1回目は公開初日に観ました。
リピートする気はなかったのですが、この日観ようと思っていた『モンキーマン』がイオンシネマ茨木で20:30からの上映で、
それまでボーッとしているには時間がありすぎる。
台風のせいで週末はどこの劇場も閉館するかもしれないから、その前にせっせと劇場通いしておこうと思いました。
2回目の『ラストマイル』は満島ひかり演じるエレナの人となりがわかっているから、
彼女のテンション高すぎる言動に嫌気が差したりはしません。
だけど、新任のセンター長から「センター長ではなくエレナと呼んで」と言われたり、
自分のことをいきなり下の名前で呼び捨てにされたりするのはドン引きですよねぇ。
岡田将生演じる孔の「なんじゃこいつ」みたいな顔に笑ってしまいます。
「客が注文したのはのり弁なのに、唐揚げ弁当にすり替わっている」というエレナの例えを
「豪華になってるじゃないか」と大倉孝二がツッコミ入れるところは少しだけ面白い。
「桃太郎だと思ったら桃から出てきたのは金太郎」という例えには、
「桃から出てこない時点で桃太郎ではない」というディーン・フジオカ演じる五十嵐にもクスッ。
この五十嵐が本当に嫌な奴だと思うけれど、ディーン・フジオカだから「どうにもできなかった」と言うシーンには悲哀を感じます。
イケメンじゃないオッサン俳優が演じていたら、もっと憎らしく思ったでしょうね(笑)。
2回目だと俳優そのものを見る余裕も出てきて、違った楽しみ方ができます。
それに、漫然と見ていた物流業界のさまも、1回目よりいろいろと感じるところが多い。
羊急便の関東局局長役の阿部サダヲが、電話の相手が社長だと知らずに叫ぶところが好きです。
その阿部サダヲが満島ひかりに「やめましょう!」と言われるシーンも好き。
大手企業の商品配送が自社の60%ものシェアを占めるせいで楯突けない。
けれど、1個運んで150円ではドライバーのなり手に困る。
エレナの計画により、運送会社が一致団結するのは小気味のいい場面です。
ひとつの荷物にどれだけの人が関わり、私たちの手元に届けられているのか。
人としての扱いを受けていないかのような現状があるならば、なんとかせねばなりません。
でも、いかに便利かばかり考えてしまうのですよねぇ。