レヴューを読んだら面白そうなので、図書館に予約した。新しい本なのに待ちなしだった。
東大大学院の臨床疫学の先生が書いた本。
立ち位置などを明確にするため1章からしばらくはお堅いけれど、4章「エビデンス」のない治療、ぐらいから面白くなってくる。
風邪に抗菌薬は有害とかがんの代替医療に明快な判断をつけるけどここら辺は了解範囲。
5章の子宮頸がんワクチン騒動は、知らなかったけれど女児のお母さんにはぜひ読んでほしいところ。
6章のベーコン悪もの騒動やトクホ、グルコサミンもバッサリ、ひざや腰の痛い私としてはちょっと気になっていたのだけれど、この本の160頁ちょっと抜き書きしておこう。
2017年に出版された最新のメタアナリシス論文では、厳密に実施された6編のランダム比較試験の結果が統合され、グルコサミンの効果は完全に否定された。
以下7章では「無益な検査、有害な検査」、ポリープ除去を2度にわたってやっていてそろそろ大腸がんの内視鏡検査をした方がいいかなと思っていたけれど、この章で判断基準が変わった。
8章で「がんにはかかると覚悟せよ」9章「認知症は改善できるか」10章「あなたはあと何年いきられるか」とちょっとつらい方向に行ってしまうけれど、これもはっきりと書かれているから、しょうがないというか受け入れていかなければいけないのでしょうね。