
新聞の広告を見ていたらスコット・トゥローの新しい小説が出ると知ってびっくりした。
なんてったって『推定無罪』が出て、続編と言える『無罪』が出たのが24年ぶりの2012年10月、あわてて買って読んだけれど、次の出会いは5,6年は待つのだろうなとおもっていたらなんでなんでしょう。
すぐに図書館で検索したけれどない、でも絶対ライブラリーに入るだろうから、毎日のように検索していらら、2番目の順番待ちで夏休みの最中に入手することができた。
新聞に連載されていた作品で「無罪」より前のことの内容で「無罪」の主人公ラスエィ・サビッチも登場している。新聞の連載だからか内容は一寸軽めだけれど、トゥローはトゥローだから知れでもかなりシビア。
ネタばれでないけれど確信的な一文。
「われわれは何者なのです?」と彼はきいたのだ。「人を裁くわれわれは何者なんです?」
そしてもう一つ
公判の場では、被害者の受けた苦しみはしばしば軽視される・・・・・それは犯罪の発生の有無や犯人がだれであるかの立証とは関連性がないのだ。被害者たちはそのときの感覚を、せいぜい“死ぬほどおそろしかった”としか表現できない。