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第十回競基弘賞受賞式

2015-01-25 | ブログ

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1月23日(金)に神戸国際会議場にて、第十回競基弘賞授賞式が開催されました。

Yが所属するレスキューチーム「花鳥風月」が奨励賞であるロボカップジュニアIRS賞を受賞したので、授賞式に参加してきました。

Kisoi Motohiro Award

IRS is also promoting a prize-giving program "Kisoi Motohiro Award".
This award honors young researchers or engineers under 40 years old for outstanding contribution to development of rescue system and aims to encourage their research and development activities.

 

今年は、阪神・淡路大震災から20年目、競基弘賞が始まって10年目の節目なんだそうです。

競基弘賞は、大震災で倒壊したアパートの下敷きになり23歳の若さで亡くなった、競基弘氏にちなんで、レスキューシステムの研究開発に顕著な貢献のあった若手の研究者・技術者を表彰し、研究開発を奨励することを目的とした賞です。

もちろん、Yがそんな素晴らしい研究や貢献をしている訳ではなく・・・

レスキューシステムを志す研究者や技術者の裾野を広げるために、レスキューコンテスト奨励賞、ロボカップジュニアIRS賞、レスキュー工学奨励賞を設けて、奨励賞として学生以下の年代も表彰してくださっています。(要は子供用のレスキュー関係の競技会から推薦を受けた、何チームかを表彰対象にしてくださっているということです。上に書いた本来の表彰者と違いおまけのようなものですが、それでもありがたいことです。ただ、何度も書くように、ロボカップジュニアの場合は、誰がどのような基準で決めているのかが不透明です・・・苦笑)

 

当日は、午前中にシンポジウムということで、2つの講演がありました。

私たち(Yと私とM&Y母)は、2つ目のセションだけ聴かせていただきました。

「レスキューロボット20年の歩みと未来への道」高森年 神戸大学名誉教授 

タイトルの「未来」と書いて「あした」と読ませるところが、にくい演出です。

まさに阪神・淡路大震災から、レスキューロボットの開発や組織の立ち上げ、運営などの話をされていました。

まあ、本人も「思い出話」と表現していました・・・

特に後半は、実際のロボットの写真や映像が多く、特に UMRS、Quince など、(徹夜運転の後でしたが・・・)寝てる暇なんてない・・・という感じでした。

ロボットが駅の階段を上り下りしたり、非常扉のドアノブを回して開けたり・・・段々とロボットが「役に立つもの」になってきたことを実感しました。

 

そして、午後は授与式(表彰式)と記念講演です。

まずは、学術業績賞、技術業績賞の表彰です。

それから、今年から追加された医学部門業績賞、心理学部門業績賞・・・と続きます。

で、これら素晴らしい業績を評価された方たちが一通り終わったら、(おまけの 笑)奨励賞に移りました。

「花鳥風月」は・・・日本大会、世界大会で状況の変化に柔軟に対応できる技術力と、国際舞台でも協力しあえるチ-ムワークを発揮して優勝な成績を修めた、ということを賞されたようです。

理由は良く分かりませんが・・・まあ、おまけだから・・・

 

表彰が終わると、受賞した方たちが自分たちの研究や活動について講演(プレゼン)をしてくださいました。

正直に言うと・・・私自身、飽きるだろうなぁ・・・特にYは飽きるだろうなぁ・・・と思っていたのですが(失礼)、全然そんなことはなく、大変興味ある楽しいお話ばかりでした。

当日の夜中も夜を徹しての運転があるので、ちょっとでも寝ておこうと、目を閉じるのですが・・・面白い話なので、おちおち寝てもいられませんでした。(笑)

Yも終わってから、「全部、面白かったので全然眠くならなかった。」と言っていました。

 

「能動スコープカメラの基礎と応用技術に関する研究開発」昆陽雅司 東北大学大学院助手

瓦礫の細かい隙間から細いカメラを入れて、瓦礫の中の様子を調べるのですが・・・隙間はまっすぐではないので、押し込んでも先に入らなくなります。カメラ自身(というかケーブル自身)が自律的に隙間を進んでいくようにする研究です。

・・・勝手に動いて穴を進んでいく胃カメラ・・・という感じで聴いていました。

ケーブルに斜めの毛を付けて、ケーブルを振動させると進んでいくものです。

さらに、進む方向を制御したり、段差を越えるようする・・・研究をしています。

 

「情報収集飛行船ロボットシステムに関する研究」深尾隆則 神戸大学大学院准教授

空から観測・捜索を行うためのロボットです。今の流行はクワッドコプターなのかもしれませんが。長い時間安定して飛ぶことができるのは、やっぱり飛行船です。ただ、飛行船は風の影響を受け易いのですが・・・研究で、強風下でも自動着陸ができる制御方法などを開発するなどの、自律制御の飛行船ロボットの研究です。ステレオカメラの空撮による災害現場の3次元モデルの構築法などもやっていました。

 

「苛酷な実環境において狭隘部進入・安定索引の双機能を実現するH-I型形状変化ロボットの研究開発隘」岡田聡 日立研究所主任研究員

東日本大震災で大打撃を受けた福島原発の原子炉の中の状態を確認するためのロボットの開発についての研究です。研究というより実用化の方が正しいでしょうか・・・

これまで、福島原発のことは、ニュースや報道番組でさまざまな情報を得ていますが・・・現場で頑張ってくださっている方たちの説明は、説得力が違います。

原子炉の構造や、現在の状況などを説明した後に、「実際に原子炉の中に入って、中の状態を確かめることができるロボット」についての紹介です。

勿論、原子炉に、入口が有る訳ではないので、細い配管の中にロボットを入れて原子炉に移動します。原子炉の中に入ったら、最終的な形に変形します。という男の子が好きそうなロボットの話でした。

 

 「東日本大震災、東京電力福島第一原発事故に対する医療活動」近藤久禎 厚生労働省DMAT事務局次長

東日本大震災において、放射能汚染のスクリーニングや病院避難などの対策計画から実践までを論文にまとめたもの・・・

簡単に書くとこのようになりますが・・・

それはそれは、壮絶な作業であったようです。

 

「PTSD(心的外傷後ストレス障害)からPTG(心的外傷後成長)へ」若島孔文 東北大学大学院准教授

こちらも、東日本大震災における被災組織を心理学という専門性に基づいてサポートシステムを構築した話でした。

この方だけ・・・プロジェクターなどを使わずに、カウンセリングみたいな感じで、話をしているような感じでした。

 

阪神・淡路大震災や東日本大震災を体験された方や救援作業に関わった方たちも多く、生の声を聴くことが出来ました。

とにかく、こんな貴重な体験をすることができて、選定してくださった方々(推薦してくださった方々)に感謝いたします。

 

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