カジュアル・クリエイティブ・コンパクト・・・このことばは、リコーCX6のカタログにしるされたCX6のキャッチ・コピー。
《いい写真は、好奇心といい道具、そして少しの偶然から。超高速AF搭載、カジュアル・クリエイティブ・コンパクト[CX6]》
どなたが書いたコピーかは知らないけれど、当意即妙の核心を衝いた表現であるとおもう。
もともとCXシリーズの魅力をわたしに教えてくれたのは、マイミクあっきいさん(^_^)/~
CX3の使い手で、身辺雑記に通じるようなコンテンポラリーな写真を、日記やアルバムにアップされているのを見ているうちに、「万能のメモカメラ」としてのRICOH CXシリーズの真価に目覚めていったのである。
そしてCX4が、わたしのところへやってきた。
このカメラを手に入れ、わたしの写真術が、少し変わり、「フラグメント・シリーズ」がはじまった。その後あっきいさんは、CXシリーズからはなれ、FUJIのX10をへて、現在は、CanonのPowerShot S100のヘビーユーザーへと遷っている。
わたしはCX6へとマイナー・チェンジし、四六時中このカメラとともに時を過ごしている。
これまでも日記にとりあげているけれど、再度このCX6への不満点を書いておくと、
・高倍率ズーム機の通弊、糸巻き型のディストレーションがひどい。
・スイッチONにしてから起動するまでのタイムラグがやや大きい。
・ON、OFFスイッチが押しにくい。
しかし、こういった欠点があるにもかかわらず、目下、愛用者のわたしを大いに満足させてくれる良質な道具たる資格をもっている。右手だけですべての操作が可能という取り回しのよさも、特筆もの!
トップにあげたのは、移動の途中、会社の近くで見かけた小さな光と影のドラマ。あたりは区画整理済みの住宅街。窓からこの光景が見えたので、クルマを路肩に止め、2ショット撮ったうちの1枚。明暗差がきつすぎると判断したので、レタッチにより、コントラストを7%くらい弱めてある。
つぎに、逆光、半逆光条件でとらえた写真を2枚ピックアップしてみよう。
こちらはガソリンスタンド。信号待ちショットで、さほど強烈とはいえないが、晴天青空をバックにしたいわば半逆光下での撮影。トイフォトで周辺光量を落とし、彩度を強調してある。露出は+1/3。暗部の再現性は、CX4のレベルをかなり上まわる性能である・・・とおもわれる。
一方こちらは、典型的な逆光条件、透過光狙いである。フェンス左端に強烈な光源が存在するが、ゴーストやフレアはなく、無難にまとめている。これまた、信号待ちショット!
クルマド写真や信号待ちであることを感じさせないよう、フレーミングしてある(^^;)
ただし、ご覧の通り、糸巻き型の歪曲がはっきりと現われてしまっているのは、ご愛敬(~o~)
CX3から、CX4へ、そしてCX5へ、CX6へ。CXシリーズは少しずつ、確実にステップアップしている。
いずれ、リコーから広告宣伝費10,000円がもらえる・・・というのは冗談です(笑)。
わたしはリコーの回し者ではないけれど、このカメラへの依存度がとても大きく、いまのところ、期待以上の働きをしてくれているのはまちがいない。
さて、つぎはCX6になってはじめて搭載されたB/B(ブリーチバイパス)という新フィルター。高コントラスト、低彩度で、独特のコクがある味わいをかもし出している。ただし、クロスプロセスと同じで、被写体や光を選ぶから、使いこなしはむずかしい・・・ようにおもわれる(^^;)
CX6ばかり褒めるとX10がひがむかな?
では、最後に、X10の画像も1枚あげておこう。
会社からクルマで6、7分のところにある牧場の寸景、ベルビアモード。シャープネスをややあげてある。これだけの明暗差があると、RAW現像でもしないかぎり、ハイライトが一部飛んでしまうか、暗部がつぶれてしまう・・・というのが、これまでの常識。
ところが、ご覧のように、ハイライトからシャドーまで、つながりのよい見事な質感描写をしてくれる。
このところ、コンパクトデジタルカメラのボトムアップには目覚ましいものがある。
CX6やX10ばかりでなく、他社製品についても、こういった道具の進化は着々とすすんでいることだろう。
《いい写真は、好奇心といい道具、そして少しの偶然から》
まさにこのキャッチ・コピーのいう通り。そして、撮影者の感受性が試される。