夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『仕置人DJ』

2024年08月07日 | 映画(さ行)
『仕置人DJ』(原題:DJ: Duvvada Jagannadham)
監督:ハリーシュ・シャンカル
出演:アッル・アルジュン,プージャー・ヘグデ,ラーオ・ラメーシュ,ムラリ・シャルマ,
   ヴェンネラ・キショール,スッバラージュ,ポサニ・クリシュナ・ムラリ,タニケッラ・バラニ他
 
平日の仕事帰りに出向きました。テアトル梅田にて2本ハシゴの1本目。
 
主演のアッル・アルジュンはテルグ語映画界のスター俳優のひとり。
伯母がチランジーヴィの妻ということは、ラーム・チャランのいとこになりますね。
インド映画配給のパイオニア、インドエイガジャパン株式会社が引っ張ってきた2017年の作品。
梅田まで行くのは面倒くさいなぁと思いながら行ってよかった。
 
インド南東部、アーンドラ・プラデーシュ州のヴィジャヤワーダにあるバラモンの集落。
ここで生まれ育ったドゥッヴァーダ・ジャガンナーダム・シャストリは、
シヴァ神を祭る寺院に僧侶として勤めつつ、仕出し屋料理人として腕を振るっている。
 
シャストリには実は裏の顔があった。
少年時代、宴会料理のために両親がハイデラバードへの出張するのに同行した際、
ギャングを逮捕しようとして逆に殺されそうになっていた警察官プルショッタムを助ける。
相手を撃ちまくって皆殺しにしたシャストリに驚くプルショッタムだったが、
「悪党を逮捕したところで処罰が決まるまでどれだけかかるかわからない、
その間、眠れない人がいっぱいいるのだから、とっとと消してしまうべき」というシャストリに賛同。
以降、プルショッタムがシャストリに悪党の情報を流し、シャストリがそいつらを消すように。
 
正体を隠しつつ、“DJ”という名で必殺仕置き人となったシャストリ。
殺人犯ということになるわけだが、悪党をバッタバッタと殺すDJは巷の人気者。
また、悪党たちはDJに一度会えば必ず殺されるから二度会うことはないという噂にビビりまくり。
 
あるとき、シャストリの親友ヴィグネシュが結婚することに。
挙式前に花嫁に会いたがる親友に代わり、シャストリが彼のふりをして花嫁に会う段取りをつける。
ところがそこにやってきたのは向こうも花嫁のふりをしているプージャ。
そのあまりの美貌にシャストリはすっかり虜になり、プージャもそうだと思っていたのに、
親友同士の結婚後、あっさりプージャはシャストリから離れてしまう。
 
一方、プージャの父親で州内務大臣プシュパムが娘に縁談を提案する。
プージャの相手は大金持ちのナイドゥの息子アヴィナッシュ。
実はナイドゥは悪徳建設業者で、庶民がやっとの思いで工面した金を巻き上げて家を買わせ、
その後、計画倒産をして90億ルピーを自分の懐に入れようとしていた。
しかも自分は矢面に立たずに済むように、建設会社の社長として別の人間を置く手の入れよう。
シャストリが慕っていた叔父もその詐欺に引っかかって自殺したものだから、黙ってはいられない。
 
アヴィナッシュに会ってシャストリへの想いを自覚したプージャは、シャストリのもとへ。
しかし、シャストリがDJだということも、アヴィナッシュが悪党の一味だということも知らない。
ナイドゥもシャストリがDJだということは知らないまま、
自分の息子を振った腹いせに、シャストリとプージャの顔合わせに乗り込むのだが……。
 
放題を見て、内容もちらりと読んでから鑑賞に臨みましたが、てっきりDJはディスクジョッキーだと思っていました。
ヒップホップのノリで音楽をかけながら敵をなぎ倒して行くのだと。
全然ちがって、主人公の名前“Duvvada Jagannadham”の頭文字でした(笑)。
 
もはや156分ならば短めだと思ってしまうボリウッド
本作はダンスシーンも多めで(あまり派手ではないけれど)とても楽しい。
アッル・アルジュンの顔も全然好みじゃなかったのに、最後はやっぱりカッコよく見えてくる。
 
そして特筆すべきはヒロイン役のプージャー・ヘグデの美しさ。
『ランガスタラム』(2018)にきんぴかクイーン役で出ていた女優なんですね。
そんな一瞬映ったときのことは覚えていませんが、とにかく綺麗。
『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』を観たときはスカヨハのお尻に憧れたけど、
プージャー・ヘグデのプロポーションのほうに憧れるかなぁ。
 
いつ見ても思う、まだまだインドに残るカーストの影響と女性観。それも含めて面白い。
 
もっともっとインド映画を日本に紹介してください。

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