みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

今年も『快楽白書2013』/冬至かぼちゃと紅さざんか

2012-12-21 21:32:14 | 健康/くらし/薪ストーブetc
きょう12月21日は二十四節気の「冬至」(とうじ)。
一年でいちばん昼が短い日です。
早朝ウォーキングは少し遅らせて出発。
霜が降りていて空気が冷たかったです。

 「日没が一番早い日」ではない 冬至めぐる意外な事実
気象予報士 伊藤みゆき(1012.1.21 日本経済新聞)



先週、最新刊の『婦人公論』を読んでいたら、
『快楽白書2013』が出ているのを見ました。

さっそく長良の自由書房に行って買ってきました。

快楽(けらく)

 

 『快楽白書2013』
私を満たす幸せな性愛とは(婦人公論)
 
  


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落葉樹の剪定は、休眠中の冬にするのですが、
特に12月中に寒さ除けをかねて手入れを済ませるとよいという事を知って、
さっそく伸びている庭木の枝を払い、雑草もとりました。

ちょっとさっぱりした庭。

ヒイラギナンテン(柊南天)も黄色いつぼみができ始めています。

よく咲くスミレ




菜の花


紅さざんか
  

夕食には、甘い冬至かぼちゃ(ロロン)を食べました。。


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12月20日(木)のつぶやき

2012-12-21 01:25:24 | 花/美しいもの

アジアの女性議員って大物政治家の2世が多いので、女性進出というよりも家父長制や階級制度の延長にあるのですよね。。。

寺町みどりさんがリツイート | 105 RT

八ケ岳の空高く逝った人、和子さん (下) 河野貴代美 | WAN:Women's Action Network wan.or.jp/book/?p=5265


食物アレルギーに理解を「食物アレルギーひやりはっと事例集2012」/甘酸っぱい紅玉リンゴジャム goo.gl/kWJj7

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食物アレルギーに理解を「食物アレルギーひやりはっと事例集2012」/甘酸っぱい紅玉リンゴジャム

2012-12-20 21:25:26 | おいしいもの/食について
けんちゃんからフジリンゴと洋ナシ「ラ・フランス」が届きました。
ちょうどお正月くらいに食べごろでしょうか。
 

前から冷蔵庫に入れてあった紅玉は、皮をむいて薄切りにして、
蜂蜜を少し入れてことことと煮て、めでたくジャムになりました。
     
ヨーグルトに入れると、甘酸っぱくておいしいです。

     
「白神」がお休みだったので、近くのお店で食べたラーメン。
こちらもけっこうおいしかったです。

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今日の中日新聞生活面は、稲熊さんの「食物アレルギー」の記事。

わたしもアレルギーがあるし、子どもたちも食べられないものがあったので、
紹介されている「食物アレルギーひやりはっと事例集2012」、アレルギーに悩む人にはいですね。


  食物アレルギーに理解を 「事故例」冊子に 
2012年12月20日 中日新聞

 ひどい場合は命を脅かすこともある食物アレルギー。食べると症状を引き起こす食品を誤って食べてしまった「事故」の事例を集めた冊子が発行され、無償配布されている。関係者は「知識を深め、事故を防いで」と呼び掛けている。 (稲熊美樹)

 冊子は、アレルギー患者の支援活動に取り組むNPO法人「アレルギー支援ネットワーク」(名古屋市)が事例を収集、藤田保健衛生大小児科免疫アレルギーリウマチ研究会が作成した。
 「一歳児に祖父がビスケットを与え、全身にじんましんが出た」「給食のキウイフルーツを、先生が『残さないように』と言うので無理に食べたら、せきやじんましんが出て救急搬送された」「レストランで牛乳が入っていないことを確認した上でカレーライスを頼んだが、食べてから鼻水とせきが出てきた」「四歳の姉がおやつのヨーグルトを食べていたとき、くしゃみをして一歳の弟の顔にかかってしまった。弟は顔中をかきむしり、まぶたがはれた」-。
 冊子には、アレルギー児の保護者から寄せられた事故例が並ぶ。
 事例は、園や学校、家庭、外食、旅行などの場面ごとに分け、原因の食べ物や症状、経過、解説と対策を紹介。百八事例を集めた。場面ごとの注意事項もまとめて掲載している。東日本大震災後には、アレルギー対応の食品を入手しづらくなったといった体験談も収録した。
 名古屋市の小学一年の男児(7つ)は、乳やバナナ、エビ、ナッツ類など多くの食物アレルギーがあり、ごく微量でも食べると症状を引き起こすことがある。友達の家族とのバーベキューで色つきのコップに入った乳入り飲料をオレンジジュースと勘違いして飲んでしまい、呼吸が苦しくなった。
 また、友達の家に男児と一緒に行った母親(43)が、包装の表示を確認せずに見た目で「乳は入っていない」と考えて氷菓子を食べさせたところ、じんましんが出たこともあった。
 一方、昨年までこの男児が通った保育園では、大きな事故はなかった。給食に出たかき揚げを見た園児が「エビが入っているけど、食べていいの?」と気付いて注意してくれ、食べずに済んだこともある。
 「いくら保護者が気を付けても、子どもの周りにいる人たちの理解がなければ、事故は防げない」と母親は話す。
 監修した藤田保健衛生大・坂文種(ばんぶんたね)報徳会病院の宇理須(うりす)厚雄教授は「アレルギー児の家族だけでなく、普段は一緒に暮らしていない祖父母や友人の保護者にも冊子を読み、理解を深めてもらいたい」と話す。
 包装された加工食品には一部のアレルギーの原因となりうる原材料の表示が義務付けられているが、外食の場合は任意。「飲食店も、正しい知識に基づいて表示してほしい」と訴えている。
      ◇
 冊子はA4判七十九ページ。開業医やアレルギー児に関わる施設などに配布する。希望者は、ファクス=03(6893)5801=に、〒住所、団体名、氏名、電話番号を明記し、アレルギー支援ネットワークに申し込む。冊子の内容は、同ネットワークのホームページからダウンロードもできる。「食物アレルギーひやりはっと事例集2012」で検索する。問い合わせは、同ネット=電052(485)5208。

<アレルギーに関する食品表示> 容器包装された加工食品は、命に関わるような重篤な症状を引き起こしたり、患者の多い7品目(卵、乳、小麦、エビ、カニ、そば、落花生)の原材料表示が食品衛生法で義務付けられている。それ以外にも、消費者庁はイカやキウイフルーツなど18品目の表示を奨励。ただ、パック詰めされていない総菜や、飲食店でのメニュー表示は任意で、アレルギー患者は注意が必要。


 「食物アレルギーひやりはっと事例集2012」


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12月19日(水)のつぶやき

2012-12-20 01:28:13 | 花/美しいもの

原発再び揺れる「上関」 - 中国新聞 chugoku-np.co.jp/News/Tn2012121… @ChugokuShimbunさんから

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わお! こんなの出てたんだ。 東京電力株式会社,2012/12/14,第二回原子力改革監視委員会資料の配布についてtepco.co.jp/cc/press/2012/…

寺町みどりさんがリツイート | 2 RT

中日新聞:一票の格差提訴 問われる選挙の正当性:社説(CHUNICHI Web) chunichi.co.jp/article/column…

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衆院選:女性当選者は16人減 全体の8%/中部は落ち込み2人のみ/一票の格差提訴 問われる選挙の正当性 blog.goo.ne.jp/midorinet002/e…

6 件 リツイートされました

中日新聞:<ニッポンの女子力>90代編(下) 初の女性衆院議員 産休制度も後押し:暮らし(CHUNICHI Web) chunichi.co.jp/article/living…


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衆院選:女性当選者は16人減 全体の8%/中部は落ち込み2人のみ/一票の格差提訴 問われる選挙の正当性

2012-12-19 19:25:22 | ジェンダー/上野千鶴子
昨夜、中日新聞本社社会部から電話があり、
「今回の衆院選で女性議員が減ったことの感想を聞きたい」とのこと。
朝刊の記事のコメントにつかたいということなので、
「・・・女性議員が減ったというだけでなく、子育てや介護などジェンダー平等政策に消極的な政党が政権を取ったので、政策が後退しないかという危機感がある。
あきらめずに運動を続けていきたい。」と結び、
ネガティブなことを言ってないので、後ろ向きのコメントにならないようにと念押しした。

朝起きてきて、中日新聞に載っていることはわかっていたが、
どんなコメントにされてるかな、と手に取らずにいたら、
先に読んだともちゃんが社会面に大きく出ているよ、と渡してくれた。

社会面に写真入りのけっこう大きな記事。
結びは「・・・子育てや介護など、女性の視点が必要な政策が後退しないか不安だ」。
「危機感をもっている」とは言ったけれど、「不安だ」とは言ってないんですけど(笑)。

とはいえ、女性議員の現状に焦点を当ててくれたのはありがたいです。


2012年12月19日 中日新聞

女性議員落ち込む、中部2人のみ
衆院の7.9%・・・声届くのか
 
2012年12月19日 中日新聞

 今回の衆院選で、女性当選者数は前回より十六人も少ない三十八人にとどまった。中部地方でも女性数は減少。議席を失った女性の前議員たちは「同性の声を政治に反映できなくなる」と危機感を募らせる。
 衆院選の全国の女性当選者は、二〇〇五年が四十三人、〇九年が五十四人と二回続けて過去最多を更新。着実に数を伸ばしてきたが、一転して四十人を割り込んだ。前回に女性四十人を当選させた民主が、わずか三議席に落ち込んだのが響いている。
 中部六県(愛知、岐阜、三重、長野、福井、滋賀)の小選挙区でも、前回は比例復活一人を含めて四人が当選したが、今回は自民の二人に半減。中部の三十七議席(小選挙区)に占める割合は5%にすぎない。・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・(略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・全国の自民党の女性立候補者数は前回と同じ二十七人にとどまり、民主党の三十七人を下回った。
 ただ、その民主も前回より立候補者を九人減らしている。「実際に公募で名乗りを上げる女性はあまりいない」と磯谷さん。「女性が手を挙げやすい環境の整備は必要だ」と話した。

◆一時的もてはやし?
 今回の衆院選で、女性議員の全体に占める割合は7・9%に落ち込んだ。もともと日本の女性の国政進出状況は先進国の中で最低水準。女性の割合は、過去最高だった前回選より3・4ポイントも後退した。
 日本の衆議院に相当する世界各国の議会(一院制含む)の女性議員比率を調べた列国議会同盟(IPU)のデータでは、改選前の10・6%は百五十カ国中の百十三位。今回の結果を当てはめると、百二十七位だったアフリカのボツワナ(7・9%)と並ぶ。
 「女性を議会に 無党派・市民派ネットワーク」の事務局寺町みどりさん(60)は「女性議員を『マドンナ旋風』『小沢ガールズ』ともてはやし、一時的に増えても持続しない。使い捨てにしている現状がある。子育てや介護など、女性の視点が必要な政策が後退しないか不安だ」と語った。 


毎日新聞にも女性議員減少の記事。

  衆院選:女性当選者は16人減 全体の8%
毎日新聞 2012年12月17日

戦後の衆院選における女性当選者の推移
拡大写真 今回の衆院選での女性当選者は38人で、09年の前回衆院選時から16人減った。女性の社会進出の流れに乗って05年の43人、09年の54人と2回連続で最多記録を更新してきたが、今回は一転、減少。03年衆院選(34人)並みの水準に減った。
 政党別の女性の新議員の数は、自民党が23人で最も多く、次いで、日本維新の会5人▽民主党3人▽公明党3人▽日本未来の党3人▽共産党1人−−の順。当選者全体に占める女性の割合は8%で、女性が初めて1割を超えた前回09年の11%から3ポイント下落し、1ケタ台に逆戻りした。
 前回は民主党が自民党の大物前職の対立候補として積極的に女性候補を擁立。民主は308議席を得て大勝し、結果的に女性議員は増えた。今回は09年に落選した中堅・ベテランを含む自民元職が多数当選。この「揺り戻し」も女性の減少の一因になったとみられる。【阿部周一】 


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中日新聞は社説もよいです。

  【社説】一票の格差提訴 問われる選挙の正当性
2012年12月19日 中日新聞

 最大二・四三倍の「一票の格差」があった衆院選は無効として、弁護士らが全国の高裁に提訴した。「違憲状態」の区割りのまま実施されたからだ。論点は明確であり、高裁は早急に判断すべきだ。
 「サッカーでレッドカードを受けた選手が、そのままプレーを続けているのと同じだ」
 東京、大阪、名古屋など全国十四の高裁・支部で、選挙無効を求め訴訟を起こした弁護士グループは、そう述べた。二〇〇九年の衆院選は最大二・三〇倍の格差で、最高裁大法廷は「違憲状態」と判断した。今回は小選挙区の区割りが同じ状態のまま行われた。
 むしろ、二・四三倍と格差は拡大し、「違憲状態」はさらに悪化したのだ。また、最高裁判決から選挙まで一年九カ月あった。選挙制度を見直すには十分な時間があったことを考え合わせると、今度は「違憲」へと踏み込むことも予想される。
 最高裁判決は、四十七都道府県にあらかじめ一議席を配分する「一人別枠方式」を廃止するように求めていた。国会は「〇増五減」の法案を成立させているが、同方式の廃止は考慮していない。
 司法府をないがしろにしているのと同然で、初めて「選挙無効」となる可能性まで指摘されている。三権分立の立場からも厳しい司法判断は免れまい。
 「違憲状態の選挙で選ばれた正当性のない議員が、国家権力を行使するのは許されない」とも、同グループは語った。住所によって格差が起きない完全な「一人一票」を求めている人々だ。投票価値の平等は、民主主義の骨格をなす原理であろう。正当な選挙とは何かについて、裁判所は真正面から明確に述べてほしい。
 大事なのは、原告らが公職選挙法に基づいて、百日以内に判決を求めている点だ。同法は「他の訴訟の順序にかかわらず速やかにその裁判をしなければならない」と定めている。〇九年選挙と同じ状態での選挙であるから、論点は出尽くしているはずだ。高裁と最高裁は余計な時間を費やさず、早く結論を導くべきである。
 来年夏には参院選が待ち受ける。五倍超あった格差が最高裁から「違憲状態」と指弾された。「四増四減」とする改革案が成立したものの、弥縫(びほう)策にすぎない。判決では「選挙制度の仕組み自体の見直しが必要」と異例の警告が付いた。衆参ともに限りない一票の平等を目指すときだ。 


 【社説】ひるまず地方から声を 衆院選と地域政党 
2012年12月18日 中日新聞

 地方から国の形を変える試みは、既成政党批判の受け皿とならず、十分な民意を得られなかった。問題点を反省し、ひるまず地方から声を上げてほしい。
 代議士という言葉を考えてみたい。国民から選ばれ、国民の意見を代表して国政を議論する人たちである。一般的には、国会議員の中でも衆院議員をそう呼ぶ。
 もちろん国会議員は全体の奉仕者である。そのうえで、代議士には地方の声によく耳を澄ませ、国政に反映させる役割が、特に期待されたのであろう。
 その意味で、この衆院選で初めて動きだした地方から国の形を変えていこうという発想は、間違っていなかったといえる。

 批判の受け皿となれず
 政争に明け暮れる中央の既成政党に政治を任せておけないという地方からの問題意識が、日本の政治閉塞(へいそく)を変えるのではないかと、私たちは期待した。
 だが、既成政党の厚い壁は破れはしなかった。第三極と言われた政党が既成政党への批判の受け皿となりえなかったからである。
 本紙が中部九県で実施した出口調査では、比例代表で自民に投票した有権者のうち六割近くが「原発ゼロ」を支持していた。
 自民は原発存続について先送りの姿勢を示してきた。それなのに圧勝というねじれた結果だ。
 原発政策はある意味では、立地する地方を、都市の犠牲にしてきたという深刻な問題をはらむ。
 脱原発でほぼ足並みをそろえた第三極にとって、自民党に対抗する大きな争点になりえたはずだ。だが、結果は、民主党政権への不信が自民党への消極的な支持につながったことばかり物語った。
 なぜ、地域政党が国政を目ざす動きは、期待されたような成果をあげなかったのだろうか。
 滋賀県知事でもある日本未来の党の嘉田由紀子代表は「十分な時間が取れず、政策が浸透しなかった」と嘆いた。
 だが、率直に言って、未来の党の政策は、嘉田代表や河村たかし名古屋市長の一枚看板であった「卒原発」や「減税」などの政策を寄せ集めたにすぎなかった。
 まして、既成政党を離党した「国民の生活が第一」との合流を、有権者は選挙互助会にすぎないと鋭く見抜いたことだろう。
 外交や安保まで含めた確かな国のビジョンは無理だとしても、原発という重大な地域問題を争点にできなかったことは、日本に大きな損失だった。

 自民党から学ぶことも
 同じ地域政党からスタートした日本維新の会も期待されたほどの議席は得られなかった。
 大同団結するにしても「政策重視だ」と言い続けていた橋下徹大阪市長の変節に、有権者が失望したのが最大の原因だろう。
 石原慎太郎前東京都知事が率いた太陽の党との合流で「政治で必要なのは政策を語ることではない」と述べ、議席第一の本音が透けて見えてしまったといえる。
 さらに、未来の党にせよ日本維新の会にせよ、共通していたのは首長出身の代表や代表代行はともかくも、肝心の候補者の顔が地域の人に見えにくかった。
 強烈な個性の首長が国政という新たなステージに野心を持ち、その元に新人や前職、元職が集まっただけというなら、情けない。
 理念は、中央集権を打破し、もっと地方の実情に寄り添った政治を実現するためだったはずだ。
 もし、この選挙を教訓に真の第三極を目ざすならば、自民党と地方の関係から学ぶこともありそうだ。
 自民党には、票集めのため地元への利益誘導をするというあしき伝統がある。その一方で、強固な地方組織を通して地方に住む人たちの不満や要望を、きめ細かく吸い上げていることも見逃せない事実だ。
 地方から国を変えるといいながら、地域政党から出発した政党に、こうしたきめ細かな地方への目配りがあっただろうか。
 参院選に向け反省し、戦略を練り直してほしい。

 人任せでは変わらぬ
 何よりも、地方自治の柱の一つは、住民の意思を基本とする住民自治である。
 その住民自治を確かなものにしていくためには、地方の有権者が政治意識を高め、自ら政治に参加していく気持ちを持つことが大切だろう。
 社会運動家の湯浅誠さんは本紙の取材に「誰かに問題解決を任せたくなるが、このままでは民主主義があっさり壊れるのでは、という危機感があります」と指摘している。
 地方から国を変えるという新たな政治の試みは始まったばかりだ。そこに魂を入れるのは、住民以外にはありえない。


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12月18日(火)のつぶやき

2012-12-19 01:28:43 | 花/美しいもの

季刊『ピープルズ・プラン』上野千鶴子さん「不安の時代」をどう生きるか blog.goo.ne.jp/midorinet002/e…

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〈特集〝学び〟を語る〉『女性学年報』33号が刊行されました! | WAN:Women's Action Network wan.or.jp/group/?p=2374

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季刊『ピープルズ・プラン』上野千鶴子さん「不安の時代」をどう生きるか

2012-12-18 22:05:11 | 花/美しいもの
脱原発世界会議で東京に行ったとき、
上野さんに『ピープルズ・プラン』第59号をいただいて来ました。
約20ぺーじにも及ぶ巻頭のロングインタビューは上野さん。

脱原発、エコ・フェミ論争、「おひとりさま」、結婚しない若者、
ベーシック・インカムと労働権、「百姓」ライフの勧め、
--ホットなテーマに鋭く、明快に切り込む



季刊『ピープルズ・プラン』第59号

 巻頭インタビュー「上野千鶴子さん」
「不安の時代」をどう生きるか?

聞き手:千田有紀・白川真澄・丹波博紀

【特集1】「成長なき時代」を生きる
──新しい生き方・暮らし方

◆ダウンシフターズこそ、カッコいい時代がやってきた/坂勝
◆「適正な分配」の再設計を──成長なき時代の雇用政策に向けて/竹信三恵子
◆ローカルこそ時代の最先端──鴨川から/田中正治
◆「電力不足」のカラクリ/山崎久隆

【リレー連載】
『根本(もと)から変えよう!』を読む(3) 
 ●異端のエコノミストが40年前に唱えた脱成長論/高橋伸彰
【新連載】ご当地「脱原発」ローカル・デモ!!(1)
 放射能はいらねぇ! 仮装! 変身!
 デモンストレーションinくにたち/かみて けいこ

【特集2】政治の危機──権力の暴走にストップを
◆米中・日米関係のなかの日中問題としての尖閣問題
  ──脱軍事化・脱覇権による解決のために/武藤一羊[PDF]
 【資料】「領土問題」の悪循環を止めよう!─日本の市民のアピール
◆デモクラシーの現在──「決められない政治」をめぐって/杉田敦
◆二本柱の運動が求められている/植松青児
【インタビュー】ローカルなつながりで社会を変える!/中村みずき
【インタビュー】いうこと聞かない奴らでつながる/松本哉  


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雪が降ったので、庭の花がほんと少なくなりました。

   

雪が解けて少し寒さが緩んだら、またビオラが咲き始めています。
   
数少ない紅葉。
  

台所に転がっていたかぼちゃ。
熟成してめっちゃ甘くなっていました。
  

ジェンダー平等政策を求めるキャンペーンも終わって、
久しぶりに、お刺身盛りを食べながらおいしい日本酒を飲みました。

  

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12月17日(月)のつぶやき

2012-12-18 01:27:12 | 花/美しいもの

みんな「おひとりさま」 | WAN:Women's Action Network wan.or.jp/ueno/?p=2322


嘉田さん反原発はあっても、必ずしもジェンダーやセクシュアリティ、マイノリティに理解のある政治家でないことは、今回のジェンダー平等政策要求への回答からもわかる。国民の生活が第一は、未来よりも全然高得点だし、回答内容も最も答えにくい設問の一つ、慰安婦被害者の謝罪賠償のみ留保と(続く)

寺町みどりさんがリツイート | 14 RT

(承前)よく考えて書かれていたことがわかる。それが未来の党で大幅後退したのは残念だが、これから私たちがジェンダーもセクシュアリティもエスニシティもディスアビリティも、理解してもらうために声を届け、嘉田さんと未来を育てなければならないということだ。

寺町みどりさんがリツイート | 7 RT

ちなみに、国民の生活が第一と未来の党で、どれほどの後退があったのかは、ジェンダー平等政策要求アンケートのこちら p-wan.jp/site/modules/d… で一目瞭然です。国民の生活は社民に次ぐ高得点、未来は自民よりかろうじて高いのみで民主よりも低い。

寺町みどりさんがリツイート | 5 RT

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「自民圧勝」の社説、論説:おごらず、人に優しく/国民をよく畏れよ/地に足のついた政治を

2012-12-17 10:40:34 | ほん/新聞/ニュース
自民圧勝から一夜明けて。
起きてきてすぐに新聞各紙の選挙結果を読みました。

そのなかで、いちばん心打たれたのが、中日新聞一面の論説「おごらず、人に優しく」。

「私たち新聞の役割に照らして言えば、権力に厳しく、人に優しく、となるでしょう。
 私たちは新政権に対しそういう立場でのぞむつもりです。」


中日新聞のゆるぎない矜持が伝わってきます。

いつものように、お湯を沸かしコーヒーを淹れて、
ブログを書いているわたし。
選挙はおわったけれど、たたかいは終わったわけではありません。



 おごらず、人に優しく 
2012年12月17日 中日新聞

 新政権を担う自民党に考えてほしいことがある。二つあります。
 一つは、人に優しい政治です。選挙の争点はいくつもあった。その一つ一つの陰に弱者がいる。
 たとえば原発。故郷に帰ることのできない福島県民がいる。再稼働は果たして将来の雇用不安まで消してくれるのか。そして何よりも大多数の人々の不安と不信はなくなっていない。
 消費増税は貧しいほど重い。
 そして憲法の改正。仮にそれが九条だとすれば、少なからぬ国民が自分の望まない方向だと心配するでしょう。この場合、国家に対し国民は弱者とも言える。
 永遠不朽のもの、不磨の大典などないでしょう。しかし、戦争放棄条項は押しつけられたというより、戦後日本が過去を省みつつ大切に築いてきたもの、日本人が書いたものなのです。かつて戦争に明け暮れた欧州のたどりついた恒久平和への道標でもあります。
 二つめは、民主主義とは単なる多数決ではないということの確認です。多数が少数のことを考えることの大切さです。
 二大政党政治の本場イギリスは目下、厳しい財政改革に取り組んでいます。財務大臣の説明に、野党の影の財務大臣が食い下がる。多数派の政策が少数派の批判にいかに耐えられるか、そこが大事なのです。多数決なら、どんな法案だって通ってしまう。権力の横暴が始まる。それは民主主義ではないということです。
 政治はもちろん、きれいごとだけではない。しかし多数派が少数派の意見に耳を傾けることは、少数派に一票を投じた国民に対する責務にちがいありません。
 この二つのことを、私たち新聞の役割に照らして言えば、権力に厳しく、人に優しく、となるでしょう。
 私たちは新政権に対しそういう立場でのぞむつもりです。それは多くの国民の気持ちを代弁するものであるとも考えています。
(論説主幹・深田実) 


 国民をよく畏れよ 自民圧勝、政権交代へ
2012年12月17日 中日新聞

 自民党が圧勝した衆院選。民主党政権への厳しい審判だ。今回の政権交代は三年前と比べて高揚感はないが、国民の選択を政治の前進につなげたい。
 三年前、民主党への歴史的な政権交代を成し遂げた民意は今回、野田佳彦首相に退場を迫った。
 衆院選マニフェストに反する消費税増税の決定を強行し、国民を裏切ったからには当然だ。「政治家主導の政治」「緊密で対等な日米同盟関係」など国民との約束も果たせずに終わった。
 かといって、民意はかつてのような自民党政治への回帰を積極的に支持したわけでもなかろう。

民主への懲罰投票
 今回、再び政権交代に至った要因に挙げられるのはまず、公約を破り、誠実さを欠く政権運営を続けた民主党には投票しない「懲罰的投票」が多かったことだ。
 同時に、民主党分裂や日本維新の会など第三極の候補者擁立で、この懲罰的投票としての民主党批判票が分散し、結果として自民党が「漁夫の利」を得た。
 共産党が小選挙区で候補者を絞り込み、反自民票の多くが民主党に流れた前回衆院選とは逆のことが起こったのだ。
 しかし、政権交代という政治の節目を迎えたにもかかわらず、三年前のような高揚感に乏しい。自民党が野党の三年間で自己変革を成し遂げ、磨き上げた政策への圧倒的な支持で政権復帰を果たしたわけではないからだ。
 そのことは、政党支持の指標となる比例代表の獲得議席数を見れば明らかである。
 例えば、自民党が圧勝した二〇〇五年衆院選の比例獲得議席は七十七、〇九年の民主党は八十七だったが、今回、自民党の比例獲得議席はそれらに遠く及ばず、五十台にとどまった。
 自民党はまず、この厳しい現実を直視すべきである。

脱原発は引き継げ
 それでも勝利は勝利だ。
 自民党内では投票日前から、安倍晋三「首相」の年明け訪米に向けた調整や、安倍「内閣」の閣僚就任を目指した猟官運動も始まっていた、という。
 円滑な政権移行には事前準備が必要だとしても、それ以前に考えておくべきことがある。政権をどう運営し、政策を実現するかだ。
 安倍氏は十六日、自公連立の上で「理念・政策が一致する党に協力をお願いする」と、政策課題ごとに野党と協力する「部分連合」で対応する考えを表明した。
 自公両党が衆院で三分の二以上の議席を得ても、参院では過半数に届かない「ねじれ国会」であることを考えれば妥当だろう。
 国民が政治に期待するのは、生活がよりよくなるような政策を一つでも多く実現することである。
 これまでのねじれ国会では予算関連法案を人質にしたり、野党多数の参院で首相や閣僚の問責決議を乱発して政権を追い込んだりする手法が横行した。
 民自両党がともに与野党双方の立場を経験して迎えた今回の政権交代を機に、悪弊を断ちきることができれば、日本の民主政治にとって一歩前進だろう。
 安倍自民党は勝利におごらず、野党の主張に耳を傾けて丁寧な国会運営に努め、地に足のついた政権運営を心掛ける必要がある。
 集団的自衛権の行使容認など、党の主張は一時棚上げすべきではないか。政治を機能させるための忍耐は、恥ずべきことではない。
 野党側も不毛な政権攻撃を繰り返すだけでなく、建設的な提案と合意形成に努めるべきである。
 民主党は敗北したが、次期政権が引き継ぐべきものがある。それは原発ゼロを目指す方針だ。
 「脱原発」勢力は半数に達しなかったが、自民党も原発稼働継続を堂々と掲げて勝利したわけではない。党内にも原発ゼロを目指すべきだとの意見もある。
 そもそも、時期はともかく原発稼働ゼロは各種世論調査で常に半数前後を占める「国民の声」だ。
 野田内閣は「三〇年代の原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」との戦略を踏まえ、エネルギー・環境政策を進めることを閣議決定した。
 原発ゼロを実現するには十分ではないが、閣議決定であり、特段の状況変化がない限り、後継内閣が方針を引き継ぐのは当然だ。

課題処理こそ試練
 巨額の財政赤字や、ずさんな原子力行政など「自民党は今の日本の課題を作り上げた張本人」(同党の小泉進次郎氏)でもある。
 民主党の稚拙な政権運営に落胆した国民は、自民党がこれらの課題処理に政権担当能力をどう発揮するかにこそ注視している。
 今回の政権交代は、政治は国民の手にあることを再び証明した。このことを自民党はもちろん、すべての議員が畏れるべきである。 



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 自民党、政権復帰へ/民意のありかを見誤るな 
2012年12月17日 河北新報

 「日本を、取り戻す」。保守色を前面に出す安倍晋三自民党総裁が選挙期間中、連呼したスローガンだ。
 「日本」の意味するところはいまひとつ、はっきりしなかったが、少なくとも一つは取り戻した。2009年夏の総選挙で一敗地にまみれて以来、党の宿願だった政権復帰が成就した。
 きのう投開票が行われた第46回衆院選は自民党が290を超える議席を獲得して圧勝、安倍首相が誕生することが確実となった。一度辞職した首相が返り咲くのは、戦後では吉田茂以来だ。
 連立を組む予定の公明党の議席と合わせると、野党が多数を占める参院で否決された法案を、衆院で再可決できる321議席を超えた。
 一方、野田佳彦首相は民主党大敗の責任を取って、党代表を辞任する意向を示した。
 安倍氏は07年の参院選で惨敗。続投を表明して臨んだ臨時国会の開会直後に退陣した。健康問題が影響していたとはいえ、政権の投げ出しは強い批判を浴びた。言うまでもないことだが、再登板後のギブアップは絶対に許されない。
 自民党296議席(05年)、民主党308議席(09年)、そして今回の自民党の290議席台。オセロ風ゲームを思わせる浮き沈みは、当選者が1人しか出ない小選挙区制度の激烈さを物語る。
 では、自民党の復調は本物か。答えは限りなく「ノー」に近いと言わざるを得ない。勝因は民主党の自滅によるところが大きい。
 民主党は歴史的な政権交代で期待値を高めておきながら、マニフェスト(政権公約)をことごとくほごにし、党内抗争に明け暮れた。福島第1原発事故への対応のまずさ、復興予算の流用問題など、失望の材料には事欠かなかった。
 一方、二大政党に対抗すべく解散前後に続々、誕生した第三極は政策・理念で一致せず、急造のもろさを露呈した。86選挙区で三極同士が競合してしまっては、批判票の受け皿になり得なかった。
 自民党の勝利はその圧倒的な獲得議席数にもかかわらず、消去法による結果、言い換えるなら相対的なものだ。
 それが証拠に、投票率は前回を10ポイント程度下回る59%台。戦後最低だった1996年選挙とほぼ並んだ。有権者は冷めていたのだ。
 26日にも特別国会が召集され首相指名、組閣の運びとなる。自公政権は衆院で常任委員長ポストを独占し、しかも委員数で野党を上回る「絶対安定多数」を擁する。
 しかし、繰り返すようだが、自民党への支持は弱含みであり、独善的な政権運営に走るようだと、人心は離反しよう。
 参院で過半数に届いていない現状を考えると、新政権は来年の参院選までは安全運転に徹するほかあるまい。
 共同通信の世論調査によると、選挙で重視するテーマのトップは「年金や医療など社会保障」で30.3%、次いで「景気、雇用」の29.1%だった。安倍氏がライフワークとする「憲法改正」は3.0%にすぎない。
 そもそも、安倍前内閣の失敗は拡大する経済格差を放置し、イデオロギー的な「大きな物語」に執着したことにある。いまや威光がすっかり薄れたとはいえ、当時の民主党が掲げたスローガン「国民の生活が第一」が支持されたのは、それなりの理由があった。
 安倍氏は選挙遊説を福島県からスタートさせた。復興の足を引っ張る政治空白はこりごりだ。安倍氏は「戦後レジーム(体制)からの脱却」を言う前に、「災後レジームの確立」こそ急ぐべきだ。


 社説:自民大勝、安倍政権へ―地に足のついた政治を 
2012年12月17日(月)付 朝日新聞

 またしても、小選挙区制のすさまじいまでの破壊力である。
 総選挙は、自民、公明両党が参院で否決された法案を再可決できる320議席を確保する大勝となった。自民党の安倍総裁を首相に、3年ぶりに政権に返り咲く。
 かたや民主党は衝撃的な大敗を喫した。退陣する野田首相は党代表の辞任も表明した。
 勝者と敗者の議席差はあまりに大きい。だが、過去2回の総選挙のような熱気はない。
 最大の理由は、3年前、政権交代を後押しした民意が民主党を拒み、行き場を失ったことだろう。「第三極」も幅広い民意の受け皿たりえなかった。
 その結果、地域に基盤をもつ自民党が、小選挙区制の特性もあって相対的に押し上げられた。それが実態ではないか。
 投票率は大きく下がった。世論調査での自民党の支持率も2割ほど。安倍氏は昨夜「自民党に100%信頼が戻ってきたわけではない」と語った。
 安倍氏はそのことを忘れず、大勝におごらぬ謙虚な姿勢で政権運営にあたってほしい。

■「特効薬」などない
 いま、何よりも求められるのは政治の安定である。
 不毛な政争を繰り返した結果、わずか6年で6人の首相が辞める。まさに異常事態だ。
 その間、経済も外交も有効な手を打てず、内外で「日本の衰退」が言われる。
 第1院、第1党の党首が腰を据えて国政のかじを取る。そんな当たり前の政治を、今度こそ実現しなければならない。
 安倍氏の責任は重大だ。前回、体調を崩したせいとはいえ、結果として1年ごとの首相交代の幕をひらいた。同じ轍(てつ)をふんではならない。
 大事なのは、現実的で柔軟な政策の選択である。内政にせよ、外交にせよ、問題を一気に解決してくれる「特効薬」などあるはずがない。
 自民党は公約の柱に経済再生を掲げた。国民もデフレ不況からの脱出を願っている。
 日本銀行にお金をどんどん刷らせ、政府は公共事業を膨らませる。自民党はそう主張するが、懸念がある。行き過ぎたインフレや財政悪化を招く「副作用」はないのか。
 尖閣諸島をめぐって、中国の理不尽な挑発行為が続く。北朝鮮による事実上のミサイル発射も、日本のナショナリズムを刺激した。日本の安全をどう守るのか、国民が関心をもつのは当然のことだ。

■現実的な政策判断を
 自民党の公約には強腰の項目が並ぶ。憲法を改正し自衛隊を国防軍に。集団的自衛権の行使を可能に。尖閣諸島に公務員を常駐させる。政府主催の「竹島の日」の式典を催す。
 だが、それが本当に日本の安全につながるのか。
 戦前の反省をふまえた、戦後日本の歩みを転換する。そうした見方が近隣国に広がれば、国益は損なわれよう。米国からも日本の「右傾化」への懸念が出ている折でもある。
 課題は山積している。
 社会保障と税の一体改革を前に進め、財政を再建する。震災復興や自然エネルギーの開発・普及を急ぎ、経済成長の道筋を描く。日米関係や、こじれた近隣外交を立て直す。
 利害が錯綜(さくそう)する複雑な問題を調整し、ひとつひとつ答えを出す。いまの世代のみならず、将来世代にも責任をもつ。安倍氏に期待するのは、地に足のついた実行力にほかならない。
 前回の安倍政権では靖国神社参拝を控え、村山談話や河野談話を踏襲して、日中関係を立て直した。そうした現実的な知恵と判断こそが重要である。
 民主党をはじめ野党との信頼関係をどう築くかも、新政権の安定には欠かせない。
 現状では、少なくとも来夏の参院選までは衆参の「ねじれ」が続く。安倍氏は自公連立を軸に、政策ごとに連携相手を探る構えだが、とりわけ参院で第1党の民主党の存在は重い。

■「3党合意」を生かす
 まず民自公で合意した一体改革、さらに衆院の選挙制度改革をしっかり実行することだ。
 民自公3党の間では、赤字国債発行法案を政争の具にしない合意もできた。この流れを逆もどりさせず、政党の枠を超え、協力すべきは協力する。そんな政治文化をつくりたい。
 原発政策もしかり。総選挙では多くの政党が「脱原発」を主張した。自民党の公約は原発の将来像の判断を先送りしているが、安倍氏は「できるだけ原発に依存しない社会をつくる」と語る。少なくともその方向では、すべての政党が協力できるはずではないか。
 もちろん、新政権が行き過ぎたりしないよう、野党がブレーキをかけるのは当然のことだ。与野党の不毛な対立を防ぐためにも、連立を組む公明党には政権の歯止め役を期待する。
 民主党にも言っておきたい。
 惨敗したとはいえ、これで政権交代が可能な政治をつくることの意義が損なわれたわけではない。自民党に失政があれば、いつでも交代できる「政権準備党」として、みずからを鍛え直す機会としてほしい。


 社説:衆院選 自民圧勝 謙虚に政治の安定を

 安定した、着実な政治を望む民意の表れだろう。衆院選が投開票され自民党が単独過半数を大きく上回る議席を得て圧勝、公明党とともに09年の惨敗以来約3年ぶりの政権返り咲きが決まった。民主党は壊滅的惨敗を喫した。
 政治の変化を実感させるどころか迷走に終始した民主党政権に失望し、第三極にもかじ取りを委ねきれない中で有権者は自民党に回帰した。「風なき圧勝」を首相となる安倍晋三総裁は謙虚に受け止めるべきだ。衆院で得た多数におごらず、ねじれ国会の合意形成に努め、政治の混乱を終結させることが新政権の責務である。
 師走の空の下、民主党に吹いた逆風は容赦なかった。一時は第三極に吹くかに見えた追い風も限定的だった。低投票率が象徴するように12党の候補が乱立する中の悩み深い選択は結局、自民党に傾いた。「郵政選挙」(05年)の自民や「政権交代選挙」(09年)の民主に匹敵する圧勝である。
 政権交代から3年、現職閣僚の多くが枕を並べて小選挙区で討ち死にし、岩盤が崩れるような惨敗が民主党に与えた衝撃は郵政選挙以上だろう。有権者がこれほど明確に「ノー」を突きつけたのは歴代3首相の下で政治を変える期待が裏切られ続けた怒りにも似た感情に尽きよう。
 財源の裏付けを欠く09年マニフェストは実質破綻し、政治主導は極端な官僚排除から官僚への依存に変質した。ねじれ国会で政治が停滞、近隣諸国との関係も危機的水準に悪化した。東日本大震災後も内紛とお粗末な閣僚交代を繰り返す姿に有権者は政権担当能力への疑念を抱いたに違いない。

 ◇「風」なき回帰現象
 野田佳彦首相が消費増税に取り組んだのは危機的な財政に照らせば正しい選択だった。だが、目指す社会保障のビジョンや社会像までは語れなかった。首相は代表辞任を表明した。政権交代以来党が目的を喪失している状況が根底にあり、再建は容易ではあるまい。
 2大政党に対抗し「変化」を訴えた第三極勢も旋風を起こすまでに至らなかった。日本維新の会は確かに大きく勢力を伸ばしたが石原慎太郎代表との合流に橋下徹氏が踏み切り、逆に党の方向がわかりにくくなった。
 争点だったエネルギー政策で日本未来の党など「原発ゼロ」を掲げる諸政党も納得いく工程を示したとは言い難い。民主党離党組の新党への駆け込みはご都合主義を印象づけた。
 そんな中、変化より回帰を強調し、政党の離合集散と一線を画した自民党に有権者は派閥など古い体質の温存を感じつつも、政党として「よりまし」と安心感を抱いたのかもしれない。
 デフレ、円高対策の強調は景況感が冷え込み、地方を中心に経済が疲弊する中で有効だったはずだ。第1党に議席が集中しやすい小選挙区制特有の事情も大きく影響したとはいえ、勝利を選挙制度ゆえの産物と単純に決めつけるべきではあるまい。
 ただ、審判はもちろん白紙委任などではない。公共事業によるバラマキに依存する「古い自民」の復活などもってのほかだ。3年前に政権を転げ落ちた原点を忘れてはならない。

 ◇「自公プラス民」重視を
 とりわけ、安倍氏ら自民党が自衛隊を「国防軍」に改称する9条改憲や、尖閣諸島への公務員常駐の検討など保守色の強い路線に傾斜していることは気がかりだ。海外にも日本に偏狭なナショナリズムが広がることを警戒する声がある。冷静に外交を立て直さねば孤立化の道すら歩みかねない。
 自公連立が復活しても民主党が参院で第1党の「ねじれ」は変わらず、来夏の参院選で解消する保証もない。衆院で3分の2以上の多数を確保すれば法案の再議決が可能となるが、数を頼みとする手法を用いるべきでない。政策ごとの部分連合を探るべきだ。
 税と社会保障の一体改革に関する自公民3党合意の堅持は選挙結果からも当然である。税制改革をぶれずに実行し、社会保障制度改革国民会議による議論を深め、年金、医療、低所得者対策などの道筋を描くことが政権党の責任だ。
 民主党政権が進めた脱原発依存路線も態度をあいまいにしたままの逆行は許されない。与野党で合意形成に努めつつ、使用済み核燃料の処理問題や電力の供給確保の方策を構築しなければならない。
 公明党は9条改憲に加え、集団的自衛権の行使容認にも慎重だ。日本維新の会なども含め衆院で改憲派がかなりの勢力になるからといって拙速に改憲を急ぐようでは連立がきしみかねない。政策の優先順位を誤らず「自公プラス民」を軸に政権運営にあたるべきだ。
 年内に新首相が誕生すれば06年以来、7年連続の首相交代という異常事態となる。ひんぱんなトップ交代は内政のみならず、国際的発言力の点からも好ましくないことは言うまでもない。
 過去2回の衆院選の極端な圧勝を経た政権の上滑りがその後、参院選の揺り戻しと「ねじれ」につながった教訓に学ぶべきだ。新衆院議員の任期4年をまっとうし得るくらいの着実な改革を新政権に望みたい。成否のカギはひとえに「安倍首相」のかじ取りである。 



 衆院選無効求め提訴=「1票の格差」で広島の弁護士-午後、全国で【12衆院選】 

 16日投開票された衆院選について、「1票の格差」が是正されないまま実施されたのは違憲として、広島県の弁護士が17日、県選挙管理委員会を相手に選挙無効を求める訴訟を広島高裁に起こした。
 原告となる金尾哲也弁護士らは、現行の衆院小選挙区の定数配分は人口に比例しておらず、選挙権の平等に反すると主張している。
 衆院選の無効訴訟は、別の弁護士グループも17日午後、全国の高裁、高裁支部に一斉に起こす予定。 
 最高裁は昨年、格差が最大で2.30倍だった2009年の衆院選について違憲状態と判断。国会で格差是正のための関連法が成立したが、区割り見直し作業が間に合わず、違憲状態のまま選挙が実施された。
(2012/12/17 時事通信)


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12月16日(日)のつぶやき

2012-12-17 01:25:14 | 花/美しいもの

公示後の中日新聞をながめている。既存主要メディアではあるけど、そのおおよその論調、12月5日付の社会部長:島田佳幸「こんなに怖い選挙はない」をはじめ共感している。 pic.twitter.com/X65nUV7N

寺町みどりさんがリツイート | 16 RT

【「脱原発」途切れず 雨の国会前1600人】衆院選と東京都知事選の投票日直前の15日、脱原発を目指す市民たちが東京・日比谷に「最後の訴え」に集まった。世論調査は原発を維持する政党の優勢が伝えられるが、参加者らは思いを捨てず、一票に託す。ow.ly/g8gzF

寺町みどりさんがリツイート | 13 RT

今日のセッションは本当に、あきらめない勇気をもらえた。日本各地からいらした登壇者は、地方で、生活の場で、実際に押し寄せる原発や産廃、開発をとめていらした方達。中央と地方政治はまた別。地方で押しとどめられることはたくさんある。それはつまり、一発逆転なんて甘いこと考えるなってことだ。

寺町みどりさんがリツイート | 2 RT

たとえ明日、本当にひどい選挙結果が出ても。それは終わりではないし。ひどい政治家にすこしでもひどいことをさせないようにする闘いが始まる。

寺町みどりさんがリツイート | 9 RT

日本を取り戻す、政権を取り戻す、原発を取り戻す?取り戻すならフクシマに故郷をとりもどす、だろう。

寺町みどりさんがリツイート | 316 RT

暗い4年間が始まる。脱原発派と護憲派、ジェンダー平等派にとって。教育現場にとってもだ。インフレ、借金、東アジアの緊張、貧困と格差、弱者切り捨て…亡国政権の始まりだ。

寺町みどりさんがリツイート | 958 RT

アイデンティティの政治には原則反対派なんだけど、今回の政策要求キャンペーンで、如何に数字というものが力を持つのかも改めて目の当たりにしてしまった。何の権威もない市民団体がやったアンケート調査なのにさ。

寺町みどりさんがリツイート | 2 RT

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