夜な夜なシネマ

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『アマロ神父の罪』

2004年04月22日 | 映画(あ行)
『アマロ神父の罪』(原題:El Crimen del Padre Amaro)
監督:カルロス・カレラ
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル,アナ・クラウディア・タランコン,
   サンチョ・グラシア,アンヘリカ・タラゴン,ルイサ・ウエルタス他

メキシコの小さな町、アルダマ。
若き神父アマロは司教の秘蔵っ子。
しばらくは見習いのため、その教区の司祭であるベニト神父のもとにとどまることになった。
お手本となるべきはずのベニト神父だが、
裏ではマフィアのマネー・ロンダリングに手を貸し、
町の飲食店を切り盛りする未亡人サンファネラを愛人にしている。

サンファネラの娘、美しいアメリア。
母の店を手伝いながら熱心に教会に通う信者。
ジャーナリストを目指す恋人がいるが、結婚には踏み切れない。
そんな折、アマロ神父に出会った彼女は、
次第に神父に対する思いを募らせてゆく。
恋に落ちたふたりは人目をしのんで会うようになる。

宗教をあつかう監督はチャレンジャーですね。
必ずどこかで抗議運動が起きます。
この作品の公開時もやはり「神への冒涜」だと騒がれ、
映画館の爆破予告まであったそうです。

ベニト神父は最初から悪そうな役まわりが予想できましたが、
アマロ神父のほうは正義感に燃え、
肉欲の罪の意識に苛まれる様子が描かれるのかと思っていました。
ところがどっこい、神父である立場を利用して、密会場所をいとも簡単に用意したり、
バレそうになると「アンタも悪いこと、してるやろ」とベニト神父を脅したり。
教会についての悪い噂をもみ消すために新聞社をも脅迫する。
彼女が妊娠したと聞けば「堕ろせ」のひとこと。
そら「冒涜」やと騒がれますわね。
だからこそ、「やっぱり神父も人間か」と、こちらは観てしまうんですけど。

宗教を題材にした作品を次にいくつかご紹介。

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