常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

じゃがらもがら再訪

2012年08月18日 | 登山


きょうの山行は尾花沢の船形山だ。天気予報を何度も確認して行けそうだということで、5時半に自宅を出発。空は予報とは違って雲が多い。このところ、雨の確率が出ているが、ほとんど降らないので、何とか夕方までもつのでは、という甘い考えであった。それにしても、朝から蒸し暑い。天童の48号線から、東根へ向かうあたりから小雨になった。

それでも遠方の山は姿を見せていおるので、大丈夫ではと、車を走らせる。柳沢小屋の近くになって、雨がどしゃ降りになる。車道には雨が川のようになって溢れてくる。登山を諦めて撤退中らしいジープにすれ違う。山の形を残していた遠くの山もガスに飲まれていく。ここで船形山を諦めて、車をUターンさせる。

山道を降りると、雨は止んでいる。雨の降り方は極地的で、まだら模様になっている。晴れた向こうには、雲に隠された山がある。天童まで帰ってくると、ほとんど雨の降った形跡はない。干布地区にある越王山に登る。標高は215mである。山麓から15分ほどで頂上に着いてしまう。蒸し暑さはさらに強まっている感じだ。まだ7時だというのに汗がシャツを濡らしている。

予定を変えてジャガラモガラ山をめざす。この山中は標高500mほどである。遊歩道が整備されて、近隣の里山めぐりや雨呼山への道も整備されて歩きやすくなっいる。こんなに整備されてしまうと、麓からの距離感がなく、この地が姨捨の地であったという伝説も怪しくなるような気もする。



片手を入れられるくらいの風穴が、そこここに見られる。手を入れて見ると、たしかに涼しい風が出てきている感じだ。そういえば、ここは気温が24℃で涼しい。標高のせいもあるだろうが、風穴があちこちあるためにより涼しいのかも知れない。



ふと前方に、ススキの穂が出始めているのを見つける。暑い、暑いといっていてももう秋は来ている。イナゴやカマキリも姿を見せ始めた。



空を見上げると、入道雲がにょきにょきと競いたって頭をもたげている。俳句にある雲の峰だ。遠くだがゴロゴロと雷鳴も聞えてくる。

雲の峰雷を封じて聳えけり 夏目漱石

入道雲の頭が高度10000mほどの高さに達すると、偏西風のために東の方へ流れていく。そのために、むくむくと上空へと立ち昇る入道雲は、崩れて拡散する。芭蕉はこの現象を「雲の峰いくつ崩れて」と表現した。詩人の自然観察の眼は、あくまでも鋭い。
コメント
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