
出荷を待つパンジー
前日の悪天候が嘘のような、そして11月とは思えぬ暖かな日差しに誘われて、昼過ぎから散歩に出かけました。
呑川緑道を一応の目標にぷらぷら歩いていると、等々力の閑静な家並みが突然途切れてパーっと明るい空間が出現。そこには出荷を待つ色とりどりのパンジーの鉢が畑一面に広がっていたのです。あまり綺麗なので、トラックへの荷積み作業をしていた人に断って写真を撮らせて頂きました。
それにしても世田谷というのは面白い土地です。学生時代に用賀に住んでいた亡夫が、帰宅が遅くなると千歳船橋から一面の畑の中を大声で歌いながら歩いて帰ったと話していましたが、それから40年以上経ち、都内有数の住宅地になった今でもその面影が残っているのですから。流石に一面の畑というわけにはいきませんが、今日のように住宅街を歩いていると、唐突に300坪以上もあると思われるぶどう園や畑が広がっていたりするのです。
私の住む玉川地区ではこの程度ですが、砧・烏山地区ではもっと本格的だそうで、烏山に住む友人が朝取りの素晴らしい野菜を市場で見かけたからと言って持ってきてくれたことがありました。ちなみに区内には農協が2つもあるそうです。
東京23区内で地元産の新鮮な野菜を買うことができるなんて“何て贅沢”と楽しみつつも、しがないマンション暮らしとしては別の意味で“何と贅沢な”という羨望に似た気持ちも心の片隅に沸いてしまうのが寂しいところではありますね。(四女)
