JAZZ最中

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元気宣言 FLOATING / FRED HERSCH

2014-07-06 18:19:15 | 聞いてますCDおすすめ


500円ぽっきりでハーシュの演奏しているアルバムを聞いたので、もう一枚を残してハーシュのあたらしいアルバムに飛んでみました。

ハーシュの新しいアルバムが出ることは、それだけで嬉しく思うことですが、今度のアルバムはここの所のJohn HebertベースとEric McPhersonドラムスのトリオ、安定した演奏のアルバムになっていると予想されます。

アルバムはスタンダード3曲とオリジナル7曲の組み合わせになります。

1曲目“You And The Night And The Music”はハーシュが昏睡に陥る前にDREW GRESS と NASHEET WAITSと作ったアルバムに録音した「NIGHT AND THE MUSIC」に録音されている曲ですから、ある意味この聞き比べは感慨があります。とてもピアノ・トリオの素晴らしい形をつくっていた作品にくらべて、こちらはハーシュの落ち着いた自己表現で始まりました。

でもこのアルバムもよかったな~、ということで2007年から2014年までの思いもひとしおです。

2曲目はタイトル曲で“Floating”タイトル通り、漂うような曲の感じですが、私ジャケの写真を表していると思いました。
3曲目は身内の女性にささげた曲で、さりげなく美しい、ちょっと短くて寂しく思う閉じ方です。
4曲目はこのトリオのベーシストJohn Hebertにささげられた曲。ここの所ハーシュのアルバムで“だれだれに”という曲が多いのですがこれはたくさんの人々にお世話になったことがあるからではないでしょうか。
5曲目、美しく調和している左手と右手のメロディ、現実を正確にみる自分と内なる心が対話しているような、ある意味とても距離を置いた曲“Far Away ”です。
6曲目、エスペランサに捧げた曲です、エスペランサもなにか支援をしたのでしょうか、もしくはインスピレーションを与えたのでしょうね、とてもハーシュのタッチが美しいと感じる演奏です。ここら辺がこのアルバムの楽しめる一番だと思います。
ですか7曲目、ジャケ写真を撮った撮影者、Maariaに捧げる曲は、ジャケを見ながら聞くべし。
夜が明ける前の一瞬の最後の暗闇があるように思います。
8曲目、ケヴィン・ヘイズに送られた後はスタンダード2曲。
9曲目の“ If Ever I Would Leave You”はとにかく美しいし、最後モンクの“ Let's Cool One”はハーシュが元気に演奏していますというサインのような感じです。

それぞれに意図あるオリジナルの間に挟まれて、感情をそっと表現したようなオリジナルとの兼ね合いが、これハーシュの実は元気になったという宣言のように思いました。


FLOATING / FRED HERSCH

Fred Hersch(piano)
John Hebert(bass)
Eric McPherson(drums,per)
2014年作品

1. You And The Night And The Music
2. Floating
3. West Virginia Rose (for Florette & Roslyn)
4. Home Fries (for John Hebert)
5. Far Away (for Shimrit)
6. Arcata (for Esperanza)
7. A Speech To The Sea (for Maaria)
8. Autumn Haze (for Kevin Hays)
9. If Ever I Would Leave You
10. Let's Cool One
コメント (3)
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