ずいぶん前に、ゴジムで中瀬ゆかりさんが紹介していたんだけど
産婦人科の話だから、子供のいない女には解んないかな~と
でも先日、ふと目について5巻いっき読みしてみた
なかなか面白く、自分や身近な人達の出来事とも重なり
とちゅう何度か号泣しつつも、読後感は悪くなかった
内容は今から20年前の話で、著者が高校生だった頃
産婦人科でアルバイトをしていたときのもの..........
まだ未熟だった思春期の目線が良かったのか
あたしのような女が読んでも、違和感がなく
いろいろと勉強になった...............
あたしにとって産婦人科というところは、苦痛しか感じたことのない
楽しい経験で通ったことなど、「いっぺんも」ない場所なんだけど
かたや、他の科ではありえないほど「幸福に包まれる場」でもある
こんなに落差のある、明暗のわかれる病院もないのではないだろうか
知り合いのひとが離婚して、産婦人科の下働きのような仕事に就いた
数か月して会ったら、「人生観かわる」と肩を落としてポツリと呟いていた
予定日前日に死産した子供のお葬式に参列し、入院中の母親のかわりに
子供の死顔をながめ見送ったとき、なんて残酷な世界だろうと憤った
結婚式で久しぶりにあった友人から、笑顔でいきなり「流産した」と
トイレの鏡ごしに言われたときは、どう言葉をかけたのか思い出せない
「あの人また妊娠したんだって」と、バカにしたように嗤っていた友人達に驚き
なぜ他人様の幸福を侮辱するのかと、ひどく幻滅した記憶...............
自分のこと、いろいろ
読みながら、次々といろんな記憶と重なってゆき
自分の目線以外の、いろんな景色に気づき
なるほどそうだったのかと
勉強になった