前の記事はこちら 日本リーグ・ライン・エントリ 2023年ルール
RCJJ(RoboCupJunior JAPAN)の日本リーグルールに Rescue Maze が仲間入りしました。 レスキューメイズ・エントリー です。
2023年のルールがいつの間にか公開されていました。
現在の、複雑で高度化した Rescue Maze の肥大化した部分をそぎ落として、シンプルにしたような感じです。
概要を列挙すると・・・
・フィールドは平面で傾斜路はない
・被災者は床に貼り付けた色のシールのみ
・銀のタイル(チェックポイント)と黒のタイル(入ってはダメな場所)はそのまま
・障害物は無く、スピードバンプ(1cm)があるだけ
と、いう感じです。
上に書いたように、現在のRescue Maze は「なんでもあり」状態になってしまっていて、「障害物競争」をしたいのか「マッピングをして正確に戻ること」をしたいのか「カメラによる画像処理」をしたいのか、がわからなくなってきました。(全部ですか・・・笑)
で、こんなに複雑だと・・・初心者が参入するのを遠慮してしまって、チームが増えない・・・という状況になっています。(少なくとも日本では)
ヨーロッパでは、やっぱり Rescue Maze のエントリールール (Rescue Maze Entry )が設定されていて、競技も実施されています。
内容は、Rescue Maze のサブセットであることは同じですが、削除したものが多少違います。
元の日本のメイズ・エントリーの話に戻って・・・
Rescue Maze との一番の違いは、被災者です。
Rescue Maze は、熱を出す被災者を検知するために、温度センサーが必要です。また、文字や色の被災者を検知するために、カメラが必要です。
でも・・・メイズ・エントリーでは、被災者は床に色のシールが貼られているので、床に向けた光センサー(カラーセンサー)で検知できます。(もともと、黒の床や銀の床を検知するためのセンサーが、そのまま流用できるってことです)
被災者は赤と緑の2種類があり、ロボットが被災者を発見した場合は(ロボットが被災者の上に重なった状態で停止をして)それぞれの色でLEDを点滅させると得点になります。
あとは・・・基本的には Rescue Maze のサブセットなので、Rescue Maze と同じです。
確かに、このルールであれば、参加しやすいと思います。
ここから、蛇足
このルールが公開される前に、一通り確認して・・・と頼まれたときに気が付かなかったのですが・・・
今見ると、おかしなところが・・・
上の図で、2箇所、赤色で〇を付けた場所は、(フローティングタイルでなく)リニアタイルだと思います。(片手法で行ける場所なので・・・)
後は、ラインエントリーがレーザー禁止になったのに、メイズエントリーが禁止になっていないなど、統一性がとれていないのが美しくないです。(笑)
いろいろな方法があると思いますが・・・
普通に右手法のロボットで、図の上に向いてスタートして「ロボットの右側に壁が無ければ右90度回転して1タイル分直進」を2回繰り返すと、赤丸のタイルに到達しますよね。
はい、単に左上の4タイルをクルクルめぐるだけですが・・・結果的に片手法で行けるタイルは リニアタイル になるはずです。