックスさせる方法も学んでいる」と解説。英国には、英語が分からない人のため、17カ国語の検診説明パンフレットもある。ハンリー准教授も「日本は教育へのお金のかけ方が少ない」と指摘している。 (野村由美子、境田未緒) (2011年5月31日) 中日新聞 |
最後まで読んでくださってありがとう
クリックを
記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
7ヶ月になったばかりののんちゃんが生まれて初めての熱を出し、
「川崎病」と診断されて入院して二週間になります。
その間、さちさんは病院に泊まりっぱなし。
ずっと仕事を休んでいます。
ほくちゃんも、お留守番してるゆうちゃんを保育所に送り迎えしながら、
病院と自宅を往復、小さな子どもが病気になると、家族は大変です。
川崎病。(夢咲きの芽。)
ということで、少しは手助けになるかと思い、
この週末、3歳のゆうちゃんが、ひとりでお泊まりに来ました。
食事や服の脱ぎ着やトイレなど、
自分ことはなんでも自分でできるようになったので、
わたしたちは、もっぱら遊び相手。
言葉が豊富で「ねえねえ、みどりさん」から始まる話がとってもおもしろいのです。
今朝は朝ごはんを食べてからお昼まで、玉葱の収穫と調整のお手伝い。
お風呂に入って汚れた服を着替えたら、疲れたのか、昼ご飯を食べずに寝てしまいました。
おやつの時間にやっと起きて、カレーライスを食べ、病院まで送っていきました。
働く親にとって、子どもが病気になったらどうするかは、切実な問題。
病気になった子どもの親が、仕事を続けられるような制度が、
どの自治体でも、ちゃんと整備されようになるとよいですね。
<はたらく>病児保育を考える(上)2011年5月27日 中日新聞)
全国病児保育協議会HP)
応援クリック してね
本文中の写真をクリックすると拡大します。
後半は、原発事故の被曝の記事。
東電のふたりの社員が、地震直後に大量の被曝をしていたとのこと。
東電のずさんな被曝量の管理が明るみに出た形ですが、
今になって高い被曝量がわかった当事者はどんな気持ちだろうと、と胸が痛みます。
お二人はもちろん、他の作業員や、風下にいた人たちの被曝が心配です。
最後まで読んでくださってありがとう
クリックを
記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
「川崎病」と診断されて入院して二週間になります。
その間、さちさんは病院に泊まりっぱなし。
ずっと仕事を休んでいます。
ほくちゃんも、お留守番してるゆうちゃんを保育所に送り迎えしながら、
病院と自宅を往復、小さな子どもが病気になると、家族は大変です。
川崎病。(夢咲きの芽。)
ということで、少しは手助けになるかと思い、
この週末、3歳のゆうちゃんが、ひとりでお泊まりに来ました。
食事や服の脱ぎ着やトイレなど、
自分ことはなんでも自分でできるようになったので、
わたしたちは、もっぱら遊び相手。
言葉が豊富で「ねえねえ、みどりさん」から始まる話がとってもおもしろいのです。
今朝は朝ごはんを食べてからお昼まで、玉葱の収穫と調整のお手伝い。
お風呂に入って汚れた服を着替えたら、疲れたのか、昼ご飯を食べずに寝てしまいました。
おやつの時間にやっと起きて、カレーライスを食べ、病院まで送っていきました。
働く親にとって、子どもが病気になったらどうするかは、切実な問題。
病気になった子どもの親が、仕事を続けられるような制度が、
どの自治体でも、ちゃんと整備されようになるとよいですね。
<はたらく>病児保育を考える(下) 2011年6月3日 中日新聞 新たな病児・病後児保育の形として、保育側が利用者宅を訪れて子どもを世話する「訪問型」が、注目されている。 東京都を中心に首都圏で病児保育を展開するNPO法人フローレンス(東京都千代田区)は、「こどもレスキュー隊員」と呼ぶ保育スタッフを会員宅に派遣する。二〇〇五年の事業開始以来、会員は増え続け、現在は千六百人以上が登録している。 東京都の女性会社員(39)は、長男(3つ)が熱を出した日の夜、フローレンスに連絡。翌朝、八時すぎに駆け付けたこどもレスキュー隊員(54)に看病をバトンタッチした。 女性会社員は施設型の病児保育を利用したこともあるが「家の方が子どもは安心する」。慣れない病児保育所へ行く必要がなく、好きなおもちゃで遊ぶこともできるからだ。 最初は、自分がいないときに他人を自宅に入れる不安もあった。しかし、利用してみると「何かあればすぐに連絡が入るし、病院にも連れて行ってくれる」と安心感に変わった。 こどもレスキュー隊員は、保育士や子育て経験者ら約四十人。病児を預かるため、研修に力を入れている。小児医療や保育を学ぶ座学に加え、実践は一カ月半みっちり。 保育中に子どもの異変を感じたら、すぐに親に連絡し、受診する手順などが定められている。利用がキャンセルされた日は研修に充てる。より良い対応を考え、常にマニュアルを見直している。 補助金を受けても赤字経営に苦しむ施設型が多い一方、訪問型のフローレンスは、国などから補助金を受けていない。経営安定のため、利用してもしなくても月会費を支払ってもらう共済型を取り入れている。 毎月一回、午前八時~午後五時半の利用は無料。二回目以降は一時間当たり二千百円。月会費は直近三カ月の利用頻度に応じて変わり、五千二百五十~二万一千円。会員の七割は五千二百五十~八千四百円という。 利用する日だけ一日二千円前後の利用料を支払えば済む施設型の病児・病後児保育に比べると、経済的負担は大きい。 ◇ 東京都渋谷区は本年度から、訪問型の病児・病後児保育を利用すると、利用料の一部を助成する制度を導入した。利用後に申請すると、一時間当たり千円(年四万円が限度)の助成が受けられる。 厚生労働省は本年度から、施設型に加えて訪問型も助成の対象とした。施設型は基本分が二百四十万円で、人数に応じた加算がある。年間の利用が六百人の場合は七百七十五万円が加算される。 訪問型は一カ所あたり六百五十九万円が事業者に支給される。補助金は国と都道府県、市町村が負担する。 ただ、この場合、補助金を受けると共済型は続けられず、経営が安定しないため、フローレンスは申請していない。 核家族が多く、地域の支え合いも少ない都市では、病児保育のニーズが高い。 病児保育に詳しい学習院大経済学部の鈴木亘教授は「今の仕組みでは、補助金を少し高くしたからといって採算ベースに乗せるのは難しい」とした上で、「皆で負担し、支え合う医療保険と同じ考え方で、保育料と一緒に保険料を徴収し、病児保育の運営に回しては」と提案している。 (稲熊美樹) |
<はたらく>病児保育を考える(上)2011年5月27日 中日新聞)
全国病児保育協議会HP)
応援クリック してね
本文中の写真をクリックすると拡大します。
後半は、原発事故の被曝の記事。
東電のふたりの社員が、地震直後に大量の被曝をしていたとのこと。
東電のずさんな被曝量の管理が明るみに出た形ですが、
今になって高い被曝量がわかった当事者はどんな気持ちだろうと、と胸が痛みます。
お二人はもちろん、他の作業員や、風下にいた人たちの被曝が心配です。
東電2社員の被曝量、基準超え 長期的健康への影響懸念 2011年6月3日 朝日新聞 東京電力の男性社員2人が福島第一原発で事故後に多量の放射性物質を体内に取り込んだ問題で、東電は3日、2人の総被曝(ひばく)量が今回の緊急作業で国が認める上限の250ミリシーベルトを超える評価結果になったと発表した。総被曝量は最低でも280ミリシーベルトを上回り、最大では650ミリシーベルトを超えたという。2人に異常は見られないが長期的な健康への影響が懸念されている。 東電によると、被曝した男性は30代と40代で原発運転員。地震が起きた3月11日から中央制御室や免震重要棟などで作業していた。 放射線医学総合研究所(千葉市)に依頼して内部被曝量を評価した結果、30代男性は210~580ミリシーベルト、40代男性は200~570ミリシーベルトになった。体外被曝量は30代男性が73.71ミリシーベルト、40代男性は88.70ミリシーベルト。合計すると低い値でも250ミリシーベルトを超えるのは確実となった。厚生労働省は近く立ち入り調査し、同社に是正勧告を出す方針だ。 |
「低線量でも“安全な被曝”は存在しない」 ★[原発のゴミ]が引き起こす地獄絵図 2011.06.03 zakzak 最近、「放射線レベルが低いから安全」とか「ただちに健康に影響を及ぼすものではない」と“専門家”が解説しているのをよく耳にします。しかし、放射線には「しきい値」はありません。「安全な被曝」などないのです。 「しきい値」とは、放射線を浴びて体に症状が出る最低の被曝量を言います。でも、しきい値以下でも、細胞の分子結合が損傷を受けるのは避けられません。 私のこの主張は、低レベル放射線の影響を長年調べてきた米国科学アカデミー研究審議会(BEIR)が’05年に出した見解――「被曝のリスクは低線量にいたるまで直線的に存在し続け、しきい値はない。最小限の被曝であっても、人類に対して危険を及ぼす可能性がある」――で裏付けられました。低レベルの被曝であっても、がんの発症率が上がるとの研究結果が出ています。どんなに低線量でも、被曝しないことにこしたことはありません。まして、放射性廃棄物をリサイクルして使用するなど、絶対にあってはならない。 人形峠のウラン残土の問題でも、「安全です」と繰り返し残土を放置した機構(当時は動力炉・核燃料開発事業団)は、人形峠全体の0.6%にしかすぎない残土すら適切に処理できなかったのです。 そして、ウランレンガを生産した鳥取県の三朝町では、それを2万個使って公園を造りました。自治体はいい加減な解決に手を貸すべきではないと思います。子供たちが遊ぶ公園に、放射性廃棄物が使われているのです。 残土に限りません。原発からは、運転中も運転停止後も核のゴミが排出されます。そのうち低レベル放射性廃棄物は300年もの管理が必要です。300年後まで責任を持って管理するというのも、非常に大変なことです。 さらに、原発から排出される高レベル放射性廃棄物は、その管理に100万年が必要で、日本では既に広島型原爆110万発分の廃棄物が溜まっています。しかし、この高レベル放射性廃棄物の処分方を確定できた国は世界に一つもないのです。 取材・文・撮影/樫田秀樹 6月3日 安全な被曝は存在しない 小出裕章/小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ ) |
最後まで読んでくださってありがとう
クリックを
記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
2年ぶりにヒヨコをいれることにしました。
最初に入れた鶏は卵をせっせと産んでくれたのですが、
昨年くらいから、数が減ってきました。
鶏舎に鍵をかけわすれたりすると、
なぜか夜のうちに、一羽二羽といなくなるのです。
だれかが持っていったとは思いたくないのですが・・・。
ということで、生まれたばかりのヒヨコがやってきました。
卵から孵化したばかりの初生ビナ。
ふわふわしてて、とってもかわいいです。
あたたかい時期なので、さいしょから畑の鶏舎のなかで育てます。
さっそく床に撒いた餌をピヨピヨとついばんでいます。
応援クリック してね
本文中の写真をクリックすると拡大します。
鶏舎の南西には、ユリノキの花が咲いています。
ユリノキは落葉高木で、高い木のうえの方に花が咲くのですが、
このユリノキは横に広がっているので、下のほうにもたくさん咲きます。
チューリップに似た花が開き始めるときに、
滴り落ちるくらいの大量の蜜を出すので、
ミツバチが蜜を集めにやってきます。
一つの花でスプーンいっぱいほどの蜜を出します。
スズメバチもアシナガバチも蜜を飲みにやってきます。
蜂のいない花をなめてみると、さっぱりとした甘さです。
花が終わると、そのまままん中のシベの部分が残って、
ろうそくのような形の種になります。
とってもユニークで、かわいい花です。
話しは変わりますが、
先日、NHKで放映されたETV特集の『ネットワークでつくる放射能汚染地図
~福島原発事故から2か月~』の続編が、日曜日に放映されます。
見逃さないようにしましょうね。
最後まで読んでくださってありがとう
クリックを
記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
最初に入れた鶏は卵をせっせと産んでくれたのですが、
昨年くらいから、数が減ってきました。
鶏舎に鍵をかけわすれたりすると、
なぜか夜のうちに、一羽二羽といなくなるのです。
だれかが持っていったとは思いたくないのですが・・・。
ということで、生まれたばかりのヒヨコがやってきました。
卵から孵化したばかりの初生ビナ。
ふわふわしてて、とってもかわいいです。
あたたかい時期なので、さいしょから畑の鶏舎のなかで育てます。
さっそく床に撒いた餌をピヨピヨとついばんでいます。
応援クリック してね
本文中の写真をクリックすると拡大します。
鶏舎の南西には、ユリノキの花が咲いています。
ユリノキは落葉高木で、高い木のうえの方に花が咲くのですが、
このユリノキは横に広がっているので、下のほうにもたくさん咲きます。
チューリップに似た花が開き始めるときに、
滴り落ちるくらいの大量の蜜を出すので、
ミツバチが蜜を集めにやってきます。
一つの花でスプーンいっぱいほどの蜜を出します。
スズメバチもアシナガバチも蜜を飲みにやってきます。
蜂のいない花をなめてみると、さっぱりとした甘さです。
花が終わると、そのまままん中のシベの部分が残って、
ろうそくのような形の種になります。
とってもユニークで、かわいい花です。
話しは変わりますが、
先日、NHKで放映されたETV特集の『ネットワークでつくる放射能汚染地図
~福島原発事故から2か月~』の続編が、日曜日に放映されます。
見逃さないようにしましょうね。
2011年6月5日(日) 夜10時 続報 放射能汚染地図 ETV特集 『ネットワークでつくる放射能汚染地図 ~福島原発事故から2か月~』(5月15日放送)では、福島第一原発正門から1キロ地点の住宅地の一画の土壌を科学者の木村真三氏が採取。サンプルは、プルトニウムの有無を調べるため放射線解析の第一人者、金沢大学の山本政儀教授のもとに送られた。 番組放送後、結果を知りたいという問い合わせが殺到したが、この度ようやく解析結果が出る見通しとなった。果たしてプルトニウムは検出されるのか? さらに、木村氏のその後の調査で、計画的避難区域や緊急時避難準備区域から外れた福島県南部のいわき市で新たなホットスポットが発見され、その実態が序々に明らかになってきた。 新たにわかった汚染の実態を続報として伝える。 |
最後まで読んでくださってありがとう
クリックを
記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
自民党と公明党などが動議で提出した「内閣不信任案」は大差で否決された。
民主から小沢さん率いる大量の造反議員が出る、すわ解散総選挙か内閣総辞職か、
という予想に反して、賛成は二人のみで、小沢さんら31人は欠席。
大山鳴動して・・・ネズミ、も出てこなかったよ。
ここ数日、マスコミは降ってわいたような「不信任案」話しで持ちきりだけど、
原発事故もおさまってないし、被災者には最低限の「生活」すらない。
震災や原発の被災者をそっちのけで「政局」に目の色かえる政治家に、
「そんなことしてる場合かっ!」と愛想を尽かしているのは、わたしだけではないだろう。
「内閣不信任案」は、テレビをつければいやでも結果は分かるから、
アマノジャクのわたしは、毎日新聞にひっそりと載った「記者の目」のほうを紹介したい。
応援クリック してね
本文中の写真をクリックすると拡大します。
この問題については、わたしも前から何度か取り上げています。
「国際的な子の奪取の民事面に関する条約」(ハーグ条約)加盟めぐって。(2011-05-11)
今回、政府が「ハーグ条約」加盟の方針を示したことに関しての、
新聞社説や解説もあわせて紹介します。
最後まで読んでくださってありがとう
クリックを
記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
民主から小沢さん率いる大量の造反議員が出る、すわ解散総選挙か内閣総辞職か、
という予想に反して、賛成は二人のみで、小沢さんら31人は欠席。
大山鳴動して・・・ネズミ、も出てこなかったよ。
ここ数日、マスコミは降ってわいたような「不信任案」話しで持ちきりだけど、
原発事故もおさまってないし、被災者には最低限の「生活」すらない。
震災や原発の被災者をそっちのけで「政局」に目の色かえる政治家に、
「そんなことしてる場合かっ!」と愛想を尽かしているのは、わたしだけではないだろう。
「内閣不信任案」は、テレビをつければいやでも結果は分かるから、
アマノジャクのわたしは、毎日新聞にひっそりと載った「記者の目」のほうを紹介したい。
記者の目:「ハーグ条約」加盟の方針決定=反橋希美 毎日新聞 2011年6月2日 国際結婚が破綻した夫婦の16歳未満の子の扱いを定めた「ハーグ条約」。政府は加盟方針を決め、賛否両論巻き起こっている。私も国際結婚ではないが離婚歴があり2人の子を育てている。さまざまな思いを抱え、子を連れて帰国した母親らのことは人ごとではないが、現段階では加盟はベターな選択だと考えている。 ◇国際結婚破綻 子の扱いを規定 条約は、離婚などで一方の親に無断で子が国外に連れ出された場合、子を元の居住国に戻して扱いを決めるものだ。連れ出された方の親が子の返還や面会交流を申し立てれば、相手国は子の居所を探し協力するが、ここでは、どちらが子の監護に適しているか審理はしない。 日本政府が加盟を決めたのは、近年、離婚後の子を巡る国際間のトラブルが急増しているからだ。外務省によると「日本人の母に子を連れ去られた」などと問題視されているケースはこれまでに約200件にのぼるという。 日本は離婚後、一方の親しか親権を持てない「単独親権制」だが、欧米を中心とする加盟国では両親に親権を認める「共同親権制」が主流だ。離婚後、一方の親とかかわりがなくなることも多い日本と、両親との密接な交流が求められ転居や進学も元夫婦が協議して決める欧米。離婚観の隔たりが背景にある。 離婚などで外国に子を残したまま帰国したり、日本に住んでいたのに子を国外に連れて行かれた日本人の親たちは、加盟を歓迎している。 大阪市内に住む女性(38)は約3年前に米国人の夫と離婚し、当時10歳と5歳の息子を残して帰国した。元夫は「条約未加盟の日本に連れて帰られたら、二度と会えなくなる」と単独親権を主張。女性は経済的負担などから争えなかった。子供たちを自分の親に会わせたいが、元夫は日本への一時出国すら許さない。「加盟すれば元夫の態度が軟化するかも」と期待する。 一方、加盟に反対するのは子を連れ帰った母たち。中でも深刻なのは、元夫のドメスティックバイオレンス(DV)や虐待から逃れて帰国した例だ。相手国に渡れば、母子が再びDVや虐待を受ける恐れがある。さらに、母が相手国で誘拐罪に問われているケースすらある。 ◇元居住国へ返還 拒めるケースも 条約には「元の居住国に戻すと子を耐え難い状況に置く重大な危険がある」と、連れ去った親が証明できれば、例外的に返還を拒める規定がある。日本にいる親子の場合、返還拒否できるかは日本の裁判所が判断することになる。 だが、DV問題に詳しい吉田容子弁護士(京都弁護士会)は「『重大な危険』の認定基準が極めて狭い」と指摘する。条約事務局(オランダ・ハーグ)の03年調査でも、司法判断されたうち拒否が認められたのは約3割だった。 日本政府は国内関連法を整備して「重大な危険」の基準を規定する方針だ。だが吉田弁護士は「条約上、DVや虐待があっただけでは例外事由にならない。他国では子への性虐待すら『深刻でない』と元の居住国に戻される例もある。日本も本当に子を守れる規定を定められるか疑問だ」と話す。 それでも、私が「現段階で加盟はベター」と考える理由は二つ。まずは子を日本から国外に連れ出されたり、相手国に置いてきた親に、救済の道を開くから。さらに国内関連法の整備次第で、DV問題を抱える親子の問題も解決できる可能性があるからだ。 子供を守れるかは、国内関連法で、どこまで弾力的な例外規定を設けるかにかかる。国際条約である以上、限度はある。だが、運用実態を精査し、当事者や子供の心理の専門家らの意見も聞き、せめて「性虐待が確認されたら返還を認めない」などギリギリの線を探るべきだ。同じ危機感を持ったスイスは例外規定を独自に定めている。日本も各国の理解を得られるよう努めるべきだ。不可能なら加盟撤回するぐらいの覚悟を持ってほしい。 私は国内の離婚問題について昨年8月の当欄で「面会交流と養育費を決めてから離婚する制度にするよう」訴えた。5月末に成立した改正民法(1年以内に施行)で、離婚後の協議事項に養育費と面会交流が明文化されたことは、素直に評価している。ただ、これらがスムーズに履行されるには、面会交流施設や相談員の整備など、離婚後の親子のかかわりを支える仕組みが欠かせない。ハーグ条約加盟で、国際間の面接交流も増えることが予想される。今こそ社会のサポートを真剣に考える時だ。(大阪学芸部) |
応援クリック してね
本文中の写真をクリックすると拡大します。
この問題については、わたしも前から何度か取り上げています。
「国際的な子の奪取の民事面に関する条約」(ハーグ条約)加盟めぐって。(2011-05-11)
今回、政府が「ハーグ条約」加盟の方針を示したことに関しての、
新聞社説や解説もあわせて紹介します。
日本も加盟へ ハーグ条約とは 2011年5月27日 中日新聞 国際結婚の破綻などで、子どもが不法に国外へ連れ去られるのを防ぐための「ハーグ条約」。政府は加盟の方針を表明し、関連法案の作成を始めた。条約の内容などをQ&A方式でまとめた。 (竹上順子) Q なぜハーグ条約というの? A 正式名称は「国際的な子の奪取の民事面に関する条約」。オランダのハーグに事務局がある「ハーグ国際私法会議」で締結されたため、そう呼ばれる。一九八〇年に成立し、八三年に発効。子どもが一方の親などに、無断で国外に連れ去られたり、留め置かれたりすることを防ぐのが目的だ。 Q どんな仕組みなの? A 典型例を示した図を見てほしい。これはAB両国が同条約加盟国で、子どもが十六歳未満の場合だ。 国際結婚してA国に住んでいた夫婦の関係が破綻したとする(離婚も含む)。夫も妻も、子の生活の世話や教育、居住地の決定などに関する「監護権」を持っているが、妻が子を連れて、夫に無断で出国(図<1>)。子を取り戻したい夫は、政府が指定した「中央当局」に、返還援助の申し立てをした(同<2>)。申し立ては直接B国の中央当局にもできる。 A国の中央当局が、B国の中央当局に連絡(同<3>)すると、B国の中央当局が子を速やかに捜し出し(同<4>)、妻に子をA国に返還するよう命じ(同<5>)、子が返還される(同<6>)。ハーグ条約は「迅速な返還」が目的で、ここまでが加盟国に義務付けられた内容だが、この後はA国で、子どもの監護権をめぐって裁判が行われることが多い(同<7>)。 Q 返還されないケースもある? A 連れ去りから一年以上が経過し、子どもが新しい環境になじんだと証明される場合や、返還で子が肉体的・精神的な危険にさらされる場合、子ども自身が返還を拒んだ場合などだ。 Q 申し立てはどのくらいあるの? A ハーグ国際私法会議事務局の調査では、二〇〇三年の締約国全体の返還申立件数は、約千二百六十件。結果が明らかなもののうち、任意や裁判所の命令などで返還されたのは約半数。裁判所の決定による返還拒否は約13%あった=グラフ。 Q 何カ国が加盟しているの? A 現在八十四カ国。欧米が中心でアジアは少ないが、主要国ではロシアと日本が未加盟で、米国などから批准を求められていた。背景には、国際結婚と離婚の増加によるトラブル多発がある。日本人の親が子どもを連れ去られたケースもあり、近年は国内でも加盟を求める声が強まっていた。 Q なぜ日本はすぐに加盟しなかったの? A 日本の場合、離婚後は単独親権になるが、欧米では共同親権が一般的。こうした親権制度の違いや、海外でドメスティックバイオレンス(DV)被害に遭った日本人に配慮したためといわれる。加盟に反対する人たちは、DVなどへの配慮が不十分だと指摘している。 Q 政府の関連法案では考慮されているの? A 連れ去った側の親がDV被害者だった場合や、相手から「誘拐犯」などの嫌疑で訴えを起こされ、帰国したら逮捕・刑事訴追される恐れがあるときなどは、返還を拒否できるとしている。 |
社説:ハーグ条約加盟 子供の利益を前提に 国際結婚が破綻した場合の子供の扱いを定めたハーグ条約に加盟する方針が閣議了解された。菅直人首相が26、27日に開かれる主要8カ国(G8)首脳会議で表明する。 「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約」と呼ばれるもので、83年に発効した。欧米を中心に84カ国が加盟する。 条約では、子供が居住国から連れ出された場合、一方の親が返還を申し立てれば、相手政府は子供の返還や面接交渉に協力する義務を負う。 最近、欧米から加盟への働きかけが強まっていた。それは日本人の母が子供を連れ帰る例が多数に上るためだ。事例が多い米国とフランスとの間では、外務省が定期協議の場を作り、両国で130件の個別事例について話し合ったという。 子供の連れ帰りが誘拐罪に問われ、指名手配されたケースもある。だが、難しいのは、子供を連れ帰った親の多くが、配偶者からの暴力(ドメスティックバイオレンス=DV)を訴えていることだ。その意味で、加盟は「自国民の保護」や「子供の利益」に反するとの懸念の声が出るのは理解できる。 一方で、外国人配偶者によって子供を海外に連れて行かれた日本人は、加盟に解決の糸口を求めていた。 条約には「子供が身体的・精神的苦痛にさらされる危険性が高い」場合は、返還しなくていいとの例外規定がある。その運用がポイントだ。 外務省がハーグにある事務局などで調べたところ、世界各国で返還をめぐり訴訟になった約800件のうち、3割は例外規定を適用し「返還しなくてもいい」との結論だった。 「母子が一緒に帰国すれば再び母親がDV被害を受ける恐れがあるが、母親から切り離されると子供がつらいケース」「帰国先で子供が十分な監護を受けられないケース」などである。各国の裁判所が比較的柔軟に判断しているようだ。 条約に加盟した上で、世界共通のルールに基づいて解決を図るという道筋は、避けられないだろう。ただし、条約の枠内で、実情に合わせて自国民の保護を図るべきである。 日本に連れ帰った子供の返還の適否は、法律に基づき日本の裁判所が判断する。政府は、配偶者へのDVや児童虐待が疑われるケースは、返還を拒否できる規定を法案に盛り込む方針とされる。妥当だろう。 この問題の背景には、親権に対する考え方の違いもある。加盟国の多くは「共同親権」で、離婚後も子供は父母の間を頻繁に行き来する。一方、日本は「単独親権」で、離婚後は母親が親権を取る場合が多い。国際離婚が増える中で、どう「子供の利益」を図るかしっかり考えたい。 毎日新聞 2011年5月23日 |
ハーグ条約 子どもの福祉最優先に 5月22日(日)信濃毎日新聞 国際結婚が破綻した夫婦の子どもの扱いを定めた「ハーグ条約」に、政府が加盟する方針を決めた。フランスで今週開かれる主要国(G8)首脳会議で、菅直人首相が表明する。 ハーグ条約は、国際結婚が破れて一方の親が無断で子どもを外国に連れ出した場合、もう一方の親の国にいったん戻す手続きを定めたもの。加盟国は返還を求められると、子どもの居場所を調べて元の在住国に戻す義務を負う。日本は先進7カ国のうちで唯一、加盟していなかった。 加盟に伴う国内法の整備がカギになる。親にドメスティックバイオレンス(DV)や児童虐待があった場合は返還を拒めるなど、子どもの福祉を第一とする仕組みを整えてもらいたい。 日本人がかかわる国際離婚の多くは、日本人女性が子どもを連れて帰国するケースだ。気になるのは、外国人の元夫からDVの被害を受けていた事例が少なくないこと。子どもの安全が脅かされる心配がある。国内に加盟への慎重論が根強いゆえんである。 一方で、現状を放置できない。子どもを連れて日本に帰国した女性が、元夫から「拉致だ」と訴えられて国際問題になっている。米国の裁判所は先ごろ、子どもを日本に連れ帰った元妻に4億8千万円の賠償を命じる判決を下した。 その逆もある。外国人の元配偶者に子どもを海外へ連れ去られるケースだ。居所を突き止めても、条約に加盟していないため返還を求めるルートがない。 こうしたトラブルの背景には、親権をめぐる欧米と日本の考え方の違いがある。欧米では離婚後も両方の親がそれぞれ親権を持つ「共同親権」が一般的だ。 日本は離婚の際、親権者を父母のどちらか一方に決める「単独親権」制度をとっている。このため親権の奪い合いがしばしば起き、親権がないために子どもと会えなくなる親も少なくない。ハーグ条約の加盟に伴い日本でも共同親権を認めるよう、民法改正を求める意見が出ている。 国連の「子どもの権利条約」は子どもが離れて暮らす親と会ったり連絡したりする権利を保障している。夫婦の関係が解消されても、子どもにとって両親には変わりない。本来は子どもが会いたいと願ったとき、自由に会える環境が望ましい。 虐待から子どもを守るため、親権制度の見直しが進んでいる。政府は離婚後の子どもの養育面からも、見直しを図ってもらいたい。 |
ハーグ条約 国際離婚の子を守ろう(5月29日) 北海道新聞 国際結婚の増加に伴い、離婚後に子供の親権などをめぐる両親の間の争いも増えている。 子供を勝手に連れ去ったとして、海外から日本政府に約200件の訴えが寄せられている。 政府は、国際結婚が破綻した夫婦間の子供の扱いを定めたハーグ条約に加盟する方針を決めた。 今後、加盟に必要な国内法の整備に取り掛かる。最優先に考えるべきは、子供の利益である。 条約は、離婚した夫婦のどちらかが無断で16歳未満の子を海外に連れ出した際、子をいったん元の居住国に戻すまでの手続きを定めている。 連れ出した親が住む国の政府は、もう一方の親の申し立てに応じ、返還に協力しなければならない。 親権や面会権など子の養育に関する問題は、子が育った国で判断するのが望ましいとの考えに基づく。 条約は1983年に発効した。現在、欧米を中心に84カ国が加盟しており、主要国(G8)で未加盟なのは日本とロシアだけだ。アメリカやフランスなどから早期加盟を求められてきた。 条約に未加盟のままだと、子供連れで日本に帰った親が元の居住国に戻ったときに誘拐罪などで摘発される恐れもある。 欧米など多くの国が離婚後も両親に親権を認めているのに対し、わが国では片方の親にしか親権を認めていない。親権に関する考え方の違いが、争いの背景にあるだろう。 だが大人の都合で、子供が父母双方と自由に面会できない事態は解消すべきだ。加盟自体は妥当な判断ではないか。 ただ、課題も残る。元夫の家庭内暴力から自分や子供を守るために、日本に帰国した女性が少なからずいることだ。わが国がこれまで条約に加盟しなかったのも、こうした邦人を保護するためという。 条約では子供を返還しなくてもいいケースとして「子供の心身に重大な危険を及ぼす場合」と規定するが、何が重大な危険なのかまでは記していない。 政府は国内法の骨子案に、返還の例外として、児童虐待の恐れがある場合を挙げた。当然のことである。法案にはそれを明確に盛り込んでもらいたい。 親や子供本人が引き渡しに抵抗した場合なども想定して法案を策定してほしい。 国際間だけではなく、日本人同士の離婚でも、親権を失った親が子供を連れ去ったり、面会を拒否されてトラブルに発展したりする例がある。条約加盟方針を機に、国内での親権のあり方なども考えたい。 |
ハーグ条約:子の利益、十分検討を 返還拒否は限定的 ハーグ条約への加盟方針が20日に閣議了解され、政府は必要な国内法整備に着手する。外務省によると、外国から子供を連れ去ったとして日本政府に寄せられた事例は今月現在で米英など4カ国で209件。条約に加盟していない現状では、連れ去った親は元の国に戻れば、誘拐罪などで訴追されるリスクを負う。世界では年約1300件が条約に沿って処理されているといい、国際結婚の増加を背景に、国際ルールへの参加は時代の要請とも言えるだろう。 だが、日本人母が子を日本に連れ帰るケースが目立ち、中には子供や母が父から虐待を受ける例も多いという。条約は、子供を肉体的・精神的危険にさらす場合には返還を拒否できると定めるが、世界的には裁判所による返還拒否決定は20%。拒否決定は限定的だと言わざるを得ない。 こうした実態から「条約加盟は子の利益につながらない」(ある法律家団体)との声がある。一方で、法務省幹部は「日本だけ例外規定を甘くすれば、国際世論の批判を浴びる」と懸念する。この間にも日米では、離婚後に日本に連れ帰られた子供を取り戻そうとした米国人夫が日本の警察に逮捕され、逆に米国の裁判所で日本人の元妻に5億円弱の支払いを命じる判決を得た例も出ている。 今回の加盟方針は、米欧主要国からの「外圧」を受けて、菅直人首相がG8(主要8カ国)首脳会議の「手みやげ」として準備を急がせたとの指摘が政府内で出ている。早期の立法化と条約加盟を楽観する見方もあるが、法整備に当たっては親の切実な声にも耳を傾け、子の利益を真に追求するための十分な検討が必要だ。【石川淳一】 毎日新聞 2011年5月20日 |
最後まで読んでくださってありがとう
クリックを
記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
5月30日、卒業式の君が代斉唱拒否をめぐって、東京都が再雇用を拒否したのは憲法違反として
元都立高校教諭が争っていた裁判の最高裁判決があり、
最高裁は「校長の教職員に対する起立斉唱命令は合憲」と判断した。
この裁判は、一審で、校長の起立斉唱命令を合憲とし「再雇用拒否は裁量権の乱用」として
原告が一部勝訴したけれど、2審は都の裁量権を認めて1審を取り消す逆転判決が出されていた。
「今回の職務命令については、間接的な制約を許容し得る程度の必要性及び合理性が認められる。
原告の思想及び良心の自由を侵して憲法19条に違反するとは言えない」
とする最高裁判決はおかしいと思う。
わたしは、君が代も日の丸も、誰からも強制されたくないし、
誰にも、強制すべきではないと思う。
「愛国心って何だろう」という重い問いを、司法が真摯に考え、判断したとはとても思えない。
きのうと今日の新聞の社説でも、この問題がとりあげられていたので紹介します。
応援クリック してね
本文中の写真をクリックすると拡大します。
最後まで読んでくださってありがとう
クリックを
記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
元都立高校教諭が争っていた裁判の最高裁判決があり、
最高裁は「校長の教職員に対する起立斉唱命令は合憲」と判断した。
この裁判は、一審で、校長の起立斉唱命令を合憲とし「再雇用拒否は裁量権の乱用」として
原告が一部勝訴したけれど、2審は都の裁量権を認めて1審を取り消す逆転判決が出されていた。
「今回の職務命令については、間接的な制約を許容し得る程度の必要性及び合理性が認められる。
原告の思想及び良心の自由を侵して憲法19条に違反するとは言えない」
とする最高裁判決はおかしいと思う。
わたしは、君が代も日の丸も、誰からも強制されたくないし、
誰にも、強制すべきではないと思う。
「愛国心って何だろう」という重い問いを、司法が真摯に考え、判断したとはとても思えない。
きのうと今日の新聞の社説でも、この問題がとりあげられていたので紹介します。
社説 君が代判決―司法の務め尽くしたか」 2011年6月1日(水)付 朝日新聞 最高裁の裁判官は、多数決で決まる法廷意見とは別に、個別意見を表明することができる。結論に反対する内容ではなくても、最大公約数である法廷意見の足りない点を補い、意のあるところを説くことで、判決をめぐる議論と理解は深まる。 卒業式などの君が代斉唱の際、都立学校の校長が教員に起立斉唱を命じても、思想・良心の自由を保障する憲法に違反しない――。そう述べた判決にも長文の補足意見がついた。 「不利益処分を伴う強制が、教育現場を疑心暗鬼とさせ萎縮させることがあれば、教育の生命が失われる」「強制や不利益処分は可能な限り謙抑的であるべきだ」(須藤正彦裁判長)、「国旗・国歌が強制的にではなく、自発的な敬愛の対象となるような環境を整えることが重要だ」(千葉勝美裁判官)。 いずれも私たちが繰り返し主張してきたことと重なる。法廷意見も、職務命令が思想・良心の自由の間接的な制約になると認めた。そのうえで、長年の慣例や式典の意義、公務員の立場などを考えれば、そうした制約も許され得るとしている。 手放し、無条件の合憲判断ではないことに留意しよう。教育行政に携わる人、そして起立条例案の採決が迫る大阪府議会の関係者は、判決の趣旨をしっかり理解してほしい。 一方で、最高裁の姿勢には疑念と失望を禁じ得ない。 原告の元教員は1度だけ起立を拒み、戒告処分を受けた。その後は現場を混乱させたくないとの思いで命令に従ったが、定年後の再雇用を認められなかった。ところが、別の理由で停職や減給などもっと重い処分を受けた教員は採用された。 一審の東京地裁は扱いの不均衡を踏まえ、裁量権の乱用があったとしたが、最高裁は職務命令と憲法の関係のみを論じ、不採用の当否は判断しなかった。結果として、原告が逆転敗訴した二審判決が確定した。 最高裁にその思いがあれば審理できるにもかかわらず、そしてそれに値する重要な問題であるのに、あえて避けたとしか思えない。このようなケースにすら救いの手を伸べず、ただ判決文の中で「慎重な配慮」を求めても説得力に欠けよう。 多数者の意向や勢いに流されず、少数者を保護する。それが司法の大切な使命だ。とりわけ思想、良心、表現、信教など精神的自由に関する分野では、厳格なチェックが求められる。 裁判所がその職務を放棄したとき、私たちの社会は多様性を失い、やがて色あせていく。 |
【社説】君が代訴訟 少数者の「心」も大事に」 中日新聞 2011年5月31日 君が代斉唱時の起立命令は憲法に反しないと、最高裁が断じた。大阪府では起立・斉唱を義務化する条例案が提出されたばかりだ。国旗・国歌については、おおらかに考えてもいいのではないか。 不起立を貫く教員は、東京ではいまや少数者である。昨年度の卒業式で処分を受けたのは、六人にすぎない。二〇〇三年度の処分者数は約百八十人で年々、激減した。〇三年に都教育委員会が出した「起立・斉唱」の通達が、いかに効力を発揮しているか歴然である。 処分をめぐり数々の訴訟が起きた。〇四年に卒業式で起立せず、戒告処分を受けた元教諭のケースもその一つだ。不起立は「戦争の歴史を学ぶ在日朝鮮人、中国人の生徒に対し、教師としての良心が許さない」という意思だった。 別の裁判の一審判決では「日の丸・君が代が軍国主義思想の精神的な支柱だったことは歴史的事実」と書かれたこともある。 憲法一九条が保障した「思想・良心の自由」に抵触するかどうかが最大のポイントだった。最高裁は、校長が命じた起立・斉唱の行為を「慣例上の儀礼的な所作」という性質があり、「歴史観や世界観それ自体を否定するものではない」と合憲判断に導いた。 懸念されるのは、大阪府の橋下徹知事率いる地域政党が、君が代の起立・斉唱を義務付ける全国初の条例案を提出したことだ。秋には複数回の違反で懲戒免職となる条例案の成立もめざしている。 「公務員に(不起立の)自由なんてない」「三回違反すれば免職とするルールとすればいい」などと橋下知事は発言している。 教員をクビにしてまで、君が代を押しつけることに、どんな深い意味があるのか。一九九九年の国旗国歌法が成立した際には、当時の小渕恵三首相は、わざわざ「新たに義務を課すものではない」と談話を発表した。野中広務官房長官も「むしろ静かに理解されていく環境が大切だ」と述べていた。少数者の思いを理解する寛容さがほしい。 サッカーの国際試合やオリンピックなどで、大勢の国民が日の丸を振りつつ、君が代を口ずさむのは、決して誰かに強制されたものではないはずだ。 判決の補足意見では「自発的な敬愛の対象となるような環境を整えることが重要」との一文があった。自然な方がいい。「歌え、歌え」と強制される君が代は、ややもすると「裏声」になる。 |
[君が代起立命令]強制は現場を暗くする 2011年6月1日 沖縄タイムス 愛国心って何だろう。 2006年に改正された教育基本法は、教育の目標の一つとして「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する」ことをうたっている。新学習指導要領にも国旗国歌条項が盛り込まれた。 国を愛する心とはどういう心のことをいうのだろうか。日の丸の前で起立し君が代を斉唱する行為は、ある人にとっては当然の厳粛な行為だが、ある人にとっては激しい内面の苦痛を伴う行為である。 元都立高校教諭の申谷(さるや)雄二さん(64)は、卒業式の国歌斉唱時に起立しなかったため戒告処分を受けた。不起立を理由に退職後の再雇用を都教育委員会から拒否された。 日の丸へ向かって起立し君が代を斉唱するよう教職員に指示した校長の職務命令をめぐる訴訟で、最高裁は申谷さんの主張を退け、職務命令を合憲とする初めての判断を示した。 判決後の記者会見で申谷さんは言っている。 「少なくとも私は石原(慎太郎)知事よりも国を愛していると自負している」 これを負け惜しみだと受け取ってはならない。国を愛する心とはどういうものか、その性格を言い当てた発言、だと言うべきだろう。 最高裁の合憲判決がでたことで、職務命令による一律統制が教育現場に広がるおそれがあるが、そのような風潮が広がれば、教育現場から異見を尊重する「寛容の精神」や「自由闊達(かったつ)の気風」が失われ、ぎすぎすした空気を生み出しかねない。 憲法第13条は「すべて国民は、個人として尊重される」と宣言し、第19条では「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない」と定めている。基本的人権についての最も重要な条文の一つだ。 判決の中で注目すべきなのは、職務命令が思想・良心の自由を「間接的に制約する面がある」と認めている点だ。音楽教諭に対する君が代ピアノ伴奏の職務命令を合憲とした07年の最高裁判決は、そこまでは踏み込んでいない。 判決では4人の裁判官のうち3人が補足意見をつけた。現場での対応を考える上で参考になるのは、この補足意見である。 須藤正彦裁判長は「命令に踏み切る前に、寛容の精神の下に可能な限り…」と指摘し、千葉勝美裁判官は「自発的な敬愛の対象となるような環境を…」と述べている。職務命令万能主義に陥るのを戒めたものだ。 大阪府の橋下徹知事が率いる「大阪維新の会」は、教職員に君が代の起立斉唱を義務付ける条例案を府議会に提出した。 国旗国歌法が成立した時の政府の言い分は「強制はしない」ということだった。なし崩しの強制が心配だ。 日の丸・君が代問題は、その人の歴史観、国家観と密接にかかわる。このテーマになると、途端に声のオクターブが高くなり、議論が感情的になるケースが多い。静かな環境の下での、冷静な議論が求められる。 |
応援クリック してね
本文中の写真をクリックすると拡大します。
君が代斉唱不起立:再雇用拒否訴訟 起立命令合憲判決(要旨) 教諭に卒業式での君が代起立斉唱を命じた東京都立高校長の職務命令について合憲判断した最高裁第2小法廷の判決(30日)の要旨は次の通り。 公立高校の卒業式等で日の丸の掲揚と君が代の斉唱が広く行われていたことは周知の事実で、起立斉唱行為は一般的、客観的に、慣例上の儀礼的な所作としての性質を持つ。原告の歴史観や世界観を否定することと不可分に結び付くとはいえない。職務命令は、特定の思想を持つことを強制するものではなく、個人の思想及び良心の自由を直ちに制約するとは認められない。 もっとも起立斉唱行為は、教員が日常担当する教科や事務内容に含まれず、国旗と国歌に対する敬意表明の要素を含む行為。自らの歴史観や世界観との関係で、日の丸や君が代に敬意を表明するのは応じがたいと考える者が起立斉唱を求められることは、思想及び良心の自由の間接的な制約となる面がある。 個人の歴史観や世界観には多種多様なものがあり得る。内心にとどまらず行動として表れ、社会一般の規範と抵触して制限を受けることがあるが、その制限が必要かつ合理的なものである場合は、間接的な制約も許容され得る。間接的な制約が許容されるか否かは、職務命令の目的及び内容、制約の態様などを総合的に比べ合わせて考え、必要性及び合理性が認められるか否かという観点から判断するのが相当だ。 今回の職務命令は、原告の思想及び良心の自由について間接的な制約となる面がある。他方、卒業式や入学式という教育上、特に重要な節目となる儀式的行事では生徒等への配慮を含め、ふさわしい秩序を確保して式典の円滑な進行を図ることが必要。学校教育法は高校教育の目標として国家の現状と伝統について正しい理解を掲げ、学習指導要領も学校の儀式的行事の意義を踏まえて国旗国歌条項を定めている。 地方公務員の地位や職務の公共性にかんがみ、公立高の教諭である原告は法令及び職務上の命令に従わなければならない。原告は、地方公務員法に基づき、学習指導要領に沿った式典の実施の指針を示した都教委の通達を踏まえて、校長から卒業式に関して今回の職務命令を受けた。 以上の諸事情を踏まえると、今回の職務命令については、間接的な制約を許容し得る程度の必要性及び合理性が認められる。原告の思想及び良心の自由を侵して憲法19条に違反するとは言えない。 ■補足意見 <須藤正彦裁判長> 最も肝心なことは画一化された教育ではなく、熱意と意欲に満ちた教師により、生徒の個性に応じて生き生きとした教育がなされること。今回の職務命令のような不利益処分を伴う強制が教育現場を疑心暗鬼とさせ、無用な混乱を生じさせれば、教育の生命が失われかねない。一律強制に踏み切る前に、教育行政担当者で可能な限りの工夫と慎重な判断をすることが望まれる。 <千葉勝美裁判官> 司法が職務命令を合憲・有効として決着させることが、必ずしも問題を最終的な解決に導くことにはならない。国旗及び国歌が強制的にではなく、自発的な敬愛の対象となるような環境を整えることが何よりも重要だ。 毎日新聞 2011年5月31日 |
クローズアップ2011:君が代起立命令は合憲 思想「間接的制約も」 東京都の都立学校長による君が代の起立斉唱命令を合憲とした30日の最高裁判決は、公立学校の教職員個人が持つ思想・良心の「間接的制約」になると位置づける一方、「全体の奉仕者」としての義務や役割を強調する内容となった。都教委が命令の根拠となる03年の「10・23通達」を出して以降、繰り広げられた論議が一応の決着をみたことで、約20件に上る同種訴訟だけでなく、「大阪維新の会」が大阪府議会に提出した義務付け条例案にも影響を与えそうだ。【伊藤一郎、田村彰子、堀文彦】 ◇必要性有無、基準に 補足意見で過度の強制けん制 「憲法が保障する思想と良心の自由を間接的に制約する面がある」 この日の最高裁判決は、公立学校での起立斉唱命令を合憲と判断する一方、人権制約という負の側面にも明確に言及した。結論は4人の裁判官全員一致の意見だが、補足意見で「教育は強制ではなく、自由闊達(かったつ)に行われることが望ましい」などと指摘した裁判官もおり、教育現場における過度の「強制」やペナルティーをけん制したともいえる。 学校行事での「君が代」斉唱を巡る合憲判断は、07年2月の「ピアノ伴奏命令訴訟」に次いで2件目だ。ピアノ訴訟の判決で、最高裁は校長が音楽教諭に君が代の伴奏を命じる職務命令について「思想・良心の自由を制約しているかどうか」を明確に検討せず、合憲とした。 だが、今回は起立斉唱命令について「歴史観や世界観に由来する行動との相違を生じさせる点で、間接的制約となりうる」と踏み込み、制約を許容する新たな基準として「必要性と合理性の有無」を示した。通常、式典で伴奏が期待される音楽教諭への命令ではなく、教職員全体に及ぶ起立斉唱命令をこの基準から妥当とした影響は小さくない。 そのためか、4人中3人の裁判官が補足意見を提示。須藤正彦裁判長は「(教育現場における)強制や不利益処分は可能な限り謙抑的であるべきだ」、千葉勝美裁判官は「国旗・国歌が強制的ではなく、自発的な敬愛の対象となるような環境を整えるべきだ」と述べた。 今回の判決について、奥平康弘・東大名誉教授(憲法学)は「3人の補足意見を見ると、『起立命令の合憲性はぎりぎりだ』という悲鳴が聞こえてくるようだ。結論はピアノ訴訟と同じだが、裁判官たちの判断の経緯に苦労がうかがえ、実質的に違憲判決に近くなった印象を受ける」と一定の評価を示した。だが、ピアノ訴訟の原告側代理人を務めた高橋拓也弁護士は「新しい考え方を持ち出してはいるように見えるが、必要性や合理性という基準の定義があいまいだ」と批判する。 判決を明確な合憲性を示した一つの決着と評価する識者もいる。百地章・日本大教授(憲法学)は「妥当な判決。学習指導要領に基づいて生徒を指導すべき教師が職務命令に違反した以上、厳しい処分はやむを得ない。この判決で、国歌斉唱時の起立を巡る混乱が収束することを期待する」と話した。 ◇再雇用拒否の是非、争う余地 懲戒免職案には高い壁 判決を受け、原告の元教諭、申谷(さるや)雄二さん(64)の代理人弁護士は、同種の約20件の訴訟について「残念ながら影響があると言わざるを得ない」と懸念した。 都教委が「国旗に向かって起立して国歌を斉唱する」と定めた「10・23通達」を出したのは03年。以来、437人を懲戒処分しているが、処分人数は減少傾向にある。09年度以降は卒業式、入学式ともに処分者は10人未満で、今年度の入学式での処分は1人だった。 都教委の担当者は「通達が浸透し、生徒に不起立を促すような教員は全くいなくなった」。この日の判決についても「通達などは何も変更するところはない」と強気の姿勢を崩さない。 石原慎太郎都知事は5月20日の定例記者会見で、起立斉唱について「(都の)先生たちには義務づけていますよ。しない人にはペナルティーを科しているけれども、免職まではやったことはありません」と余裕を見せた。 一方、大阪府議会では、府内の公立学校教職員に君が代の起立斉唱を義務付ける条例案が議論を呼んでいる。橋下徹知事はさらに、同条例に複数回違反した教職員を懲戒免職にする条例案を9月府議会に提案する方針も示す。 「組織のルールに従えないなら、教員を辞めてもらう」。知事が促してわずか2週間余り後の今月25日、条例案は提出された。「本来、条例化とはなじまない。知事が不起立教員への処分をちらつかせているのもおかしい」(府議会民主幹部)と反発の声も上がる。 ただ、今回の判決は、都教委による再雇用拒否の是非について判断を示さず、命令に反した場合に過度なペナルティーを科すことまで容認したわけではない。橋下知事が目指すような、命令に反した場合に懲戒免職とする措置は、一度定年退職した人を再雇用しないケース以上に「裁量権の乱用」が争われる余地がある。今回の判決が条例案に「お墨付き」を与えたものとは言えない。 毎日新聞 2011年5月31日 東京朝刊 |
君が代訴訟:合憲初判断 原告側「思考は短絡的」と批判」 「日の丸を愛することが国を愛することという思考は短絡的」。君が代斉唱時の起立命令を合憲とした最高裁の初判断を受け、敗訴が確定した原告の元教諭、申谷(さるや)雄二さん(64)は判決後の会見で厳しく批判した。65歳の再雇用期限まで残り1年弱。「もう一度、子供たちの役に立ちたい」と願い続けた教師の思いは、絶たれることになった。 「上告を棄却する」。最高裁第2小法廷に須藤正彦裁判長の声が響くと、傍聴席を埋めた支持者らは静まりかえった。裁判官4人が退廷するまで誰も立ち上がらず、「国民主権が泣くよ」とつぶやく声も聞かれた。 申谷さんは東京都立南葛飾高校の教諭だった04年3月、卒業式で起立せず「教育公務員としての職の信用を傷付けた」などとして戒告処分を受けた。同4月から赴任した別の高校では「生徒を巻き込みたくない」と君が代斉唱を伴う6回の行事すべてで起立したが、07年3月の定年後の再雇用を拒否された。 30年余の教員生活で、懲戒処分はこの戒告のみ。1度の処分を理由に希望した再雇用を拒まれ、07年12月の提訴から約3年半を法廷闘争に費やした。 「判決まで2年は覚悟していたが、予想以上に裁判が長引いた。権力者がいつも得をする」。申谷さんは会見で、再雇用期限が迫ってもなかなか司法の結論が出なかったことへの不満も口にした。 申谷さんは、大阪府議会に教職員が起立して君が代を斉唱することを義務付ける条例案が提出されていることにも触れ、「良い教育のために教師は日々努力をしており、政治家の圧力で強制的にやり方を曲げられると無力感が生まれる」と訴えた。【野口由紀、伊藤一郎 毎日新聞 2011年5月30日 |
最後まで読んでくださってありがとう
クリックを
記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね