二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

フィルムフォトのギャップを味わう

2013年09月01日 | Blog & Photo
数週間前、あるカメラバッグの底のほうから、撮り了えたのに現像していなかった220ブローニーが1本出てきた。
どこかへ出かけてひと息に撮ったのではなく、4、5日がかりで撮って、最後の数枚を残し、そのまま忘れてしまって、フィルムが入っていたことに気が付かなかったo(゜∀゜)o
だからうっかりシャッターを押してしまい、ピンボケのリビングの天井が写っていたりする。

そういうフィルムがじつはもう1本あって、現像待ちとなっている。そちらはフジの645プロで撮ったもの。フィルムだと、デジタルのように無闇には撮らないし、撮れない。
だから中途半端な状態で、カメラとともに放置・・・なんてこと、どなたでも経験があるのじゃないかしら?





「あ、あー。こんなの撮ったんだねぇ」
自分の写真なのに、そうじゃないみたい♪
違和感とまではいかない、軽い眩暈のようなものをともなったあるギャップの感覚を、久しぶりに味わった。

・・・というのも、この写真を撮ったのが、推定6月。
つまり、こういうケースの場合、写真を二度楽しめるといっていいのではないか?
そんなことを考えながら、スキャンし、レタッチし、1枚1枚見ていった。
何度も書いているように、フィルムならではの色味やシャープネス。フジのデジカメにはフィルムモードという機能があるけれど、とてもとても、こういうふうには写らない。
PRO400のホワイトバランスのゆらぎが、写真の味わいを底支えしている。

たとえ点景人物でもいいから、どこかに人間が写っているフォトのおもしろさは、少し別格だという思いがあるので、人物が写っているものを優先してここにはピッアップした。

しかし、その一方で、つぎのような“ものの質感”が豊富に点在するコーナーも大好き(^-^*)/



ここは群馬県の県庁にほど近い「支那そば」のお店で、いまだ入ったことはないのに、外観はこれまで5~6回は撮影しているが、撮影のたびに、置かれているオブジェやその位置がずれている。その微妙な違いを、敏感になっているわたしの視神経が舌なめずりしながら味わう(笑)。


少しひいて眺めると、こうなる。



これはPEN E-P3&広角ズームで撮影している。



フィルムは大抵一発勝負だが、さらにフレーミングをかえて、しつこく撮っている*´∀`)ノ わたしの視神経に訴えかけるものがあったのである。しかしもし1枚しかアップできないとしたら、ヤシカマットで撮った中判のテイストを選ぶだろう。テッサー4枚玉のコクのある描写と、80㎜(35㎜換算でおおよそ45㎜相当)という焦点距離が、わたしの性に合っているともいえる。
テッサーは安物レンズの代名詞とも批判されるが、その実力は決してあなどれない。
ツボにはまると、凄味のある描写をする。

ところで今回の220ロールフィルムに関して、現像所から「現像結果ご連絡票」が添付されてきた。
<フィルムのコマ送りバラツキ・フレーム重なり・カット位置不明>にチェックがついている。
つまり、コマ間隔がときおり大きく空いてしまって、その結果24枚撮れるはずが、23枚しか撮れていなかった(^^;) 以前も同様のことがあったので、このヤシカマットはコマ送りのギアにヘタリがあるのだろう。
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