住んでいるマドリッドとJAZZを学んだハーレムをつなぐCD・プロジェクト、From Harlem To Madridは悪い思い出ないので、500円のこともあって買ってみた。枚に勝ったのは2009年のVol.1だったけれど、Vol.5までできているのですね。このアルバムはVol.4です。
リーダーがハーレムでジャズをまなんでマドリッド住む、Miguela Angel Chastangという人、スペインとジャズがつながっていそうなので2008年に買った「Johnny Forever」が最初でした。
今度のアルバムのメンバーでサックスを吹いているキューバのアリエル・ブリンゲスという人はVol.1でも吹いていて、「粗削りだけど伸びるでしょう」と書いたし、ピアノのAlbert Boverはその前の作品で「この人も伸びますね」と書いていました。
読みなおしたからそうですが6,7年たってどう変わったのでしょうか。
1曲目キリッとしたピアノ音と2管の新主流派の4ビート・バップという感じでこのベーシスト、このようにバックに控える感じが多い。ペットの後のテナー・ソロ、とても落ちついているし、その後のピアノもきちんと個性がある、ハンコック・タイプのピアノです。
2曲目、モーダルなイントロから、テナーがコルトレーンのメロディ・ラインをきっちり吹いているのがおかしい、そうなるとマッコイだけれどハンコックも残っていてこの演奏は確信犯です。
3曲目はショーターの“Black Eyes”をピアノ・トリオおボッサで、軽やかにもできるけれど、ベース・ソロもいれたしっかりジャズにしています。
4曲目は驚くほどのムーディーなスロー・バラッド、ゆったりしたとても良い音で素直なフレージング、B・ウエブスターを聴く感じでしょうか。
5曲目、フリーのリズムにドン・チェリーみたいなペット、ソプラノが入りますが、ジャケみればO・コールマンの曲でした。このシリーズ、ハーレムが一つのテーマだからいろいろなジャズ・スタイルで演奏していて、このソプラノは4曲目とはずいぶんと違うことをしています。
6曲目はですから、これもガラリとかえてベースとピアノとのデュオで“My One and Only Love”を寄り添うように。
そして最後は軽快なバップにもどして終わります。
いろいろなスタイルやメンバーで演奏するシリーズなのでしょう。途中抜いきましたがサックスとピアノの「伸びるでしょう」というのはうそを書かなかったと安心しました。
THE REAL THING / FROMHARLEMTO MADRID MIGUEL ANGEL CHASTANG
Ariel Brínguez saxos soprano y tenor |
Albert Bover piano
Chris Beck batería
Jorge Vistel trompeta
Miguela Angel Chastang contrabajo
1.Jean Luc’s Mood
2.The Real Thing
3.Black Eyes
4.En El Central
5.Law Years
6.My One and Only Love
7.Firm Roots