JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

押し売りもいとわない C・HADEN /リベレーション・ミュージック・オーケストラ

2006-06-21 20:40:33 | 聞いてますCDおすすめ
ピアノのアルバムを聴く事が多いが、そればかりではというので時々昔のアルバムを挟む。聴こうとしたアルバムに不明な点があるので確認の意味でこのアルバムを聴いた。



だれでも思い入れのあるアルバムがあると思う。私のそれが,このアルバムです。親戚でもないのに身内みたいに思って贔屓を張ってしまう。贔屓目に見なくてもこのアルバムはすばらしいので、押し売りだっていとわない。
最初に書こうと思ったアルバムは明日にまわして、こちらを紹介したくなった。
ベースのチャーリー・ヘイデンの初リーダー作で1968年の録音です。
最初の3曲がすばらしい。LPではこの3曲がA面です。
スペイン内戦をテーマにした連作です。次々に出てくるメロディと音色が頭にこびりついて、あらためて聴くときプレーヤーの次の音を待っている状態です。
イントロダクション~連合戦線の歌はガトー・バルビエリのフレーズから始まり,そのときから心が奪われます。カーラのピアノをバックにラズウェル・ラッドのトロンボーンが悲しい雰囲気を盛り立てます。2曲目サム・ブラウンのフラメンコ・ギターのイントロから入る第五連隊では、ドン・チェリーの悲壮感あふれるソロと映画のサントラのコーラスが効果を増し、サムブラウンのギターに戻ります。4人の将軍、第15旅団万歳と切れ目なしに続きます。4人将軍では太いベースソロ(この時からチャーリー・ヘイデンの追っかけになった)、ペリー・ロビンソンのクラリネットのリズムにのって、トロンボーンのラズウェル・ラッドが兵士の怒りのようなソロを展開します。15旅団では、ガトーバルビエリが(この時からG・バルビエリの追っかけになった)もはやどうする事も出来ない兵士の心をもの悲しく演奏します。ブラスで旅団のテーマに戻って終わります。
エンディングは全てが終わってしまった兵士たちへの鎮魂歌と聞こえます。
この3曲だけで充分です。LP1枚以上の密度と緊張があります。
このオーケストラのメンバーの多くはカーラ・ブレーとマイク・マントラー主幹の音楽集団JCOA(ジャズ・コンポーザーズ・オーケストラ)に所属しており、当時FMラジオではこの集団の演奏を数時間分流し、私はオープンリールテープレコーダーで録音した思い出があります。
追っかけついでですが、このアルバムの3曲目の鎮魂歌のような曲想は、もう一人の追っかけゲイリー・バートンのアルバム葬送で聴かれます。カーラブレーが作曲しておりガトーバルビエリ、マイク・マントラー・ハワード・ジョンソンなど同じメンバーが名を連ねています。




CHARLIE HADEN / LIBERATION MUSIC ORCHESTRA

チャーリー・ヘイデン bass
ペリー・ロビンソン  clarinet
ガトー・バルビエリ  ts
デューイ・レッドマン as ts
ドン・チェリー    cor
マイク・マントラー  tp
ラズウェル・ラッド  tb
ボブ・ノーザン frh
ハワード・ジョンソン tuba
サム・ブラウン    g
ポール・モチアン   perc
アンドリュー・シリル perc
カーラ・ブレイ    P

1 イントロダクション~連合戦線の歌
2 第5連隊~4人の将軍~第15旅団万歳
3 エンディング
4 チェ・ゲバラに捧げる歌
5 戦争孤児
6 インタールード
7 サーカス’68’69
8 勝利をわれらに

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