■「千年紀のベスト100作品を選ぶ」丸谷才一・三浦雅士・鹿島茂(光文社知恵の森文庫 2007年刊 単行本は2001年講談社刊)
知的スノッブの酒宴か、心弾ませるお祭り騒ぎか、はたまた・・・いや、冷やかすのはやめておこう。外国語のわからないわたしのような半門外漢は、およびじゃないだろう(;’∀’)
2000年となったとき、2001年で境目を迎えるキリスト教に敬意を表するさまざまな行事が、世界的に開催された。
日本はキリスト教国とはいえないが、“お祭り好き”では他の国にひけをとらない。
そこで、知的スノッブ3人が呼び出されたということになる♬
いやはや、座談会はいけいけムードを帆に一杯にはらんで、お盛んなものであった。わたしもおもしろく読ませていただいた。
参考までに、ベスト20を掲載させてもらいましょう。
① 源氏物語 紫式部
② 失われた時を求めて プルースト
③ ユリシーズ ジョイス
④ 平家物語 作者不詳
⑤ 新古今和歌集 鳥羽院
⑥ 手紙を読む女 フェルメール
⑦ クラリネット五重奏曲 モーツァルト
⑧ ボヴァリー夫人 フロベール
⑨ 悪の華 ボードレール
⑩ 千一夜物語 作者不詳
⑪ ガリヴァー旅行記 スイフト
⑫ 仮名手本忠臣蔵 竹田出雲 他
⑬ 赤と黒 スタンダール
⑭ 悪霊 ドストエフスキー
⑮ ハムレット シェイクスピア
⑯ フィガロの結婚 モーツァルト(ダ・ポンテ台本)
⑰ 幻滅 バルザック
⑱ カルメン ビゼー(オペラ。原作はメリメ)
⑲ 心中天網島 近松門左衛門
⑳ 春の祭典 バレー:ニジンスキー 音楽:ストラヴィンスキー
ちなみに、トップとなった3作品を、わたしは読んでいない(。-ω-) これからも、読まないだろう、多分。
お三方は、座談会によって、このリストを選んでいる。高価な洋酒をチビチビなめながらやっているのかな・・・わたしの邪推か(笑)。
持ち点制で採点している。
たえまなしの自画自賛は、少々鼻に付く。
なお、21位以下は、
㉑アブサロム、アブサロム! フォークナー
㉒モナ・リザ ダ・ヴィンチ
㉓ロミオとジュリエット シェイクスピア
㉔奥の細道 松尾芭蕉
・・・とつづく。
代表作をいくつもかかえている“天才”が存在する。文学者でいえば、シェイクスピア、ドストエフスキー、バルザックなど。
そこから「ハムレット」「悪霊」「幻滅」が選ばれたことに、三人の思惑がひそんでいる。大盛りあがりの座談会で、その思惑の一端が披露されている。「なるほど、そうくるか!?」といったように。
お三方が主として文学を代表するような大変な教養の持主であることは認めないわけにいかないだろう。だから光文社(はじめは講談社)が乗り出してきたのだ。
座談会の顔ぶれだけでなく、2ページごとにコメントをお書きになっているコメンテーターが、またすごい顔ぶれ。選者3人のほかに、大岡信、木田元、高階秀爾、柴田元幸、池澤夏樹・・・など、錚々たるメンツをならべている。
いま話題のマルケスの「百年の孤独」を、ロシア・ポーランド文学がご専門の沼野允義が書いているし、マンの「魔の山」を絵画批評の高階秀爾が書いているのが、意外性があっておもしろい(*´ω`)タハハ
フロイトやモリエールも、自国語だけかと思ったが、案外上位に食い込んでいる。国政の選挙結果見ているときのような「うへっ」という呻きをもらしたくなったりもした。
フォークナーでは「アブサロム、アブサロム!」がトップにねぇ´・ω・? 「八月の光」だけは読んでもいいなあと思っているのだけど。
日本文化では、古典芸能をまったく知らない。これはわたしが“百姓育ち”であることと、関係がある。
文学関連だけでなく、音楽、絵画、建築などのジャンルまで網羅しているのは、何とはなしに新鮮。
ただし2/3は、ほぼこの種の定番である。
文庫になるのは遅くなった。
しかし、この催し・祭典は、じっさいには2001年に行われたのだ。そういう時代背景が、微妙な影を投じている、とわたしには思われた。
20年後の2024年(令和6)の現在から選ぶとしたら、半分とはいわぬまでも、1/3は入れ替わっているのではないか!?
知的スノッブの酒宴か、心弾ませるお祭り騒ぎか、はたまた・・・いや、冷やかすのはやめておこう。外国語のわからないわたしのような半門外漢は、およびじゃないだろう(;’∀’)
2000年となったとき、2001年で境目を迎えるキリスト教に敬意を表するさまざまな行事が、世界的に開催された。
日本はキリスト教国とはいえないが、“お祭り好き”では他の国にひけをとらない。
そこで、知的スノッブ3人が呼び出されたということになる♬
いやはや、座談会はいけいけムードを帆に一杯にはらんで、お盛んなものであった。わたしもおもしろく読ませていただいた。
参考までに、ベスト20を掲載させてもらいましょう。
① 源氏物語 紫式部
② 失われた時を求めて プルースト
③ ユリシーズ ジョイス
④ 平家物語 作者不詳
⑤ 新古今和歌集 鳥羽院
⑥ 手紙を読む女 フェルメール
⑦ クラリネット五重奏曲 モーツァルト
⑧ ボヴァリー夫人 フロベール
⑨ 悪の華 ボードレール
⑩ 千一夜物語 作者不詳
⑪ ガリヴァー旅行記 スイフト
⑫ 仮名手本忠臣蔵 竹田出雲 他
⑬ 赤と黒 スタンダール
⑭ 悪霊 ドストエフスキー
⑮ ハムレット シェイクスピア
⑯ フィガロの結婚 モーツァルト(ダ・ポンテ台本)
⑰ 幻滅 バルザック
⑱ カルメン ビゼー(オペラ。原作はメリメ)
⑲ 心中天網島 近松門左衛門
⑳ 春の祭典 バレー:ニジンスキー 音楽:ストラヴィンスキー
ちなみに、トップとなった3作品を、わたしは読んでいない(。-ω-) これからも、読まないだろう、多分。
お三方は、座談会によって、このリストを選んでいる。高価な洋酒をチビチビなめながらやっているのかな・・・わたしの邪推か(笑)。
持ち点制で採点している。
たえまなしの自画自賛は、少々鼻に付く。
なお、21位以下は、
㉑アブサロム、アブサロム! フォークナー
㉒モナ・リザ ダ・ヴィンチ
㉓ロミオとジュリエット シェイクスピア
㉔奥の細道 松尾芭蕉
・・・とつづく。
代表作をいくつもかかえている“天才”が存在する。文学者でいえば、シェイクスピア、ドストエフスキー、バルザックなど。
そこから「ハムレット」「悪霊」「幻滅」が選ばれたことに、三人の思惑がひそんでいる。大盛りあがりの座談会で、その思惑の一端が披露されている。「なるほど、そうくるか!?」といったように。
お三方が主として文学を代表するような大変な教養の持主であることは認めないわけにいかないだろう。だから光文社(はじめは講談社)が乗り出してきたのだ。
座談会の顔ぶれだけでなく、2ページごとにコメントをお書きになっているコメンテーターが、またすごい顔ぶれ。選者3人のほかに、大岡信、木田元、高階秀爾、柴田元幸、池澤夏樹・・・など、錚々たるメンツをならべている。
いま話題のマルケスの「百年の孤独」を、ロシア・ポーランド文学がご専門の沼野允義が書いているし、マンの「魔の山」を絵画批評の高階秀爾が書いているのが、意外性があっておもしろい(*´ω`)タハハ
フロイトやモリエールも、自国語だけかと思ったが、案外上位に食い込んでいる。国政の選挙結果見ているときのような「うへっ」という呻きをもらしたくなったりもした。
フォークナーでは「アブサロム、アブサロム!」がトップにねぇ´・ω・? 「八月の光」だけは読んでもいいなあと思っているのだけど。
日本文化では、古典芸能をまったく知らない。これはわたしが“百姓育ち”であることと、関係がある。
文学関連だけでなく、音楽、絵画、建築などのジャンルまで網羅しているのは、何とはなしに新鮮。
ただし2/3は、ほぼこの種の定番である。
文庫になるのは遅くなった。
しかし、この催し・祭典は、じっさいには2001年に行われたのだ。そういう時代背景が、微妙な影を投じている、とわたしには思われた。
20年後の2024年(令和6)の現在から選ぶとしたら、半分とはいわぬまでも、1/3は入れ替わっているのではないか!?