昨日は夫と、東京カテドラル関口教会聖マリア大聖堂で行われた、チェコ少年合唱団“ボニ・プエリ”のクリスマス・コンサートを聴きに行ってきました。
東京カテドラルは丹下建三さんの設計で、上空から見下ろすと十字架の形をしているというユニークなもの。聖堂内は舞台の上方に天井が三角型に高く広がり、音響効果は抜群です。
プログラムは、
第一部 モーツアルトの愛したプラハ
きらきら星変奏曲
モーツアルトの子守唄
アイネ・クライネ・ナハトムジーク
トルコ行進曲
アヴェ・ヴェルム・コルプス
クレド(『戴冠ミサ』より)
永遠の光(『レクイエム』より)
「ご恩は決して忘れません」(オペラ『後宮からの誘惑』より)
第二部 世界のクリスマス
マーティンの家へ連れて帰ろう(チェコ民謡)
鐘の音(チェコ民謡)
あら野のはてに
花は咲く
Let it go(『アナと雪の女』より)
ネッラファンタジア
ホワイト・クリスマス
この素晴らしき世界
ベツレヘムの鐘
Believe(杉本竜一)
ハッピー・クリスマス(ジョン・レノン)
聖なる名を讃えよ
聖夜
チェコの少年たちが、チェンバロやパイプオルガンの伴奏で歌うという趣向です。
「ボニ・プエリ」は少年合唱団といっても、4歳から23歳の青少年が参加。幼い少年達のソプラノ、アルトと青年達のテノール、バスで、初々しい中に表情豊かな合唱になっています。何より後方入り口から舞台に向けて入ってくる少年、青年達のはにかんだ表情が、夫々に可愛らしくて好い感じでした。
歌はどれもよかったですが、特に大好きな「アヴェ・ヴェルム・コルプス」「ハッピー・クリスマス」「聖夜」などを清らかな歌声で聴かせてくれて、とても感動しました。また花を一輪ずつ手に持って歌った「花は咲く」は、少年達の東日本大震災の被災者に向けた優しい気持ちが伝わってきて、思わず涙が出ました。
「クレド」と「永遠の光」はパイプオルガンの演奏ということで、合唱団も私たちの後方の上階で歌ったのですが、頭上広がる静かで美しい歌声は、天上世界の存在を連想させ、今年10月に見た「ヴェネツィア・ルネッサンスの巨匠達」の絵画を思い出させました。
実際、私たちが今暮す下界も何やら混沌として気持ちがトゲトゲするような昨今ですが、そんな中で、こんなに清らかで気持ちが安らぐ歌声を聴くことができるというのは、天の恵みという気がしてきました。
ところで、この聖堂は、補助席を作るほど観客を大勢入れていて、座席は狭くてフラットに並んでいるので、とても疲れるし舞台はほとんど見えません。また、ヨーロッパの教会などと比べると、「ご注意」が多くて堅苦しい、、、。この場所でのコンサートは今回が二度目で、音楽そのものは二回ともとても満足しましたが、音楽鑑賞の環境としては不満が残りました。今後音楽鑑賞はコンサートホールに限ろうかと思います。(三女)