『スポットライト 世紀のスクープ』(原題:Spotlight)
監督:トム・マッカーシー
出演:マイケル・キートン,マーク・ラファロ,レイチェル・マクアダムス,
スタンリー・トゥッチ,リーヴ・シュレイバー他
休日に梅田で2本ハシゴの1本目。TOHOシネマズ梅田にて。
久しぶりに7階のシアター7で観たのですが、
ここは縦長の座席配置のわりにスクリーンが小さくて、
後方の席よりも前方の席のほうが観やすいです。
それを忘れてかなり後ろの席を取って後悔。
夫婦で来られていたとおぼしき隣席の初老の男性は、
上映前に「スクリーンがこんなに遠いとは思わんかった。
何のために観に来たんかわからん」とぼやきどおし。
上映開始から20分と経たないうちにおひとりで出て行ったまま戻って来ず。
そこまで耐えがたくはなかったですけれども。(^^;
第88回アカデミー賞で作品賞と脚本賞を受賞した話題作。
監督は『扉をたたく人』(2007)や『靴職人と魔法のミシン』(2014)のトム・マッカーシー。
『扉をたたく人』で主演したリチャード・ジェンキンスが、
そのご縁からか本作では電話の向こうの声だけの主を演じています。
マサチューセッツ州ボストンにおいて最大発行部数を誇るボストン・グローブ紙。
“スポットライト”は同紙の少数精鋭の報道調査班。
チームリーダーのロビーと、マイケル、サーシャ、マットは、
ひとつの問題について徹底した取材を重ね、記事にする。
スポットライトに取り上げられたものは、大きな反響を呼ぶことが確実。
2001年、ボストン・グローブの新編集長としてマーティンが就任する。
社員たちがお手並み拝見と、いくぶん意地悪な面持ちのなか、
マーティンは以前コラムで取り上げた事件の続報はないのかと皆に問いかける。
続報も何も、それはただのコラム。その後の取材などしていないとの答えに、
マーティンはこれこそがわが紙で取り上げるべき問題だと主張する。
その事件とは、ゲーガンという神父の子どもへの性的虐待事件。
スポットライトは別件の建築問題を調査中で、記者主体のスポットライトでは、
編集長とて進行中の調査の中断を命じることなどできないが、
新編集長の厳かな物言いに、ロビーはゲーガン事件の取材を決意するのだが……。
トム・マッカーシー監督といえば、いつも自ら脚本を書く人。
コメディのときもシリアスなドラマのときも、しっかりとした脚本ゆえ、
冗漫さがなくて話にぐいぐい引き込まれます。
取材を始めてみれば、ゲーガン神父のみならず、
複数の神父が性的虐待を働いている模様。
しかも枢機卿はその事実を知っていながらひた隠し、
問題を起こした神父を転属させるだけで辞めさせはしない。
転属で性的嗜好が治るわけはなく、被害が広がるだけなのに。
カトリック教会が長年隠蔽してきたこのスキャンダルをスポットライトが暴き出し、
2003年にはピューリッツァー賞を受賞したそうです。
カトリック教会を敵に回すことは、神を相手にするのと同じ。
どこにも敬虔な信者がいて、神父のことも盲目的に信じているから、
ちょっとやそっとの覚悟では事件の取材はできません。
取材の過程も興味深ければ、そこで明らかになる驚愕の事実。
正しいことをするのはむずかしい。
むずかしいけれど、自分の信念に基づいた行動を。
監督:トム・マッカーシー
出演:マイケル・キートン,マーク・ラファロ,レイチェル・マクアダムス,
スタンリー・トゥッチ,リーヴ・シュレイバー他
休日に梅田で2本ハシゴの1本目。TOHOシネマズ梅田にて。
久しぶりに7階のシアター7で観たのですが、
ここは縦長の座席配置のわりにスクリーンが小さくて、
後方の席よりも前方の席のほうが観やすいです。
それを忘れてかなり後ろの席を取って後悔。
夫婦で来られていたとおぼしき隣席の初老の男性は、
上映前に「スクリーンがこんなに遠いとは思わんかった。
何のために観に来たんかわからん」とぼやきどおし。
上映開始から20分と経たないうちにおひとりで出て行ったまま戻って来ず。
そこまで耐えがたくはなかったですけれども。(^^;
第88回アカデミー賞で作品賞と脚本賞を受賞した話題作。
監督は『扉をたたく人』(2007)や『靴職人と魔法のミシン』(2014)のトム・マッカーシー。
『扉をたたく人』で主演したリチャード・ジェンキンスが、
そのご縁からか本作では電話の向こうの声だけの主を演じています。
マサチューセッツ州ボストンにおいて最大発行部数を誇るボストン・グローブ紙。
“スポットライト”は同紙の少数精鋭の報道調査班。
チームリーダーのロビーと、マイケル、サーシャ、マットは、
ひとつの問題について徹底した取材を重ね、記事にする。
スポットライトに取り上げられたものは、大きな反響を呼ぶことが確実。
2001年、ボストン・グローブの新編集長としてマーティンが就任する。
社員たちがお手並み拝見と、いくぶん意地悪な面持ちのなか、
マーティンは以前コラムで取り上げた事件の続報はないのかと皆に問いかける。
続報も何も、それはただのコラム。その後の取材などしていないとの答えに、
マーティンはこれこそがわが紙で取り上げるべき問題だと主張する。
その事件とは、ゲーガンという神父の子どもへの性的虐待事件。
スポットライトは別件の建築問題を調査中で、記者主体のスポットライトでは、
編集長とて進行中の調査の中断を命じることなどできないが、
新編集長の厳かな物言いに、ロビーはゲーガン事件の取材を決意するのだが……。
トム・マッカーシー監督といえば、いつも自ら脚本を書く人。
コメディのときもシリアスなドラマのときも、しっかりとした脚本ゆえ、
冗漫さがなくて話にぐいぐい引き込まれます。
取材を始めてみれば、ゲーガン神父のみならず、
複数の神父が性的虐待を働いている模様。
しかも枢機卿はその事実を知っていながらひた隠し、
問題を起こした神父を転属させるだけで辞めさせはしない。
転属で性的嗜好が治るわけはなく、被害が広がるだけなのに。
カトリック教会が長年隠蔽してきたこのスキャンダルをスポットライトが暴き出し、
2003年にはピューリッツァー賞を受賞したそうです。
カトリック教会を敵に回すことは、神を相手にするのと同じ。
どこにも敬虔な信者がいて、神父のことも盲目的に信じているから、
ちょっとやそっとの覚悟では事件の取材はできません。
取材の過程も興味深ければ、そこで明らかになる驚愕の事実。
正しいことをするのはむずかしい。
むずかしいけれど、自分の信念に基づいた行動を。