ショップで見ているとピアノとギターのデュオ・アルバム、ピアノがアラン・ジャン・マリーとなつかしいのと、ECMに近い透明感などとかいてあるのでPaul Abirachedはまるで知らないひとだけれど買ってみた。
1曲目、12弦ギターの一寸幻想的な響きは確かにそうで、12弦独特の響きがやっぱり、ラルフ・タウナーを思い出させるか、12弦のソロで終わるかと思うほど演奏しているけれど、作曲者はポール・モチアンでこの締まりがいい。数コーラスひいて一息つくとピアノが入ってきて、これはなかなか良いのにめぐり合いました。
ということでこのギタリスト1977年、パリ生まれのフランス人だそうです。
2曲目、今度は6弦で無調みたいに行っちゃうかと思ったら、静かに終わった。
3曲目はエレキ音がつよくなって、意外とブルージーなフレーズも入ってこれは別な一面この人書いたものを見るとジム・ホール系などと書いてあってこの曲はジョー・ロヴーノの曲で次がジム・ホールの曲。
そういう意味でコンセプトは落ち着いた感じで3曲目つづいて、ECMよりづっと温度もあってある意味なごみ系な感じです。
この後3曲はギタリストの曲、ここで本領をだすのでしょうか。
5曲目は〝 Sewing”というある意味意識的なネーミング、スィングを現代の雰囲気で軽やかにやるとこうという若い人の意見みたいで、ジャン・マリーが続いてソロをするので、これが世代を超えた会話になっていました。
6曲目がタイトル曲、あんまギターを聞いていないのでこの人がどの系列か言えませんが、ウルフガング・ムースピールの線かもしれません。12弦にもちかえて、ここは少し若がえる感じです。
ジャン・マリーはとても引き立て役の音域で活動して、べテランと若者、こうゆう関係もあるのです。
7曲目は短いフリー・インプロ、ジャン・マリーがなんだかPaul Abirachedを試したような感じの間奏です。
8曲目はショーターの曲、このアルバムのミュージシャンの曲が楽しい感じです。
短い曲は12弦、これが結構いいから、もう一曲ぐらい12弦いれてもアルバム・カラーがでてよかったかも、これ好みです。
最後はビリー・ホリディーの“ Don’t explain”でちょっと驚いたけれど、ジム・ホールの雰囲気もいれて、落ち着いた雰囲気で終わります。
落ち着いたというと年よりみたいですが、若い人がいい感じで落ち着いているということで、いいのです。
ただはじけたところも見てみたいね。
アラン・ジャン・マリーは69才、老人って言っていいか?
NIGHTSCAPE / Paul Abirached & Alain Jean-Marie
Paul Abirached (6 and 12 strings guitars)
Alain Jean-Marie (p)
2014年作品
1. Abacus(Paul Motian)
2. Farewell(Paul Abirached / Alain Jean-Marie)
3. Chelsea rendezvous(Joe Lovano)
4. Down from Antigua(Jim Hall)
5. Sewing(Paul Abiracged)
6. Nightscape(Paul Abiracged)
7. Scattered(Paul Abirached / Alain Jean-Marie)
8. Limbo(Wayne Shorter)
9. Haunted(Paul Abirached / Alain Jean-Marie)
10. Don’t explain(Billie Holiday / Arthur Herzon)