マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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上仁興勧請縄掛け

2007年01月29日 08時14分05秒 | 天理市へ
天理市上仁興では桜井市小夫と同じように年末と年初の2度に亘り勧請縄が掛けられます。

本来は地区を流れる川のハンの木に掛けられるのですが現在は下仁興九頭神社際の道路の真上。

川に掛けるのは西の川下から伝染病がやってこないように、縄掛けのところで疫病が止まるようにという願いが込められています。

8日の早朝、六人衆が集会所に集まり縄ごしらえをして松葉を4列4段の房飾りを取り付け真ん中に御幣を挿します。

以前は福を呼び正月を迎えるフクラシの木を飾ったが、材料がなくなり今は廃れています。

両柱に縄端を取り付け滑車であげると勧請縄が掛け上がる。

そのあと六人衆は縄を前にして般若心経を唱え五穀豊穣を祈願します。

(H18.12.8 Kiss Digtal N撮影)

天川坪内山の神

2007年01月28日 09時30分32秒 | 天川村へ
12月7日早朝、天川村の各大字では山や木材の仕事に従事されている方々がそれぞれ山の神にお参りします。

天川弁財天社の向かい側の急坂を登ったところに坪内の山の神の祠が鎮座する。

その真上には韋駄天の神さん、下には情報の神さんが鎮座する。

今日一日は山の仕事を休んでおはぎに生サバやミカン、お神酒を持って祠に参拝。

灯明を着けて神棚に供え、今年一年無事に仕事を終えることができたことを感謝の気持ちを込めて報告し、これからの一年を安全に務められるようお祈りします。

なお、昼からは天川弁財天社の神官による山の神神事が執り行われ、その後にお楽しみの御供餅撒きが行われます。

また、南日裏では13時から村人が集まり八坂神社境内に鎮座する山ノ神に揃ってお参りされる。

昔は地区の山々の頂にそれぞれ山の神が祀られていたが、山道を歩くことが困難になり同神社境内に合祀するようにしたという。

(H18.12.7 Kiss Digtal N撮影)

高田暴れ亥の子

2007年01月27日 07時46分38秒 | 桜井市へ
桜井市の東の山里。

聖林寺と安倍の文殊さんの間にある高田地区。

12月初めの日曜日に「高田の亥の子暴れ」が行われます。

山の神に捧げたものを奪い合い暴れまわる子供の祭はいわゆる亥の子信仰。

稲の収穫が終わると田の神は山へ戻って山の神になるといいます。

イノコアラシとの別称で全国各地にみられる行事ですが大和では珍しくなった習俗です。

夕刻からのオコナイは、灯明を消して子供たちが藁束を神棚にぶつけます。

「早よ消せよー」の合図で開始!。

子供らが投げる藁で消されると「早よ付けよー」と囃したてる。

再び灯されるとまたもや「早よ消せよー」と囃す。

蝋燭がなくなるまで続けられる亥の子暴れを終えると、真っ暗な中、神棚を頭屋が持ち無言で高田山口神社へ戻されていきます。

(H18.12.3 V603SH撮影)