「祈り~グルジェフの世界」と邦題のついた1980年のピアノ・ソロアルバム。
グルシェフはロシアの神秘思想家、キースはしばらくこの思想にはまって、その音楽をソロでリリースした。
なぜいまこのアルバムかというとちょっと前段階がある。
実はチェロのアニヤ・レヒナーの演奏を聴いてこれは良いと思い買ったのだが、アニヤはキースのこの録音を聴いて感銘を受け、グルジェフ/ハルトマンの音楽への関心を深めた経緯があるという。
ということでキースから聞くことにした。
このアルバム、1980年にキース・ジャレットが、当時一般には非公開扱いとされていたグルジェフ/ハルトマン作品のスコアを、ロンドンのグルジェフ協会から借り受けて、《祈り~グルジェフの世界 Sacred Hymns of G. I. Gurdjieff》(ECM 1174)をピアノ・ソロで録音ものだった。財団の認可の問題が発生し、財団への説明がつて、この件は訴訟にはならなかったが、キースは譜面を返却している。
この譜面だが、ロシアの作曲家トーマス・ド・ハートマンが採譜しているもので、グルシェフはピアノを指一本でひくか、口笛でメロディーを吹き、それを採譜し発展してゆく形をとって作られたらしい。
底辺には思想というものがあったのだろうから、それも一つの形ではあるが、キースのこのソロがグルシェフが書いたとは直結はしないだろう。
演奏をきいてみると、シンプルなパターンを繰り返しながら進行する、キースにもあるパターンがおおく、その点キースにマッチしたのかもしれない。
キースがバッハを、ヘンデルを弾きましたとはまた違った演奏に感じるのは面白いかもしれない。
まあ、これをいつも聞くとはおもわないけれど、アニヤにアルバムを作らせた功績は大きい。
G.I.GURDJIEFF;SACRED HYMNS / KEITH JARRETT
KEITH JARRETT piano
Reading Of Sacred Books 8:19
Prayer And Despair 3:50
Religious Ceremony 4:07
Hymn 2:45
Orthodox Hymn From Asia Minor 3:04
Hymn For Good Friday 1:35
Hymn 2:30
Hymn For Easter Thursday 3:26
Hymn To The Endless Creator 2:04
Hymn From A Great Temple 4:30
The Story Of The Resurrection Of Christ 1:37
Holy Affirming - Holy Denying - Holy Reconciling 4:14
Easter Night Procession 2:54
Easter Hymn 5:49
Meditation
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