常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

クマガイソウ

2014年05月26日 | 


午前10時、西蔵王にある野草園に行く。月曜日とあって園内は静かだ。ウグイスや春蝉のなき声が響いていた。チケット売り場で、見ごろの花を教えてくれる。一番のおすすめは、クマガイソウであるらしく、2ヶ所咲いている場所を教えてくれた。

広い園のなかで、なかなかクマガイソウは見つからない。親子連れの女性が声をかけてきた。「あのう、クマガイソウはどこで咲いているでしょうか」「自分も探しているのですが、なかなか見つからなくて」。そんなやり取りのあと、園で植物の世話をしている人が二人連れを案内していた。「クマガイソウのところへ連れて行ってくれんですって」。

2、30本のクマガイソウが特徴のある葉の上に大きな花を咲かせていた。ランの仲間で、これほど広い葉を持つのは、世界でも稀なことであるらしい。花の名は武将の熊谷直実に因んでいる。背後からの矢よけのために膨らませた布製の袋を背負った姿に、この袋の唇弁に見立てたものであるらしい。

竹散るや熊谷草の母衣(ほろ)の上 綾部 仁喜



目を水中に転じると、コウホネの花が咲き始めた。すでに水芭蕉の花は終わり、コウホネが2、3輪、鮮やかな黄色を見せてくれる。夏山の山中の池でこの花を見たが、睡蓮とは違った素朴さがって、好きな花である。


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東北六魂祭2

2014年05月25日 | 日記


バスに乗って六魂祭の会場へ。笛や太鼓、祭りの音が会場を包んでいる。ここは非日常の世界である。立錐の余地のないような人の群れのなかを、東北六県の祭りのパレード踊りながら通る。山形市の中心街に集まった人は13万人、2日間で26万人を超えた人が集まったことになる。震災の復興を願って各県が持ち回りで行っているイベントだ。正午から始まるパレードにこれだけの人が集まるのは、初めてだし、今後ももうないのではないか。

笛そへば祭太鼓の高くなる 中村 汀女

青森のねぶた祭り、秋田の竿灯、仙台の七夕、そして山形の花笠。加えて岩手からさんさ踊り、福島のわらじ祭りの揃い踏みである。山形市内は交通規制が行われ、このイベントで街中が祭り会場の様相を呈した。

祭りはそもそも、人々の神への願い、感謝を厳しい禁忌のなかで行うものであった。その禁忌があけた直会において、無礼講となり、ご馳走を食べ、酒を飲んで踊りあかす夜となる。六魂祭の願いは、震災の復興。神への願いの色合いは薄くなり、直会の意味が増し、観光の色彩が強いものなっている。こんな、人波のなかに半日身を置いて、パレード見たり、写真を撮ったりした。非日常の興奮がしずかに身体のなかに入り込み、遠い日の祭りの思い出に浸った。


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赤面山

2014年05月25日 | 登山


那須連峰に連なる赤面山に登ってきた。雨上がりの晴天、日差しが強く汗ばむような陽気であるが、吹きぬける風は心地よく、まさに薫風である。山の本には、この山の名の由来が不明としているが、この山頂の稜線へきて、その赤茶けた岩が露出しているのを見れば、その名の由来は明瞭である。標高1701m、頂上からは茶臼岳、朝日岳などが手にとるように眺められる。



登山口であるスキー場跡はすでに標高1000mを超えている。廃墟になったスキー場のロッジやそのまま放置してあるリフトを見て悲しい気持ちになった。スキー場の開発が、自然を破壊したさまが、まざまざと確認できる。木々を切ったスロープは、雪解け水が流れた爪跡を残し、ガレが川底のように露出している。登山道はそのガレ場のマーキングで頂上へと誘導されている。自然の樹木が残っていれば、豊かな緑であった筈の山がこれほど荒んだ光景になってしまったことに残念な気持ちがつよい。



スキー場の終点を過ぎ、標高1500mを超えて登山道へ入った途端に、登山道はブナの樹林のなかへ吸い込まれるように続く。このあたりはまだ緑は浅く、ブナも芽吹いていない。森のなかからは、ウグイスとカッコウの鳴き声がしきりに続く。高度を上げるとダケカンバの林となり、石楠花の大きな木もあるが、花芽はまだ堅い。

頂上は冷たい風が吹きぬけ、弁当も食べられないので、早々の下山となった。分岐から堀川登山口へのルートをとる。標高1300mあたりから、シロヤシオ、ムラサキヤシヲの花を見ながら気持ちよく下る。もう少し季節が進めば、満山花盛りであったであろう。少々、時期が早かったことが残念。カメラのバッテリー切れで、花の写真が撮れなかったのも反省点。歩行8キロ、歩行時間5時間。帰路甲子温泉ホテルの風呂、700円。


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東北六魂祭

2014年05月23日 | 日記


山形市の上空にブルーインパルスの編隊が飛んだ。明日から開かれる東北六魂祭に、デモ飛行で参加するがその練習飛行が行われた。低空で響く飛行音は、迫力満点で、編隊の美しさと転回飛行が市民を驚かせた。24日の12時30分から12時55分、本番のパフォーマンス飛行が行われる。今日のテスト飛行でこれだけの驚きがあるのだから、明日はもっと市民を驚かせるに違いない。

東北六魂祭は東日本大震災のあと、被災地の復興を祈願して東北六県の祭りを集めてパレードを行うイベントだ。今年は初めて被災地でない山形でこのイベントが開催される。2日間で予想される来場者は一日で10万人、二日間で20万人である。今日はすでに青森のねぶた、秋田の竿灯が会場に到着している。各市のこの祭りへの思いいれも熱いものがある。

明日からのこのイベントがどんな成功を見せるか、楽しみだ。明日は栃木の山へ行く予定なので、25日に会場でこの祭りを見て、写真に収め、その様子をブログでお知らせしたいと考えている。

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石竹

2014年05月22日 | 


ナデシコ科の石竹は、一見ナデシコと見間違うような可憐な5弁花をつける。庭の花畑を賑わせる初夏の花である。朝の散歩でこの花に出会うと何か元気をもらったような気分になる。昨日から続いた雨は夕方になってようやく上がる気配をみせている。

石竹やおん母小さくなりにけり 石田 波郷

義母はすっかり小さくなって、蒲団の中で寝ていることが多くなった。朝、義母のためにしつらえた一日の弁当を持っていくと、ベッドで起き上がり、うれしそうに起き上がり「うまいなあ」という言葉を連発する。テレビをあまり見なくなり、CDの島倉千代子の歌を聞きながら食べる姿を見ると、年を取ることの現実に触れている感に打たれる。

黒沢温泉ゆさで、詩吟の合吟祝勝会が開かれた。一晩雨の音を聞きながらではあるが、優勝したチームのメンバーの晴れやかな姿が印象的であった。詩吟を始めて20年を過ぎたが、その奥は深く、学べば学ぶほどその難しさに打ち当る。サッカー女子「ナデシコジャパン」が今夜決勝進出をかけて中国とたたかう。健闘を祈る。


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