ダド・モロニは最近トム・ハレルと共演しているものは押さえが効いていてすきなのですが、多くのアルバムは華美で饒舌なようでいまいち合いません。
このアルバムは1曲目、オーソドックスなバップの演奏で好感がもてます。それに作曲もモロニ、バップの有名作みたい、なんと19歳の時の演奏です。
これを聴けば神童、注目される事はあたりまえで、その後があるのでしょうか。
ペデルセンとアンブロゼッティの名前で拾いましたがピアノが凄い、ペデルセンがK・ドリューと日本企画を始める前の、ヨーロッパで多くの若手と演奏して支援していた1981年の録音です。
2曲目はしっとり落ち着いたバラード“A CHILD IS BORN”ペデルセンのベースの音がなつかしい。
3曲目でアンブロゼッティが入って“ALL BLUES”、マイルスのロングトーンを意識しながらメロディアスに吹きます。アンブロゼッティはこれと最後の“酒バラ”の参加、これも良い加減です。
5曲目はモロニのピアノソロ、エリントンの“PRELUDE TO A KISS”エリントンからモンクのピアノの流れを研究しているようなとても若者らしい演奏です。
6曲目はペットが入って“THE DAYS OF WINE AND ROSES ”モロニは珍しくエレピを弾いてこの音がいい、ベースソロとか華やいで最後の曲にふさわしい演奏です。
ピアノスタイルが確立されているわけでなく、才能がキラキラ見える、今とはずいぶん違う演奏です。
とても若い時の写真を人に見せると、これがあなたなのと驚かれた事ありませんか。
昔々ロングヘアーだったころの姿を思い出すだけでおぞましくなりますが、このジャケの写真も合わせて、これほど見事な才能が写っている写真であれば、恥ずかしくないだろうな。
BLUESOLOGY / DADO MORONI
DADO MORONI(p)
NIELS-HENING ORSTED PEDERSEN(b)
TULLIO DE PISCOPO(ds)
FRANCO AMBROSETTI(flh on 3,6)
1981.10 Italy
1 CHARLIE'S MOMENT
2 A CHILD IS BORN
3 ALL BLUES
4 BLUESOLOGY
5 PRELUDE TO A KISS
6 THE DAYS OF WINE AND ROSES