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エディット・ピアフの曲を歌ったアルバムのバックに、イタリアのサックス奏者たちが入っていて良かった。調べたらソプラノのロベルト・オッタリアーという人の新譜が出ていたので拾ってきました。
ソプラノサックスが中心でそこにアコーステック・ギターとベースにドラムスの組み合わせです。
1曲目、ボッサのリズムにソプラノのラインが静かに入ってくるとベースの低音が心地よい、個性が伝わるエグベルト・ジスモンチの曲、押さえているのにソプラノサックスの実力が伝わります。
2曲目に入ってビックリ、久しぶりに会った大好きな曲でした。「リベレーション・ミュージック・オーケストラ」に「フラメンコ・ジャズ」で作曲者を少し悩んだ曲です。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20060622
ここでは明解にスペインのトラデョナルとありました。
スパニシュな哀愁あるメロディを、テンポもリベレーションに似ながらはじめ、ストーレートなソプラノメロディが段々と高揚していく演奏は、3つ目の素晴らしい“EL Vito”を手に入れました。(もっとグシャグシャしてもよかった。)
3曲目、フォーク調のベースのメロディが“マイ・バック・ページ”みたいで好き、ソプラノは「オレゴン」のポール・マッキャンドレスを力強くした感じで、こちらの方が好みです。
ソプラノの音がとても力強い、そしてフレーズも多様、自信に満ちたプレーです。
5曲目はフォーク調のスウェーデン、7曲目はスパニシュなマケドニアのトラッド6曲目はブラジルのH・Pascoalの曲です。
8曲目、美しいアコギターのメロディから始まる、ボッサに哀愁あるソプラノのラインが引かれる演奏でアコギターのソロも秀逸です。
9曲目はペルシャ風と思ったらマケドニアのトラッドで、土着風のベースソロからソプラノの中近東風のテーマ、それがどんどんとグシャグシャにしていってくれて、これが気持ち良い。
10曲目は可憐なイングランドのトラッド風かと思えばスペインの子守唄でした。
ギターもベースもドラムスも控えめですが要所で美しく、ワールド・ミュージック
系がずっと横を流れているので、オレゴンがやはり近いサウンドには感じます。
ところがソプラノサックスの技量と線ははっきりと濃く、オレゴンよりかリズム陣は抑え目なので、トータルサウンドを目指すオレゴンと違ってジャズの線の化粧をしっかりしたような、ソプラノの魅力が強いアルバムです。
ジャケの写真で見ると残念ながら、high five見たいなヴィジュアルとは言い難い(あえて写真は載せません)けど、ブルーノートにきたら絶対応援するけどな。
Un Dio Clandestino / Roberto Ottaviano
Roberto Ottaviano(ss)
Nando Di Modugno(ag,classical g)
Giorgio Vendola(double b)
Pippo 'Ark' D'ambrosio(ds,per)
Recorded December 2007-Janury 2008 at International Sound Studios,Conversano(BA),Italy
1.Cafe
2.El Vitocante
3.Song For Everyone
4.Ethnic Covenant
5.Nu Hoppar Haren Kroka
6.Bebe
7.Pajduska
8.Beja Flor
9.Munte Munte
10.El Noy De La Mare