常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

コウロギ

2015年09月25日 | 日記


畑に虫の音が、と書いてから20日以上が経った。夜、テーブルで夕飯を食べていると、締め切ったベランダから、ギギッ、ギギッという音が聞こえてきた。戸をあけ放つと、コロコロと甲高い声で鳴くコウロギであった。7階のベランダに緑のカーテンとしゃれて、ゴーヤを植えたので、その茂みを慕ってコウロギがきたらしい。静かな夜に、あまりに高い音に聞こえるので、階下や階上の人が迷惑するのでないかと思われるほどの鳴き声であった。茂みを手で揺すると、鳴き声がぴたりと止んだ。

きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに衣かたしき独りかも寝む 西京極摂政太政大臣

百人一首に採られている歌だが、当時キリギリスというのは、今のコウロギであったらしい。大きくコロコロと鳴くのは、一番大きいエンマコウロギであると、ものの本には書かれている。ベランダのコウロギは鳴き止んで3分もしないうちにまた甲高く鳴きだした。ベランダで虫の音を聞くのも風流だと思い、しばらく戸を開けたままにしておいた。

中秋の名月が近づいている。散歩して歩く家の庭に、もう咲き終わりそうなクレマチスの花がきれいに咲いていた。畑に五月菜の種を撒きおえる。来春、あのほろ苦い五月菜を食べるためだ。ニンニクの芽の球根も埋め込んだ。あとは、ニラの植え替えをすばかりである。

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秋明菊

2015年09月25日 | 


秋明菊の最盛期である。近所を散歩していても、満開の秋明菊があちこちで見受けられる。秋風が吹いて、花がだんだんと少なくなっていく季節、この花の美しさは際立っている。原産地は台湾、中国で日本にも自生種があるらしい。中国のお寺で、ある修行僧がこの花をお土産に持っていったところ、あまりに美しさに驚いた僧侶が、まるで黄泉の国に咲く花のようだ言ったので、秋冥菊と呼ばれるようになったいう。冥の字は暗いイメージなので、後になって明の字に改められた。

花言葉は「薄れゆく愛」。この花を見ていても、なぜこんな花言葉になったのか不思議な気がする。花びらのように見えるのはガクで、中心に小さな花が集まっている。花が終わると、この部分に綿毛ができ、小さな種子がゴマのようにつく。風にのって飛散し、子を増やしていく。菊という名がついているが、キンポウゲ科の花でアネモネの仲間である。

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