大型の台風21号の接近に伴い、午後の5時から8時にかけて奈良県内各地に避難勧告が発令された。
日曜日だった10月22日である。
風雨吹き荒れるその日は行事が多い。
中止若しくは延期を決断した地域は数多かっただろう。
避難勧告の発令地域は山添村、桜井市に天理市、三郷町、川西町、王寺町、斑鳩町(※一部)、広陵町、御所市、明日香村、下市町、宇陀市、十津川村、野迫川村だった。
午後8時現在の大量雨量を示す真っ赤なサイン地域は三重県に移っているが、大和川上流にあたる地域は氾濫危険水位(※レベル4)に到達したと発表」された。
氾濫のおそれがあると発表された地域は奈良県内だけでなく、西に位置する大阪府の堺市や太子町、河南町、柏原市。
石川から大和川にかけての氾濫危険地域。
住民への避難指示が発令された。
馴染みのある河川が氾濫しかけているという状況である。
そのうち、奈良県でも氾濫するのではと思っていた矢先に発令される奈良県内の浸水想定地域。
住まいする大和郡山市の佐保川に天理市、三郷町、斑鳩町、安堵町、川西町、三宅町、王寺町、広陵町、河合町・・。
一時間後の午後9時の情報に三重県の名張市の名張川は氾濫が発生(※レベル5)したと伝えていた。
名張川は一級河川。
地域によっては川幅が広いところもある。
名張川は三重県から奈良県、そして京都府南部に注ぐ大河。
いったいどこが氾濫したのか、と思っていたら、次いで発令された氾濫情報は宇田川であった。
パソコンで大雨警戒情報を見ていたが、衆院国政選挙の結果が続々と映し出されていたテレビ画面に気象情報が並列で伝えられる時期に来ていた。
選挙の結果は大方が判明した。
その後の状況は大きく変わらないだろう。
むしろ、今、情報が必要なのは気象情報である。
刻々と変化する長雨に風雨も厳しくなってきた。
大河が氾濫するとなればたいへんなことになる。
そう、思ってテレビ画面に集中した。
午後10時。より一層厳しい避難指示が発令された地域は・・。
避難準備からいきなりの避難指示が発令された生駒市を筆頭に王寺町、三郷町、東吉野村、十津川村である。
また、避難勧告が発令された地域は宇陀市、河合町、安堵町、東吉野村、広陵町、三宅町、斑鳩町、三郷町、桜井市、天理市、川西町、明日香村、下市町、野迫川村、御所市、山添村、明日香村である。
さらに、土砂災害の恐れがあると避難勧告された地域は天理市、桜井市、御所市、斑鳩町、安堵町、川西町、三宅町、明日香村、広陵町、河合町、下市町、野迫川村、東吉野村である。
午後11時。大和川の増水でJR大和路線の王寺―三郷間が冠水したという情報もある。国道25号線は通行止めだ。
冠水で済めばいいのだが・・・。
王寺、亀の背区域は県内各地の河川から流れた川の水が集約されて一本の大河となって大阪湾へと流れていく。
奈良盆地に降った豪雨が一挙に集中することになれば河川は溢れる。
溢れが拡がれば盆地全体が水で埋まる。
まだまだ稲の刈り取りをしていない地域もあるから影響は甚大。
そこまでくれば・・と思うと眠りになかなかつけないが、布団にもぐり込んだ身体は温もって、知らず知らずのうちに夢の中。
ふっと気がついた時間帯は午前1時。
2時間も寝ていた。
現況をしりたくなってテレビをつける。
そのころの我が家は大風に見舞われていた。
ガタガタ震える雨戸をすり抜けてガラス窓は障子も隙間風がすぅーー。
午前1時半。
気象台の情報によれば奈良県・三郷町を流れる大和川を映し出していた。
映し出されたテロップは「三郷町 立野南 立野北地域に氾濫発生 厳重な警戒に身の安全確保を」だ。
アナウンサー「夜遅い時間帯です。
身の回りの状況を確認し、できるだけ安全な場所で身を守ってください」と伝える画面右下に与党は307、野党は142の確定当選者数が出ていた。
午前1時40分。
河川の避難判断水位情報が各地区・河川ごとの次々と発表される。
奈良市を流れる能登川、五條市を流れる丹生川、大淀町を流れる吉野川、橿原市・高取町・御所市を流れる曽我川、橿原市・三宅町を流れる飛鳥川、橿原市・桜井市を流れる寺川、香芝市を流れる葛下川、生駒市を流れる竜田川、広陵町を流れる葛城川、宇陀市を流れる宇陀川である。
これら河川すべての流量が大和川に流れ込む。
午前2時の避難指示。
大阪府、京都府、兵庫県、三重県、和歌山県に奈良県である。
奈良県外であっても避難指示が発令された地域が行事取材させていただいた地区や親族が住む地域であれば、気になるもんだ。
それだけに今回の発令地域はメモに残しておきたい。
大阪は東大阪市の山側、八尾市、河南町の持尾・北加納・大宝などだ。
京都は木津川市全域、南山城村の南大河原・田山・高尾、
奈良は王寺町の王寺・九度・本町、明日香村の細川、川西町の保田・南吐田、河合町の長楽・市場・城古・大輪田・城内・泉台・穴闇・西穴闇・池部・薬井、三宅町の小柳、東吉野村の小川・小・小栗栖・中黒、三郷町の立野・勢野、生駒市の西松ケ丘、十津川村の滝川(※19世帯・38人)。
また、指示よりも緩いが避難勧告が発令された地域は、大阪市の住之江区・住吉区、東住吉区、平野区の一部地域、富田林市の流域地域、能勢町全域。
京都は木津川市全域、南山城村の全域。
奈良は香芝市の穴虫・関屋、川西町全域、大和郡山市の筒井町・下三橋町、稗田町・若槻町など佐保川流域10地区。
三宅町は小柳地区以外のすべての地域。
安堵町の笠目・窪田・柿の里・若草の里・西安堵・岡崎、斑鳩町の阿波・目安・高安・小吉田など大和川流域にある11地区。
下市町は北部から中部にかけての一部地域。
広陵町の広瀬・大場・中・的場・弁財天・南・萱野・百済・南郷・古寺。
多武峰や初瀬、出雲など桜井市南東部の山沿いの50地区。
大宇陀の下茶・下本・下中、下出口・小出口・西山川向。
川西町全域、天理市の山沿い8地区に中山町・萱生町・竹之内町・乙木町・園原町・柳本町・渋谷町。
十津川村の他、山添村、野迫川村の全域に明日香村や御所市の一部地区。
午前3時・・。
各地区・河川の避難判断水位情報はさらに増加する奈良市を流れる能登川・地蔵院川、大和郡山市を流れる地蔵院川、五條市・下市町を流れる丹生川、大淀町・吉野町を流れる吉野川、橿原市・高取町・御所市・三宅町を流れる曽我川、橿原市・三宅町を流れる飛鳥川、橿原市・桜井市を流れる寺川、桜井市を流れる大和川、広陵町を流れる葛城川、宇陀市を流れる宇陀川・芳野川である。
東吉野村を流れる高見川。
これら河川すべての流量が大和川に流れ込んでいる。
こういった発表をしている時間帯の台風21号はどこに上陸するのであろうか。
静岡県御前崎市沖の海上を北北東に進んでいるようだ。
中心はそれたが、暴風圏内はあまりにも大きい。
さらに強くなった風に家が横揺れしているような錯覚に陥る。
頭の中がもやもや、もやもや・・・午前3時半、ようやく眠りについた。
翌日23日に起床した時間帯は午前7時半。
青空が広がっていた。
ニュースで伝える水害は甚大でもなんでもなかった。
大きな危機は逃れた。
もちろんではないが、樹木が倒れたところもあるし、田畑が水ツキしたとかはあるが、堤防が決壊して家が流されたとか、山崩れで民家が埋もれたということはなかったのが幸いである。
三郷町の冠水は、冠水で終わったようだが、床下冠水で難儀する家もあった。
奈良県の大雨警報情報には未だ避難勧告ならびに避難指示が出たままの地域がある。
翌月曜日の23日午後6時現在の奈良県の大雨警報情報によれば、避難勧告地域は桜井市の大字倉橋、今井谷、横柿、北山、西口、下居、多武峰、鹿路、飯盛塚、八井内、針道、百市、南音羽、北音羽、笠、萱森、白河、吉隠、初瀬、岩坂、狛、出雲、小夫、修理枝、三谷、小夫嵩方、芹井、瀧倉、白木、中谷、和田、白河に山添村全域がある。
避難指示地域は生駒市の西松ヶ丘の一部(以前からひび割れが発生していた崩落危険地区)であった。
その日の夕方ニュースが伝える被害状況。
超大型で非常に強い勢力を保ったまま台風21号が奈良県に接近し記録的な大雨を降らせて、川の氾濫、土砂崩れなど大きな被害をもたらせた。
今朝未明までの雨量は五條市で257mm、葛城市で256.5mm、田原本町で215mm、奈良市で197.5mmと4地点で観測史上最も多くなったという。
三郷町龍田南では大和川が氾濫して床上下浸水。
同じく三郷町勢野・東信貴ケ丘。
近鉄生駒線の竜田川駅-勢野北口駅間の住宅地法面が崩れて線路を塞いだことから電車は運行停止。
その法面に建つ住宅の基礎部分がむき出し。
今にも崩れ落ちそうな映像が映し出されていた。
五條市西吉野町を流れる丹生川はスレスレ。
安堵町では田畑などが水没に床下浸水も。
天理市のある地域の共同住宅地や広陵町の民家も床下浸水。
明日香村の岡寺では裏山が山崩れ。
信貴生駒スカイラインは山崩れによって道路を塞いだ。
翌日の火曜日。
24日の夕方ニュースでは三郷町の東信貴ケ丘民有地に16年前に開発した住宅の被害状況の続報。
稲作被害の地域は広陵町、斑鳩町、田原本町の水田が水没。
収穫が遅れていた地域の一部が被害にあった。
水田の水抜きに大わらわになっていると伝える。
また、大阪と奈良を結ぶ阪奈道路も通行止め。
大量の土砂崩れがあった地は東大阪の善根寺付近のようだ。
翌日の水曜日。
25日の夕方ニュース。
県のまとめによれば4棟が全半壊で約300棟が浸水被害に見舞われた。
五條市生子町(おぶすちょう)の1軒は土石流の発生によって土砂が流れて全壊。
下市町は山崩れで3棟が半壊。
奈良市など一部損壊が11棟にも。
三郷町龍田南の被害は床上浸水が28棟に床下が25棟にもなった。
一週間後の30日の夕方ニュース。
今度は台風22号。
2週続きの台風であったが、今回はさほどでなく、被害は22号の台風影響ばかりだ。
21号の影響で町営住宅地斜面が崩落した下市町下市では住民の避難が続いているとか、斜面の土砂が大規模に崩れた吉野町楢井の国道169号は全面通行止めになっていると伝えていた。
被害は国道だけでなく楢井・長崎バス停付近の寺や民家も押し流されていたと報道する。
通行止めの国道169号線を迂回するには吉野室生寺針線から三茶屋交差点を右折れして県道370号線を走るしかない。
今のところ開通の目途がたっていない。
・・12月5日にニュースが伝えた情報によれば、応急措置をした結果、12月8日に通行解除になったという。
悲惨な状況はテレビ報道の映像がセンセーショナル的。
それとは別にFBの知人たちが伝える身近な場での被害状況はとにかく多い。
山添村に住むMさんやOさん、Sさんが伝える村内の至る所で派生した崖崩れに道路も畑も陥没。
生活道路の断線状態も深刻である。
また、同じ東山間部になる桜井市在住のNさんの裏山も崩れたと伝えていた。
東吉野村のMさんは手造りの発電所が損壊。
被害の復旧には時間も労力も要る村費用。
こういった地域被害についてはテレビどころか新聞でも報道されない。
(H29.10.22~30 記)
日曜日だった10月22日である。
風雨吹き荒れるその日は行事が多い。
中止若しくは延期を決断した地域は数多かっただろう。
避難勧告の発令地域は山添村、桜井市に天理市、三郷町、川西町、王寺町、斑鳩町(※一部)、広陵町、御所市、明日香村、下市町、宇陀市、十津川村、野迫川村だった。
午後8時現在の大量雨量を示す真っ赤なサイン地域は三重県に移っているが、大和川上流にあたる地域は氾濫危険水位(※レベル4)に到達したと発表」された。
氾濫のおそれがあると発表された地域は奈良県内だけでなく、西に位置する大阪府の堺市や太子町、河南町、柏原市。
石川から大和川にかけての氾濫危険地域。
住民への避難指示が発令された。
馴染みのある河川が氾濫しかけているという状況である。
そのうち、奈良県でも氾濫するのではと思っていた矢先に発令される奈良県内の浸水想定地域。
住まいする大和郡山市の佐保川に天理市、三郷町、斑鳩町、安堵町、川西町、三宅町、王寺町、広陵町、河合町・・。
一時間後の午後9時の情報に三重県の名張市の名張川は氾濫が発生(※レベル5)したと伝えていた。
名張川は一級河川。
地域によっては川幅が広いところもある。
名張川は三重県から奈良県、そして京都府南部に注ぐ大河。
いったいどこが氾濫したのか、と思っていたら、次いで発令された氾濫情報は宇田川であった。
パソコンで大雨警戒情報を見ていたが、衆院国政選挙の結果が続々と映し出されていたテレビ画面に気象情報が並列で伝えられる時期に来ていた。
選挙の結果は大方が判明した。
その後の状況は大きく変わらないだろう。
むしろ、今、情報が必要なのは気象情報である。
刻々と変化する長雨に風雨も厳しくなってきた。
大河が氾濫するとなればたいへんなことになる。
そう、思ってテレビ画面に集中した。
午後10時。より一層厳しい避難指示が発令された地域は・・。
避難準備からいきなりの避難指示が発令された生駒市を筆頭に王寺町、三郷町、東吉野村、十津川村である。
また、避難勧告が発令された地域は宇陀市、河合町、安堵町、東吉野村、広陵町、三宅町、斑鳩町、三郷町、桜井市、天理市、川西町、明日香村、下市町、野迫川村、御所市、山添村、明日香村である。
さらに、土砂災害の恐れがあると避難勧告された地域は天理市、桜井市、御所市、斑鳩町、安堵町、川西町、三宅町、明日香村、広陵町、河合町、下市町、野迫川村、東吉野村である。
午後11時。大和川の増水でJR大和路線の王寺―三郷間が冠水したという情報もある。国道25号線は通行止めだ。
冠水で済めばいいのだが・・・。
王寺、亀の背区域は県内各地の河川から流れた川の水が集約されて一本の大河となって大阪湾へと流れていく。
奈良盆地に降った豪雨が一挙に集中することになれば河川は溢れる。
溢れが拡がれば盆地全体が水で埋まる。
まだまだ稲の刈り取りをしていない地域もあるから影響は甚大。
そこまでくれば・・と思うと眠りになかなかつけないが、布団にもぐり込んだ身体は温もって、知らず知らずのうちに夢の中。
ふっと気がついた時間帯は午前1時。
2時間も寝ていた。
現況をしりたくなってテレビをつける。
そのころの我が家は大風に見舞われていた。
ガタガタ震える雨戸をすり抜けてガラス窓は障子も隙間風がすぅーー。
午前1時半。
気象台の情報によれば奈良県・三郷町を流れる大和川を映し出していた。
映し出されたテロップは「三郷町 立野南 立野北地域に氾濫発生 厳重な警戒に身の安全確保を」だ。
アナウンサー「夜遅い時間帯です。
身の回りの状況を確認し、できるだけ安全な場所で身を守ってください」と伝える画面右下に与党は307、野党は142の確定当選者数が出ていた。
午前1時40分。
河川の避難判断水位情報が各地区・河川ごとの次々と発表される。
奈良市を流れる能登川、五條市を流れる丹生川、大淀町を流れる吉野川、橿原市・高取町・御所市を流れる曽我川、橿原市・三宅町を流れる飛鳥川、橿原市・桜井市を流れる寺川、香芝市を流れる葛下川、生駒市を流れる竜田川、広陵町を流れる葛城川、宇陀市を流れる宇陀川である。
これら河川すべての流量が大和川に流れ込む。
午前2時の避難指示。
大阪府、京都府、兵庫県、三重県、和歌山県に奈良県である。
奈良県外であっても避難指示が発令された地域が行事取材させていただいた地区や親族が住む地域であれば、気になるもんだ。
それだけに今回の発令地域はメモに残しておきたい。
大阪は東大阪市の山側、八尾市、河南町の持尾・北加納・大宝などだ。
京都は木津川市全域、南山城村の南大河原・田山・高尾、
奈良は王寺町の王寺・九度・本町、明日香村の細川、川西町の保田・南吐田、河合町の長楽・市場・城古・大輪田・城内・泉台・穴闇・西穴闇・池部・薬井、三宅町の小柳、東吉野村の小川・小・小栗栖・中黒、三郷町の立野・勢野、生駒市の西松ケ丘、十津川村の滝川(※19世帯・38人)。
また、指示よりも緩いが避難勧告が発令された地域は、大阪市の住之江区・住吉区、東住吉区、平野区の一部地域、富田林市の流域地域、能勢町全域。
京都は木津川市全域、南山城村の全域。
奈良は香芝市の穴虫・関屋、川西町全域、大和郡山市の筒井町・下三橋町、稗田町・若槻町など佐保川流域10地区。
三宅町は小柳地区以外のすべての地域。
安堵町の笠目・窪田・柿の里・若草の里・西安堵・岡崎、斑鳩町の阿波・目安・高安・小吉田など大和川流域にある11地区。
下市町は北部から中部にかけての一部地域。
広陵町の広瀬・大場・中・的場・弁財天・南・萱野・百済・南郷・古寺。
多武峰や初瀬、出雲など桜井市南東部の山沿いの50地区。
大宇陀の下茶・下本・下中、下出口・小出口・西山川向。
川西町全域、天理市の山沿い8地区に中山町・萱生町・竹之内町・乙木町・園原町・柳本町・渋谷町。
十津川村の他、山添村、野迫川村の全域に明日香村や御所市の一部地区。
午前3時・・。
各地区・河川の避難判断水位情報はさらに増加する奈良市を流れる能登川・地蔵院川、大和郡山市を流れる地蔵院川、五條市・下市町を流れる丹生川、大淀町・吉野町を流れる吉野川、橿原市・高取町・御所市・三宅町を流れる曽我川、橿原市・三宅町を流れる飛鳥川、橿原市・桜井市を流れる寺川、桜井市を流れる大和川、広陵町を流れる葛城川、宇陀市を流れる宇陀川・芳野川である。
東吉野村を流れる高見川。
これら河川すべての流量が大和川に流れ込んでいる。
こういった発表をしている時間帯の台風21号はどこに上陸するのであろうか。
静岡県御前崎市沖の海上を北北東に進んでいるようだ。
中心はそれたが、暴風圏内はあまりにも大きい。
さらに強くなった風に家が横揺れしているような錯覚に陥る。
頭の中がもやもや、もやもや・・・午前3時半、ようやく眠りについた。
翌日23日に起床した時間帯は午前7時半。
青空が広がっていた。
ニュースで伝える水害は甚大でもなんでもなかった。
大きな危機は逃れた。
もちろんではないが、樹木が倒れたところもあるし、田畑が水ツキしたとかはあるが、堤防が決壊して家が流されたとか、山崩れで民家が埋もれたということはなかったのが幸いである。
三郷町の冠水は、冠水で終わったようだが、床下冠水で難儀する家もあった。
奈良県の大雨警報情報には未だ避難勧告ならびに避難指示が出たままの地域がある。
翌月曜日の23日午後6時現在の奈良県の大雨警報情報によれば、避難勧告地域は桜井市の大字倉橋、今井谷、横柿、北山、西口、下居、多武峰、鹿路、飯盛塚、八井内、針道、百市、南音羽、北音羽、笠、萱森、白河、吉隠、初瀬、岩坂、狛、出雲、小夫、修理枝、三谷、小夫嵩方、芹井、瀧倉、白木、中谷、和田、白河に山添村全域がある。
避難指示地域は生駒市の西松ヶ丘の一部(以前からひび割れが発生していた崩落危険地区)であった。
その日の夕方ニュースが伝える被害状況。
超大型で非常に強い勢力を保ったまま台風21号が奈良県に接近し記録的な大雨を降らせて、川の氾濫、土砂崩れなど大きな被害をもたらせた。
今朝未明までの雨量は五條市で257mm、葛城市で256.5mm、田原本町で215mm、奈良市で197.5mmと4地点で観測史上最も多くなったという。
三郷町龍田南では大和川が氾濫して床上下浸水。
同じく三郷町勢野・東信貴ケ丘。
近鉄生駒線の竜田川駅-勢野北口駅間の住宅地法面が崩れて線路を塞いだことから電車は運行停止。
その法面に建つ住宅の基礎部分がむき出し。
今にも崩れ落ちそうな映像が映し出されていた。
五條市西吉野町を流れる丹生川はスレスレ。
安堵町では田畑などが水没に床下浸水も。
天理市のある地域の共同住宅地や広陵町の民家も床下浸水。
明日香村の岡寺では裏山が山崩れ。
信貴生駒スカイラインは山崩れによって道路を塞いだ。
翌日の火曜日。
24日の夕方ニュースでは三郷町の東信貴ケ丘民有地に16年前に開発した住宅の被害状況の続報。
稲作被害の地域は広陵町、斑鳩町、田原本町の水田が水没。
収穫が遅れていた地域の一部が被害にあった。
水田の水抜きに大わらわになっていると伝える。
また、大阪と奈良を結ぶ阪奈道路も通行止め。
大量の土砂崩れがあった地は東大阪の善根寺付近のようだ。
翌日の水曜日。
25日の夕方ニュース。
県のまとめによれば4棟が全半壊で約300棟が浸水被害に見舞われた。
五條市生子町(おぶすちょう)の1軒は土石流の発生によって土砂が流れて全壊。
下市町は山崩れで3棟が半壊。
奈良市など一部損壊が11棟にも。
三郷町龍田南の被害は床上浸水が28棟に床下が25棟にもなった。
一週間後の30日の夕方ニュース。
今度は台風22号。
2週続きの台風であったが、今回はさほどでなく、被害は22号の台風影響ばかりだ。
21号の影響で町営住宅地斜面が崩落した下市町下市では住民の避難が続いているとか、斜面の土砂が大規模に崩れた吉野町楢井の国道169号は全面通行止めになっていると伝えていた。
被害は国道だけでなく楢井・長崎バス停付近の寺や民家も押し流されていたと報道する。
通行止めの国道169号線を迂回するには吉野室生寺針線から三茶屋交差点を右折れして県道370号線を走るしかない。
今のところ開通の目途がたっていない。
・・12月5日にニュースが伝えた情報によれば、応急措置をした結果、12月8日に通行解除になったという。
悲惨な状況はテレビ報道の映像がセンセーショナル的。
それとは別にFBの知人たちが伝える身近な場での被害状況はとにかく多い。
山添村に住むMさんやOさん、Sさんが伝える村内の至る所で派生した崖崩れに道路も畑も陥没。
生活道路の断線状態も深刻である。
また、同じ東山間部になる桜井市在住のNさんの裏山も崩れたと伝えていた。
東吉野村のMさんは手造りの発電所が損壊。
被害の復旧には時間も労力も要る村費用。
こういった地域被害についてはテレビどころか新聞でも報道されない。
(H29.10.22~30 記)