先日、ヤフオクで手に入れたゼンマイ式のオルゴール時計に感銘を受けて・・・
同じようなものをまた入手しました。
今度はSEIKOのです。
(1,000円で落札したのですが、送料を入れると2,610円でした。)
さすがに、完全な機械時計(ゼンマイ式の)では無く、電池式の機械時計です。
電池は単1を2本使用します。
ちょっと驚いたのは、1本目の電池を電池ボックスにセットしたら、時計が動き出したことです。よく見ると、2本の電池ボックスは並列つなぎになっています。時計のムーブメントは電池一本分(1.5V)の電圧で動作するのですが、稼働時間を長くするために2本の電池を並列つなぎにしているようです。
そして、テンプ式で、カチコチ音がします。
時計は、こうでなくちゃ!
そして・・・(電子音ではなく)きちんと鐘をハンマーで叩いてウエストミンスターのメロディを奏でます。
裏には、創業65周年記念xx株式会社 という刻印があります。その会社をネットで調べてみると1909年創業でした。ですので、この時計は1974年に購入されたことになります。大体40年前ですね。
この時計は、クオーツではありません。裏ぶたを開けると、トランジスターと書かれています。
時代を感じます(笑)
テンプの近くに調整用のネジが付いていて、1目盛り動かすと24時間で3秒進めたり、遅らせたりすることができるようです。
で・・・どうせ、研究用に買ったので、(壊す覚悟で・・・笑)早速分解してみます。
まずは、電池ボックスからの配線を外します。(そうしないとムーブメントを取り出せない)
それから、4本のネジを緩めてムーブメントを取り出します。
さすがに、完全な機械時計のアイチの時計とは比べ物になりませんが・・・まあまあ複雑な感じです。
で・・・配線を切っているので(当たり前ですが)コチコチ動いてはいません。しかし、長針を進めると鐘を鳴らすためのハンマーが動きます。(どうして?)
いろいろ調べた結果、面白いことが判りました。
鐘を鳴らすためのハンマーを動かす動力は、ゼンマイだったのです。
そして、そのゼンマイをモーターの力で巻いています。
だから、電池を抜いても、鐘が鳴るのです。
この中央下のモーターがゼンマイを巻きます。
ゼンマイが有る程度巻かれると、(その巻具合によって)自動的にモーターが停止するところが素晴らしい。(センサーや電子制御で巻具合を感知している訳ではなく、単純にバネと接点で構成されています。)
モーターでゼンマイを巻くなんて・・・
なんだかハイブリッドカーみたいですね。
この時計は、レバーで3つのモードが選べます。鐘を鳴らさない、時打のみ、時打とウエストミンスターのメロディの3種類です。
でも、夜はメロディを鳴らさない・・・という機能は搭載していませんので、どちらにしても毎日夜には鐘を鳴らないようにセットする必要があります。
で・・・
(素人が)調子に乗って、機械に油を注したのですが・・・
肝心の鐘が鳴らなくなりました。
え~と、なんで(泣)
いろいろいじって、調査をした結果・・・
油を注してはいけないところに、油を注してしまったようです。
油の粘度で、2つの部品がくっついてしまって、本来であれば重力でカチッと落ちる動作が、落ちなくなっていました。
とりあえず、その部分だけ油を拭いて応急処置をしました。
この原因の究明から対処の作業で2日掛かりました。
まあ、これも貴重な経験です。