普段は2、3時間、長くて4時間あまり。
わたしが「平日の町」を歩くために確保する時間は、そんなところで、
地図を多少は参考にするけれど、大抵はあてずっぽうに、町の中心部にクルマを止めて、歩き出す。前夜は友人二人と居酒屋でしたたかに飲んでしまって、
午前中は調子が出なかった。
だけど、東京で17℃という、いささか温かすぎるいいお天気。
穴ごもりしていられず、沿線の町深谷を散策してきた。
ここはかつて、中山道の宿駅だったが、小さな城もあったようだ。
友人と早めのランチをかきこんだあと、彼と別れて、R17を熊谷方面へ飛ばした。
だけど、歩き出すと足がつりそうになった。
アルコールも抜けきっていない。
ゆっくりと歩いていたら、レンガ倉庫で演奏会の準備をしている人たちと遭遇。
「今夜コンサートやるんです。倉庫内へ入ることができるから、見ていきませんか」
築およそ80年のレンガ倉庫。
スタッフ4、5人がステージをつくるため、忙しげに走りまわっている。
その準備途中のステージをパチリ。外へ出たら、抱きしめたくなるような可愛い女の子と、美人のおかあさんが話しかけてくれた。
「Blogをやっていて、街角の昭和ロマンを撮影して歩いているんです」
それからおかあさんの了解をもとめて、小さな天使をパチリ、パチリ。う~ん、なんてすばらしい、「無垢なるもの」の存在感。

文化財級の造り酒屋の建物を利用した、貴重なミニ・シアターの情報をいただくことができたので、そこへもいってきた。
それから旧中山道をふらりふらりと歩いていった。
「なにを撮っているんですか?」
わたしのカメラを見て、履物屋のご主人が声をかけてきた。
話し込んでいたら、上川村からきたというお坊さんが、お祓いにまわってきた。
「わたしもお布施します。撮影させて下さい」とたのんで、真言宗のお坊さんを、履物屋さんの店先でパチリ。

店の名前は忘れたけれど、70歳のご主人で、靴職人。「こういう専門店は、うちだけとなりました」
訊くと8代目だというのでびっくり。カメの甲羅でつくった靴が、40万円!
奥のショーケースには、稀少動物の皮でつくった高価な靴が、ほかにもずらり。
英泉作と銘がある浮世絵も見せていただいた。旅の商人や飯盛り女でにぎわう、往年の深谷風景は、時代の変遷をものがたる貴重な歴史資料。

「お茶でもどうです?」といわれたが、もう4時になろうとしていた。
この季節、4時を過ぎると、あっというまに陽が傾いて、夕暮れがやってくる。
そんな陽ざしを背中に受けながら、おいとまごいをして、そそくさと帰路へと足をはやめた。
とてもいい、おだやかな、いや・・・おだやかすぎる、「天使がくれた午後」だった。
※アルバム「沿線の町、深谷」はmixi(syugen)に置いてあります。
わたしが「平日の町」を歩くために確保する時間は、そんなところで、
地図を多少は参考にするけれど、大抵はあてずっぽうに、町の中心部にクルマを止めて、歩き出す。前夜は友人二人と居酒屋でしたたかに飲んでしまって、
午前中は調子が出なかった。
だけど、東京で17℃という、いささか温かすぎるいいお天気。
穴ごもりしていられず、沿線の町深谷を散策してきた。
ここはかつて、中山道の宿駅だったが、小さな城もあったようだ。
友人と早めのランチをかきこんだあと、彼と別れて、R17を熊谷方面へ飛ばした。
だけど、歩き出すと足がつりそうになった。
アルコールも抜けきっていない。
ゆっくりと歩いていたら、レンガ倉庫で演奏会の準備をしている人たちと遭遇。
「今夜コンサートやるんです。倉庫内へ入ることができるから、見ていきませんか」
築およそ80年のレンガ倉庫。
スタッフ4、5人がステージをつくるため、忙しげに走りまわっている。
その準備途中のステージをパチリ。外へ出たら、抱きしめたくなるような可愛い女の子と、美人のおかあさんが話しかけてくれた。
「Blogをやっていて、街角の昭和ロマンを撮影して歩いているんです」
それからおかあさんの了解をもとめて、小さな天使をパチリ、パチリ。う~ん、なんてすばらしい、「無垢なるもの」の存在感。

文化財級の造り酒屋の建物を利用した、貴重なミニ・シアターの情報をいただくことができたので、そこへもいってきた。
それから旧中山道をふらりふらりと歩いていった。
「なにを撮っているんですか?」
わたしのカメラを見て、履物屋のご主人が声をかけてきた。
話し込んでいたら、上川村からきたというお坊さんが、お祓いにまわってきた。
「わたしもお布施します。撮影させて下さい」とたのんで、真言宗のお坊さんを、履物屋さんの店先でパチリ。

店の名前は忘れたけれど、70歳のご主人で、靴職人。「こういう専門店は、うちだけとなりました」
訊くと8代目だというのでびっくり。カメの甲羅でつくった靴が、40万円!
奥のショーケースには、稀少動物の皮でつくった高価な靴が、ほかにもずらり。
英泉作と銘がある浮世絵も見せていただいた。旅の商人や飯盛り女でにぎわう、往年の深谷風景は、時代の変遷をものがたる貴重な歴史資料。

「お茶でもどうです?」といわれたが、もう4時になろうとしていた。
この季節、4時を過ぎると、あっというまに陽が傾いて、夕暮れがやってくる。
そんな陽ざしを背中に受けながら、おいとまごいをして、そそくさと帰路へと足をはやめた。
とてもいい、おだやかな、いや・・・おだやかすぎる、「天使がくれた午後」だった。
※アルバム「沿線の町、深谷」はmixi(syugen)に置いてあります。